寺地はるなのレビュー一覧

  • 町は今日も

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    寺地先生が俯瞰で街の中を見てそのまま記録しているようなリアルな描写だった。本当に自治会とか育成会の細々した問題って、なんでか日々起こるんだな。そしてモヤモヤを抱えながら薄い付き合いを続けていくという、町内というミクロなコミュニティを切り取っている。

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    2026年10月19日
  • いつか月夜

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    ネタバレ

    主人公と一緒に散歩するメンバー関係性が複雑だけど、
    深入りしすぎずに、交流を深めていくところが良かった。
    散歩がメインの話と思いきや、主人公の家族の話や散歩メンバーの過去回想など、散歩以外の話も多かった。

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    2026年10月18日
  • ビオレタ

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    ネタバレ

    婚約者から一方的に振られた妙が、雑貨屋ビオレタの店主、菫に拾われて働きながら自分を取り戻していく話。

    菫や千歳さんとの関わりの中で自分の居場所を見つけていく。

    日常にある小さなぬくもりが描かれているが、
    今の寺地作品の方がそのぬくもりがわかりやすくて好きだな。

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    2026年10月18日
  • 町は今日も

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    ネタバレ

    自治会を変えようと奮闘する子ども会会長を助けるために子ども会の役員を引き受けることになった主人公。
    町を想うからこそぶつかることもあり。全ての人が納得するのは無理だけれど、一生懸命町のために動く人がいるってすごいな。
    わたしはとても日々の仕事や子育てが忙しくて、自治会なんてって思ってる方だけれど、こういう人たちがいてもいいのかもしれないと思った。

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    2026年10月18日
  • 世界はきみが思うより

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    冬真が菜子さんから時枝くんの事を聞かれた時に、話は本人から聞いたほうがいいと言って退けた。
    冬真はきっと菜子さんの心配を解消出来るなら話してあげたいと思っただろうが、そうしなかったのは真剣に時枝くんのことを考えていたからで、菜子さんはそんな冬真を、時枝くんを尊重してくれる人だと受け取った。
    何でもかんでも情報を共有するのがコミュニケーションじゃなくて、相手の気持ちを感じることが本当のコミュニケーションだと思う。

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    2026年10月18日
  • 町は今日も

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    私の住む町がモデルなのではと思えるほど、リアリティに満ちた物語だった。

    子ども会やPTA、自治会など、一通りの役員を経験してきた身としては、登場人物たちの気持ちがよく分かる。

    まれに自ら立候補する奇特な人もいるが、多くの人は「面倒だけれど誰かがやらなければ」という思いで役目を担っているのではないだろうか。

    高齢男性ばかりの自治会役員の描写には、我が町との共通点を感じた。

    この町の住民たちもまた千差万別。
    穏やかな日常の中には喜びもあれば、不穏な出来事も起こる。

    人との関わりを通して自分自身を見つめ直していく成長物語。

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    2026年10月17日
  • 白ゆき紅ばら

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    母子支援施設で育った祐希と紘果。
    搾取され続け、子供でいられなかった2人に切なくて、自己満足のために子供達を振り回し傷つけていく大人達に怒りが止まらなかった。
    寺地作品で珍しく共感出来なかったけれど、子供達の言葉には真実味があって、どこまでも幸せであってほしいと願った。

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    2026年10月15日
  • いつか月夜

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    善く生きる、とは。

    日常の中の小さな違和感、決めつけ、立場、
    悪気のない言葉、押し付け、モヤヤンとの共存。
    自分のことを知らない、
    他人のことも知ろうとしない、
    それでは善く生きようにも判断基準が無い。
    自分の中だけではどうにも解消できないことが
    人との関わりで少しずつ視野が広がって
    考える事ができて、自分の軸が見えてくる。
    そのうちモヤヤンと対峙する強さが備わる。
    人間ってめんどくさいなぁ、

    「いつも月夜なんてありえないけど
    月夜じゃなくても歩けるんだよ、
    わたしもあなたも、他の人も。」

    すごくわかりやすい。いい言葉だなっ。

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    2026年10月15日
  • 白ゆき紅ばら

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    頼れる大人のいない子どもだった女性たちの話

    この人が悪いと言いきれない
    なんて不幸だ、嘆ききることもできない
    ありそうでありえなさそうなどんよりした不幸

    もっと若い時に読んでいたら不幸で無知な子どもだった登場人物に自分の記憶を重ねて苦しくなっただろうなと思った

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    2026年10月15日
  • きよくしぶとくやかましく

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    九州の海沿いにある白日町。

    よくある田舎の因習に満ちた閉鎖的な町に東京から帰郷した江南と夫マキオを取り巻く非日常的な日常。

    江南とマキオの呑気な語り口にオブラートにくるまれているが、女4人で猫(人間も?)の死体を裏山に埋めるとか、女装癖を隠して死んだ元校長とか謎の死を遂げたDV夫とか男尊女卑丸出しの自治会とか同性愛とか女子禁制の神事とかといったちょっとした毒や、現代では時代錯誤の偏見と言われるものの地方や社会の片隅では厳然として残っているものが散りばめられている。

    白日町の裏山には一体何体の死体が埋まっていることやら。

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    2026年10月15日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    ネタバレ

    ぼちぼちでしたね。色々な人生がありますね。
    最後にやっと盛り上がりましたが、
    なかなか中盤は流し読みになってしまいました。
    今の本を読む気持が載っていなかったのかも。
    寺地さんのほかの作品も読んでみようと思います。

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    2026年10月14日
  • きよくしぶとくやかましく

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    ネタバレ

    【収録作品】
    プロローグ 白日町老人会 海亀のささやき
    第一幕 白日町婦人部 たぬきの夢
    第二幕 白日町青年団 三匹のおおかみ
    第三幕 白日町大綱引き 蛇のまなざし
    エピローグ 白日町子ども会 おやすみこひつじ

    語り手がフラットな目線を持っているため、小気味よく読めるが、閉鎖的な村社会での男尊女卑、差別意識、偏見、などをあぶり出している。一刀両断にするのではなく、それぞれの強くて弱い、弱くて強い側面も描かれていて面白い。

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    2026年10月13日
  • こまどりたちが歌うなら

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    この本、既読でした。
    何故か記録が残されていなかった…

    なので「うん、知っている知ってる」と思いながら
    いつもの3倍速で読み終えました。

    昭和の小さい会社って感じだけど
    今もこういうブラックの一歩手前のような
    サービス残業や、パワハラに近い教育とかあるのかも。
    働き方改革のようなお話だけど、
    心に残る(刺さる)言葉が結構あり、寺地さんらしい作品でした。

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    2026年10月13日
  • 最後の晩餐

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    江國さんの世界観に共感。
    コインランドリーが宇宙的に思えるのも、清潔感満載な外国の一角に思えるのも、わかるんです。

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    2026年10月12日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    誠実と希望という名の兄弟。

    他人から見えてるのが本当の自分とは違うと感じる時、
    その立ち位置に疲れて逃げ出してしまいたくなることがあるんだろうな。
    本当の自分でいられる場所に。

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    2026年10月12日
  • 町は今日も

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    小学5年になる娘を育てる千緒は、自治会を変えようとする子ども会の会長・剣崎さんの手助けをする為に、子ども会の役員を引き受ける。

    どこの町にでもある自治会や子ども会だが、誰もが敬遠しがちな自治会長が、この町では同じ人がやっているというのも…男性中心に進められているのでは、とか思ってしまう。

    良い人か悪い人かよくわからない自治会長の長門さんや自治会も子ども会も嫌いだと言う若い林やモラハラ夫から逃げる新宮さん…、いろいろなことに巻き込まれながらなんとかやってる千緒だが、きっとどこの町でも問題はあるのだろうなと思った。

    最近は、子どもが少なくなってきてるので、我が町でも自治会のみの活動となっている。
    小規模ながら夏祭りは、やっているけど…
    自治会役員は、やはりしんどいよと思う。
    住んでいる限りは、仕方ないのかもしれないけど。



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    2026年10月12日
  • きよくしぶとくやかましく

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    昭和の話かと見紛うほどの男尊女卑の思想が残る九州の田舎町が舞台。テンポよく会話が飛び交って楽しい。住人男性陣の女性蔑視や表向きでもそれを受け入れる女性陣にはうんざりするが、最後にサチコ婆さんが明かす「負けない方法」に女性たちのしぶとく生きる姿が重なって見えた。

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    2026年10月12日
  • ガラスの海を渡る舟

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    祖父の大阪のガラス工房を続くことになった兄と妹のお話。

    帯にあった通り、「普通」がわからない兄と「特別」に憧れる妹。それぞれの視点で描かれていくことで、お互い、相手や自分に対する戸惑いや苛立ちやいろんな感情が見えてくる。

    特に子どものときに消化しきれなかった思いは、大人になっても中々受け入れるのは難しいと思う。けれど一緒に工房をやるなかで、お互いが持っていないものを少しずつ理解してお互いの救いになっていくのが素敵だった。

    寺地さんのお話の好きなところは、人の嫌なところもしっかり描いて、でもそこに自分で向き合う希望を残してくれるところだなと改めて思いました。

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    2026年10月11日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    飛鳥井千砂が好きなのでそこだけ。
    良いねえ。産み産まず、偏見と驚嘆と尊敬と。
    みんな好きに生きて認め合えたらいいよね。

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    2026年10月11日
  • ビオレタ

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    結婚を考えていた恋人にふられて、道端で泣いていたら菫さんに拾われ、雑貨店「ビオレタ」でアルバイトをすることになる田中妙。妙がアルバイトをしながら色々なことに気づき、生きなおしていくお話。

    強い教訓めいたものがあるわけでもなく、押しつけがましくもないので、とても読みやすく、あっという間に読める。

    菫さんや元旦那さんの千歳さん、二人の子供の蓮太郎君(もう成人している)などが主な登場人物。妙の家族もそれぞれ個性があって面白かった。

    また読み返すほど染み入ったかというと、そこまでではないのだけど、楽しく気楽に読めたので、読んで損はなかったなと思わせる物語だった。

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    2026年10月11日