寺地はるなのレビュー一覧

  • 夜が暗いとはかぎらない

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    あかつきマーケットのゆるキャラ「あかつきん」が結ぶ人と人とのつながりの物語。
    たくさん出てくる登場人物の関係性をしっかり確認したくてページを行きつ戻りつ読んでいたが、そんなことにとらわれなくても一つ一つの物語が心に沁みるエピソードばかりなので、それぞれ短編集として味わってもいいと思う。

    「死んだ人間は、天国にもどこにも行かん。死んだら小さい、たくさんのかけらになって散らばって、たくさんの人間に吸収される。生きてる人間の一部になる。とどまり続ける。」
    だから「生きてる自分を大事にするのがいちばんの供養」というじいちゃんの言葉が心に残った。

    誰もが自信を持って前向きに生きているわけではなく、何

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    2023年08月24日
  • ビオレタ

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    優しい本だったな。
    出てくる人たちがみんな不器用で何かを抱えながらもほんのりとそれぞれ思いやっているっていうのかな。
    続きをずっと読んでいたい、そんな本でした。

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    2023年08月17日
  • 月のぶどう

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    何やっても上手くいかない歩と出来のいい方の双子の姉光実。歩は姉に引け目を感じて実家から離れて生活をしてきたが、母親が亡くなり、家業のワイナリーを手伝うことになる。不器用ながら少しずつ葡萄づくりやワインづくりをしていく歩に好感が持てる。出来の悪い弟を助けようとしている光実は心の奥底では歩のことを蔑んでいるようなところがある。ワイナリーの職人(上司)は初心者の歩に対してちょっと冷淡かなって思える。
     少しづつ成長していく歩、人間的にも一番かなって思える。

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    2023年08月02日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    いろんな人がいて、いろんな人と出会っていろんな気持ちになる。もし、人から見た自分の人生が辛くて暗いものだったとしても気にしちゃダメだ!

    大切な人に言った一言で、その人の人生を救えることは少なくても、大切な人に大切だよ!大好きだよ!っていうことは大事なこと。

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    2023年07月30日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    誰かのためではなく、自分のための一歩
    天使である必要はない、もっと自分を大切に‥
    寺地さんの作品は読んだ後にいろんな感情を抱かせてくれる。

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    2023年07月07日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    天使になどならせてはいけない、誰ひとり

    この世の中を、地に足つけながら自分の足で生きていきたい、と思える本

    誰かの都合に振り回されないしなやかな心をもち続けられますように

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    2023年06月20日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    この作品もかなり心強い応援メッセージが込められているように思いました。

    物語の舞台は、九州北部の星母島。
    その島には子供についての願い事なら何でも叶えてくれるという母子岩があり、ちょっとしたパワースボットになっている。
    そして、そこで民宿兼託児所を営んでいる千尋という女性が主人公。

    子どものことを願いに様々な人が訪れます。
    本当に様々で、共感できる人もあれば、この人可怪しいんじゃない?と思える人も登場します。
    また、千尋の生い立ちからこれまでを文章にしたいと島にやって来たライターの女性。もう、本当に自分のことしか考えてなくて読んでいてムチャクチャ腹がたった。
    私自身が今、同じような人から身

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    2023年06月10日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    ☆4

    寺地はるなさんらしい作品でした!

    今も子育てをしている真っ最中なのですが、子供が作中に出てくる陽太やひかるの年齢(1~2歳)の頃は、気持ちにも心にも全く余裕がなくなって、毎日が辛くて苦しかったことを思い出しました。
    そんな時に千尋の民宿(兼託児所)のような場所があったら、どんなに救われたことだろうと思えました。

    寺地さんの作品を読むといつも思うのですが、今作でも心に刺さる言葉がたくさん出てきました。
    またしんどくなった時、辛くなった時に読み返したいと思える作品です。

    政子さんがとっても素敵でした❁⃘*.゚

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    2023年06月05日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    初寺地はるなさん。なんてまた深いとこの心情をえぐり出すように書いてくれるんだろう。

    どこかニヒルなベビーシッター(保育士)千尋に、寄り添うようにして一緒にいる麦生の存在に救われる。高校生で赤ちゃんを産んだまつりはなんて幼稚なんだろう、と思ったけど、そういうことだったのかと腑に落ちた。それを見抜く麦生すごい。

    でもタイトルにもなってる「彼女が天使でなくなる日」の話。なかなか強烈だった。娘を天使に仕立てあげることが本当に残酷だった。「天使のままでいいんですか?!」と千尋が叫ぶほど、痛ましいものだった。

    完璧な娘ってなんだし。赤ちゃん産めばいいってのかおおおん????と小一時間問い詰めても無駄

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    2023年06月03日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    天使って天の「使い」って書くのか、とはっとさせられた。
    同じ経験をしても見えるものは違うし、そもそも自分以外の人間の気持ちなんてわからない。しっかり言葉を交わして、気持ちを聞きたいし伝えたいな、と思う。

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    2023年06月01日
  • 彼女が天使でなくなる日

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     九州の北部に位置する小さな星母(ほしも)島で、託児所を併設した民宿「えとう」を営む千尋…彼女は一度島を出ているが、大阪で知り合った麦生とともに1年前に戻ってきていた。島には「母子岩」と呼ばれる名所があり、悩みを抱えた人々が御利益を求めて訪れるようになっていた…。彼女の出自は複雑ではあったが、親戚筋にあたる政子さんが引き取り育てられ、島の子「モライゴ」として育てられた過去があり、「えとう」も政子さんから引き継いでいた…。星母島の「えとう」で繰り広げられる、家族の物語…。

     千尋の周りには本当にいい人ばかりで、本当に救われました!千尋だってちょっと間違えたら今の生活は送れてないんじゃないかな…

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    2023年05月20日
  • ビオレタ

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    あらすじに、婚約者に振られた主人公、って書いてたけど、読んだら、すぐ彼氏できてるやん!ってなった。
    誰にでも優しくて一緒にいると癒される安心する存在、でも「誰にでも」だから、自分は特別じゃなくて嫌になる。けど、じゃあ、自分はその人になにかしてあげようとしてるのか。何か与えられているのか。

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    2023年05月16日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    p85「なにかの経験をした人が、その経験がない人に「あなたには私の気持ちが分からない」という行為、私は嫌いです。」
    「だって同じ経験をしても、見えるもの感じるものは違うはずですから。どんな経験があろうとなかろうと、そもそも自分以外の人間の気持ちなんか分かりません。」

    寺地はるなさんの本を読むことで、「人の気持ちはわからない。だからこそ尊重し、大切に扱おう」と思えます!!いつもありがとうございます。

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    2023年05月07日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    本屋にて、題名に惹かれ手に取った
    "子育て"について、疑問や不安を持つ機会が少なくはない
    子と親だけでない、登場人物一人ひとりの背景に色があり、それぞれの人生から、現実を優しく突き付けられたような感じ
    同時に、幸せになるヒントを沢山もらった。幸せにする方法も学んだ
    相手のことを想い、大切にすることはさほど難しくないのかもしれない

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    2023年04月12日
  • 月のぶどう

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    読むのに少し時間がかかりました。身近な人が逝ってしまって、喪失感が重なってしまって。スマートにはなかなかやれんし、意味なく落ち込むこともまだまだ、多々ですが、でも、回りに元気もらいながら、前に進みながら、、、だなー。

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    2023年04月09日
  • 正しい愛と理想の息子

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    寺地さんらしからぬ、ハードな描写もありドキドキしました。詐欺とか暴力とか。
    でも結局悪くなりきれない主人公たちが人間らしいです。大人向け、かな。

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    2023年03月30日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    人口三百人ほどの小さな島で託児所を併設した民宿を営む千尋。そこに育児や子どものことに悩んでる親がやってくる。こうしなきゃ、ああしなきゃ、という周りの声とのギャップ。みんなはとか普通はとかの枠に当てはめて言われること。無意識のうちに自分もそっち側にいるんじゃないかとハッとさせられる文章がたくさんある。人それぞれなはずが子育てには色々と簡単に同じを求められる。そんな苦しみに綺麗事ではなく、淡々と話す千尋に救われる人たち。それで全てが解決しなくてもそこにいてくれるということが何よりの救いになっている。当たり前とか普通とか言われていることに、そうじゃないと、悩むのはおかしいことじゃないと教えてくれるよ

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    2023年03月24日
  • 月のぶどう

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    素敵なお話でした。
    双子の光実と歩が亡き母のワイン作りの後を継ぎながら成長していくお話です。
    読みながら、光実の気持ちも歩の気持ちも
    本当に痛いほどわかる気がしました。
    兄弟や双子というと
    つい比べられたり、自分でも勝手に比べて落ち込んだり仲がいいんだけどどこか複雑な気持ちもあったリ…
    寺地さんの作品はどれも私の中にある誰にも見せていないような自分でも気づいていないような
    感情に出会えるそんな気持ちになります。

    ワイン作りの奥深さに感動しつつ、
    光実や歩の周りの人たちの厳しい中に温かく見守る姿や言葉がけが本当に素敵で私も頑張ろうと
    元気が出るお話でした。

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    2023年03月21日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

    ネタバレ 購入済み

    主人公は強い。。

    主人公が強い人だなぁと思いつつ、逆境に立ち向かって行くとこがすごいです。
    ただ、ハッピーエンドが好きな方には向いていないお話かと思います。。

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    2023年03月11日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    『大人は泣かないと思っていた』で大好きになった寺地さん。

    本作もしみじみと良かった。

    「1 朝が明るいとはかぎらない」9篇、「2 昼の月」5篇、「3 夜が暗いとはかぎらない」
    全15篇が収録されている。

    この物語には大きな事件や事故は起こらない。

    自分のすぐ隣にいそうな人達ばかり。
    子育てに悩むお母さん、仕事にやりがいを見いだせない男性、自分に自信が持てない青年
    それでもみんな必死に生きている。

    家族間であっても「解る」なんて傲慢だ。
    「共感」だけで救われる。

    そっと寄り添って背中に手を添えてくれる様な優しさに包まれた物語。

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    2023年02月14日