寺地はるなのレビュー一覧

  • 白ゆき紅ばら

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    行き場のない母子を救う家、そこは汚れていて曇っていて息苦しい。
    終わりになるにつれて、真相が見えるにつれて、その息苦しさというか曇りが晴れていくのにも関わらず眉根による皺は増える。

    祐希は紘果のめに、紘果も祐希のために。
    お互いが希望だった。

    これまでされてきた記憶は一生残るかもしれないけれど、どうか今まで以上に幸せであることを願う。

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    2024年08月25日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地を舞台にしたお仕事小説です。
    微笑ましいエピソードもあれば、ホロリと涙を誘われる話もありました。
    思い出の一冊になりました!

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    2024年08月25日
  • 雨夜の星たち

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    生きづらさをもつ主人公の考え方、何故か親近感がわいたけど、親の立場で見れば心配でもあり。誰の視点で読むかで感情が揺さぶられる場面が変わるが、ここまで正直に人間の有り様を書いてもらえると自分の異常性も当たり前に感じられた。

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    2024年08月20日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    これはタイトルが好きすぎて。
    誰でもこの気持ちになったことがあるんじゃないかな。
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    羨み、傷つき
    心揺れる10代。
    そして年月を経て踏み出す
    大人たちの新たな一歩。

    万人向けに量産された
    「大丈夫」ではなく、
    自分の人生にとって必要な
    「大丈夫」を与えてくれる――
    (伊藤朱里)
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    中学の同級生、天、ミナ、藤生。
    天は家庭に違和感を覚え、閉塞感のある田舎から脱出したい。
    ミナは、藤生のことが好きだが、藤生の気持ちを知って言えない。
    藤生は天が気になって仕方ない、一緒にいたいと思っていたのに。

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    2024年08月16日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    冠婚葬祭をテーマにしたオムニバス。冠が成人式を、祭が先祖の霊をまつる祭事を指すとは分かってなかった。
    飛鳥井千砂、寺地はるな、雪舟えま、嶋津輝、畠山羽根子、町田そのこのうち3人は初読み。飛鳥井千砂と町田そのこの作品が良かった。

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    2024年08月12日
  • 白ゆき紅ばら

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    ネタバレ

    行き場のない母子を引き取り共同生活をする場「のばらのいえ」、理想郷に思えるこの家に澱み沈殿しているヤングケアと未成年少女に対するハラスメント。

    どうしようもない絶望感が終始溢れていて読み進めるのが辛い。ここを脱出したらしい主人公祐希は、何故またこの地獄に戻ってきたのか?

    志道というサイテイ最悪の男が出てくる。根拠のない自信と捻じれた自己嫌悪と浅薄な差別意識をもつ男が、不労所得を得て成長を拒んだ時、弱くて恐ろしいモンスターが生まれるわけか…。

    最後に希望があってよかった。祐希たちだけでなく、保も英輔も、これからはできるだけ幸せに、哀しみはあっても絶望だけはないように生きて行って欲しい。

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    2024年07月30日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    全体的にうっすらとした暗さを孕んでいたけど、だからこそ夜寝る前に読むのにぴったりな小説だった。
    そして、影があるから光もあるのだなと。

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    2024年07月27日
  • わたしの良い子

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    この本を見て驚いたこと
    寺地はるなさんの名前、ずっと寺池だと思ってた
    戯言は無視して、進めます。

    主人公は、甥っ子の朔を育てている椿。妹の鈴菜が、朔を産み、家を出て行ったことで、姉の椿が朔を育てることになります。
    朔に対しての悩みを抱えながらも、大事に育てている椿さんに感服しました。あと、こちらも戯言なんですが、静原の妻の娘を叱る口調が、わたしの母と似ていてちょっと草でした。

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    2024年07月15日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    寺地はるなさんと町田そのこさんの短編が読みたくて。
    お二人の短編は安定の面白さ。特に町田そのこさんのお話は号泣。登場人物の二人と一緒に、ゆっくり時間をかけながらいろんな感情を落とし込んで読み終えた感じ。ラストは切な過ぎる。

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    2024年07月03日
  • わたしの良い子

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    朔はASDか?と思うけどその言葉をあえて使わずに書いているのがまた良い。鈴菜もそれか?と思わせる部分がある。椿の淡々とした感じが、いい意味で親子じゃない距離感による冷静さを保てて好き。

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    2024年06月30日
  • ビオレタ

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    前半は主人公のことも菫さんのことも、よくわからず、感情移入もできず、何を読まされているんだろうと思っていたけれど、
    中盤に主人公が「誰かに必要とされたかった」と、気づいたところから、いろいろなことに気づき、前向きになっていくところが良かった。

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    2024年06月16日
  • わたしの良い子

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    ネタバレ

    『わたしの良い子』ってなんだろう?子どもがいる人なら、ふと考えずにはいられないタイトル。
    自分もそれを自問しながら読んでいたが、最終的に椿の「朔にねがうことは山ほどあるけれども…「良い子」じゃなくたっていい。ただこの世界を生き延びてほしい」に尽きる。
    標準モデルなんてどこにもいないんだから、ホント誰とも比べる必要ないんだよな。
    主人公の椿が物の見方も考え方も人との付き合い方もフラットな人なので、どの登場人物と絡んでもその距離感がさっぱりとして気持ちいい。
    最後に不意に訪れた朔の成長には泣かずにいられなかった。

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    2024年06月15日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    自分は空っぽの箱。他人の気持ちに沿うように生きている。
    自分って何だろう。他人が自分に求める姿、それに応えようとする自分、でも本当の自分は違うかも知れない。自分って、周りから見える自分も、自分自身での評価も合わせて自分のはず。だから一言で、どんな人なんて片付けられない。
    空箱に何かを詰めるのは自分であり、周りの人でもあるのでは。

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    2024年06月14日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    生きていたら必ずしも感じるだろう感情が綺麗にえがかれてる一冊、すてき
    人にはそれぞれ、言葉にしてることの裏にいーっぱい考えていることがあって、表面的にでてきているのはその一部なんだろうなあ

    「よく気づくけど行動力がない人はつかれる」ってささったな、行動力

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    2024年06月11日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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     つらいことがあると犬を撫でました。現実にはいない、架空の犬です。犬を飼えるような家ではありませんでした。もう少し大きくなってからは本をよく読みました。空想上の犬も、物語も、僕の大切な友達でした。


     主人公である山吹の書いた小説が出版されることになる。その刊行記念として書かれたエッセイ『架空の犬』


     現実にはないなにかを心の拠りどころと生きることはむなしいことでしょうか。でも現実にはなくても、心の中には確かに「ある」、それは「確かにそこにある」ということなのです。


     町に遊園地を作る等、夢のようなことばかり言う祖父。愛人のもとに通う父。亡くなった子どもが生きているかのように振る舞う

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    2024年06月07日
  • 月のぶどう

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     なんかこう、逃げてばかりいてなかなか向き合わない歩に最初はイライラさせられるけど、着実に成長して、それを周りが認めていくのがいいなあ。でもそれを和葉さんが悲しむのはよくわかる。

     あとは、冨美雄さんの「うまくいかないことがあったらやり方が悪かったと考えてやり方を変える、自分を嫌いな人に好かれようと頑張らないっていう考え方は、正にそのとおり!!

     それから、光実の結婚式でのおじいちゃんの言葉にもやっぱりそのとおり!!

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    2024年06月07日
  • わたしの良い子

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    文庫版も間違えて買ってしまったので、改めて読んだ。
    妹の子供を引き取ってここまで関係を築ける椿さんの度量の大きさにただただ感服。

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    2024年06月03日
  • 月のぶどう

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    ネタバレ

    双子の関係がよかった。
    じいちゃんの存在感もよかった。
    読んでいて心地よい成長譚でもあった。

    最後の手紙の喩えにはっとした。
    最近、手紙について考えることがよくあった。
    手紙のように、時間をかけて熟成する関係を大切にしたい。

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    2024年05月23日
  • 水を縫う

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    親子でも 人の個性は親子でも異なるもの。頭では理解していても我が子に、我が親に似て欲しい部分や似てほしくない部分はあるものです。なかなか手放すことの出来ない期待は親子にとって厄介なものだと思います。
    社会人の姉、高校生の弟、母、離婚した父、祖母、それに加えて知り合いからの目線はそれぞれの想いが上手く描かれているなと思いました。
    そして、子ども成長は手放して嬉しいもの、想像を超えて、期待を裏切る、そんなものでいいんじゃないかと思います。共依存にならないように、距離感を大切に家族と接していきたいものです。

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    2025年12月03日
  • やわらかい砂のうえ

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    万智子のややこしさが可愛いと思える自分がいて、これって歳を重ねてきたってことかなと思ったりした。
    悩んだり迷ったりした時に、歳の離れた色々なタイプの友達がいるっていいなと思う。
    20代でそんな友達を持てた万智子が羨ましい。
    自分の価値観で冬さんを裁こうとする万智子に「許すとか許さないとか、赤の他人のあんたが言うことではないよな」と言った美華の言葉が刺さった。
    そっか、友達も他人なんだよなぁ。
    無意識に心の中で人の善悪の判断をしてしまう時があるから、しっかり覚えておこう。

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    2024年05月18日