寺地はるなのレビュー一覧

  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地「ほたるいしマジカルランド」で働く老若男女を描いた連作短編集。
    アトラクションのキャストをはじめ、清掃のスタッフ、園芸スタッフ等、様々な仕事をする人々が主人公となって描かれている。

    読む前の時点で遊園地で働く人々を描いた作品だということは知っていたつもりだった。
    けれど読み進めるうちに、自分はアトラクションのキャストのみをイメージしていて清掃や園芸のスタッフの物語を想定していなかったことに気づいた。
    仕事内容だけでなく、働く人々の背景も様々であることが描かれている。
    この作品で特徴的だと思ったのは、それぞれの背景や思いを他の登場人物に吐露するような場面が少なかったこと。
    それぞれの思い

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    2025年05月05日
  • 雨夜の星たち

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    ちょくちょく読みで完読!
    ハチミツ以来の寺地さん〜
    寺地さんの作品の主人公は一見愛想が良いわけではないけど 冷静で自立してる女子っていうイメージがあって、読んでてかっこいいなと思う!

    解説の中でもあったけど
    「他人に関心がないのは、相手のことをわかった気になりたくないからじゃない?」
    作中に登場する、この言葉が印象に残ったな

    他人のことを羨んでしまうときも
    悪く思ってしまうときも 
    その人のこれまでの過程とか背景を見てないってことは頭の隅に置いておこうと改めて思えた!

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    2025年05月02日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    一見とても歪な羽猫家の物語。いわゆる「家族」のイメージとはかなりずれる。でも、やっぱりこれは「家族」の物語だった。これこそかもしれない。
    家族だって、個の集まり。何でもかんでも同じ方向向いて足並み揃えてなんていけばいいけどそう簡単にはいかない。
    家族だから分かりあえるなんて、愛せるなんて、確定してるものじゃない。
    それを、受け入れること、認めること。
    家族って、それでいい。
    みんな、必死に生きてるんだ。「あー、あの人の頑張りはそっちなんだな…」くらいでいい。
    みんなで、「おう、お互いよくここまで頑張ったよね」でいい。
    それで十分家族だ。

    まあさ、気になるけどね。家族だから。
    でも無理に形を整

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    2025年05月01日
  • みちづれはいても、ひとり

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    ・私はいつも正しいわけではない。私の生きかたはきっと美しくはない。何度も間違え、何度も他人を傷つけ、罪と穢れを炎にくべて赦されようとする。でも、自分が正しくも美しくもなく生きていることを知っている私はせめて、他人が心から欲するものを価値がないと嗤ったり否定したりはすまい
    ・人間の思考ってそんなに整理されてないし、めちゃくちゃなのがむしろ基本設定なのかも

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    2025年04月28日
  • わたしの良い子

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    自分の子供に当て嵌めて読んだ。
    出来ない事や、感情のコントロールが難しい事など、どうしてと思う時は沢山あった。
    この頃友達に認められる事があって自信がついたようだ。
    この物語と同じで、難しいけれど信じて待つという事は大事だと気付かされました。

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    2025年04月27日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    タイトルからシリアスな内容だと思っていたが、人の弱さの描画がコミカルに表現されていて、小説を読むようになってから初めて人前でふふってなった
    未来を心配し過ぎて今を楽しめないのは勿体無いと頭では分かっているけど‥

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    2025年04月26日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    たった一人の出会いとその人からのコトバで救われることがある。
    ココロが疲れている時ほど、気付けたり染みたりするコトバがある。

    流れるように過ごしてしまう忙しい日々。
    この本を読んで、今日一日に向き合うこと、自分を大切に過ごすこと。
    それが明日の自分につながることを感じた。

    自分の居場所は自分で創る。一生懸命に生きてると必ず応援してくれる人や助けてくれる人に出逢い、気づけば居場所ができていた碧。
    それは簡単なことでなく必死に、辛い気持ちや不安も全部抱えながらのこと。
    だからこそ、逞しく強くなっていく。
    そういう人は魅力的だし、そういう人生は豊かだと思った。

    読み終えて希望と活力が湧く本だっ

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    2025年04月26日
  • ビオレタ

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    人それぞれ。
    人って自分が思ってるより色んなことを考えてるし、
    色んなことを心に抱えてる。

    私が最近より強く思ったことであり、
    このビオレタを読んで、さらにそう感じた。

    妙、菫さん、千歳さん、皆の世界が広がりますように。
    少し幸せになれますように。

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    2025年04月25日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ”生を全うすることが最も重要な仕事”
    仕事に行き詰まっていて手にした1冊。
    これ!といった閃光が走るような答えは無かったけど、そんなに頑なにちゃんとしなきゃ!とか失敗したらアカン!とか思い詰めて自分のことをがんじがらめにしなくていいのかな?って。
    誰かみたいにはなれないし、ならなくていいし、求められてる姿を演じる必要もない。自分が好きとか楽しいとかコレ!って思える石ころをかき集めて光に照らして輝かせて眺めて、綺麗だなあ〜って幸せを感じられたらそれでいいんだと思ったらちょっとだけシンドさが和らいだような気がする。
    ひらパーにも一度行ってみたいな。

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    2025年04月23日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    兄の誠実(まさみ)が、失踪した弟の希望(のぞむ)を探す旅。誠実と希望の母親、希望と一緒に逃げるくみ子の父親、希望の保育園の先生で実花子の母親である敦子も、揃いも揃って近づきたくない人々。でもそのひとつくらいは自分に当てはまりそうで、見たくない気持ちになる。
    寺地はるなの作品は、私にとってはなんとも心がえぐれる。

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    2025年04月23日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    なんとも途中でギュッと苦しくなりながらも、優しさと勝手さのなかに交錯する嘘の中に「生」を感じる本でなんかとてもよかった。

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    2025年04月20日
  • ほたるいしマジカルランド

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    けしてキラキラしている人の話ではないけれど、いろいろな思いをかかえながら毎日生きている。遊園地という特別な場で、それぞれのもつ悩みや寂しさが、小さな優しさや親切にすくわれていく。「なんのためにもならないものが、ごくあたりまえに存在する。存在することが許されている。それこそが豊かさだ。」のことばに集約されるような、ささやかで美しい作品だと思った。

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    2025年04月16日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ


    「何のためにもならないものが、ごくあたりまえに存在する。存在することを許されている。それこそが豊かさだ。」というセリフが、この物語の根幹だなあと思いました。おもしろかった。

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    2025年04月15日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    学生時代に抱いたことのある"どうしてわたしはあの子じゃないの"のタイトルに惹かれ読み始めたけど、登場人物3人それぞれの葛藤と苦しみの中には、確かにそこに私もいて、この物語に出会って、少しあの頃の私が救われた気持ちになった。

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    2025年04月14日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    生きづらそうな田舎町で好きでもやりがいを感じるわけでもないが出世をして『お酌警察を撲滅させたい』という夢をもつ翼といつでもだれても受け入れてくれるファミリーレストランで働きたいという小柳さんがとてもかっこよくて好き。色々な考え方の人がいる中でもぶれずに生きるってなかなか難しい。夢ってべつに大きくなくてもいいんだよね。

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    2025年04月08日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    生きづらさを抱えた人達を描いた短編集。年齢も性別の違うそれぞれの孤独に寄り添い、足元を照らしてくれるような7つの物語。
    リバー・フェニックスに憧れる少女が主人公の「深く息を吸って、」がよかった。

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    2025年04月06日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    誰かの日常が誰かの人生に繋がっていると感じる物語。ひとりひとりの抱えている課題や感情に何かしらの共感を抱く。人って自分のことしか見れていなくて、自分のフィルターでしか人を判断できなくて、それが″思い込み″という厄介な判断軸になってしまう。
    個人的に、本書に出てくる小さな子どもが昔の自分みたいで微笑ましさと同時に目が潤む。他の子どもたちと同じように出来ない自分。幼いながらに自分は自分で悩んでいたけれど、同時に両親には心配をかけていたんだなぁ。
    今の自分は不器用ながら何とか楽しく生きている。それは自分が誰かの日常と混ざり合いながら、少しずつ変化してきた証だと感じた。

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    2025年04月05日
  • ほたるいしマジカルランド

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    何かしらの悩みを抱える登場人物が、働く中で気づきを得て少しずつだけれど変化していく過程が良かった。人はいきなり変化するのでなく、少しずつ変化していくのだと感じた。そのキッカケはやはり人との関わりの中でしか得られない。仕事も人間関係も目の前にあるものから目を逸らさず、向き合っていこうと思う。結局それが前を向くための一番の近道。パートの八重子さんとバイトの三沢くんの回が特に好き。

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    2025年03月30日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    めっちゃ面白かった!
    めっちゃ好きな終わり方!

    まずはそんな心の叫びで。

    色々な人が登場します。
    そしてゆるゆると繋がります。
    このパターン、好物です。
    そして安直な方向に行かないあたり、リアリティがありぐっときます。
    ラストシーン、大好きです。
    良い人ばかり出てくる訳ではありません。
    うんざりするお母さんや夫に自分の身上を重ねる事もしばしば。
    でも不思議とスッキリしました。
    着ぐるみの「あかつきん」はずっと出てはくるものの、あかつきんが主役という訳ではなく、結局は各々が各々で主役なんだと思います。

    ティッシュ配りの男の子のお姉さん、幸せになって欲しい。

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    2025年03月30日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    インスタで見かけて気になってた本。
    1つ1つが短編になっていて読みやすい。
    読み終えると前向きな温かい気持ちになる。

    恋愛や結婚など、在り方について刺さるし考えさせられるところあり。日々色々なことがあるけれど、その中でも1番は自分の気持ちに素直でありたいなあ。

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    2025年03月28日