寺地はるなのレビュー一覧
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学校に行かない熊さんがいう。「なにか理由がないと、泣いたらあかんの?」「すごい説明してほしがる。私を理解しようとする。でも頼んでないし。」
「納得させてくれな承知せえへんでって」
實成が、なるべく人と関わらないでいこうとしていたけれど、夜の散歩の人数がふえてくる。
松江さんや、伊吹さん、塩田さん、みんな深く人と関わることを避けてきたように思う。
そしてみんな、ちょっとしたことでも考えて、言葉を返している。相手に不用意に踏み込まない。
周りには、悪い人ではないけれど、普通を押し付ける人たちや、ちょっと言葉を悪くする人が、やっぱりいて。
夜の散歩の人たちには、ほっとさせられました。
最後の方、隣の -
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ネタバレ最後まで読んで世界は君が思うよりの題名の意味がわかりました。
わたしの受け止めは、いろんな愛ってあるけど知ってる?
と解釈しました。
たまたま、この前に読んでいた本が「女王様の電話番」でアセクシャルを取り上げたものでした。
この本もゲイとアセクシャルも出てきますが、親子の在り方に気持ちは持っていかれました。
お父さんのためにお弁当を作る小学生高学年の女の子が夕飯の買い物で自分の欲しいものを買ってしまう?といった謎行為をするところがシャクゼンとしませんでした。
難病の美少女、時枝くんの妹のパートがなかったのが残念でした。無断で写真を撮られる気持ちがわかるか?って言うことが結構深刻なテー -
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ネタバレ【あらすじ】
ある出来事がきっかけで他人が作った料理を受け付けなくなってしまった高校生の冬真は、同級生の時枝くんに「難病を抱えた美少女」の妹がいるという噂をきく。友達にそそのかされ、時枝くんの家まで行ったことがきっかけで、冬真は時枝くんと仲良くなっていくが――。
一方、国際交流プラザで働く紗里は、「きれいなものが好き」なあまり、太ることへの嫌悪感を抱えていた。自分が撮影した写真が原因で時枝くんを傷つけたことを知った紗里は、“罰”としてマッチングアプリを始めて……。
それぞれの理由で世界への信頼が薄くなった彼らが、大切な人と歩いていくために一歩を踏み出す感動作。
『子どもはがんばるんです。 -
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寺地はるなさんの作品を初めて読んだ。
いい読書時間を過ごせた。
本屋大賞っぽい内容なので、多くの人が読むといいなと思う。(詳しくは書けないけれど)
印象に残ったところ二つ
純文学とは「人間の愚かさ、欲望、闇、本質を問う」ものだから、愚かで欲望に屈しやすい父が自分を肯定してもらえるから好きなんだなというくだり、ドキッとした笑
子どもの存在を唯一の生きがいにしたら、なんか子どもがしんどくなるやろなという香川さんの言葉。
あっという間の子育ての時間。めっちゃ愛を与えて、あとは子どもが自分より大事な人を見つけて歩き出す背中を見つめる母たちの姿は,今の自分にはなかなか沁みました。
(こうやって要約 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「出生の秘密も家族の問題も抱えていないし、壮絶な過去の心的外傷もない」という会社員、實成冬至が主人公。實成は父を亡くした後、得体のしれない不安(モヤヤン)にとり憑かれるようになり、それを遠ざけるため夜道を歩くようになるが、そのうち、それぞれに複雑な事情を抱える会社の同僚や元カノなど、深夜の散歩のメンバーが増えていく。その散歩メンバー間のゆるやかなつながりやほのかな成長を描いている。
大きな盛り上がりがあるわけではないが、心に沁みてくる良い小説だと感じた。迷いながらも善く生きようと日々の生活に向き合う「まじめ」な主人公に好感を持った。
夜の散歩メンバーが解散してしまうという結末は、この小説として