寺地はるなのレビュー一覧
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連作短編集。寺地はるなさんの「水を縫う」「世界はきみが思うより」に続いて京阪沿線っぽいところが舞台。ひらかたパークがモデルになっています。
ほたるいしマジカルランドの社長の名物社長が病気になり、社長と祐の関係には少し無理が…と思いつつも、働いて人々がそれぞれの悩みを持ちつつ、目の前の仕事をコツコツとする姿は等身大の人々でした。
好きだったのは火曜日の村瀬草。
村瀬のイケていないのにプライドが高いところ、人を妬んだり、人に助けを求められなかったり…私もそんなところあります。素直なところもある村瀬が憎めなくて、面白かった。ちなみに串から直接食べる派です。
男の子の母としては、水曜日の篠塚八重子系のお話に弱い。
家事ってつらい。子育てってうまくいかない。それを立て直すのって一人では難しい。負のループに入ってしまう。
それでも母を恋しく思ってくれる子どもにありがとうって言いたい。
遊園地の経営としはてありえない体制だけれども、それはファンタジー。楽しく読めました。 -
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雨が降ったら。
傘をさす?ささない?
レインコートを着る?
レインシューズを履く?
雨が降るかも。
傘は持ち歩く?持たない?
折りたたみ傘を持ってく?長い傘を持ち歩く?
人生自分では選択出来なかったこともたくさんある。選択できた事もたくさんある。
悲しい時にさしたい色の傘は何色?
嬉しい時に着たいレインコートはどんな柄?
傘を選ぶように自分の好きに向かって進んでいけたらいいのに。いや、進んで行っていいのだと、ちょっと背中を押される。
雨ってちょっと憂鬱だけど、お気に入りの傘1つ欲しいかも。選ぶときワクワクするから。
さす時もワクワクするから。
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表題の遊園地で働く人々の悲喜こもごも
面白かったです。連作のかたちでそれぞれの皆さんの抱えたあれこれが紐解かれ、少しの救いが与えられるような。遊園地が舞台と言ってもお仕事小説ではなく、あくまで個々の生き方を重くならないレベルで掘り下げる感じです。
軽い、と言ってしまうとそれまでですが、むしろその軽さが寺地はるな作品の良さだよなあ、と改めて思いました。心情的に共感する部分を多々感じさせながら、そこまで深く入り込むこともなく、激情なくふんわりとよかったなあ、と思わせてくれるという。
ラスト、無理に登場人物同士をくっつけた話にせずそれぞれのエピローグとしたのも、無理な構成にならなくてよかったと思います。気持ち良い読後感でした。 -
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ネタバレ最後の晩餐がテーマの7編からなるアンソロージ。
好きな作家さんばかりが、異なる切り口で書いた物語、一つ一つがとても面白かった。
人生の最後に何を食べるのか?なかなか悩ましい、重いような軽いような命題。
最後の食事は、何を食べるか、どういうシチュエーションで食べるか、誰と食べるか、一人なのか、一人の人生が表されているようで、様々な想像が生まれる。
意識をしていても本当に食べれるかどうかも分からないけれど、考えるだけで、酒盛りのネタに十分になりそうで、でも実は色々考えさせられる。
個性あふれる作家さんの物語は、色々な観点で描かれていて、其々の文体があり、あっという間に読んでしまった。
個人的には、角田光代さんの『最後の鰻』が笑えて、ほろっときて、沢山の家族に看取られて、あるあるって感じもして、大往生で好きだった。
藤野千代さんの『もうひとりのねえちゃん』は、家族が身近にいなくても、誰かがいてくれるってのも幸せの一つだと思えた。TVで『団地のふたり」が放送されているので、ノエチとなっちゃんの関係が思い浮かんだ。
寺地はるなさんの『小曽根幸子の送別会』は、小曽根さんがかっこいい。主役がいない送別会のシーンはスカッとするものがあった。
江國香織さんの「コインランドリーの夜」は、コインランドリーという場が秀逸。機械が回る音、無機質な感じが上手く描写されていて、流石って感じだった。
原田ひ香さんの『最後に何を食べたの?』は、ちょとミステリーがあって、最後にあーちゃんが恭一によって、救われるのがホッとさせられた。
しかし、このメンバーの食べ物の描写は流石上手いなぁと改めて思った。 -
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題名に惹かれて・・・Audibleで。
寺地さんならきっと。「世界はきみが思うより」の後は「悪くない」っておちにしてくれるはずと、ちょっと心がバテて居たときに聞き始めた・・・ら、「悪くない」じゃなくて「すごくいい」でした。
みんなちょっとずつなんらかの事情を持っててなかなか表には出せないけど、少しずつ話せる人が出来ていたり、その中で混じり合って影響して、すこし変わって、離れていく、、ともすれば一部分の人の生活の営みのある時期をゆっつくり、やさしく進んでいく。親子の関係も友人?の関係とか、男女の関係とかすごくよくて。こういうのあるかも。でも、世界はきっと解ってくれないんだろうなとハスに見てる感じが最後には、いや、解っても解らなくてもまあ、ええやんって(笑)
大阪弁がなんとも心地いい。好き〜 -
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初っ端からダメ男みたいなん連続で出てきて、人間関係に振り回されながら自分を取り戻す、みたいなお馴染みの話かなぁと思ったら全然違った。
最初っから主人公は自分を生きてて、そのまっすぐさで自分とまわりをさらにあったかくするお話だった。
とにかく主人公の碧が魅力的だった。
採りたての蜂蜜をひと匙口にして、蜜蜂の一生を口にしたと感極まる感受性の豊かさや、
シリアスなシーンをユーモアを感じさせる言い方で表現しているのが、物事をポジティブに捉えてるようで好ましい。
「運が良かったんじゃないよ。その人たちと会えたのは偶然かもしれないけど、会えただけで終わらせなかったのは、それは碧が行動したからだよ。碧の良いところがその人たちに伝わったからだよ。全部、あんたが自分の手で勝ち取ったもんだよ」と言ってくれる友達がいるっていうこと、それ自体が碧の人間性を詳らかに表してる。
友達の真百合が碧のために彼氏の兄の胸ぐら掴んで説教するところ最高だった。
それと終盤のこの言葉がお気に入り。
「幸福も不幸も単なる人生のオプションと思ってる」
確かに、と思った。どっちかだけじゃダメだし、どっちかが常にあるわけでもない。
幸福ばっかの人生じゃ何が幸福かわからなくなるし、不幸があるから幸福が理解できて、逆も然りなのだと。
辛いことを乗り越える強さと、その経験からくる優しさを持ってるからこそ、碧は自分の軸をしっかり持って、優しくまわりを照らすことができるんだと思う。
誰かや何かに過剰な期待を寄せることなく、ブレずに自分を保てる軸を私も持ちたいと思った。
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「最後の晩餐」と言えばダ・ヴィンチの有名な絵を思い出します。7人の女性作家による短編集は、どれも読みやすく楽しめました。
江國香織【コインランドリーの夜】
自分を取り戻した主人公に共感。自分らしい最後の晩餐に気づけたことに爽快感を味わえました。
金原ひとみ【ラストサパーフォーエバー】
初読みの金原さん。勢いのある文章。この最後の晩餐は、最後にクスッと笑えました。
角田光代【最後の鰻】
この作品は個人的な思い出と重なって、すごくよかったです。いつまでも忘れることはない時間の物語。読者の私にとっても。
寺地はるな【小曾根幸子の送別会】
この作品も、色々な気持ちが詰め込まれた物語。読者の私のお気に入り。
原田ひ香【最後に、何を食べたの?】
もやもやした気持ちが、最後には前向きになれた感じがしました。その人らしい最後の晩餐を、どのように表現していくのか気になりました。
藤野千夜【もうひとりのねえちゃん】
こんなもうひとりのねえちゃんがいたらと思える作品。最後の晩餐はシンプルでいいのかもしれないです。
井上荒野【本当の話】
娘っていいなあ。嘘から出たまことみたいなことがあると嬉しくなりますね。
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ちょっと不思議な感じもあるミステリーもちょっとあるお話。
青年団 婦人部 子供会に長老会(あったかな?)
女の人が行事のたびに手伝いに駆り出される事に誰も疑問に思わないような 男尊女卑が残る 閉鎖的な田舎。昔はみんなこんな感じだったんじゃないかな?
今でもあるかも。
死体が出てきたり 穴掘ったり ミコさんて?
と不思議とミステリーが混ざってる感じ
でも みんなそれぞれの個性 キャラクターがあって読んでて面白かったです。
女な人が強いのもいい。
ラスト 民宿のおじさんと娘さんはちょっと出来過ぎかな。
「負けない方法」…いいですね。
タイトル 内容にピッタリ!