寺地はるなのレビュー一覧

  • 雨が降ったら

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    雨が降ったら傘をさせばいい。
    いろんな人生にそっと傘を差しかけてくれるようなお話でした。
    自分の好きなものに囲まれた暮らし、意識してみようと思った。

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    2026年08月21日
  • リボンちゃん

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    リボンちゃんこと百花が、母の言葉通り堂々と生きている姿がかっこいい。
    幼い頃自分の好きなものを真っ向から否定してきた父や、いい人だけど浮世離れしていて面倒な存在でもある社長、真っ直ぐだけどデリカシーのない福田、そういった厄介な一面がある人ともそういう人なんだと受け入れて付き合っているところに、人としての懐の深さを感じる
    物語の鍵となる叔母さんの加代子さんも、決して愛情深いとか優しい人ではないのだけど百花は良い関係を築いている。
    今の私にはどうしてもできないこと。人の嫌な面といいところを清濁合わせ飲めない。だから生きづらい。
    このリボンちゃんのように、しなやかに逞しく生きてみたい

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    2026年08月20日
  • ぬすびと

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    泥棒
    電話越しのひとこと。一体どんな過去があったんだろう。ドキドキしながら、一気に読み進めた。
    主人公と同感な部分もあれば、違うなと感じる部分もあった。
    でも、今一緒に生きている人と、今を大切に生きたいと思ったのは一緒。
    人間は必ず老いていく。
    あのときあの瞬間、どう感じたかは人それぞれ。
    あのときが人生でその人との最後だったなんて、後になってみれば分かること。

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    2026年08月20日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    閉店が決まったあかつきマーケットを舞台に、13の物語が描かれた作品。それぞれの物語の主人公は違うけど、前の物語に出てきた人がさりげなく出てくるので、間を空けずに読んだほうが「あ、あの人だ」と気付けてより面白い。登場人物はそれぞれ年齢も置かれてる環境も性格も違うので、どれかの物語には刺さる部分がありそう。

    『はこぶね』と『バビルサの船出』がよかった。

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    2026年08月20日
  • わたしたちに翼はいらない

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    今まで読んできた寺地はるなさんの作品とは違った印象を受けた作品。人の心の奥の黒い部分を浮き上がらせていた。同じ町で育ち、今も暮らしている3人の心の声を聞いている感じだった。

    スクールカーストで上位にいた人間が大人になってもそのままでいることが許せない思いになった園田律。そして上位にいることにしがみついていた中原莉子。小学生の頃のいじめから不用意に人と関わらないようにしてきた佐々木朱音。この三人それぞれが、親への思い、子どもや姪への思い、夫への思い、友達への思い、世間への思いを抱えた日々は、読みごたえがあった。

    傷ついた人が傷つけた人に対する思いは、自分で消化するしかないのかもしれない。他人

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    2026年08月19日
  • 雨が降ったら

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    「雨が降ったら傘をさせ。生きていたら雨の日だってある。」人生のしんどさを否定せず、そっと傘を差し出してくれるようで、深く、優しく、じんわり温かい。そんな寺地はるなさんらしさに満ちた物語。

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    2026年08月18日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ほたるいしマジカルランドで働く個性豊かなメンバーの悩みや葛藤がすごくリアルに繊細に表現されていて、惹き込まれて一気に読んだ!

    目の前のことを精一杯力を込めて心を込めて丁寧に。何の意味があるの?って思うことでも、自信がないことでも、きっとそれが誰かの希望になったり勇気になることがあるんだなって思えてすごく元気がもらえた!

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    2026年08月18日
  • 世界はきみが思うより

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    ネタバレ

    高校生・冬真と、外国人支援の仕事をする沙里の視点から描かれています。
    野百合市に住んでいる設定。この街は『水を縫う』一つ隣の駅なのかな、と思います。

    寺地さんの小説は『それ、私も感じたことある』ということが書かれていて、すごく身近に感じます。
    『そんなことないよというのは無責任だし、そうだねと言うのは無神経だ』
    「明日のパンない」「香川家は『超熟』派?」(ええ、私も超熟派です)
    「そうなん?」(そうなん?って気が付いたらよく口にしている)
    など、ちょっとしたセリフから大切な言葉まで、気に入ったところに付箋をつけていたら、いっぱい付いていました。

    好きになる対象にもいろいろあって、どうにもな

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    2026年08月17日
  • ぬすびと

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    「あっち側」と「こっち側」。生まれ、育ち、環境での違いをそう表現した主人公の鳴海。この小説では「あっち側」はお菓子メーカー南雲家の娘、彌栄子。「こっち側」は南雲家の子守りとして雇われた鳴海。なにもさせてもらえずできなかった彌栄子が、鳴海と出会えたことでいろんなことを吸収していく場面や鳴海に懐いていた子の栄輝の様子を読むと、このままうまくいけばいいなと思いつつ読み進めた。

    20年後に再び状況が動きだし、迎えた結末は、よかったと思えるものだった。「こっち側」と「あっち側」の2人が20年かけてやっと得たものが、読んでいてとても嬉しくなった。

    寺地はるなさんがえがく、心理状況や情景描写の細やかさが

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    2026年08月16日
  • きよくしぶとくやかましく

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    装丁からも窺えるどこかお伽噺のような、でも今でもあるあるの日本の由緒正しい!?田舎のお話、最高でした。

    日南の達観したふてぶてしさと可愛さ、それを取り巻く人々が個性的で魅力的。
    第一幕のミステリー感もはらんだ展開、なるほどそう来るか、オチだけでない見事な幕引き。

    「川のほとりに立つ者は」はちょっと年代が違うかなと思って敬遠していたけれど、この作品に出会い、著者の作品をまた読んでみようと思いました。

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    2026年08月16日
  • ガラスの海を渡る舟

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    祖父のガラス工房を継ぐことになった兄妹の物語です。
    正反対の兄妹はガラスの骨壷の作成を通じて、自身と他者との思考の違いについて気づきを与えられ、どのように向き合うかを考えるきっかけになると思いました。
    特に協調性が低く苦手なものの多い兄の道の考え方は、普通や常識とは何なのかを考えさせられるとともに、どこまでもフラットで心地いいと感じました。

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    2026年08月16日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    碧の傷つきながらも一歩一歩前に進んでいく様子が良かったです。
    黒江の分かりづらすぎる優しさも、それに気づく碧の優しさも大好きです。

    養蜂の様子や、はちみつを表す描写がキラキラしていて、読んでいて癒されました。

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    2026年08月15日
  • 雨が降ったら

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    私もお気に入りの傘をさすとテンションが少し上がります!
    雨の日は嫌いですけど、暑いだけの晴れも好きじゃない
    最近は、ほどほどの天気というものがなくて困りますね

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    2026年08月14日
  • 最後の晩餐

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    ネタバレ

    【収録作品】
    江國香織「コインランドリーの夜」
    金原ひとみ「ラストサパーフォーエバー」
    角田光代「最後の鰻」
    寺地はるな「小曾根幸子の送別会」
    原田ひ香「最後に、何を食べたの?」
    藤野千夜「もうひとりのねえちゃん」
    井上荒野「本当の話」

    人生の最後に何を食べるか? をテーマにした、アンソロジー。
    「コインランドリーの夜」の弥生子、「小曾根幸子の送別会」の小曾根幸子の生き様は小気味よい。
    「最後の鰻」は仲の良い家族の空気が伝わってきてほのぼのとする。
    「ラストサパー…」と「もうひとりの…」は年代こそ違うが、シスターフッドのよさをしみじみと感じる。
    「最後に、…」は嫌な話にならなくてよかった。

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    2026年08月14日
  • 水を縫う

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    手芸好きの男子高校生、清澄は、〝かわいい“ が苦手な姉のためにウェディングドレスを手作りしようと決心する。
    視点は、清澄、姉の水青、母、祖母、父の雇い主の黒田、最後に清澄に戻る。
    家族それぞれが、『普通』や『らしさ』に苛立ったり抗ったりして、勇気を出して一歩踏み出していく。とても共感できた。
    ラストにさしかかると読み終えるのが惜しくなってしまった。
    清澄が刺繍したウェディングドレスを想像するのも楽しかった。

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    2026年08月13日
  • 世界はきみが思うより

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    えーとか瞬発的に思うのは、想像力の放棄やなぁとと思う。でもやけんって分かったふりをして、受け入れますよみたいな顔するのはもっと最悪やし、私は結局何もしない選択を取りがち。でもそれはそれで違うんよなぁ。普段考えるからこそ、いざという時に考えすぎずに行動できるのかもしれない。

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    2026年08月13日
  • カレーの時間

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    癖ある偏屈な娘たちにも嫌われてる祖父と同居することになった孫息子・桐矢。
    祖父は食品会社に勤めていて、レトルトカレーの営業をしていた。
    祖父が抱えていた家族の秘密。カレーのように癖ありつつ包容力で抱えていたそれ。
    昭和のくそ親父の、家族愛ある秘密。

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    2026年08月13日
  • カレーの時間

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    昭和の男とも言うべき頑固ジジイと、それを嫌う孫の桐矢の同居生活の物語。
    頑固ゆえに妻に逃げられ、3人の小さな娘を育てた小山田義景。3人の娘はそれぞれ娘を産み、最後に生まれた男の子は女系家族で育って男らしさに欠ける。83歳で心臓病になった義景を心配した娘達は同居を望んだが、唯一の男の孫を鍛えようと桐矢を指名する。
    義景の元の仕事はレトルトカレーの営業。そのため、祖父と孫の料理はいつもカレーが付き纏う。頑固が故にあちこちでトラブルを起こす祖父。優柔不断ながら几帳面な桐谷が何とかフォローしていく。桐矢の恋バナがあったり、ストーカー事件があったり、中々忙しい。家を出てから、一度も娘達に会わなかった母親

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    2026年08月12日
  • ぬすびと

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    面白かった。
    もっと裏があるのかと思ったけれど、深読みし過ぎだった。
    短い作品だけれど、読む価値あり。

    心情的には大人向けだけれど、若い人が読んでも受け取れるものはあると思う。

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    2026年08月12日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    沁みる。終盤は無意識のうちに、自分や自分の家族に重ねて読んでいた。若い人より、ある程度歳を重ねた人の方が沁みると思う。
    著者には失礼かも知れないが、メッセージやシナリオの面白さを求める人には物足りないだろう。本当に主人公のある期間を切り取っただけのような形なので。

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    2026年08月12日