寺地はるなのレビュー一覧

  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    人との関係も、記憶も、食べ物も、消えてしまうよう見えてもそれは全部自分の中にちゃんと蓄積されている。どれだけ辛くて苦しくてもちゃんとご飯を食べて今日を生きる。

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    2025年06月24日
  • ビオレタ

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    主人公のちょっと捻くれた考え方がビオレタで出会った人たちの言葉や行動によって少しずつ変化していく。
    寂しさを感じて立ち止まったとき、周りの人の言葉を聞いてみると自分にも自分にしかない良さがあると認めることができたり、みんなの優しさに心の隙間を埋めてもらいながら、愛しさに気づいて歩き出すような、温かくて前向きな物語だった。

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    2025年06月24日
  • 夜更けのおつまみ

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    久々にアンソロジーを読んだ。お酒が好きな人も下戸の人にもおすすめ。居酒屋のおつまみや家飲みのおつまみが好きなので参考になるメニューがあった。自分で作るだけでなく、コンビニのおすすめおつまみなどで書いてる人もいて、それも面白かった。

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    2025年06月21日
  • 雨夜の星たち

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    この表紙の裏に描かれてるあらすじを見て
    実際に今関わっている後輩に似ていると感じたので購入。
    出てくる人それぞれに人間味があり、それに対する雨音の感覚と行動にある意味尊敬と羨ましさを感じました。
    最後の喫茶店シーンでの霧島と雨音のやりとりがすごい良かった。
    霧島の雨音への考え方がかっこよすぎて、刺さりました。
    察するとこがない人の感覚が少し理解出来たような
    読んで心地良い気持ちになりました。

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    2025年06月20日
  • 白ゆき紅ばら

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    ネタバレ

    子供が犠牲になるので、中々重い話だった。
    バカな大人1人いるだけで、どれだけ周りに迷惑をかけるんだろう。因果応報もなく…お金があるとそれだけで勝ちなのかな。
    最後は被害者が救われて良かった。でも心の傷はずっと消えなさそう。

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    2025年06月19日
  • こまどりたちが歌うなら

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    親戚の会社に入社した茉子はおかしいと思った事をきちんと言葉にするタイプ。会社の古い体質を変えていこうとする。清々しくてスッキリした。

    *大丈夫?って聞いた時、大丈夫という返事は信用したらアカン。大丈夫?と聞かれた時、大丈夫じゃない時は大丈夫と答えたらアカン。なるほど!

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    2025年06月18日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    世の中、優しさばっかりじゃできてないけど、悪意ばっかりでもないんだよね。
    そりゃ、やられっぱなしで膝をつくこともあるけど、大小の差はあれチャンスだってある。
    主人公の碧は、そのチラッと見えたチャンスの兆しをつかむのがうまい。
    パッと見には地雷の匂いがしても、彼女は的確に機会を掴んでいく。

    最初の頃の碧は、仕事は自分の思いとはちぐはぐで上手くいかず、婚約者もどきはグニャグニャしててろくでもなく、なんか色々ぱっとしない30歳。読み始めは、正直、あらやだ、こんなイケてない女の日常を読まされるの?と思った。けど、結婚の挨拶で婚約者の親に会ったところから風向きが変わる。

    そこまでは流され感があったけ

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    2025年06月18日
  • やわらかい砂のうえ

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    この方の著作はまだ二冊目だけど、今回もめちゃくちゃ色々考えたいテーマがたくさん出てきて感情が忙しかった。

    途中万智子が冬をギリ許せる発言したことで美華から傲慢だと怒られるシーンがあった。
    その人の問題を他人が正しいか正しくないかをジャッジするなんて、というような事を美華は言っていて「たしかにたしかに」と納得したし、判定するなら美華勝利でジャッジするけど、美華が傲慢だと宣告することもまた傲慢だよなぁとも思う。
    自分でも万智子が冬をどう思ってもそれは自由だ、とあとから言ってはいるけど、じゃあなんで万智子に傲慢ジャッジしてんのと思うし。

    この本と関係ないところでこういう矛盾した考えのことは考えた

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    2025年06月16日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    孤独と生きづらさ(でも決して淋しくはない)のお話たち
    すばるの「『会社員の役を演じているつもり』で出勤」は名(迷)言、杉田くんの登場前後で涙、
    やさしさATMに憧れる、必殺技「おなじはなし」「うわのそら」、伸樹くんは素敵

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    2025年06月15日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    一人一人のキャラクターが、本当に人間くさくて魅力的だった。寺地さんの繊細な心情描写と軽快な会話の応酬も遺憾無く発揮されていて、またしても良作だった。紅ちゃんがとっても好き。

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    2025年06月14日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    「もうすぐ十八歳/飛鳥井千砂」
    「ありふれた特別/寺地はるな」
    「二人という旅/雪舟えま」
    「漂泊の道/嶋津輝」
    「祀りの生きもの/高山羽根子」
    「六年目の弔い/町田そのこ」
    冠婚葬祭をテーマにした6話収録の短編集。

    文庫オリジナル&書下ろしが嬉しい。
    著名な作家さん勢揃いで粒ぞろいの作品ばかり。

    お気に入りは寺地はるなさん。
    まんまとミスリードされ、感情が上へ下へと揺さぶられたが読後感は最高。

    嶋津輝さんの作品も味わい深い。

    町田そのこさん、やはり一筋縄では行かない。
    良い話で終わるかと思いきやラストで突き付けられる真相に愕然。

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    2025年06月14日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    複雑な事情がある家族の話と思いながら読んでいたが後半に進むにつれ、自分の家族だって似たようなものかもしれない。とふと我に返る。そもそも、順風満帆で住宅販売のCMに出てくるような理想の家族なんて、本当に存在するのだろうか。

    多様性という言葉が日常的に使われている時代だが、人の個性や悩みって大別すると″多様″ってほどでもないのではないかと思った。自分は他人と違うとか、自分の家族はちょっと変わってるとか、なんとなく自分は他者と違うということがひとつのステータスというか。唯一無二の存在でありたいという人々の潜在意識が生み出した文化であるように思えてくる。

    もう少し引いた視点で世の中を見渡してみると

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    2025年06月14日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地に行こう もそうだけどやっぱり遊園地って特別、テーマパークじゃない遊園地❗️
    やな感じの人物も取り込まれて遊園地の必要な人になって行くのが良かった。

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    2025年06月11日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    居場所、順応性、食事が印象に残った話。
    あと、バイアスについて。決めつけ。

    不器用過ぎるキャラ設定ってあるよね。

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    2025年06月08日
  • ガラスの海を渡る舟

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    祖父のガラス工房を継いだ兄妹。それぞれの葛藤を乗り越えていく姿に感動した。発達障害を抱える兄の言葉や行動、考え方に胸を突かれる場面が度々あり、人として大切なこと持ってる純粋さが眩しかった。

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    2025年06月08日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    リレー形式で繋がっていく連作短編。

    タイトルが目に留まり手に取ったが
    それよりも「朝が明るいとはかぎらない」の方がよりしっくり。
    うん、病んでるな私。

    だからこの中に出てくる惑う人達にとても共感。
    「グラニュー糖はきらきらひかる」
    「バビルサの船出」が特に沁みた。

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    2025年06月05日
  • こまどりたちが歌うなら

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    親戚が経営する和菓子の会社で働くことになった茉子。
    ところが、頼りない2代目社長、常に威圧的で部下に横柄な態度を取る営業、サービス残業が黙認されている実態など、新しい職場には見過ごせない問題が山積していて…。

    読みながら、最初は主人公を囲む登場人物たちが好きになれず、茉子と一緒にモヤモヤを募らせていたのですが、だんだんと1人ずつの人生にスポットが当てられていき、その人の背景や苦悩を知ると、最終的には始めよりもみんなのことを好きになって読み終えることができました。

    出自も性格も違う色んな人と関わり合いながら働いていくこと、生きていくことって本当に難しいよなぁと改めて。

    ラスト、みんながそれ

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    2025年06月04日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ

    題名のガラスのイメージがあるからか、透き通った作品だなと感じました。みんな色々あるけど、生きてるうちはなんとか生きていかないとね。 
    他人の感情は天候と同じ。こちらではコントロールできないけど対処はできる。他人の気持ちがわからない・理解できなくても、それはそこにある。そこにあるということを知っとこうと思う。 禿同 
    骨壺はまだいらないけど、素敵な花瓶が欲しくなりました。

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    2025年06月01日
  • ガラスの海を渡る舟

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    グレーな子に診断を受けさせず支援に繋げない、というのは一種の虐待だよ派なので、きょうだい児が割を食ってるのが辛い……。陶器の食器も買わないくらい割れ物を警戒してるのだけれど、ガラスの里で見たガラスの輝きを思い出した。私の骨も入れて欲しい。

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    2025年05月31日
  • わたしの良い子

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    普通という言葉の難しさを改めて感じた。
    自分にとっては普通かもしれないけど、何を基準にしているのか、他人と全く違う価値観かもしれないということを忘れないようにすることが大事かもしれないと思った。

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    2025年05月31日