寺地はるなのレビュー一覧

  • カレーの時間

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    戦後を生き抜いた1人の男(頑固じいさん)の生き様を孫息子中心に描かれていて、その中でキーとなるのがレトルトカレーである。
    おじいちゃんの思い、娘たちの思い、孫たちの思い、それぞれがうまく交わらないけど孫息子と暮らす中でそれぞれの距離が少し縮まったような気がします。
    人間関係はうまくいかないことが多いけど、ちょっとした事でその人の本当の姿が見えたりするのかもしれない、
    最後は泣けました。

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    2025年09月11日
  • ガラスの海を渡る舟

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    (診断を受けていないものの)発達障害である兄の道と、何でも卒なくこなす妹の羽衣子が祖父のガラス工房を引き継ぐ過程で、様々な衝突を繰り返しながら互いにとって心地の良い距離感を見つけていく物語。
    作品全体としては優しく心落ち着くものであるが、「普通」とは何かなど心に鋭く刺さるメッセージが込められていて、ハッとはせられる物語でした。

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    2025年09月11日
  • 雫

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    ネタバレ

    すごくいいタイミングで読んだと思う。
    さすが、寺地さん。

    雫にカットしたラピスラズリにチェーンを通しただけのシンプルなネックレスも

    右手の手のひらを向けて中指がわずかに曲がってるのも

    ジュエリータカミネのリフォームも

    しずくちゃんも


    もう後からじわじわしみてきて、ニヤッと一人で笑っちゃうほど。

    珠さんの
    「思い出は、消えません」
    「でも、大事じゃないとこなんかなくない?人間の身体で」
    「模倣するのとでしかオリジナリティは生まれない」
    もすごいかっこいい。
    最後の
    「わたしにできるかなぁ」
    「できるかどうかしらんけど、やりたいんやったらやれよ」
    いいなぁ〜。

    雫型=永遠

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    2025年09月07日
  • ガラスの海を渡る舟

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    よかった!
    発達障害の兄とその妹がガラス工房を経営しながら人の心に触れていく話だった。
    最初の方、二人とも感情的で関係がかなりピリピリしていて、もう絶対裏切られるじゃん……絶対良くないこと起こるじゃん……と思いながら読んでたからすごくハラハラしたけど、途中から二人の関係が落ち着いてきて読みやすかった。お兄ちゃんにはお兄ちゃんの、妹ちゃんには妹ちゃんの出来ることがあって、才能?があって、円満とは言えなくてもそれなりにうまく回せるようになってよかった。

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    2025年09月04日
  • こまどりたちが歌うなら

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    思ったことを口に出せるのが良いときもあるしそうでないときもある。勝手に期待するのも自分のやり方を押し付けるのも良くない。茉子の考え方というか考えを言葉にできるのは羨ましい。昭和気質で大変そうな会社だけど、作ってる和菓子がとても美味しそう。

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    2025年09月03日
  • ほたるいしマジカルランド

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    じーーーーんわり心にあかりが灯ったような感覚がした。キラキラした遊園地で働く人達は、私から見たら凄く眩しくて、素敵な世界の住民のように感じる。だけど、そこで働く一人一人は紛れもなくただの人間で、それぞれの人生を悩み、迷い、もがきながら生きている。この本は、綺麗事で慰めてくれる訳じゃない。無理やり希望を持てと言う訳じゃない。ただ、あなたはあなたでいいんだよ、と寄り添ってくれるように感じた。私は、それがとっても優しく、嬉しいと思った。

    どうしても、隣の芝は青く見えるし、無い物ねだりをし合っている。きっと人間って、そんなもんだ。
    自分が周りを羨む気持ちは、周りの人の良いところを見つけるのが得意だと

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    2025年09月01日
  • 水を縫う

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    さくさく読めた軽い感じだけど、話は心に響いて、めちゃくちゃよかった!!
    ジェンダーや母親らしさ、親らしさについての葛藤とか。

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    2025年09月01日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ

    ほのぼのからも殺伐からも程よく離れた温度感の綺麗で澄んだ話だった。余白が残されていて色々掻き立てられる。

    光多おじさんの葬式がコロナに被っててよかった。人望がなくて集まらなかったのを誤魔化せるから。コロナのせいにできる。そして生前刃を全方向に振り回すような言動するような人でも、息子からしたらたった1人の父親で大切な存在だったんだということも伝わるシーン。
    誰かにとってはどうでもよくて嫌な奴でも、また他の誰かにとってはかけがえのない大切な人。1人の人物のなかに同時に成立する。そういった意味でも、誰もが「ふつう」で「特別」なんだ。

    それから、救いってどこに転がっているかわからないな、と。言葉を

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    2025年08月29日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    はあ〜また寺地はるなさんの本で救われた。正しいかどうかわからなくてもいい、このままでいい。寺地はるなさんの本を読むと自己肯定感が守られる感じがする、安心する。複雑に考えすぎずシンプルに生きようと思える。やっぱり大好きだ〜〜寺地はるなさんの本

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    2025年08月25日
  • いつか月夜

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    實成は、無関心なようで周りの人のことを考えた行動ができ、とても優しい人でいいなと思った。
    いろんな人と関わったり離れたりすることで、自分自身で問題を解決していく、やっぱり人との関わりって大事だと思った。
    すごく心に染みて、今読んでよかった。
    塩田さん、とても素敵な人でした。

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    2025年08月24日
  • いつか月夜

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    静かに、淡々と、夜のように進んでいく物語。「どこにも移動せずに旅をする人もいる」ってすごく良いなと思った。善く生きようとする實成の性格や考え方も良い。無関心なようで、たくさんたくさん考えてる。外に出すわけではないから一緒にいても気づけないかもしれないけど、私はすごく好きだなと思った。
    夜の時間って、不思議と落ち着けたり、深い思考になったり、朝昼とは違う独特な時間だよね。ハッキリした理由なんかないんだけど、深夜に散歩したこと、自分にもあったなぁなんて思い出した。

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    2025年08月23日
  • 水を縫う

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    寺地さんの文体が好きだ。
    柔らかいのに、すっと心に馴染む。
    「水を縫う」という表現もとても心地良い。

    皆さんの感想は、ジェンダー的なものが多いけど、それ以上に今わたし達が普通に抱えている悩みを持っている不器用な家族が色々な経験をしながら少しずつ相手に思いを伝えていき、成長する物語だと感じた。

    「進み続けるものを、停滞しないものを、清らかと呼ぶ」
    わたしも常にそうでありたい。

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    2025年08月22日
  • 雫

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    中学時代からの同級生4人の30年間を遡りながら〝あの頃〟から〝いま〟をたどる。
    互いに気にかけつつも、その距離感が恋愛関係抜きの「友情」として続いている。
    その関係性に、その日常に、素直にいいな、と思う。
    生き辛さや不器用さ、うまく伝えられず呑み込んでしまう言葉、見守っているけれど表に出さない。なのに、ジリジリしない歯がゆくない読後に清々しさがのこる。
    31階へのエレベーターに乗る森くんに差し出した高峰くんの手とそれを掴む手の中に詰まったもの。いつもそばにいたから分かること。

    もうだいじょうぶだと思えた時に、ネックレスのお守りを次へと手渡す。こうして「永遠」は続いていく。
    これで終わりなわけ

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    2025年08月21日
  • 水を縫う

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    ネタバレ

    思ったより面白くて、共感できる部分も考えさせられ
    る部分も多々あった。
    今流行りのジェンダー云々の話ではなく、常にそこら
    辺に転がってる「○○なのに△△っておかしい」という
    他人の目と価値観。
    それをものともしない清澄が強い。
    思い切って友達に正直に話してみると、友達の方も何と
    も思ってないという意外な反応。
    そういうものだと思う。
    いらない干渉をしたり「おかしい」と決めつけてくる
    人はいるかもしれないけど、大体はその場限りで、多く
    の人は他人の好きにそんなに興味はないと思う。
    水青の場合は少し特殊で、仕方ない。
    誰だってああいう経験をしたらトラウマになる。
    二人の父親だって悪い人じゃない。誰

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    2025年08月19日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    中学生時代にいじめられて拒食症も発症した碧だが、ある日、森の中で出逢った見知らぬ女性からハチミツを貰い立ち直ることができた。
    30歳になり、長年付き合って同棲している恋人の故郷へ行くこととなった碧。きっかけは彼の故郷に蜂蜜があった事。ただ、この恋人は仕事が続かないどうしようもない男性。故郷の自宅の離れに住むことになったのに、恋人の父親の反対で碧だけ家を出ることに。
    精神的にも弱いはずの碧の奮闘が始まる。ハチミツに導かれながら、養蜂家になって行く碧。一人でも生活して行く碧に嫉妬と反発する恋人。なぜか読んでいて、駄目な彼にイライラしてくる。
    最後に、あの自分を立ち直らせたハチミツの秘密が判明し、碧

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    2025年08月18日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    ネタバレ

    「そこで生きていくためにはしっかり自分の根っこを張らなければいけない」
    黒江と碧の掛け合いはクスッと笑わされた。
    巣箱を壊されたところは切なかった。
    いろんな感情を揺すぶらされた。
    いい読書をさせてもらえた。

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    2025年08月17日
  • カレーの時間

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    いつのまにか自分の祖父と重ね合わせて入り込んで読んでいたこともあり、終章でブワっと涙が溢れた。悲しいんじゃなくて、すごく温かくて泣けた。

    私の祖父も、ろくに話を聞かなかったり、決めつけたりする人。私や両親は、それを面倒に感じるけど、祖父なりの寂しさとか、生きてきた時代の正しさとか、色々なものが入り混じって今の祖父がいるんだよなと気づかされる。まあ、価値観の違いに「もう!」と思うことがゼロにはならないだろうけど(笑)完璧に分かり合えなくたって良いし、悪口言ったっていいし、とにかくもっとたくさん話をしてみようと思った。

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    2025年08月17日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    はちみつ食べたくなるね。書き留めたいフレーズも沢山あった。それも甘い言葉じゃない、渦中の人なら厳しく感じるかもしれないけど、核心だと思った。

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    2025年08月10日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ

    「世間一般で言う普通」の羽衣子とその兄で「世間一般で言う普通じゃない」道が祖父のガラス工房を継ぎ、ガラスに向き合いながら、お互いのわだかまりや、生きづらさ、依頼客の依頼への想いに向き合い寄り添っていく話。羽衣子と道の2人の視点で話が進んでいく。普段何気なく使ってる表現が実は否定してるようにも受け取れること、普通ってなんなのか、ハッとさせられる言葉が多かった。
    ガラスの製作(ホットワーク)の描写が細かく、道具の名前もちゃんと出てきて、工房の暑さや、炉の中で真っ赤になっているガラス、羽衣子と道の製作風景がはっきりと思い浮かんでそういう点でも面白さがあった。

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    2025年07月29日
  • ガラスの海を渡る舟

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    私の中にある言葉では、表しきれないほどに考え方も感情も動かされた。普通ってなんだろう。できて当たり前、できないのはおかしい、誰しもが常日頃使っている「普通」という言葉。この言葉には、私の中では何も意味していない、個人の考え方という個性の色で表されるものだとなんとなく感じた。この本の道は、確かに才能があるのかもしれない。けれど、そんなの誰にでもあって、ないもので。決めることはできない。ただ後悔しないように生きていこうと思った。自分の人生だから。

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    2025年07月28日