田辺聖子の作品一覧
「田辺聖子」の「乃里子三部作 合本版」「おちくぼ物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「田辺聖子」の「乃里子三部作 合本版」「おちくぼ物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
読んでいて何度も挫折しそうになるくらい辛かった。乃里子の、五郎に対する気持ちが痛いほど分かって苦しくって仕方なかった。言い寄れないというより、言い寄らせてもらえないあの感じ、すごくわかる。家で2人きりになっても、ベッドに座っても、たとえ裸になっても女としてみてもらえない感じ。どれだけ自分がみじめで辛くて泣きたくなるだろう…そんな男が自分にはない奔放さがある親友に言い寄っていたと知った時、どれだけ辛かっただろう。でも乃里子は本当に偉かった。私だったら美々を心底憎んだだろうに。乃里子はプライドが高かったわけじゃない、頑張ってなかったわけじゃない、女としての魅力がないわけじゃない。それでも一線を張ら
Posted by ブクログ
恋愛がうまくいかなかったとき「貴重な時間を無駄にした」と言う人がいるけれど、楽しかった時間は確かにあったはずなんだよね。なんでこんな男に……と思いながら惹かれることがあるんだよね。分かる、分かるよ、と3人に混ざって恋話をして、励まされたみたいな読後感。
物語にでてくる女性は3人とも、なんらかの悩みをもちながら恋をしていて、それがまた痛いくらいに共感できるのだけれど、最終的にはみんなポジティブに前を向いている。彼女たちみたいに生きたいなぁと思える。結局さ、気の持ちようなんだよね。そう思うだけでも心が軽くなる。
辛い恋をしてる人に、読んで欲しいな。わたしは今出会えてよかったなぁとも思うし、過去
Posted by ブクログ
書店で平置きされていて気になり、購入。
私は子供の頃から戦争の話は大嫌い。
聞くに耐えない悲惨な話と、二度と戦争をしてはいけない、というお決まりの結論で。
でもこの本は、そんな戦争の話とは全然違って面白かった。
日本は、田辺さんが生まれた時から戦争をしていたので、田辺さんは戦争をしていない日本を知らない。軍国主義にどっぷり染まった13〜17歳の日々が描かれている。
本書の最も良いところは、当時彼女が書いていた小説がそのまま載っているところ(大人になった本人の批評付き)。例えば、当時ドイツとは同盟関係だったので、新聞や本で得た知識だけで、ドイツ軍が活躍する小説を書く。
物が乏しくなる中でも、