無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
「嘆きつつ独り寝る夜のあくる間は いかに久しきものとかは知る」という有名な
和歌の作者である蜻蛉日記の著者(田辺聖子氏は「蜻蛉」と一貫してこの人を呼ぶことで統一している)を田辺氏は同じ女性文学者という立場できっと理解できる面があると信じているようだ。「蜻蛉」が女性、しかも文学素養の高い人という点が共通しているということだろうが、かなり親和性を感じていると感じた。日本の大物有力政治家である藤原兼家を振り回す我の強い女性、しかし女心の揺れにあることを田辺氏は鋭く見抜いており、説得力がある。これは8回の講義の記録のようだが、蜻蛉日記がこれほど明け透けに男女間のことを書き、そして権力者ともなった兼家のありのまま?の親しみ易い姿を書き、小説のような世界がそこにあることに初めて教えられた気がする。源氏物語、枕草子に言及する場面も多く、それらに先立つ数十年前の記録であって、恐らく源氏物語の逸話に影響したであろうという説明は本当にそう思う。源氏物語の「玉鬘」のモデルは蜻蛉の養女にあったのかも!この女性が日本の悪女の代表のように呼ばれるのはあまりにも不当で気の毒に感じる。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。