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Posted by ブクログ
主人公眉子と東野のやりとりが好き。この恋愛にどっぷりはまってる、少なくとも今ふたりで一緒にいるこの瞬間に幸せを感じてるのがすごく伝わってくる。でもね、やっぱりそれは長く続かないんだ。後半、眉子が東野との恋に覚め、「何々してあげる」ようになる、っていうのすごく分かる!ふたりの間に流れれる空気の心地よさは以前と変わらず、だから別れるまでもなく、彼と今までどおり接する。これからも、彼の癒し、心の支えになりたい、というか、なってあげようかと。う〜ん、すごく共感するんだけど、結局は都合のいい女なのか?これで、幸せなのか?でもね、そんな風に眉子をかわいそうな女って思わせないほど、眉子の気持ちには淡々とした潔さが感じられて。そこが気持ちよく読めたポイントかな?
Posted by ブクログ
家の近くのこじんまりした本屋さんで、お薦めとして平台に置いてあって手にとってみました。帯には、<私の好きな田辺さんの恋愛小説のベスト3>という山田詠美さんのコメントがあります。あの山田さんが!と思い、帯裏に引用されてた本文を拾い読みしてみて、俄然読んでみたくなって買いました。そんなことでもなかったら、なんだか仰々しいタイトルだし、恥ずかしながら田辺さんがどんな作家さんなのかも知らないし、きっと興味も持たなかったと思います。
が。
べらぼうにおもしろかったです。
簡単に言うと不倫のお話です。でもすごく達観していて、不倫をいいとも悪いとも評価はしないけど、ただ<こういうものである>という感じなので、思わず共感してしまうことばかり。世の女子はみんな読めばいいのに!っとか、思いました。
昭和52年に書かれたということで、携帯電話どころか、個人電話も無くて呼び出しで、という時代のお話。なので二十代後半が<ハイ・ミス>なんて書かれてて今の感覚と10歳20歳くらい違いますが。
大変、おもしろかったです。
出てくる人たちがみんななんというか気持ちの良い人たちばかりだったのも良かったです。
下巻も、寒色系ですがこれと似た感じのキレイな表紙です。
Posted by ブクログ
「愛の幻滅」は眉子と東野サンの恋のストーリー。
東野サンは気のいい男性、妻子あり。ーー要するに不倫の恋。
だけど、ドロドロの恋愛劇ではなく、あっけらかんとした、
それでいて身を焦がすような切ない恋。
泣き恋、怒り恋ではなく、笑い恋でいたい。
自分の恋をそう客観的に評価するようになってからの眉子は感情を出さず、二人の逢瀬は永遠ではないからこそ、テンションをあげて笑って楽しいひと時を過ごそうとする。
いつ終わってもいい思い出にできるように。
会うたびにしだいに、そう思いはじめる眉子のせつない気持ち。
「めんどくさいこと考えずに目の前の草だけ抜いてたらいいねん。」
東野サンはいつもそう言うけど、
その気のいい言いぐさに惚れたのだけど、
おんなってほんとうに現実的。
いつまでも夢をみているロマンなおとことはしだいにズレてきて。
でも、好きなのはかわらない。
東野サンの笑っている顔、優しい顔を見たくてあれこれ反応してみせる眉子。
しだいに目の前の草だけ抜いてるだけでは満足いかない自分の気持ちに気づく。
夫婦ってどんなものかしら。
どんな男女の関係なのかしら。
まんねり、なものなのかしら。
夫婦の関係について考えたり、東野サンの奥さんのことを思ったりする眉子。
それにしても、田辺聖子さんの小説にでてくる女性は、
仕事をもち、自立して、恋をしても芯の強く、さっぱりとした気のいいタイプ。
読んでいて気持ちがいいのである。
また、文中ででてくる「ハイミス」という表現!
今でいうなら「アラフォー」とでもいいましょうか。
でも、自らをハイミスという眉子の年齢はどうやら27~29!
今では考えられない年齢です。
時代の流れを感じながらも、面白いことにおんなの気持ちはおんなじで、
女性が読むと共感できるところばっかりでスルスルとページが進む一冊。
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