田辺聖子のレビュー一覧

  • おちくぼ姫

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    姫君が報われてよかった。頭に想像しやすい文章で読むのが楽しかった。現代とは違ったハプニングが面白かった。阿漕の姫君を思う気持ちが素敵。帯刀が右近の少将の手紙を落とした時はハラハラした。あと最後の方で、北の方が姫君を閉じ込めてそこに放り込んだおじさん(名前忘れた、典のすけ?)がなんかいいくらいに気持ちが悪くてゾワっとした。最後の方で右近の少将がとことん北の方にやり返しをしてくれて飲み終わりスッキリ!✨

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    2024年11月06日
  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(下)

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    浮舟編
    この時代の常なんだろうけど、匂宮が不快だった。
    薫、匂宮と光源氏の異なる人物像が分かる。
    光源氏に劣るイメージ。
    実は若紫と浮舟も対照的な人物像になっている。
    最後まで出家を許されなかった若紫と出家した浮舟。

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    2024年09月25日
  • 光源氏ものがたり 上

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    角田光代訳『源氏物語』を読みながら併読すると、簡単におさらいができて大変役立った。角田さんの訳も小説を読んでいるようで分かりやすいが、合わせて読みことでさらに理解を深めることができる。

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    2024年09月24日
  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(上)

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    ネタバレ

    光源氏亡き後の薫が主人公
    優柔不断な薫
    光源氏とは対照的な人物像
    悩みまくる点だけは共通している
    桐壺帝の八の宮(光源氏の異母弟)の二人の娘 大君と中の君。
    薫は大君に恋し、中の君は匂宮の妻になる。
    最後に登場するのが八の宮二人の姫の異母姉妹浮舟
    この時代、大抵の女性は諦めて流されるしかない。
    その中で大君は諦めず誇り高く流されない。妥協しない。
    周囲からは強情に映る。
    この時代では珍しい女性。

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    2024年09月23日
  • 新源氏物語(下)

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    ネタバレ

    32帖「梅枝」から41帖「雲隠れ」まで
    雲隠れは白紙なので幻まで
    源氏物語の後半の主人公である匂宮と薫が生まれます。
    若紫が亡くなり光る君こと源氏が出家=世を捨てることを暗示して終わります。
    この時代の女性はとにかく男性の庇護が無いと経済的にも生きられない儚く頼りない生き物だなぁ

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    2024年09月20日
  • 新源氏物語(中)

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    光る君こと源氏も中年になり栄華を極める
    中年になって分別や落ち着いた描写はあるものの恋の虫は相変わらず
    もうこの人は仕方ない
    息子の夕霧は真面目で気の毒だ
    夕顔の娘玉鬘がひたすら可哀想
    黒髭の対象は現代ならば完全にアウト
    スリーアウトチェンジ私嫌いだ。
    そして玉鬘と対比される近江の君は困った姫で玉鬘とは真逆

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    2024年09月19日
  • 新源氏物語(上)

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    大河ドラマ「光る君へ」をきっかけに手に取った。
    様々な現代語訳を読んだけど、個人的には1番好みかも。

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    2024年09月10日
  • 苺をつぶしながら

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    乃里子、35歳。
    財閥の御曹司剛との生活に終止符を打ち、イラストや画の仕事で玉木乃里子という名前もそこそこ知られるようになり、一人暮らしを楽しんでいる。

    画描きの男友達4,5人と、洋装店を経営する女友達、ピアノ講師をする一回り上の先輩などに囲まれて、ほんの二、三年前の結婚生活が人生の刑務所だったなんて言いたい放題。
    出所祝いと称して仲間たちとバーで飲み、軽井沢への旅行も楽しみ、少しづつ本来の自分を取り戻していく乃里子だったけれど、終盤女性友だちに悲しい出来事が起こります。

    一人暮らしの楽しさの裏にある、孤独という恐怖。
    それを救ってくれたのは…。

    なんかなんかすごくいい話じゃない。
    懐に

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    2024年08月28日
  • 私的生活

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    東神戸にある海の見える豪華なマンションで、剛と一緒に暮らしている乃里子、33歳。
    一緒に住むことをあれほど拒否していたのに、剛に素敵なマンションを見せられたとたん、「結婚する!」と叫んでしまったのである。

    乃里子は今の生活を金持ちごっこと呼んでいて、剛の親族が集まるパーティーにも馴染めないし、剛も乃里子のデザイナーという仕事に関心がなく、何の興味も示さない。

    剛との生活は贅沢だけど、本当の自分はどこにあるのかしら。
    たまに起こる剛の不機嫌が怖くて、仕方なく「はい」と言ってしまったり、夫婦って、お芝居っ気がないと上手くやっていけないのかしら。
    剛には剛の言い分があるし、いちいち逆らっていては

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    2024年08月25日
  • 言い寄る

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    主人公は、フリーのデザイナー兼画家として活躍し、自由気ままな一人暮らしをしている乃里子31歳。
    乃里子は金持ちの色男中谷剛や渋い中年男水野など、いい男たちには言い寄られるけれど、大本命の五郎にだけは言い寄られず、乃里子自身も五郎には言い寄れないまま、五郎は友人の美々と思わぬ方向へ…。

    物語の舞台はもちろん関西で、大阪から六甲山や淡路島を飛び回り、関西弁ならではの威勢のいい言葉で女の本音をズバズバッと書いてあって、揺れ動く乙女を軽妙に、男女の間柄を赤裸々に、懐かしい昭和の時代(昭和49年頃)に圧倒されながら面白く読むことができました。

    大好きな人と結婚することを夢見ていたはずなのに、世の中と

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    2024年08月17日
  • ジョゼと虎と魚たち

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    ジョゼの深い孤独を海と捉えて表現するのは凄く重くて神秘的だった。
    本人もわかっているけれど今だけは幸せでいたい、そんな重い感情がさっぱりして聞こえてくるのは関西弁の良さなのかもしれない。
    凄く好きな一冊です。

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    2024年07月09日
  • 光源氏ものがたり 上

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    #光源氏ものがたり #田辺聖子 #源氏がたり#源氏物語 #光る君へ #紫式部

    綺麗な装丁と田辺聖子さんということで購入しました
    田辺聖子さんは文章が素直ですんなり頭に入ってくるのでとても心地いいです この本は3年間にわたって行われた企画 源氏がたりをまとめたものですが、翻訳でも小説化でもない別の切り口で源氏物語全体を案内してくれてとても良い企画です

    何年経っても何回読んでも新たな感情が呼び起こされる源氏物語は古典の名作ですよね

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    2024年04月20日
  • おちくぼ物語

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    学生の頃から好きな本で、もう10回以上は読み返していると思う。

    古典のシンデレラストーリーが面白いのはもちろんのこと、途中にある用語の解説が分かりやすい。
    例えば、三日夜の餠や几帳、お菓子等、聞いたことはあるけれど詳しくは知らないな、といった用語を作中で丁寧に分かりやすく記述してあるのでイメージがしやすい。
    このおかげで、受験の際に別の古典を読んでいても情景が思い浮かべやすかったこともある。

    落窪の君や阿漕等のキャラも好きだ。
    これからも何度も読み返すことだろう。

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    2024年03月28日
  • 新源氏物語(下)

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    光源氏の晩年の心理が細やかに描写され読み応えがあった。上巻序盤のエロ小説感は全く感じない。1000年読み継がれてきた理由がよくわかった。

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    2024年03月10日
  • アニメ映画 ジョゼと虎と魚たち

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    車椅子の少女が誰かに押され落ちてしまうその時、ある一人の青年が助けようとする(?そこから物語が始まる。

    少女は青年が助けてくれたにも関わらず、とてもきつく当たっていて酷いと思ったけど物語を読んでいくにつれてだんだん好きなっていけた。

    青年は少女にきつく当たられていたのに少女の願いを叶えてあげていて、とてもいい人だなぁ… と思った。

    青年が挫(くじ)けそうになっていた時に少女が取った行動にとても感動した。

    とても良い作品だった。

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    2024年02月18日
  • ジョゼと虎と魚たち

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    田辺先生の書く女性たちが魅力的。昭和の本だけど全く古くない。
    『雪の降るまで』はどこかで読んだことがあった。こんな京都の隠れ家でしっぽり…最高すぎる。
    『それだけのこと』の指人形チキを介した男女の会話も素敵。

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    2024年01月30日
  • おちくぼ姫

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    初めての田辺聖子さん。
    よみやすかった。
    説得力があって、
    わかりやすい内容だったし
    現代語なのもよかった!
    何回か笑ってしまった笑

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    2024年01月25日
  • 田辺聖子の小倉百人一首

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    鎌倉殿、光る君へみた自分としては人物想像しながら読むのが楽しい。和歌のこと忘れて背景に引き込まれてしまう。

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    2024年01月22日
  • 私的生活

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    ネタバレ

    この人は恋愛における細かい想いの変化を表すのが本当にうまい。

    この人しか考えられないしどんなことでも愛せる、から、もう無理なんだろうな、となるところまでを一冊で書き切れるのがすごいと思った。
    愛しいと思っていたことが全部だるくなるのも。

    田辺聖子の本の中でいちばん好きな作品かもしれない。

    あと、この男が結構亭主関白というか束縛系というか前時代的だった。まあ、ちょっと昔の本だからな。

    「好きやったわ。とても、たのしかったし。何もかも好きでたまらないくらい。たのしかったわ、三年間

    どうしてこんなことになったのか、わからないけど。もう前みたいにできない」


    「ここにいてくれ。乃里ちゃんの

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    2023年12月22日
  • ジョゼと虎と魚たち

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    メディア化のイメージがあったから割と最近の作品かと思っていたが、読んでいて違和感。なんと同級生。キッチンとかそんなん。文体や描写が似ている感じ。

    お茶が熱くてのめません
    強い女性と残念な男性、という構図。強いんだけど、強さの中にコロッといきそうな柔らかさ、弱さ?もあるもんだなぁと男性として夢見てみる。

    うすうす知ってた
    夢見る少女、拗らせ、ピーターパン、魔法使い。妹の婚約者に、直接じゃないが上気するって言うのがおもしろい。このシチュエーションで、嫉妬ではない感情が先に立つというのが、好意的な意味でわかるようなわからないような。自分のようなコンプレックスや自尊心ではなかなか。気持ちが昂って奇

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    2023年12月09日