田辺聖子のレビュー一覧

  • 言い寄る

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    この時代に読んだからだろう。小説内の生活に愛を感じた。書かれた当時はそんな思惑はなかっただろうが、各人の奔放な恋愛模様のなかの所作や、礼儀礼節、その時代の"当たり前"に愛を感じた。
    人に魅力がある時代、そりゃあ恋も多く、個々人の幅も広いよなと思う。
    うまくいくこと、いかないこと、ひっくるめて良い時代やな人間やなと思う。

    「女の子の泣くのはときどき部品の掃除をするようなもんでね。」

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    2026年07月11日
  • ジョゼと虎と魚たち(上)【電子特典付き】

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    2020年に公開されたアニメ映画とほぼ同じ内容のコミカライズ作品。

    原作(1984年)と実写映画(2003年)は未履修のため、「何がどう違うのか?」については言及できないが、時代に合わせて社会背景やキャラクターの設定は現代風に脚色されているとのことなので、古臭さは全く感じなかった。それぞれのあらすじを軽く紐解いてみても、作品の根底にある”障害者と健常者の純愛”という本質は、変わっていないみたい。

    社会的マイノリティに属する少女が、夢を追う青年と出会い、互いの世界を広げながら共に成長していく……現実的には難しいことだとしても、そんな美しい夢物語に優しく浸かりたい方におすすめかな。

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    2026年06月27日
  • とりかえばや物語

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     『とりかへばや物語』本当に面白い。
    左大臣の2人の妻が同時期に出産。美しい男の子と女の子が生まれ、母親が違うのにに顔がそっくり。

     何年か経ち、蹴鞠や漢詩が得意でキリッとイケメンな男装の娘と、お琴が得意で恥ずかしがり屋の大変美しい女装の息子に成長した2人。

     父である左大臣も屋敷から出ずに好きなように生きれば良いと思っていたのに、2人の美しさが評判となり帝から出仕や入内を求められてしまう。

    娘の方は男性と偽り出仕し、息子の方は女東宮に尚侍(ないしのかみ)としてお仕えする事に。

     2人とも今の役割を立派に担っていたけれど、とある事から今の生活を続けられなくなり身を隠す。。。

    終わり方

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    2026年06月27日
  • ジョゼと虎と魚たち

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    9つの短編集
    水色の涼しげな装丁に惹かれて購入したが、
    内容は少し危険で甘美だった

    いくつも男女間の話を読んできたけど、
    作者によってこうも違うのかと
    味わい深かった

    ( )内で心の内や説明を描き、
    関西弁が飛び交う自然体の会話劇に
    妙な親近感を覚える

    時折、鋭利な心理描写で核心を突く表現や、
    その後はどうぞご自由に想像してください
    という話のスタイルが徹底されてて心地よい

    表題作は映画化や漫画化もされてるようで、
    確かに設定が面白い(といえば語弊かあるが)
    ので凄く映像向きだと思う
    話も良かった
    他に「恋の棺」も特に気に入った

    ​田辺聖子さんの作品は初めて読んだけど、
    内に欲望をひ

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    2026年06月14日
  • 言い寄る

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    面白い、三宅佳穂が推す理由が分かります。
    なかなか現代ではあり得ない恋愛模様が描かれて、脳破壊される場面もありますが面白い、スラスラ読めてしまう!やはり、作者の文芸のセンスが素晴らしいと思います。

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    2026年05月23日
  • 朝ごはんぬき?

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    田辺聖子さんの『朝ごはんぬき?』は、女流作家とその家族の様子を、秘書である主人公の視点で描いたコメディタッチの小説。

    女流作家とその家族の一風変わった生活がユーモアたっぷりに描かれていて、読んでいると思わずニヤリとしてしまいます。

    物語の舞台は昭和50年代。まだまだ「男は仕事、女は家事」が当たり前だった時代です。

    そんな時代にえりか先生のように家事も子育てもせず、いばり散らしたり、若い男に夢中になる女性を堂々と描いてみせたところが痛快でした。

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    2026年05月10日
  • 田辺聖子の今昔物語

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    これはもう面白かった。
    一つ一つの短い話にきちんと落ちがついていて、展開に意外性があって、人の心の機微を捉えることの大切さを説いていて、
    最後に踊ったり笑ったりしておはなしが終わる。
    しかも田辺聖子さんの語り口がわかりやすくて魅力的。隼別王子の時みたいな重さがないのは短編だからかな。短編のほうが好みかもしれん。

    人間は感情豊かな生き物だ。人間以外の生き物も、狐や猿や鬼や怨霊も、みんなそう。怖がらずに素直に、正直に、誠実にいたいものです。
    そして人々の健やかな生き方が美しい。
    元の今昔物語も全部読んでみたい。

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    2026年04月25日
  • おちくぼ姫

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    ネタバレ

    とても分かりやすく面白いお話でした。
    阿漕が本当に素敵な女性で作中1番好きになった人物です。
    帯刀の「お姫さまがおまえをきらわれたら、そのぶん、おれがかわいがってやるから、いいじゃないか」(p.70より抜粋)を読んだ時は「思い上がるなよ!!」と声が出てしまうほどには阿漕にメロメロでございます。お姫さまの代わりが帯刀に務まるわけないだろ〜!!
    おちくぼ姫はタイトルと話の内容をふんわり程度にしか知らなかったので、こうしてしっかり読めたことが嬉しいです。やっぱり時代を問わず人はシンデレラストーリーに惹かれてしまうものなんですね。

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    2026年04月04日
  • 言い寄る

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    きゅんきゅん、グワー、こんな恋愛小説は久しぶりだ、まるで夜中に見た二次創作のような(例えとしてかなり不適切だが)歯がズキズキするような官能を味わいました。最高でした。腰へ手を回すところとか、描き方上手すぎて悶える。田辺聖子さん、すごく昔の人なんだ!と後付け見て驚いた。今も昔も男は変わらんのかーい(女もか)。乃里子は正統派な恋をしてるとは言い難いけど、自由に生きてて羨ましい!恋愛って、キラキラしてるなぁ〜!!在りし日の楽しかった思い出にもう一度浸ることもできた。
    私は水野が好きだが、剛に落ち着くのは納得。

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    2026年04月01日
  • 孤独な夜のココア

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    結構好きだった。どんな恋愛も寂しくても辛くても悲しくても思うようにいかなくても急に孤独になったり盲目になって周囲が辟易するようなものでも、全部良いものかもと思える。主人公の女性たちが今の私と同じ年齢なのが良かった。まわりのものさしで測って損してると思っては勿体ないし、本末転倒にはなりたくない。ひなげしの家がとってもすきだったーーー

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    2026年02月25日
  • 文車日記―私の古典散歩―

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    長い間探していたが、母の蔵書の中に紛れていた。67編のエッセイがある。見出しに丸がつけてあるのは気に入ったものだろう。
    ざっと読んでみると、想い出すものとそうでないものがある。ジャンルも古典に限ったものでなく落語まである。さすがお聖さんだ、面白い!
    二編ずつ読んで考えよう、「その一」と言うことで今日から始める。



    額田女王の恋(万葉集)
     奔放な歌と物語を残した万葉の星。少女の頃に中大兄皇子に従ってきた大海人皇子と恋に落ちた、厳しそうなお兄さんより優しい微笑と優雅な弟の方がいいわ。
    おおらかな歌で斉明・女帝に愛され、有名な歌を読んだ。

     熟田津に船乗りせむと月まてば潮もかないぬ今

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    2026年02月24日
  • 孤独な夜のココア

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    ちょっと古臭い大阪弁がなんか良く感じる

    鈍感な彼氏の話も可愛いし残業の夜の話も好き

    恋というものは生まれる前がいちばんすばらしいのかもしれない。

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    2026年02月18日
  • 孤独な夜のココア

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    今まで恋愛をテーマにした小説はいくつか読んできたけど、ただの恋愛小説ではない。ドキドキしたり、自分もこんな恋してみたい、、という感じではなく、
    とっても繊細で、リアルな感じがした。上手く伝えられないけど…………

    お話に出てくる女性たちはみんな自立していて恋愛に振り回され過ぎていないのが良い。でも誰かを愛しいと思う気持ちは、人生を豊かにしてくれるんじゃないかと思った。

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    2026年02月08日
  • 田辺聖子のエッセイ 女のイイ顔

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    田辺聖子さんを久々に読んで、共感でにやにやした。この頃仕事関係の本や自己啓発本を読むことがめっきり多くなり、昔読んでたエッセイ系を読むと、なんか上辺を滑っていくような感覚があった。
    でもやっぱり私はおせいさんの考え方は好き!と再確認。
    キラキラ生きるへの違和感。ぐつぐつ生きる。ま、そんなとこかな。そんときはそんとき!の潔さ。ハイミスの楽しさ(結婚しててもわかる)。言葉を使うことの楽しさ。そして、まいにちばらいろ。

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    2026年01月10日
  • 孤独な夜のココア

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    自分も本を読んでみたいけれど、読書初心者の自分でも読みやすくて難しくない本はないだろうかと、趣味で小説を書いている知人に相談したところおすすめされた作品です。それまで田辺聖子さんのことを存じ上げませんでした。
    孤独な夜のココアは、恋愛作品の短編集ですが、どれも読みやすく難しくなく、それでいて読んだ後に余韻が残るような満足感のある作品ばかりでした。
    発行されたのが昭和なので、昭和ならではの時代背景を感じられる描写も見どころかもしれません。
    私はこの短編集の中では「ひなげしの家」と「雨の降ってた残業の夜」が特に好きです。一番を決めるとすると「雨の〜」かな。この作品の中に出てくるオノマトペとか、雨の

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    2026年01月03日
  • 言い寄る

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    読んでいて何度も挫折しそうになるくらい辛かった。乃里子の、五郎に対する気持ちが痛いほど分かって苦しくって仕方なかった。言い寄れないというより、言い寄らせてもらえないあの感じ、すごくわかる。家で2人きりになっても、ベッドに座っても、たとえ裸になっても女としてみてもらえない感じ。どれだけ自分がみじめで辛くて泣きたくなるだろう…そんな男が自分にはない奔放さがある親友に言い寄っていたと知った時、どれだけ辛かっただろう。でも乃里子は本当に偉かった。私だったら美々を心底憎んだだろうに。乃里子はプライドが高かったわけじゃない、頑張ってなかったわけじゃない、女としての魅力がないわけじゃない。それでも一線を張ら

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    2025年12月12日
  • 甘い関係

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    恋愛がうまくいかなかったとき「貴重な時間を無駄にした」と言う人がいるけれど、楽しかった時間は確かにあったはずなんだよね。なんでこんな男に……と思いながら惹かれることがあるんだよね。分かる、分かるよ、と3人に混ざって恋話をして、励まされたみたいな読後感。

    物語にでてくる女性は3人とも、なんらかの悩みをもちながら恋をしていて、それがまた痛いくらいに共感できるのだけれど、最終的にはみんなポジティブに前を向いている。彼女たちみたいに生きたいなぁと思える。結局さ、気の持ちようなんだよね。そう思うだけでも心が軽くなる。

    辛い恋をしてる人に、読んで欲しいな。わたしは今出会えてよかったなぁとも思うし、過去

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    2025年12月03日
  • ジョゼと虎と魚たち

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    実写映画が好きだから読んだ。
    どの話も素敵。女性の魅力、女性に産まれたことの素晴らしさを思い出させてくれる。「恋の棺」が一番好きでした。

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    2025年10月17日
  • 言い寄る

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    いい男たちに一人、二人と言い寄られ、自由な恋を楽しんでいるけれど、本当に愛している男にだけは、どうしても言い寄れない……恋のドキドキと切なさを同時進行で楽しめるって、こんなのアリ!?と、めちゃくちゃ面白かった。乃里子と一緒に感情ジェットコースターだよ。

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    2025年10月03日
  • 欲しがりません勝つまでは

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    書店で平置きされていて気になり、購入。

    私は子供の頃から戦争の話は大嫌い。
    聞くに耐えない悲惨な話と、二度と戦争をしてはいけない、というお決まりの結論で。
    でもこの本は、そんな戦争の話とは全然違って面白かった。

    日本は、田辺さんが生まれた時から戦争をしていたので、田辺さんは戦争をしていない日本を知らない。軍国主義にどっぷり染まった13〜17歳の日々が描かれている。
    本書の最も良いところは、当時彼女が書いていた小説がそのまま載っているところ(大人になった本人の批評付き)。例えば、当時ドイツとは同盟関係だったので、新聞や本で得た知識だけで、ドイツ軍が活躍する小説を書く。
    物が乏しくなる中でも、

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    2025年09月17日