田辺聖子のレビュー一覧
-
購入済み
原作は読んだ事が無かったのですが、ダ・ヴィンチでコミカライズをずっと追っかけてました。そちらで連載終了したので原作を読みたいなーと考えていたところ、試し読み出来て嬉しかったです^^♡
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「言い寄る」が春から初夏そして梅雨の季節だとすれば、
「私的生活」は盛夏から秋そして冬の季節だと私は感じた。
これは実体験ではないかと思うほど、登場人物のセリフ全てがリアルに描かれている。特に剛の俺様的な態度には、絶対にモデルがいるはずだと思わせる。私の夫もまさに剛タイプで自己中心で人を常に見下している。違うのは夫は一庶民に過ぎないのと容姿が残念なところだ。そして夫の本能的で傲慢な振舞いを見ていると私は心の中で軽蔑しているが、なぜか不器用な夫が不憫にも思える。だから乃里子の気持ちはよくわかる。
やがて乃里子の妻の役を降りるカウントダウンが始まると、無性に泣きなくなった。その先にはあるがままに生きられる生活が待っている。その生活はきっと幸せであると乃里子は信じている。
強い女性だな。そこは私と違うな。
乃里子は何度か男性と密会したり、飲みに行ったりして、
剛に咎められるが「そりゃ人妻がそんなことしちゃアカンでしょ」と私も思ってしまった。
でもうっかり感情のままに行動してしまうのも乃里子の魅力でもあるんだな、と思った。 -
Posted by ブクログ
いきなり和歌を詠みたくなって、でも和歌のことなんて全然知らないな…?と思いまずは百人一首勉強しよ!と軽い気持ちで本書を購入。
よくありがちな歌の現代語訳だけではなく、時代背景や作者の人生など、多角的な方面から綴られていて、分かりやすく面白い。
学校で学ぶ日本史と国語の古典は別個として捉えがちだけどそうではないということが身に染みました。
万葉集や新古今和歌集などからもちょこちょこ引用されてるので、次は他の歌集も読もう!と早速購入しました(古語辞典も買いました)。
聖子さんの語り口もらしさが出てて素敵だし、与太郎青年と熊八中年も味があって良いです笑
後鳥羽院と順徳院で終わるという点、定家が百人一首を作成した意味、なにも考えたことなかったので新しい発見でした。古典楽しい……何回も読み返したいです! -
Posted by ブクログ
もう四半世紀ほども昔の受験生時代、古典を頭に入れるのに効果的と予備校の教師に勧められて以来、田辺聖子さんの古典ものを愛読してきた。今回何度目かの再読中、田辺さんの訃報。少なからずショックを受け、途中で本を閉じてしまった。
本書は、田辺さんが大好きな古典作品について綴ったエッセイ集。やさしく、たおやかな文体から、本当に彼女が古典とその登場人物たちを愛してやまないことが伝わってくる。彼女の視点で語られると、それまで教科書で読んだだけで、敷居の高かった古典の世界が、生き生きと鮮やかに蘇ってくるから不思議だ。登場人物の息吹まで感じられるようで、本を閉じてからも現実の世界に中々戻ってこられなくなってしまうのが難点。何度でも読み返したい名作です。