あらすじ
人生で一番すてきなものは、上機嫌!
生きること、恋、人間の面白さ――田辺聖子が生んだ数々の作品から、珠玉の言葉たちをぎゅっと凝縮。
人生を面白く愉しむ達人・お聖さんのチャーミングな366の〝上機嫌な言葉〟。
「コセつかず、咎めだてせず、目を三角にしないこと」
「相手の知らぬことを言うときは、羞じらいをもっていうべき」
「男は犬に似ている」
「人間を洞察すると、ゆるすほか、なくなる」
「一月 人生をおいしくする」など、月ごとのテーマと、1日ひとことの言葉は、日々の暮らしを豊かなものに見せてくれます。
白黒つけない曖昧な部分にこそ宿るオトナの智恵が、硬い頭と心を解きほぐしてくれる、常に傍らに置きたい一冊。
※この電子書籍は2009年4月に海竜社より刊行された単行本を、文春文庫より2019年10月に文庫化したものを底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
芥川賞作家の田辺聖子さんのエッセイ。
何度も読み返したくなる本。
機嫌のいい人でありたい。
ユーミンも”機嫌の良い女がイイ女”が、座右の銘の1つ、と言ってるけど、すごく共感。
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おせいさんの366日の語録集。ハードカバー版も持っているのに大好きすぎて文庫も買ってしまった。心の滋養となるスイートビターな金言至言がたくさんで、読んでいてすごく元気がもらえます。文春文庫のおせいさんの本は装丁がガーリーでめっちゃかわいいので紙の本を持つ喜びもひっそり味わえる素敵な一冊。落ち込んだときはこの本をパラパラめくって、好きな名言をノートに抜き書きしています。
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ふとした時に目を通したい本
家に置いておきたいから買おうかな
どうしてこんなに深い言葉を考えつくのだろう
心にずしっとささるフレーズが多々あった
人間は、自分がしてもらうだけでなしに、相手にしてあげる面白さ、喜びをおぼえた方が、愉快である。
いい友達を持ってる、いうのが、人間のいちばんのお手柄や、思うわ。
食べちゃいたいような、というコトバがあるけど、ほんとにバラの花を見てるとむしゃむしゃと食べたくなります。バラのつぼみを、お酒のおつまみにしたくなります。
もしかして、自分より、この人の方が大切、と思ったとき。それが、ほんとに人を愛したときかもしれない、と私は思ったりする。
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田辺さんの考え方、とっても素敵!!
毎日を大切に楽しんで生きよう!嫌なことがあっても気を取り直して、毎日進んでいこう!
と思える本。
いつも読みたい。
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まさに珠玉の言葉たち。
何度、お聖さんのアフォリズムに救われたか。
お聖さんの最期はまさに「アア、楽しかった!」生き残る人にシッケイ!と手をあげて、「楽しかったね」と握手して逝ったんだろうな。
天国でカモカのおっちゃんとおいしい料理をあてに飲みながらおしゃべりしているんだろうな。
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それぞれの本から抜き出したセリフがあって、あ、これは私のためにある一文だ。と思える。
多分また違うステージにたった時読み返すと、違った見方が得られるんじゃないかと思う。
Posted by ブクログ
折に触れて思いついたページを開いたりしていましたが、今回初めから最後まで通読しました。
やはり時代の雰囲気は感じるものの、田辺聖子さんの各文章は優しく朗らかでちょっと沁みる。
読んでいて心があったかくなります。
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女性のための人生の教科書
と思えるほど、共感と学びに溢れた本だった。
ただ私はまだまだ若造、、、
年齢を重ねるにつれて、
「そうだよね」って思えることが増えたらいいなと思うし、
人生で困った時にはこの本が支えてくれるんじゃないかなと期待もしている。
大切にしようと思う。
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心の凝りをほぐしてくれる一冊。
人は何のために生きるか?
「私は人生を楽しむために生きるのだ。」
「お金より好きなものを持ってる人って、現代では最高のロマンチスト」
Posted by ブクログ
とにかく、お聖さんの言葉には、
深い愛情と、説得力がある。
長く厳しい道もあたたかな笑顔で乗り越えて
きたような。
八月十二日の
「タダやさしいばかりだと、怒ることを知らない無能凡庸の
お人好しにすぎないが、夕美子のやさしさは、いろんなことを知って
その上で結論が出たやさしさである気がする。
舟子は、夕美子の気持ちの思いやりに豊かな想像力と、強かな批判力を
感じるのである。
そういうものをいっぱい、かくし持って、それをいっぺん漉して、
ナマぐさみを抜いてから出てきたやさしみである気がする」
これが、お聖さんのアフォリズムの素晴らしさだ!
と、膝をたたく思い。
Posted by ブクログ
若干 「女は〇〇」 「男は〇〇」といった
今の時代 ? って思うような表現もあったけど
共感できる言葉はたくさんありました
いちばん 心に残ったものは
だましだまし というのは 詐欺や騙りの言葉ではなく
希望を含んだ言いまわし
これは 納得
Posted by ブクログ
こういう系の言葉集みたいなの、おせいさんのが一番しっくりくる。抜き書きじゃなくて作品そのものを読みたくなるので読みたい本が増えます。
恋愛観も女性観も…恋愛至上主義っぽく見えても、愛されやモテテクとは対極だし女の子も仕事はして欲しい、みたいなところが好き。
不倫はいただけないのでしないけど、内心憧れている女性が「雪の降るまで」の以和子なのがよくわかりました。不倫以外はこう生きたいですね。。。
Posted by ブクログ
これからの生活の見え方が若干変わるような気がする、そんな素敵な教えにたくさん出会えた。読むたびに心に残る言葉が変わりそうで、また読み返したいな。
▼一部抜粋
【私は人生を楽しむために生きるのだ、と思っている。そして私の場合、楽しむことは人を愛すること、人に愛されること、にほかならぬのである】
↑ほんの数日前にふと、人に愛を与えられるような仕事が理想だなーとか思ってたから、勝手にビビっときた。
【人間は、自分がしてもらうだけでなしに、相手にしてあげる面白さ、喜びを覚えたほうが愉快である】
【自分の心の中から湧き出てくる興味や好奇心が、おのずと自分をつきうごかす、そういう「ひとりあそび」は、いくつになっても女の人を若々しくする】
【われわれ女性は、こういう「小説の香水」を、人生のハンカチにしたたらせ、女の肉体にくゆらせて楽しむことを知っている】
ひらがなの使い方も好き!
Posted by ブクログ
毎日言葉は書かれている。
自分には想像もつかないような言葉が多くて、定期的に読みたい。読む年齢、日にち、心の状態によって響く言葉が変わるのかな。
Posted by ブクログ
こんなふうに人生と向き合えたら、幸せだろうなと思った。自分の中の女性性を大事にしたいと思った。日々、仕事や育児、家事に追われていると、何かと失われがち。時には、甘やかし甘やかされながら、潤いある人生を送りたい。
Posted by ブクログ
素敵な言葉に癒されました。
後半の方が私には響いた言葉が多かったかなぁ。
私は人生を楽しむ為に生きるのだ、と言っている田辺さんの考え方が素敵。
女性の力量は、引き際に現れるんだって。
私いつも引き際ネチネチだし、自分の心がないのに、時間や思い出に縛られてその場をすっきり離れられない。
やっぱりもう少し、大人ぬならないとなと改めて思った。
年こそはうつりゆくなれ
人こそはかわりゆくなれ
かわらぬものは
おとめの日のゆめ
Posted by ブクログ
田辺聖子さんの小説を読んでいると、この言葉をメモっておきたいと思うことがよくある。そんな名言を集めた一冊。やはり、小説などを読んでいる中で出会った方が、言葉だけがピックアップされて独立した形で紹介されるより、心に刺さる気はする。でも、明るく、柔らかいけれど芯が強く、温かく、深く、示唆に富んだ素敵な言葉達は、読んでいるだけでも気持ちがアップし、励まされる。
自分も、口にする言葉はこんなふうな感じのものを選びたいものだと思う。話す言葉によって、自分も周囲も気の持ちようが全然変わるだろう。
それにしても、田辺聖子さんが亡くなって、私を鼓舞し、支えてくれるような作品を書いてくれる作家さんがいなくなってしまった。その存在の大きさ、失われたものの大きさを改めて深く感じた。
Posted by ブクログ
ポジティブな言葉をこれでもかと浴びるのはいい。
たのしそうな人が隣にいると、こちらまでたのしくなってくるような、そんな感覚。
たとえ共感までいかなくとも、そうだなぁ、そんな風に考えられたら素敵だなぁ。そう思うだけで、気持ちが自然と上を向く。
Posted by ブクログ
8月1日が一番好きでした。
「八月一日ロマンチックというのは、人生が一瞬、あけぼの色に、仄明るんでくることです。それによって気を取り直せるかもしれないこと。」
Posted by ブクログ
結婚する前に読んでおきたい本で検索しておすすめに出てきたので読んでみた
自分の結婚生活を愛する人を正しく愛すためにどうすべきか、色んな知識が欲しくて読んでみたが女性視点の柔らかい愛について人生についてが書かれてた。
新たに男性視点の見解も読んでみたいなと思った。
Posted by ブクログ
一年366日、一日一名言がまとめられている本。
手帳のように、傍らに置いて、思い立った時にその日の言葉を読んでみるという読み方もいいと思う。
その言葉にハッとさせられて、滞っていたものが流れるきっかけになるかもしれないし、さりげない言葉に励まされるかもしれない。
Posted by ブクログ
血肉になっていない言葉を
教えることは恥ずかしい
本に書いてあることをそのまま
語ることの恥ずかしさについて
たしかにそうだなぁ、
こんな本に書いてあったんだけどさ、、
って本を読んだだけで、
知ったつもりになってるのはたしかに、、
Posted by ブクログ
朝ドラの「芋 たこ なんきん」を見ながら
おせいさんとカモカのおっちゃんが、家族が寝静まってからチロリで焼酎を飲みながら
おしゃべりする様子が好きです。
七月三十日
結婚して、何がうれしいといって、「味方がいる」という発見ぐらい、うれしいものはないのだ。
結婚によろこびがあるとすれば、最初で最後の味方を獲得することではないだろうか。
十一月二十四日
人生そのものは無味乾燥であるが、
味わう人の舌によって、ちがう味が生れるのだ。
十二月十八日
達観、というのは、心中、
「まあ、こんなトコやな」とつぶやくことである。
十二月二十九日
愛して、愛されて、楽しんで、そして命の終わるとき、棺の中にはいりながら、
「アア、楽しかった!」
といえるような人生を、
私は送りたいと思っている。生き残る人に、
シッケイ!と手をあげて、
「楽しかったね」
と握手して、またね、といえるような人生でありたいな、などと空想する。
366日おせいさんの言葉が寄り添ってくれます。
笑うこと。
これ、大事。
ヘコタレそうになった時、隣にいてくれる夫に感謝。
Posted by ブクログ
初めて見る漢字や言葉が結構あった。似たような言葉や表現の日も結構あった。もう少し、色んな経験を得てから改めて読んでみたいとも思う。そうしたら、もう少し書いてある言葉を咀嚼できるかもしれない。
一部抜粋
2月2日
いい小説などは宝石やドレスなどとおんなじに、人の心を美しくさせ、たのしませるものだ。
3月21日
私は、この世の中でどれほど楽しみをみつけ得るかということが、女のかしこさの度合いだと、思う。自分にどれだけ美味しいご馳走を食べさせてやるか、ということ。
3月23日
化粧水もクリームも自愛の手つきで。事務的にしてはダメ。自分自身との対話だから。
3月24日
ものを一つ捨てるのは、人生を一つ、捨てることである。
4月20日
よい友人、友情に恵まれるには、自分にその値打ちがないと。そして友情を育てようとする、熱意がないと。せっかくよい友人を得かけても、親しさに馴れて傷つけ、去れせてしまうことも。
5月24日
人と人との車間距離をとれることを、オトナの教養だと思う。
6月23日
灯のついた町は、雨というセロファンに包まれて、キャンデーのかたまりみたいにキラキラしている。
7月6日
人生の意義は、自分が何回、笑顔になったか、ヒトの笑顔をどれ程見たかで、充実度がはかられる。
8月25日
手紙をもらうと、その人の心までもらった気がする。
9月21日
血肉になっていない知識は、知らないのと一緒。
10月31日
人柄にも賞味期限がある。人柄は修行すれば、旬でいられる。周囲への配慮、というのが人間の必要最低限の愛で、旬の条件。
11月11日
小さいひとこまに、毎日の楽しさというものが、きれいな色で塗られてゆくと、生涯の終わりに、びっくりするようなきれいな模様を描き上げているのを発見する。
12月6日
人生はトシ相応のタカラが、ゆく手ゆく手に埋められてある。