田辺聖子のレビュー一覧

  • 猫も杓子も

    Posted by ブクログ

    2012.7.23.mon

    【経路】
    田辺聖子さんの大阪弁がしっくりくると聞いて。

    【感想】
    •欲望に正直に生きる楽しさの底で、人生と孤独の関係も知っている30女の恋愛遍歴小説。
    •田辺さんの大阪弁好きがよく伝わる。「アレして」とか「ぼちぼち」でみなまで言わない美徳とか、恋人とのテンポのいい会話とか、色気を含むまろやかな京弁とか、舞台も梅田や本町でテレビ局がでてきたりで世界観に愛着。
    •「仕事も男もちゃらんぽらんに生きるのも全部すき!」と開けて堂々と言える年齢不詳キューピー顔の30歳、良いやん。
    •不倫は全部欲しくなったら身の破滅。側面をちらつかせてはならない。
    •恋心と芝居心は半々がいちばん楽しく長くうまく行く。

    【うーん】
    •悟が最期そうなる必要があったのか。
    •冬木に魅力を感じない。色気より食い気はやだ。

    【共感】
    •眼が迅い。何もかもが見えすぎる、見えすぎる不公平と悲しみ
    •頭の上澄みのところが、キーン!といたくなるような恋の辛さ
    •あたし、もし自分を美人や、思うても外へ出すのん、きらいですわ。ぜいたくに使いたいわ。たった一人のために使いたいの。自家消費したいんですよ。
    •女というものは箸箱のように、いつも威厳を手もとに引きつけてなくちゃいけないのに
    •人がなぜ結婚するのか、わかった。いっしょに家に帰るためである。
    •テレビ局=軽佻浮薄が鉄筋コンクリートに支えられているような建物
    •縛られたり禁止されたりするのがきらいだ。そのくせ、向こうが気にしてくれないと物足りない。
    •人生はトランプゲームじゃないのでカードは配り直せない
    •煩悩の味つけで不味くならないように、おいしいところだけを、ちょいちょいつまむ。
    •人間は、毅然とした、断乎としたところがなくちゃ、いかん。
    •わたし自身と、わたしの好きな肖像とが、ぴったり合致する
    •女の涙はたいてい、自己憐憫に味付けされて甘くもたのしいものである
    •美しくするも醜くくするのも、すべて人間の気持ちのもちかた次第で、ものごと自体は事実にすぎない。

    0
    2012年07月23日
  • とりかえばや物語

    Posted by ブクログ

    氷室冴子の「ざ・ちぇんじ」を読んでから、ずっと原作が気になっていた。
    無理があるストーリーだけど、おもしろかった。
    夏雲の書かれ方がちょっとかわいそうだけど。

    0
    2012年07月06日
  • 日毎の美女

    Posted by ブクログ

    美女ぞろいの会社に、絶世の美女がやってきた!
    色めきたち、鼻の下を伸ばす男性社員たち。

    そんな男たちと美女たちのやりとりを観察し、面白がる「マメちゃん」(豆を転がしたような地味な顔立ちからそう呼ばれている)。

    男は美女が好き、という厳しい現実を見つめつつ、どこかに自分の言うに言えんいいところを見つけて好きになってくれる異性はいないものか。。。と願うマメちゃん。

    面白かった~。古い本なんやけど、古臭くない。

    0
    2012年06月27日
  • ひねくれ一茶

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろうて、やがてかなしき‥‥   -2005.07.20記

    これまでそれほど興味を示さなかったことに、ひょんなことからどうしても知りたくなったり、強い関心が惹き起こされる場合がときにあるものだ。
    ひとつきほど前か、「これがまあ終の栖か雪五尺」と詠んだごとく、五十路になってから、義母や義弟とさんざ遺産相続で争った挙句、江戸から故郷信濃の生家に移り住んだ一茶の晩年が、近在から若い妻女を娶り「おらが春」をめでたくもたのしく謳歌したものとばかり思っていたら、老いらくの身にせっかく授かった四人の子どもを次から次へとはかなくも早世させ、おまけに妻女にも先立たれ、さらに二度、三度と後添いとの暮しに執しつづけ、六十五歳をかぞえてなお三度目の妻女にはからずも宿った子どもの誕生を待たずにコロリと往生した、というなんともいいがたい宿業にまみれにまみれたその生涯に、どうしても触れてみたくなったのである。
    そこで、何を読むべきか少しばかり探索してみて、田辺聖子の「ひねくれ一茶」を選んだのだが、これはこれで正解だったようだとは読後の第一感。文庫本で640頁の長編だが、よく書けた手練れの一茶物だといえるだろう。
    竹西寛子が書評にて「絶妙に配置されている一茶の句は、配置そのものが著者の鑑賞眼を示していて、それはすでに創作の次元にまで高まっていた鑑賞だということがよく分る。」というように、全22章の至るところに一茶の句が散りばめられて、その壮年から晩年へと、俳諧宗匠として立つべく江戸での千辛万苦の奮闘ぶりから、義母や義弟との相続争いを経て、不幸つづきとはいえ故郷信濃にやっと落ち着きを得た一茶晩年の暮らしぶりに、風狂に徹した反骨精神の凄まじいまでの生きざまが、決して重苦しくなることなく描き出されていて、一気呵成に読み継がせてくれる。
    生涯に2万余句を残した一茶とは、まさに、吐く息、吸う息のごとくに句が生まれ出た、というにふさわしかろう。
    漢籍の教養をもたぬ田舎者、無学の一茶が、当時の江戸において俳諧宗匠として立机するのはやはりどうしても無理があったのだろう。いやそれよりは己に正直すぎた由縁か、月並みの点取り俳句にその身をおもねることもできる筈もなかったろうに。

     名月や江戸のやつらが何知って
    江戸の奴らが何知って、とはよくぞ言い切った。信濃の山猿なればこその吟懐がある、風流があるの心意気。

     葛飾や雪隠の中も春の蝶
    余人の真似手のない見事な赤裸の心は嘗てありえなかった俳諧の美を際立たせる。

     擂粉木(すりこぎ)で蝿を追ひけりとろろ汁
    当意即妙の吟にも材の付合いに一茶の真骨頂があるとみえる。

     江戸の水飲みおほせてや かへる雁
    江戸の水、江戸のなんたるか、40年にわたる江戸生活のすべてを飲みおおせて、故郷へいざ還りなむとす。

    以下、寸鉄の如く心に響いた句をいくつか挙げておく。
     古郷や近よる人を切る芒
     天に雲雀 人間海にあそぶ日ぞ
     死にこじれ死にこじれつつ寒さかな
     五十婿 天窓(あたま)をかくす扇かな
     這へ笑へ二ツになるぞ今朝からは
     死に下手とそしらばそしれ夕炬燵
     花の世に無官の狐鳴きにけり

    0
    2012年06月26日
  • 女の長風呂 I

    Posted by ブクログ

    後ろの解説を読むと「たおやかなカマトト顔で、男性自身に迫りくる才女作家の、あっけらかんとしたお色気談義!」とある。

    あの長ったるい「源氏物語」さえ、この人が手を加えると斬新で面白いのだからすごい才能。

    林真理子さんなんかも、この人みたく凄味を増していきそう。

    37年も前に書かれた本だから、若干は事情も変わってきてるけど、それでも全然古臭くない。

    小悪魔系の恋愛セオリー本に飽きたら、これで。
    敵を知るべし。

    0
    2012年06月25日
  • 新源氏物語(上)

    Posted by ブクログ

     20年振りくらいなのかな、おせいさんの作品を、読み直してます。

    初めて読んだ時の、自分の感想は、どんなだったのか?もう、思いだせない。

    中年になって読むと、前に気づかなかったこと、共感できにくかったこと、多方面から、いろんな時間軸から、思いやることができて、よかった。

    自分は、なかなか大人になれないんじゃないか?と、気になっていたんだけど、ちょっとは成長しているみたいだ。

    0
    2012年04月18日
  • どんぐりのリボン

    Posted by ブクログ

    田辺さんの作品が大好きで、ちょっとずつ読破していこうとしている最中です。最初は、いつも通りの関西弁のリズミカルな文章。田辺さんの独特の雰囲気が一気にひろがって、ほっこりします。この本は復刊という形で今年の二月に出版されました。その意味は、読んだ人にならわかります。いつもの恋愛だけでなくて、胸に小さな灯りをともしてくれる一冊です。

    0
    2012年04月15日
  • ひねくれ一茶

    Posted by ブクログ

    1995年初版なのに、今風に入ってくるので、読みやすかったです。
    「お話句集」みたいな感じで、読み進められて、気がついたら、私も日々を五七五にして俳人気分でした。
    群馬もでてきたし、小林一茶が身近になりました。
    面白かったです。
    学生時代、もっとよく勉強したり、修学旅行も身をいれとけばよかったなぁ〜。

    0
    2012年06月14日
  • 人生は、だまし だまし

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    他人に不満が募って心が荒んだとき、読み返したい1冊。

    ナァナァの大切さ
    金属疲労の出た大人の良さ
    家内安全の秘訣

    御歳80幾つの田辺さんの言葉だからこそ、ずっしり来るものがある。

    大人を叱って、大人にしてくれる本。

    0
    2012年03月19日
  • 薔薇の雨

    Posted by ブクログ

    素晴らしい恋愛小説。

    この中の「良妻の害」が面白い、笑ってしまうくらい面白い。
    そして、最後はすかっとします。

    なかなか見つからないぐらい素晴らしい本。

    0
    2012年03月05日
  • 新源氏物語(上)

    Posted by ブクログ

    源氏物語やっぱりあんまり好きじゃない。
    とはいえ、他の訳よりも好き!さすがやな

    源氏の君はどーしょーもないけど、男の本音はこんな感じなのかなあ

    もっと小さい時にこの訳を読みたかった。
    女性のあり方について考えさせられる。

    0
    2011年12月31日
  • 不倫は家庭の常備薬 新装版

    Posted by ブクログ

    不倫って、肯定派ではないのだけど、この本は「読み物」としてすっごい面白い!!!!

    短編がたくさん、あるように見せかけて全部つながってるのです。

    全然暗くないので、すっきりさっくり読めます。

    田辺さんの文のうまみがぎゅっと詰まってます。

    0
    2011年11月29日
  • 歌がるた小倉百人一首

    Posted by ブクログ

    ちはやふる の影響で読んでみた。
    面白かった。

    百人一首の中の一首一首は、景色がきれい、とか、嫌な奴にうまいこと言い返してやった!とか
    ちょっとした内容だってことがわかった。

    高貴な方々が集まって、恋愛シミュレーションをしつつ歌を詠み合うとか、
    どんだけ雅やかでのんびりしてんだよ!と思った。

    0
    2011年10月09日
  • 私本・源氏物語

    Posted by ブクログ

    笑った!「源氏物語」の愉しみ方、見つけました!もう夢中で読みきりましたね、これは。授業でうっすら覚えているが手にするには重いと感じる、また、少しは興味があるが最期まで読むのは面倒だ、という男性などは、この本からはいってみてはいかがでしょう。僕でも愉しめました。

    0
    2011年07月02日
  • 文車日記―私の古典散歩―

    Posted by ブクログ

    高校生のとき、友達から紹介されてこの本を読んで以来、田辺古典の虜になった。
    こんな風に古典の世界を紹介できれば、古文の授業が楽しくなる学生が増えると思う。

    0
    2011年05月26日
  • 文車日記―私の古典散歩―

    Posted by ブクログ

    心ときめく一冊。彼女の解釈は本当に分かりやすくて、しかもきちんと考証が入っていて信頼できます。今も昔も変わらない、人生の機微を軽やかに。“おせいさん”節、大好き!

    0
    2015年01月03日
  • 田辺聖子の小倉百人一首

    Posted by ブクログ

    文車日記で田辺さんの古典の世界にハマったあと、すぐに読んだ作品。
    百人の読み手が生き生きと描かれる。
    歌を追うというより、読み手の人生を追っている気分になる。

    0
    2011年05月11日
  • 新源氏物語(上)

    Posted by ブクログ

    初めて読んでから、早幾年。
    読む度に素敵な箇所を発見する、そんな作品。
    田辺聖子の紡ぐ物語として、立派に成立していると思う。

    0
    2011年05月11日
  • むかし・あけぼの 上 小説枕草子

    Posted by ブクログ

    清少納言は殆ど知らなかったのだけれど、この小説によって大好きな古典人になった。なんと生き生きと描かれていることか!そして主人と女房との強い信頼関係も深く知ることが出来た。

    0
    2011年04月19日
  • 絵草紙源氏物語

    Posted by ブクログ

    岡田 嘉夫さんのイラストが素晴らしいです。髪の流れかた、着物のしわのよりかたに女人の思いが込められています。美しいまさに絵草紙です。

    0
    2011年04月19日