田辺聖子のレビュー一覧

  • 上機嫌な言葉 366日

    Posted by ブクログ

    毎日言葉は書かれている。
    自分には想像もつかないような言葉が多くて、定期的に読みたい。読む年齢、日にち、心の状態によって響く言葉が変わるのかな。

    0
    2022年07月13日
  • 鏡をみてはいけません

    Posted by ブクログ

    田辺聖子さん初体験

    何で今まで読んで無かったんかなぁっと後悔。でもきっと今やから色々共感できるんやろうな、と自分でうんうんと納得したりもする。

    ご飯をちゃんと作って食べる、と言う事は丁寧に暮らすという事に繋がる気がする。
    朝ご飯に和食を好む律とそれを苦にせず作る野百合さんがとても微笑ましかった。
    早く起きて、朝ゆっくりするというのは生活を豊かにしてくれる気がする。

    難しい話が面倒くさい男。
    自分が蔑ろにされている気がして、細かなこと(実際細かいことではなく、大事なことも多い)が気になる女。
    其々の特性が上手く描かれていて、自然と野百合さんを応援してしまう。

    女は男のちょっとした一言で決めてしまうところがある。そこに留まるか、去るか。
    まさに女心と秋の空。

    0
    2022年04月03日
  • 楽老抄 3 ふわふわ玉人生

    Posted by ブクログ

    積読すること十年。
    いつか読みたい…と思っていたものの、
    読後の感想としては、
    なんてもったいないことをしていたか!
    という想い。

    文章について、書くことについて
    流麗にして、時にやさしい言葉遣いで
    切り口の良い視点から
    教えられる。

    情熱を、自分の感懐を大切にして
    ホントに書きたいことだけを書く。

    たくさんページを折って、
    赤線をいっぱい引いた。

    何度も読み、
    書くことのバイブルにしたい一冊。

    0
    2022年02月13日
  • 田辺聖子 十八歳の日の記録

    Posted by ブクログ

    田辺聖子の戦中日記が見つかったと発表されたのは、2021年6月のこと。遺族が田辺の家の片づけをしているときに発見された。日記は田辺が17歳になったばかりの1945年4月1日から始まり、樟蔭女子専門学校を卒業する47年3月10日までの日々を綴る。日記の一部は、その年、文藝春秋の7月号で公開された。日記中に記載された未発表短編・中編小説とともに、日記全文を書籍化したのが本書である。

    樟蔭は美しい学校だったという。だが、田辺が意気揚々と入学したその校舎で勉強できたのは1年足らず。1年生の正月明けには学徒動員が始まり、郡是(現グンゼ)の工場で飛行機の部品を作る作業に従事することになる。やがて大阪は大規模な空襲にたびたび見舞われ、6月、写真館であった田辺の家も焼かれる。そして8月の終戦。ハイカラで鷹揚だった父は、戦時中のストレスもあったのか、病に倒れ、その年の暮れに亡くなる。住まいを転々とし、食べる物も満足にない中、一家は必死に暮らしをつなぎ、田辺はなんとか卒業まで漕ぎつける。その後は、文学への夢を抱きつつ、ひとまず、家のため、事務員として就職するのだ。
    そんな日々である。

    非常に大変だっただろうとは思うのだが、日記は全体としては闊達で若さを感じさせる。
    学校でのちょっとした出来事、父や母への思春期らしい反発や不満、親戚や近所の人への冷静な観察眼、そして若者らしいまっすぐな希望とその裏返しの不安。
    当時、田辺が通った国文科というのは花形で、優等生が行く学科だったらしい。国文学を学ぶことへの強い自負心が滲む。田辺は相当に努力家かつ優秀であり、クラスの首席になったことも綴られる。そのうれしさを記すと同時に、それを喜ぶ自分を外から冷ややかに見ているもう1人も自分もいて、後に作家となる「目」はもう宿っていたのだなと思わせる。
    この箇所だけではなく、全体に観察眼の鋭さをうかがわせる記述は多く、疎開させた荷物や食料を勝手に使ったり消費したりしてしまう親戚への辛辣さはなかなかのものだ。思春期の潔癖さに留まらない洞察を感じさせる。

    屈託もあり、懊悩もある。少女は、自分は小説家になれるだろうかとまだ見ぬ未来を憂う。
    しかし、彼女は決めるのだ。勉強を続けて小説を書こうと。
    あらゆる真実と誠意と純情をこめて、私は果てしれぬあこがれへ、心を飛揚させる。何かしら漠々とした、とりとめのない楽しさが待っていそうな翌、二十歳の年・・・・・・。
    若さが持つ、この輝かしさ!

    日々の細々とした出来事も興味深いが、とりわけ印象的なのは、家が焼けたその日、終戦の日、父が亡くなった日である。
    空襲の日、田辺は学校にいた。普段は鉄道で通っていたが、空襲のためにあちこち不通となっている。仕方なく途中からは歩いて帰る。
    第百生命は全滅だ。きれに中が抜けている。閉じたガラス窓からプゥーと黒煙がふき出している。
    電柱が燃えきれず、さながら花火のごとく火花を散らしている。
    熱気のため、かげろうのようなものがゆらゆらと焼けあとにこめている
    焼けたところばかりではなく、まったく安全で空襲を受けた様子もない地区もある。不安と安堵を行ったり来たりしながら、歩を進める。だが田辺の家は燃えていた。迎えた父と母の様子。自分の受け答え。周囲の有様。
    自身、大きなショックを受けながらも、観察眼は曇ることはなかったのだ。

    終戦の日の記述はいささか仰々しい。
    他の箇所とは文体も異なり、漢語が多用され、悲憤慷慨いかばかりといった風である。敗戦を嘆く短歌が十数首並ぶ。
    軍国少女だったというその片鱗が窺える。しかし、その心情に嘘はなかったのだろうが、それが生来の気質なのかというと、少々違うような印象を受ける。いや、生まれつきの軍国少女ってどんなのだよ、と聞かれるとよくわからないのだが、やはり元から神国日本等と思っていたというより、周囲の空気に流されているように見えるのだ。まっすぐで純な若さを絡めとってしまう「空気」って何なのだろうなと考えさせられる。

    日記に含まれていた小説の中では、無題の中編(未完)が抜群におもしろい。学園物の群像劇で、田辺の級友たち(自身を含む)がモデルとなっているのだろうが、人物が描き分けられ、それぞれ生き生きと作中を跳ね回っている。実体験を再構成したようなエピソードも起伏に富んでおもしろい。
    日記の中では、国文学をもっと研究したいというような記述もあるのだが、やはりこの人は生活者の視点からの小説を書く天性の才があったのではないか。

    全体に丁寧な編集。適宜、文中に編集者による注が入り、時代背景への理解を深める。梯久美子の解説付き。年譜もおもしろく読んだが、古典に関する著作への言及がもう少しあってもよいのではないかと思った。

    0
    2022年01月31日
  • 田辺聖子の古典まんだら(下)

    Posted by ブクログ

    蕪村の句は綺麗な情景を起こさせて好き
    人間らしい兼好も結構好き
    江戸文学は全然馴染みないからもう少し触れてみたい

    0
    2022年01月03日
  • アニメ映画 ジョゼと虎と魚たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ずっと気になっていた一冊。
    ジョゼが恒雄とやりたいことを実現していくことで成長していくのもそうだが、恒雄もジョゼがいたことで知れたことも沢山あり、互いに成長しあっている様子に感動した。
    本の中の「恒雄は見たくない現実も見せてくれた」という言葉がとても印象に残っていて、考えさせられた。個人的にはジョゼが恒雄からもらった勇気をで紙芝居を描き、それによって恒雄が背中を押されるというシーンが好きだ。ジョゼの描いた物語もとても好きだった。

    0
    2021年12月04日
  • 私的生活

    Posted by ブクログ

    読み終わるのにえらく時間がかかりましたが、田辺聖子さんの3部作の2冊目です。

    毎月1冊だけ購入するマイルールの今月の本です。

    乃里子の結婚生活が書かれています。
    いちゃついている結婚生活が特に大きな事件が起こって壊れるのでもなく、少しずつ何かがかわってきてしまう。
    その辺がとてもリアルに感じられました。

    3冊目も乃里子のその後を知りたいので、追いかけます。

    0
    2021年10月26日
  • 作家と犬

    Posted by ブクログ

    昭和の文豪や現代の人気作家による、犬をめぐる、エッセイ、詩、漫画など48編。さすがに稀代の作家たち。どれも読ませる名文ばかり。

    0
    2021年10月26日
  • 東海道中膝栗毛を旅しよう

    Posted by ブクログ

    膝栗毛の大雑把な内容を肩肘張らず、掴めればと読み始めました。文中に出てくる史跡等を都度グーグルの検索画像を確認しながら、あたかも実物を目で確認する様に読んで行くことで、東海道を自分も旅することが出来ました。次は、浮世絵で東海道を確認する旅を楽しみ、江戸の世をあたかも生きている様な風情を感じたいと思います。

    0
    2021年10月12日
  • 王朝懶夢譚

    Posted by ブクログ

    田辺聖子さんの1992年(64歳)~1994年の連載作品。
    とっても可愛らしいおはなし。

    サラサラと軽いタッチなのに、鮮やかな色彩や雅やかな香りまでリアルに感じられるのは、正に田辺マジック!!

    中学生や高校生の女の子にお勧めしたいなぁ。

    文春文庫の王朝ものシリーズ。
    『おちくぼ物語』(美内すずえさん)や『とりかえばや物語』(里中満智子さん)同様、今回の解説も漫画家の木原敏江さん(インタビュー)。
    この作品には作者あとがきがなくて残念ではあるけれど、古典愛に溢れた解説も面白かった。

    0
    2021年09月20日
  • おちくぼ物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    想像以上に面白かった。
    解説は『ガラスの仮面』の美内すずえさん。

    正にシンデレラストーリー。

    0
    2021年09月14日
  • 上機嫌な言葉 366日

    Posted by ブクログ

    こんなふうに人生と向き合えたら、幸せだろうなと思った。自分の中の女性性を大事にしたいと思った。日々、仕事や育児、家事に追われていると、何かと失われがち。時には、甘やかし甘やかされながら、潤いある人生を送りたい。

    0
    2021年08月09日
  • 苺をつぶしながら

    購入済み

    色褪せないですね

    久しぶりに作者の小説をシリーズで読み、時代背景などの移り変わりはあるものの、全く違和感なく楽しめました。ノリコさんの生き方、とても素敵ですよね。

    #カッコいい #切ない

    0
    2021年06月10日
  • 私の大阪八景

    Posted by ブクログ

    すぐ舞い上がったり憧れたり貶したり落ち込んだりする思春期は時代によらずって感じなんやな。敗戦の気持ちは汲みがたいものがあるけど、トコちゃんの昂奮するなアて気持ちが日本人の心になかったら、日本はこんなに起き上がらんかったかもなって思うとちょっとじいんときた。
    にしてもトコちゃんアツい子やな、いや素敵やと思います。

    0
    2021年04月10日
  • 上機嫌な言葉 366日

    Posted by ブクログ

    女として生きる悦び。心を温かくしてくれる。愛すること。人が好きでいる自分が、そのままでいいと認めてもらえた気持ちです。

    0
    2021年04月09日
  • 上機嫌な言葉 366日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    素敵な言葉に癒されました。
    後半の方が私には響いた言葉が多かったかなぁ。

    私は人生を楽しむ為に生きるのだ、と言っている田辺さんの考え方が素敵。

    女性の力量は、引き際に現れるんだって。
    私いつも引き際ネチネチだし、自分の心がないのに、時間や思い出に縛られてその場をすっきり離れられない。
    やっぱりもう少し、大人ぬならないとなと改めて思った。

    年こそはうつりゆくなれ
    人こそはかわりゆくなれ
    かわらぬものは
    おとめの日のゆめ

    0
    2021年03月28日
  • 私的生活

    購入済み

    前作に続き

    楽しくサクサク読めました。乃里子の気持ちが変わっていくところが、具体的にハッキリしてるわけではないのに、妙にリアルに共感できました。

    0
    2021年01月22日
  • 言い寄る

    購入済み

    久しぶり

    田辺さんの作品を久しぶりに読みました。20代にマイブームだったのですが、何だか若い頃のいろいろを思いだし、可笑しく、切なくもなりました。面白かったです。

    0
    2021年01月16日
  • 古今盛衰抄

    Posted by ブクログ

    文車日記よりもやさしく読みやすい、取り上げられているテーマも少ない。
    田辺聖子さんはどの人を描くにしても恋愛や対人関係から紐解くんだなあと思った。
    年代順に書いてくれているから他より分かりやすいかも?
    最近の人はあまり興味なかったけど少し興味持てた気がする

    0
    2021年01月11日
  • 篭にりんごテーブルにお茶…

    Posted by ブクログ

    もらった。
    色々の楽しみについて語られる本。語り口が好き。
    内容では、特にぜいたくについての章と、本を食べるという章。

    「母性愛は一面、ものすごいエゴや排他的な愛と、となり合わせになっているからである。母性愛の中に想像力はない。」(135頁)
    渡辺淳一の鈍感力にも同じようなことが強さとして語られる。確かにそういうところがある。

    0
    2020年11月08日