田辺聖子のレビュー一覧

  • おちくぼ姫
    ざっくり言うと日本版シンデレラですね。
    召使いが、凄く活躍する話で、掛け合いが面白いです。
    原文の【落窪物語】のいい所、抜粋。作者がアレンジした話らしいので、この話が気に入った方は読んでみるなのもアリだなって思いました。
    しかし、まあ……姫様も長時間労働させられて(縫い物)許してあげるとは、心広すぎ...続きを読む
  • 上機嫌な言葉 366日
    若干 「女は〇〇」 「男は〇〇」といった
    今の時代 ? って思うような表現もあったけど
    共感できる言葉はたくさんありました

    いちばん 心に残ったものは
    だましだまし というのは 詐欺や騙りの言葉ではなく
    希望を含んだ言いまわし

    これは 納得
  • 田辺聖子 十八歳の日の記録
    戦時中の女学生の日々を淡々と綴られている点がよい。
    学校生活、家族の話、戦況について、ひとりの人間が見ていたものをそのまま書かれている。田辺聖子は自身の女学生時代を振り返り「軍国少女」だといっていたが、日記を読んでいると共感できる部分もおおいにあり、当時の人々に少し親近感を覚えた。

    ミリタリズムと...続きを読む
  • ジョゼと虎と魚たち
    大人だったら、男女問わずわかる世界。
    それぞれの短編で、いずれも後に引きずって想い巡る。
    それとほんのりエロチシズムが心地よい
  • 上機嫌な言葉 366日
    こういう系の言葉集みたいなの、おせいさんのが一番しっくりくる。抜き書きじゃなくて作品そのものを読みたくなるので読みたい本が増えます。
    恋愛観も女性観も…恋愛至上主義っぽく見えても、愛されやモテテクとは対極だし女の子も仕事はして欲しい、みたいなところが好き。
    不倫はいただけないのでしないけど、内心憧れ...続きを読む
  • 田辺聖子のエッセイ 食べるたのしみ
    お聖さんの文章はいつ読んでもいい。
    この関西弁がたまらなく好き。
    父方の祖母を書いた章が特に好きだった。
    ”この世にひととき舞い降り、やがて跡形もなく消えていった、春も淡雪もような庶民のひとりである”
    お聖さんのお母さんにとっては姑でけっこうきつい人だったみたいだけど、孫のお聖さんには雨の日に「ちょ...続きを読む
  • 朝ごはんぬき?
    私は31歳。明田マリ子、独身。
    女流作家の秋本えりか先生のところで住み込みで働いている。
    前に勤めていた会社は、失恋が原因で辞めてしまった。

    主人も高校生の娘もいる先生のお宅には、月末の締め切り日が近づくと、いろんなタイプの編集者がおしかけてきて、修羅場どころの騒ぎではないのです。
    作家先生の家族...続きを読む
  • 田辺聖子のエッセイ 女のイイ顔
    ふんわりした文体も考えも、歳を重ねたが故の妙味なんだよね。
    まあぼちぼちでいいか、でもしっかり自分の気持ちに向き合うことが大切。
    元気になるエッセイ。
  • おちくぼ姫
    角川文庫の装丁に惹かれて読んでみました。
    古典では源氏物語が数多くの作家さんがアレンジしていますが、この落窪姫は一冊完結で読みやすかったです。田辺聖子さんが冒頭に書かれているように平安時代のシンデレラストーリーでした。
  • おちくぼ姫
    正に和製『シンデレラ』
    千年前にトレンディードラマがあったら、こんな感じなのかな(笑)
    悪役も良い役も脇役も、現代のドラマや小説の見本になるようなキャラばかり。
    古典も読みやすくなるとこんなに面白いんだ!
  • おちくぼ姫
    田辺聖子さんの最初の語りに惹かれて購入。
    古典文学の類のものを自ら手に取ったのは初めてだったけれど、「若い読者のために現代語訳」されているので、とても読みやすかった。テンポ感やコミカルな流れに引き込まれ、と同時に昔の人々の今とは違う習慣も垣間見れて凄く面白い作品だった。次は原典も読んでみたいと思った...続きを読む
  • おちくぼ姫
    王朝版シンデレラ物語、なるほど!
    源氏物語には魅力を感じないけれど、同じ時代のこの物語、現代訳がしっくりきた。と言っても、30年前以上だが、著者の力量、あとがきを読むとさらに好感度は高まる。

    おちくぼ物語4章の中の1章とのこと。
    他章は面白くないと著者は言っているが、翻訳されているので、時間をおい...続きを読む
  • おちくぼ姫
    読みやすくておもしろかったです。
    千年前に、千年後でも楽しめる物語を書いた人がいると思うと何だかワクワクします。
  • 九時まで待って
    徐々に徐々に稀から心が離れていく感じが面白かった。
    誰かの人生を体験できるようなこういう小説が好き。
  • おちくぼ姫
    和製シンデレラのお話。

    読みやすくて良かった。
    子供でも読めそうな読みやすさ。
    時代が違うと、慣例やしきたりがあるけど
    人の気持ちは案外変わらないものなんだなぁ。
  • 孤独な夜のココア
    ちょうど元気がなくて長編を読むほど体力がなかった時に手に取った
    田辺さんのコテコテの関西弁はなぜだか元気が出る
    決して周りから見て幸せじゃないかもしれないけど、なぜだかそれぞれが幸せそうな素敵な恋たち
  • 上機嫌な言葉 366日
    これからの生活の見え方が若干変わるような気がする、そんな素敵な教えにたくさん出会えた。読むたびに心に残る言葉が変わりそうで、また読み返したいな。

    ▼一部抜粋

    【私は人生を楽しむために生きるのだ、と思っている。そして私の場合、楽しむことは人を愛すること、人に愛されること、にほかならぬのである】

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  • 文車日記―私の古典散歩―
    田辺聖子さんの古典愛を感じる作品。美しい古典の魅力を本当に魅力的な文章で紹介している。
    「わが愛の磐之媛」、「大君のみ楯」など面白い。
  • おちくぼ姫
    日本版シンデレラ。意地悪な継母とその娘(四の君は別)にいつもいじめられ厄介ごとを押し付け自分たちは贅沢三昧。
    帯刀と阿漕のやり取りが可愛くて仕方ないです。もちろん少将と姫さまの純愛もハラハラしつつ楽しめます。
  • ジョゼと虎と魚たち
    これくらいの歳の頃の女性心理をうまく現してるなと思った。
    世代がちょっと上だけど、昭和生まれの私としては、この感覚、まぁ分かるなと。
    表題の「ジョゼと虎と魚たち」、映画にもなったから分かりやすくはあると思うけど、男性が読んだら、この胸を掴まれる感じ、分かるのかな…??