田辺聖子のレビュー一覧

  • 田辺聖子のエッセイ 食べるたのしみ

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    お聖さんの文章はいつ読んでもいい。
    この関西弁がたまらなく好き。
    父方の祖母を書いた章が特に好きだった。
    ”この世にひととき舞い降り、やがて跡形もなく消えていった、春も淡雪もような庶民のひとりである”
    お聖さんのお母さんにとっては姑でけっこうきつい人だったみたいだけど、孫のお聖さんには雨の日に「ちょっと待なはれ、ついていってあげる」とあわただしくたすきを外し、高下駄に履き替えて学校まで送ってくてた優しい一面もあったと。(荷物の多い日で足の悪いお聖さんを不憫に思ってそうしてくれたのであろうとある)
    そしてお聖さんは人は点と点のつきあいでよいのだと。
    自分にとっての「その人」でいい。他の人にはどう

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    2023年10月05日
  • 朝ごはんぬき?

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    私は31歳。明田マリ子、独身。
    女流作家の秋本えりか先生のところで住み込みで働いている。
    前に勤めていた会社は、失恋が原因で辞めてしまった。

    主人も高校生の娘もいる先生のお宅には、月末の締め切り日が近づくと、いろんなタイプの編集者がおしかけてきて、修羅場どころの騒ぎではないのです。
    作家先生の家族、食事も三人バラバラの生活を間近で見ているマリ子の人間観察力が鋭く、関西弁の言い回しがとても面白くて、昭和51年に書かれた小説とは思えないほど、登場人物が生き生きと新鮮に感じられます。
    別れたはずの元カレから突然電話がかかったり、近所でばったりでくわしたり、揺れ動くマリ子の気持ちが妙に的を得ていて、

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    2023年09月30日
  • 田辺聖子のエッセイ 女のイイ顔

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    ふんわりした文体も考えも、歳を重ねたが故の妙味なんだよね。
    まあぼちぼちでいいか、でもしっかり自分の気持ちに向き合うことが大切。
    元気になるエッセイ。

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    2023年08月26日
  • おちくぼ姫

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    角川文庫の装丁に惹かれて読んでみました。
    古典では源氏物語が数多くの作家さんがアレンジしていますが、この落窪姫は一冊完結で読みやすかったです。田辺聖子さんが冒頭に書かれているように平安時代のシンデレラストーリーでした。

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    2023年08月15日
  • 九時まで待って

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    徐々に徐々に稀から心が離れていく感じが面白かった。
    誰かの人生を体験できるようなこういう小説が好き。

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    2023年06月03日
  • 孤独な夜のココア

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    ちょうど元気がなくて長編を読むほど体力がなかった時に手に取った
    田辺さんのコテコテの関西弁はなぜだか元気が出る
    決して周りから見て幸せじゃないかもしれないけど、なぜだかそれぞれが幸せそうな素敵な恋たち

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    2023年05月17日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    ネタバレ

    これからの生活の見え方が若干変わるような気がする、そんな素敵な教えにたくさん出会えた。読むたびに心に残る言葉が変わりそうで、また読み返したいな。

    ▼一部抜粋

    【私は人生を楽しむために生きるのだ、と思っている。そして私の場合、楽しむことは人を愛すること、人に愛されること、にほかならぬのである】

    ↑ほんの数日前にふと、人に愛を与えられるような仕事が理想だなーとか思ってたから、勝手にビビっときた。

    【人間は、自分がしてもらうだけでなしに、相手にしてあげる面白さ、喜びを覚えたほうが愉快である】

    【自分の心の中から湧き出てくる興味や好奇心が、おのずと自分をつきうごかす、そういう「ひとりあそび」

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    2023年05月15日
  • おちくぼ姫

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    平安時代のコメディー  この話が平安時代に書かれたとは!

     「王朝版シンデレラ」と銘打っているが、そんな単純な構成ではない。原文ではないので、著者がどのくらい脚色したかわからないが、個性豊かな登場人物たちとプロット。現在でも通用する。
     漫画やオペラにするととても面白いと思う。
     
     原文に挑戦してみようかと思う。
     

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    2026年01月18日
  • 文車日記―私の古典散歩―

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    田辺聖子さんの古典愛を感じる作品。美しい古典の魅力を本当に魅力的な文章で紹介している。
    「わが愛の磐之媛」、「大君のみ楯」など面白い。

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    2023年05月03日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    ネタバレ

     女学校を卒業し、19歳で金物問屋に勤め始めて、36歳で芥川賞をとるまでの間、投稿して落選した原稿で行李はいっぱいに。38歳で結婚していっぺんに4人の子持ちに。田辺聖子(1928.3.27~2019.6.6)「歳月がくれるもの」、2013.6発行。①女性は言葉を欲しがるけど、男の誠実は言葉にはない。日常の小さな振る舞いに人柄(誠実さ)が現れるもの ②挨拶は人生の勉強。なにげないやりとりの底にいろんな気持ちが含まれている ③桜が咲いた。それだけなのに、様々に思いが巡るのは、やっぱりそれだけ歳月を重ねたから。

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    2023年04月06日
  • 春情蛸の足

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    ゴッテゴテの関西弁がとても良かった。
    さらに言えばこの本の中の食べ物はとても美味しそうで、読んでいるだけでヨダレが垂れそう!

    どれも凝った料理じゃないけど、フツーな食べ物が一番食べたいのは間違いない。
    毎日が贅沢な品というより、ふつーを贅沢に味わいたい。

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    2023年03月25日
  • 田辺聖子のエッセイ 食べるたのしみ

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    季節のもの、地のもの、をもっと上手に楽しめる大人になりたいなと思った。食を後回しにしている生活を猛省。

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    2023年03月11日
  • 作家と犬

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    犬も猫も好きだけどちょっとだけ犬に軍配が上がるかつて犬と暮らしていた私ですので、どのエッセイも愉しく、胸に沁みました。

    好きな作家さんも多く、以前に読んだことがある文にまた出会えて嬉しい。

    このシリーズは他にも猫、珈琲、酒、おやつ…とまだまだあるようなので少しずつ読みたいな。

    以下好きなエッセイ覚え書き。(一部です)

    犬の生まれ変わりに違いないと熱烈に思っている押井守氏、ノラの犬猫を見かけたら放ってはおけない愛情深い米原万里氏、手塚治虫氏による犬が人間のそばにいる理由を描いた漫画、坂口安吾氏がわがまま檀一雄氏のために秋田犬を無心するお手紙、椎名誠氏の犬の系譜と怒りと悲しみの別れ、深沢七

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    2023年03月06日
  • 田辺聖子の古典まんだら(下)

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    平家物語から江戸の戯作と狂歌まで。学生の頃から苦手で、面白さも何もわからずにいい歳になってしまった。数年前、方丈記を読んで印象は変わったものの、そこまで。
    それが田辺聖子さんの文章では、全てが生き生きと見えてくる。平安時代の貴族文学とはまた違う、武士社会の荒々しさや雄々しき文章の良さに惹き込まれる。
    古典の入り口のこのシリーズを読んでいて、関西の人が関東の人を怖いと感じるのも納得。生粋の関東人である私も鎌倉時代に入った時点で、関東の人、荒々しくないか?と思ってしまった。そんな気分にさせてくれる、田辺聖子さんの世界。
    それにしても、古典に疎すぎるなぁ、と改めて反省。

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    2023年02月15日
  • 夕ごはんたべた?

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    尼崎の下町の開業医の三太郎。親には理解できない長女と学園闘争から道を踏み外した2人の息子。学園闘争後と現代では随分時代が変わっているが、三太郎は今の世でも通用するような諦観の持ち主。これといった事件は起きないが、勝手な子供達に振り回されながらも、夫婦ともに新たな心境に進んでいく様が面白い。

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    2023年02月13日
  • 田辺聖子の古典まんだら(上)

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    田辺聖子さんが好きです。源氏物語も田辺聖子さんの現代語訳で読みました。古典をあまりに読んでいないので、その最初の一歩として読みました。蜻蛉日記、とりかへばや物語は全く読んだことがないので、読んでみたいなぁ。枕草子は部分的にしか読んでいないので、あらためてきちんと読んでみたい。その他、出てきている古典文学はどれも古典と呼ばれるにふさわしい面白さ。古典文学で日本人を知ることも楽しそうです。

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    2023年02月08日
  • 苺をつぶしながら

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    家庭に入って子育てをするだけが女の幸福ではない!と、真っ向勝負している第三部。この小説が執筆された昭和五十六年の時流を考えると、本当に乃里子は「女の人生革命家」だったのではと思う。自分の人生を自分で選んでいく乃里子は格好良くて、最後はどんな道を選ぶのだろう?と、どきどきしながら見守った。前作『私的生活』ですっかり嫌いになっていたあの人も出てきて、その有様に思わずきゅんとしてしまった自分はかなりちょろい(笑)対して、乃里子の選択には惚れ惚れする。

    『言い寄る』から始まった「乃里子三部作」には、アラサー女性のすべてが詰まっていた。きまった男がいない自分に感じる欠乏感、結婚にともなう煩わしさと閉塞

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    2023年01月22日
  • 言い寄る

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    “世の中には二種類の人間がある。
    言い寄れる人と、言い寄れない人である。”

    他の男に言い寄られて身体を重ねても、たったひとり、本当に愛している男に言い寄れなければ心は満たされない。恋の甘さと苦さを描くバランスが絶妙で、胸がぐちゃぐちゃにかき乱されてしまった。

    男に身体を許すと心まで許した気になることも、本当に愛する男の前では狡い女になりたくないことも、田辺聖子さんには全て筒抜けであることがなんだかとても愉快だった。しょっぱい涙を舐め続けるぐらいなら、思い切って失敗してみて「くそが!」って地団駄踏みながら歩く方がよっぽど人生楽しく過ごせるのだろうな。失敗から始まる物語も、世の中にはたくさんあ

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    2023年01月15日
  • 姥ざかり(新潮文庫)

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    歌子さんの話す言葉が面白く、ペース良く読めました。歌子さんに実際に助言とお叱りを受けているような本です。

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    2023年01月05日
  • 人生は、だまし だまし

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    田辺聖子のエッセイ集。独特の、大阪のおばちゃんのアフォリズム、名言集である。
    苦労は忘れてしまえば苦労でなくなる。
    達観、というのは、心中、まあ、こんなトコやな、とつぶやくことである。
    人生を楽に、楽しく生きていく知恵が詰まっている。それにしても、大阪弁とは、なんとも味わい深いものであろうか。

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    2022年10月22日