田辺聖子のレビュー一覧

  • 光源氏ものがたり 下

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    #光源氏ものがたり #田辺聖子 #源氏がたり#源氏物語 #光る君へ #紫式部

    後篇になるとコチラも疲れてきてチョット飛ばしながら読みました 宇治十帖は特に人間関係が混乱していつも息切れします

    今度は後半から読もうかなー

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    2024年04月20日
  • おちくぼ姫

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    本のうらすじにも表現されている通り、王朝版(日本版とも言えそうです)シンデレラのような物語です。
    原作となっている落窪物語を分かりやすく要約されています。昔の物語だと表現などが現代と違い、分かりにくいものが多いです。しかしこの本ではロマンティック・コネ・ルートといった現在使われている言葉で表現されています。また、登場人物の会話も今と大きな差異はなく、古典は苦手だけど物語を読んでみたいと思う方には読みやすいと思います。

    内容としては、「おちくぼの君」と呼ばれ両親や姉妹に虐められていた姫と高い身分である右近の少将の恋物語です。
    読んでいると阿漕と呼ばれる侍女の活躍が目立ちます。姫の事を思って行動を起こしていく阿漕が力強く思えました。誰かを思って行動に移せる姿が美しいとも思います。

    読み終わってから、原作の落窪物語にも興味が持てると思います。古典に触れるきっかけを持ちたい際には、読んでみるのもありだと思います。

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    2024年03月30日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    とにかく、お聖さんの言葉には、
    深い愛情と、説得力がある。

    長く厳しい道もあたたかな笑顔で乗り越えて
    きたような。

    八月十二日の
    「タダやさしいばかりだと、怒ることを知らない無能凡庸の
    お人好しにすぎないが、夕美子のやさしさは、いろんなことを知って
    その上で結論が出たやさしさである気がする。
    舟子は、夕美子の気持ちの思いやりに豊かな想像力と、強かな批判力を
    感じるのである。
    そういうものをいっぱい、かくし持って、それをいっぺん漉して、
    ナマぐさみを抜いてから出てきたやさしみである気がする」

    これが、お聖さんのアフォリズムの素晴らしさだ!
    と、膝をたたく思い。

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    2024年02月27日
  • 孤独な夜のココア

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    「帰りみち、私は自分のために、赤に白い斑入りのチューリップを十本ばかり買った。やっぱり気持ちがふつうでなくて、浮き立っていたからかもしれない。華やぎ、というふうなのかもしれない。」
    12編の短編を集めたこの本の中で、「エイプリルフール」という短編のこの部分が一番好き。
    会社で、陽気で皆から愛されるがおっとりしていて抜けたところのある四歳年下のキヨちゃんと付き合っている和田さん。
    男と女の付き合いで、男が払うのが当たり前なんて思っていない。お金を大切にするしっかりもので、結婚するかどうか分からなかったら、当たり前のように男に甘えるということの出来ない28歳の和田さん(女性)。だけどそんな和田さんといると「一番落ち着く」というキヨちゃん。キヨちゃんは旧家の後継で、和田さんはそんな旧家の甘ったれのボンボンと結婚しようとは思ってなかった。がある日、キヨちゃんの出張中に病院へいくと「おめでた」であることが分かった。冒頭の抜粋部分はそのときの和田さんの描写。
    この短編集に収められた女性達は20代後半で、その時代(昭和50年代前半)としては結婚適齢期を超え、会社で残っている女性としては年が上のほうになり「甘えて可愛い」と思われる年代をとうに超え、自立し、仕事を面白いと思いながらこなしている女性達が多い。
    だけど、女性から見たら一見可愛くないが、頼れる、人の気持ちが分かる年上の女性を「落ち着く」「可愛らしい」と思ってくれる男性がいるようで。しかもその男性たちは大抵、わりとイケメンで楽しくて、モテモテで。
    ちょっと、女性側の願望も入っているかもしれない。でも、全くウソでもないと信じたい。頑張っている女性には、自立している女性には、人生の中で一瞬でも「華やぎ」があると信じたい。それが、冒頭に抜粋した部分に現れている。
    頑張って、自立して、そして他者にも思いやりのある女性は、きっと報われる。…けれど、永遠ではない。「エイプリルフール」はハッピーエンドで終わったが、バッドエンドで終わった話も多かった。
    姉御肌で、有能で、結婚しても仕事を辞めなくていいと言われて結婚し、家事と仕事を頑張って両立していたのに、結局いつも帰りの遅い女性に愛想をつかして旦那が出て行ったという話もある。

    別の年代の恋愛の話もある。
    「叔母さんの家の庭には、初夏から夏にかけていっぱい、赤いひなげしが咲いた。わたしはひなげしが大好きで、その季節、遊びに行くと、いつもどっさり、もらって帰るのだった。」
    「目に見えぬ神サマの手がシワシワの花弁を開いてゆく。とても薄いのに破れもせず、みーんな静かに開ききると、風に身をゆだねるようにしてそよぐのだった。そういう花がいくつもいくつも重なり、そして白い金網の向こうには、青い海があった。」

    これは「ひなげしの家」という短編の語り手の梨絵子の叔母さんの家の描写。叔母さんはバーを経営している38歳の独身女性で、神戸の海の見える家で42歳の画家である既婚男性と住んでいる(不倫)。叔母さんは小さくても自分の店を持っていて、どちらかというと同棲しているおじさんのほうがお金にだらしなく、ヒモっぽい。そんなだらしなさと「38歳と42歳の恋なんかいやらしい」ということが親戚からは嫌われている。
    けれど二人は遅く知り合ったからこそ、二人の時間を大切にしていた。ひなげしの花のように鮮やかに柔らかく。そして、本当に二人の時間はひなげしの花の花びらのように薄くて、風に吹かれて散ってしまうものだと分かる。

    平凡に頑張っている人達の中にふと訪れる華やいだ温かな恋愛。永遠でもないし、両思いでも男女間で思いが異なる。でもそんな一瞬を優しく飾ってくれる田辺聖子さんの文章好きです。

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    2024年02月25日
  • 新源氏物語(上)

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    とても読みやすく、無駄のない美しい文章。
    貴族の生活が面白くて、平安時代が身近に感じられる。
    光源氏の桐壺に対する執着は、多感な青年の人格形成に大きく影響し、矛盾だらけなのに魅力的な人物を作り上げてしまう。それに翻弄される数多くの女性たちは切ないけれど幸せそうでもある。

    歌にこめる恋心がとても綺麗で、心を伝える手段として知性や感性を映す文はロマンがあるなぁと思った。
    スマホやテレビなどがない中で、季節の移り変わりや人の心の変化を鋭く捉えて言葉で思いを伝えていく、平安時代の豊かさが少し羨ましい。

    微妙な心の動きを絶妙に表現していく紫式部は天才だったのだろう。平安の貴族たちが、源氏物語に夢中になっていた様を想像するのも楽しい。

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    2024年02月20日
  • うたかた

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     娘が田辺聖子さん推しなので読んでみました。

    切ない恋のお話の短編集。
    恋の終わり方がどうなんだろうって憤っちゃうお話しがいくつかあったけど、昭和32年〜40年に書かれた作品だから、今ほど自由恋愛じゃないんだろうな。家柄の違いだったり、上司が勧める縁談だったりでうまくいかない。

    断る方にも事情があったのかもしれないし、断られた方にも幸せを望んじゃいけないと思い込んじゃう事情があったり。

     話としては『うたかた』と『虹』が好き。
    男性としては『大阪の水』の岡野さんが好み。現実世界では嫌だけど。

     何年かしたらまた読みたい。

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    2024年02月14日
  • 孤独な夜のココア

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    田辺聖子の恋愛小説短編集。やっぱり執筆当時時代背景もあってすごくリッチ。
    なんだろうな、大金持ちがばんばん出てくるわけじゃないんだけど、独身の女性の生活ぶりや文化とかに対する感覚が、こう、豊か~!って感じ。
    たったの1行で展開が急転直下で「え、え、え…?」ってなるところがあって、明るい雰囲気のまま気がついたら真っ暗になってた、みたいな話もあり、たった1行で数文字で状況を一変させるなんて小説という装置をわかりすぎている。
    でもめちゃくちゃ自我が強くて傲慢で無邪気で愛さずにいられない女性がめっちゃ出てきてよかった。さすが田辺聖子…

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    2024年01月29日
  • おちくぼ姫

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    漫画で読んだ事があって再読したくて読みました。
    どん底にいながらも健気な主人公が幸せになるお話は、今も昔も変わらず人気のテーマなのかな?
    勉強にもなるし、とても面白かったです。

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    2024年01月17日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    『枕草子』は大好きです。
    きらびやかな世界しか書いていないから。
    けど、実際はかなりの厳しい状態になっていたハズ。
    きらびやかな世界を描いている清少納言が何を思っていたのか知りたかったので、これがちょうど良かったのです。
    清少納言は苦労したことを知らせたくはなかっただろうけど。

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    2024年01月16日
  • むかし・あけぼの 上 小説枕草子

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    懐かしいです。
    何年ぶりに読んだのやら。
    清少納言が生き生きしています。
    こんな世界、いいなぁ~と思わせてくれる。

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    2024年01月16日
  • 苺をつぶしながら

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    結婚していた事を服役、結婚歴を前科、元夫を看守と呼びつつも、結婚生活全てを否定する訳ではなく女一人の生活を謳歌する乃里子の姿が瑞々しい。
    女の人生、男と女、女と女、誰かと生きる事、一人で死ぬ事について深く考えさせられた。
    私もいつか「散髪に行ってきます」と言って家を出てみたい。

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    2024年01月09日
  • 私的生活

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    あまりにも生々しく、あとがきの筆者の言葉を借りれば苦瓜のような後味が残る小説。
    剛との生活の中で少しずつ自分を削り取られてすっかり空っぽになってしまった乃里子が自分を取り戻す為にした決断にエールを送りたい。

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    2024年01月06日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    若干 「女は〇〇」 「男は〇〇」といった
    今の時代 ? って思うような表現もあったけど
    共感できる言葉はたくさんありました

    いちばん 心に残ったものは
    だましだまし というのは 詐欺や騙りの言葉ではなく
    希望を含んだ言いまわし

    これは 納得

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    2024年01月04日
  • おちくぼ姫

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    ざっくり言うと日本版シンデレラですね。
    召使いが、凄く活躍する話で、掛け合いが面白いです。
    原文の【落窪物語】のいい所、抜粋。作者がアレンジした話らしいので、この話が気に入った方は読んでみるなのもアリだなって思いました。
    しかし、まあ……姫様も長時間労働させられて(縫い物)許してあげるとは、心広すぎるわぁ…

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    2024年01月04日
  • 田辺聖子 十八歳の日の記録

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    戦時中の女学生の日々を淡々と綴られている点がよい。
    学校生活、家族の話、戦況について、ひとりの人間が見ていたものをそのまま書かれている。田辺聖子は自身の女学生時代を振り返り「軍国少女」だといっていたが、日記を読んでいると共感できる部分もおおいにあり、当時の人々に少し親近感を覚えた。

    ミリタリズムとは分かり合えないと感じていたところ、元々人の生活の上にある思想が重なるのであり、まったく話の通じない存在ではないんだと感じる。

    ほか、国防にあたっていた内地の搭乗員の話と合致するできごとがあり、軍人側の状況と市井の人の状況を知ることができた。

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    2023年12月18日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    こういう系の言葉集みたいなの、おせいさんのが一番しっくりくる。抜き書きじゃなくて作品そのものを読みたくなるので読みたい本が増えます。
    恋愛観も女性観も…恋愛至上主義っぽく見えても、愛されやモテテクとは対極だし女の子も仕事はして欲しい、みたいなところが好き。
    不倫はいただけないのでしないけど、内心憧れている女性が「雪の降るまで」の以和子なのがよくわかりました。不倫以外はこう生きたいですね。。。

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    2023年10月11日
  • 朝ごはんぬき?

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    私は31歳。明田マリ子、独身。
    女流作家の秋本えりか先生のところで住み込みで働いている。
    前に勤めていた会社は、失恋が原因で辞めてしまった。

    主人も高校生の娘もいる先生のお宅には、月末の締め切り日が近づくと、いろんなタイプの編集者がおしかけてきて、修羅場どころの騒ぎではないのです。
    作家先生の家族、食事も三人バラバラの生活を間近で見ているマリ子の人間観察力が鋭く、関西弁の言い回しがとても面白くて、昭和51年に書かれた小説とは思えないほど、登場人物が生き生きと新鮮に感じられます。
    別れたはずの元カレから突然電話がかかったり、近所でばったりでくわしたり、揺れ動くマリ子の気持ちが妙に的を得ていて、同じ女性としてとても共感できます。
    田辺先生は、女ゴコロを描くのがほんとうに上手いですね。
    男と女のバトル、このテンポの良さ、そして物語の締めくくりが実に素晴らしい。
    こんな楽しい小説、もっと読んでみたいです。

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    2023年09月30日
  • 九時まで待って

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    徐々に徐々に稀から心が離れていく感じが面白かった。
    誰かの人生を体験できるようなこういう小説が好き。

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    2023年06月03日
  • 孤独な夜のココア

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    ちょうど元気がなくて長編を読むほど体力がなかった時に手に取った
    田辺さんのコテコテの関西弁はなぜだか元気が出る
    決して周りから見て幸せじゃないかもしれないけど、なぜだかそれぞれが幸せそうな素敵な恋たち

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    2023年05月17日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    ネタバレ

    これからの生活の見え方が若干変わるような気がする、そんな素敵な教えにたくさん出会えた。読むたびに心に残る言葉が変わりそうで、また読み返したいな。

    ▼一部抜粋

    【私は人生を楽しむために生きるのだ、と思っている。そして私の場合、楽しむことは人を愛すること、人に愛されること、にほかならぬのである】

    ↑ほんの数日前にふと、人に愛を与えられるような仕事が理想だなーとか思ってたから、勝手にビビっときた。

    【人間は、自分がしてもらうだけでなしに、相手にしてあげる面白さ、喜びを覚えたほうが愉快である】

    【自分の心の中から湧き出てくる興味や好奇心が、おのずと自分をつきうごかす、そういう「ひとりあそび」は、いくつになっても女の人を若々しくする】

    【われわれ女性は、こういう「小説の香水」を、人生のハンカチにしたたらせ、女の肉体にくゆらせて楽しむことを知っている】

    ひらがなの使い方も好き!

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    2023年05月15日