田辺聖子のレビュー一覧

  • 人生は、だまし だまし

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    【本の内容】
    生きていくために必要な二つの言葉、ほな、とそやね。

    別れる時はほな、相づちには、そやねといえば、万事うまくいくという。

    本書は田辺ことばと共に楽しめる究極の人生の哲学満載である。

    [ 目次 ]
    究極のあわれ
    金属疲労
    惚れる
    寝首
    いい男
    家庭の運営
    上品・下品
    憎めない男
    老いぬれば
    男と犬〔ほか〕

    [ POP ]
    「人間のトシなんて、主観的なものである」。

    「老眼鏡と杖さえあれば、老いもこわくなく、わるいものではない」。

    「好色な人は男も女も、人生、たのしそうに生きている」。

    1928年、大阪生まれの著者のお言葉が満載のエッセイ集。

    ユーモラスな語り口から、人

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    2014年08月25日
  • 残花亭日暦

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    田辺聖子さんの日記というので、たいへん興味深く
    読んでいったのだが、パートナーのおっちゃんの
    容体がどんどん悪くなってしまうという、読んでいて
    ツラくなる日記だった。聖子さんはおっちゃんに対して
    ずっと恋愛感情を持っていたんだなと思った。せつない。

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    2014年04月07日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    中宮が死んでしまうのは歴史的事実。それはわかっているけれど、中宮がしんでしまい、安泰だと思っていた清少納言の人生もかわっていく。清少納言は落ちぶれた、と言う話がおおいけれど自らその道を選んだような気もする。
    栄枯盛衰だなぁと思った。

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    2014年03月25日
  • とりかえばや物語

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    女らしい男の子と、男らしい女の子の兄弟が、入れ替わって生活して、なんやかんやで、最後は男の子が男の生活、女の子が女の生活に戻り、万事丸く収まるという、まあ都合のいい平安時代の物語。
    平安時代の昔から「男性社会」に不満をもっている女性がいることが新鮮でした。

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    2014年02月27日
  • 田辺聖子の古典まんだら(上)

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    古典(古事記、土佐日記など)をお聖さんが解説した講演をまとめたもの。
    講演が元になっているものなので、とても読みやすいです。

    私は清少納言が大好きなので、枕草子のところは涙なしには読めませんでした。

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    2014年02月09日
  • 新源氏物語(上)

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    上中下で源氏の一生部分を描いた現代語訳。
    原文と離れた部分もあるけども読みやすくて柔らかい。
    「あさきゆめみし」が好きならかなり読みやすい。
    「あさきゆめみし」は大分この源氏物語を参考にしたんだろうなと思われる。源典侍のエピソードとか。
    あ、末摘花はもうちょっと良い感じで描かれてます。


    田辺版源氏では紫の上と源氏を中心に物語が展開されてた。
    死生観とかもさらりと訳してる。

    最初は娘、そして北の方、最後は母親のように源氏への愛情が変化する紫の上。
    結局彼女の死後にその愛情の深さに気付く源氏。
    下巻の最後の源氏の無常観に切なくなった。

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    2013年11月19日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    女性としての基本の「き」に立ち返らせてくれる、優しいエッセイ。心がほぐされるような著者の言葉がすっと入ってきました。

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    2013年11月06日
  • ヨーロッパ横丁たべあるき

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    この本は、かの、おっちゃんとの会話体が載っている
    という貴重なもの。この冒頭からして面白い!
    そのあと聖子さんの回想記が続くのだけど、ものの例え
    やら言い表しかたがやたらおかしい。
    ヨーロッパを大阪人が語るというカンジをすごくだして
    くれていて、最高!
    ぜひ、新装で復刊して欲し~い。

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    2013年10月02日
  • 田辺聖子原作シリーズ 1 金魚のうろこ

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    ネタバレ

    『あんたが大将』、『見さかいもなく』、『金魚のうろこ』、『達人大勝負』、『夢笛』の5編収録。
    田辺聖子の原作を鴨居まさねが描く。

    「女はフットワークが軽くなくなったら終わりやな」(見さかいもなく)や「笑えっ 笑わんかい いっぺんでも数多く笑(わろ)たほうが人生は勝ちやねん」(夢笛)のように、『金魚のうろこ』以外は関西弁が出てきて、そういう点でも楽しめました。
    私は田辺聖子さんの小説を読んだことがない。
    でも、映画『ジョゼと虎と魚たち』(大好きな作品)を観て、田辺さんの世界に少し触れたり、このコミックを読んで、またちょっと触らせてもらったりと、関わるチャンスは何度か得ている。
    なーのーに、まだ

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    2013年09月17日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    「枕草子」をもとに、清少納言の生涯を描いた伝記的小説。
    臨場感に溢れ、喜怒哀楽がすなおに染み込んで来る内容です。

    聡明で優しい中宮定子(一般にはていし、ですがこの作品では、さだこ)のもとに仕え、この上ない幸せをかみしめていた清少納言こと清原海松子。
    995年、定子の父・道隆が亡くなり、その弟の道長が跡を継いだことで、定子たちの運命には翳りが見え始めます。
    1年後、定子の兄・伊周と弟・隆家が花山院との間に起こした事件で、流罪に。
    二人は都を離れるのを嫌がって隠れたりと、無様な態度をさらすことに。
    二人の沙汰が決まるまでの皆が固唾を呑む様子。そして清少納言の元には交流のある男性たちから、しばらく

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    2013年09月19日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    田辺聖子さんが今、どうしていらっしゃるのか
    ずっと気になっていたので、この本が出てホッとした。
    去年のインタビューをまとめたとあるので。
    女性誌で連載していたことを全然知らなかった。
    こうして本にしてくださって感謝!です。
    聖子さんの優しい語り口調に、私は冒頭から涙です。
    とっても胸に沁みました。
    85才の聖子さんは女としての大先輩。
    そのお言葉を胸に、私もまだまだ人生たのしみたい!
    そう思わせてくれる、元気のでる本です。
    すべての女性におすすめ!

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    2013年09月13日
  • むかし・あけぼの 上 小説枕草子

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    清少納言の生涯を描いた傑作。
    なめらかで自然な文章で、すっかり引き込まれました。

    歌人として評価されていた家系で、清原元輔の娘。
    本名は不明だけど、この作品では海松子(みるこ)。
    父親っ子で当時の女性としてはレベルの高い教育を受けていた。

    橘則光と結婚。
    この作品では、他の妻が産んだ子供を育てることになっています。
    (当時は複数の女性との関係は普通で、正妻は一番身分の高い女性になる)
    なさぬ仲の子を育てるのは史実ではなく、作者自身の経験に引き寄せたもののよう。
    ただ当時のことは正確な資料が残っていないので、絶対になかったとも言いきれないですね。

    10年則光に捧げたから、この後の10年は自

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    2013年09月08日
  • 夢のように日は過ぎて

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    タヨリさん大好き!「アラヨッ」のかけ声もスキ。
    もう3回くらい読み返してる。何度読んでもたのしい。
    タヨリさんのたくましさ、お茶目さ、面白さ。たのもしい!
    自分に元気がなくなってくると読みたくなる小説です。

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    2013年09月01日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    この一冊を読む間に何度泣いたことか。ぐっと心に迫ってくる言葉のあまりの優しさにたまらなくなってしまうこと多々。嗚呼。おせいさんに言わせると、私なんてまだまだ子どもなのだろうな。1年後、5年後、10年後、20年後…少し経験を積む度に引っ張り出して、再度この優しい言葉たちに包まれようと思う。永久保存必至。

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    2013年08月07日
  • とりかえばや物語

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    男女入れ替わりの原型ともいえる名作。
    宰相中将のぶれないクズさがいい味を出してる。
    特に終盤などはかなりご都合主義なところもあるけど、男装した宮廷人が月一回実家に戻るとか、ところどころにある妙に現実的な描写が面白い

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    2013年08月04日
  • 姥ざかり(新潮文庫)

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    主人公の歌子さんは76歳。天満の小商人の娘で、船場の古い服地問屋に嫁入りし、終戦後腑抜けのようになってしまった舅姑、頼りない夫・慶太郎に代わって、番頭の前沢と2人で店を切り回してきた。夫が死んで17年が経ち、歌子さんは東神戸の海が見えるマンションで気ままな一人暮らしをしている。

    にも関わらず、3人の息子とその嫁たち、「おばあちゃん」となれなれしいヒヨコおまわりなど、彼女の周囲の人たちは、歌子さんを何が何でも「としより」の範疇に押し込めないと気がすまないらしい。歌子さんは、わび、さび、枯淡は大嫌い。油絵や英会話などの習い事に日々いそしみ、気の合う仲間や、以前部屋にコソ泥に入った大学生の泰くんと

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    2013年12月03日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    思わず涙が出る場面もありました。
    田辺聖子さんの、枕草子への愛を感じる作品。
    元々の清少納言らの結末は知っていたので、ラストはどのように書かれているのかとても興味深かったのですが、中途半端などになることもなく素敵なラストだとわたしは感じました。

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    2013年05月05日
  • 日毎の美女

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    ネタバレ

    田辺聖子さんのエッセイも小説も大好きで!

    このお話は本当に可愛いんです。
    なんとなく「美人は性格があまり良くない」ってことにしたい風潮があると思うんだけど(変な思い込み?)
    それに反して美女の梢さんがとても素晴らしい女性で
    なんだか面白かったなあ。こういう展開って好き!

    で、美女じゃない主人公さんも素敵なんだもん!
    あ~~田辺先生、大好きっ!!って思ってしまいました。
    ほんとに楽しくてホロリときて、いい本なんですよー!

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    2013年04月02日
  • むかし・あけぼの 上 小説枕草子

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    今まで生きてきた中で感じてきたことがあるであろう、言葉にならない感情をうまく言葉に表し、読み手であるわたしに感動を与えてくれました。

    まるで目の前で起こっているかのような宮中の出来事の描写が本当に素晴らしいです。
    清少納言や彼女を取り巻く周りの存在がますます大好きになります。
    下巻も楽しみ。

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    2013年03月18日
  • 私本・源氏物語

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    源氏物語の愛すべきパロディ。コメディとして、関西弁の光の君のアホらしさ、すけべ加減に笑いつつ、ほろりとさせる部分もある。源氏でさらりと遊べる上級者向け?

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    2013年02月28日