田辺聖子のレビュー一覧

  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    あの「枕草子」が溶け込んでいる小説。清少納言ならばこう思うだろう、こう言うだろうことを作者が想像力全開で書いている。散らばっていた人物像、流れ、つながりをくっきりさせていてわかりやすい。おもしろかった。また道綱母、紫式部、和泉式部、赤染衛門らの人物評もおもしろい。再度もっと自分の想像力をふくらませて枕草子を読みたい。

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    2016年07月15日
  • 苺をつぶしながら

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    乃里子シリーズ完結編。
    剛と離婚して自由の身になり、復活した乃里子。
    個性的な友達に囲まれて生き生きしていますね。
    剛と再会しても元夫i以上にならない。
    相変わらずの剛に親近感を覚える姿が女の子だと
    思いました。
    最終的な結論は剛とのスパゲティ友達となった事。
    ドロドロしない、大人の関係がさわやかでしえた。
    「誰か」がいるから一人でも生きていける、これに
    つきます。

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    2016年05月26日
  • 田辺聖子の恋する文学―一葉、晶子、芙美子―

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    樋口一葉、与謝野晶子、杉田久女、吉屋信子、林芙美子
    といった5人の女流作家の生涯を田辺聖子さんが見て書いた
    一冊。
    貧困に喘いだ一葉と芙美子、夫との関係に悩んだ晶子と
    久女、母親から男尊女卑の価値観を押し付けられた信子。
    それでもあきらめなかった彼女たちは創作の道に戻り力を
    発揮しました。
    その負けん気がひしひしと伝わりました。
    表紙も椿柄で素敵です。

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    2016年05月20日
  • 女は太もも エッセイベストセレクション 1

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     「嘘つき男と泣き虫女」って本は、同じような内容でありながら途中から面白くなくなってくるような退屈な本でしたが、田辺聖子さんのこのエッセイは、下ネタいっぱいで最後まで猛スピードで楽しむことができました。
     せっかちな男性諸氏には、まったくこちらの作品のほうが向いているように思います。ところどころ、ワタシもこんなだろうな…と恥ずかしい思いをしながらの読書でしたが。異性の心もようもかなりうかがえる作品でした。
     学生の頃、佐藤愛子さんの「坊主の花かんざし」という作品を、たぶん?リアルタイムで読んだように思います。どんな作品だったか、どんな作風だったかは忘れてしまいましたが、本の中に彼女の名前が出てきて、懐かしかったです。

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    2016年04月30日
  • 田辺聖子の小倉百人一首

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    私の百人一首の教科書です。この本で百首すべて覚えました。
    作者の人物像、時代背景などがわかりやすく解説してあります。
    子ども向けの「歌がるた小倉百人一首」もおすすめです。

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    2015年10月09日
  • 春のめざめは紫の巻 新・私本源氏

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     田辺聖子は特に好きな作家の一人だが、その中でもこの本は何度読み返したか分からない。

     一口に言ってしまえば源氏物語のパロディであるが、本家を超える面白さがある。その理由は登場人物の魅力にある。
     光源氏は低俗で情けない人物として描かれているが、源氏を取り巻く女性たちは対照的に、鮮やかで生き生きとした魅力にあふれている。

     紫の君は、はねっかえりで源氏をいつもやりこめてばかりいる。女三宮も溌剌としていて天真爛漫だ。玉鬘は源氏の古臭い色香に惑わされず、運命の相手を自分で選び取り、空蝉は自ら大胆に源氏を誘う。

     彼女たちは常に自分の気持ちに正直に生き、潔い。真っ直ぐで大胆で、それでいて馥郁とした美しさと気品を持ち合わせている。
     男の気まぐれや都合に翻弄され、泣き寝入りをしてきた源氏の女たちにはない、凛とした強さがある。

     本当にみんなチャーミングだが、特に紫の君は魅力的だ。
     やんちゃで、お転婆で光源氏に対してずけずけと言いたいことを言うが、心の底では光源氏を大切に想っている。思いっきりツンデレなんだよね・・・。わがままで勝ち気だけど根はやさしい。
     美少女のツンデレほど美しいものがあるだろうか。
     
     やはり光源氏という男は幸せ者なのかもしれない。

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    2015年09月29日
  • 田辺聖子の恋する文学―一葉、晶子、芙美子―

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    明治から昭和を精一杯生きた女流作家5人の魅力を、お聖さんが柔らかい語り口で解説している。講演をもとにした文章ということで、とても読みやすい。お聖さんの、作品への愛が伝わってくる。
    (2015.9)

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    2015年09月25日
  • 朝ごはんぬき?

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    ネタバレ

    再読。何回も読んだ作品。1976年刊行。
    人気女流作家の日常を住み込みの秘書兼お手伝いの女性 ・マリ子を通して描いたユーモア小説。
    きっかけは昼の連続ドラマ、女流作家役は園佳也子さん。
    読み始めた当時は、普段は亭主をほったらかしにしていながら、亭主がちょっと家を空けようものなら烈火のごとく怒るくせに、自分はいそいそと若くてハンサムな編集者とディナーへ出かけたりと、女性の家庭での役割や在り方、置かれている状況を皮肉ったところが小気味よかったのだと思う。

    女流作家、亭主、高校生の娘とも朝ごはんはほとんど食べず、時間帯もばらばら。
    住み込み始めた当初は自分だけの朝ごはんをしっかり作っていたマリ子もいつしか朝ごはんを適当に済ますようになる。
    「朝ごはん」が幸せの家庭の象徴のようで、最近は「朝ごはん抜き?」というタイトルが身にしみるようになった。

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    2015年09月01日
  • ひねくれ一茶

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    雀や蛙のような小さな生き物を詠んだ親しみやすい俳句で知られる一方、親の遺産をめぐって争ったことや、「七つ下がりの雨は止まない」を地で行くようなヒヒ爺いぶりについてのエピソードで有名な小林一茶を主人公にした物語です。

    一茶の人間くささが田辺聖子の筆によって生き生きと描き出されていて、おもしろく読めます。それでいて、「亡き母や海見るたびに見るたびに」や「小言いふ相手のほしや秋の暮」のような句が不意討ちにように出てきて、涙を誘われます。「ねんぴかんのん、ねんぴかんのん、とうじんだんだんね」のリフレインがこだまします。

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    2014年11月27日
  • とりかえばや物語

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    とりかえばや物語。このお話が平安時代に生まれているのがすごい。「女としての生き方」とか「男としての生き方」というごく現代的なテーマで。ハッピーエンドだし。面白かったー。

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    2014年10月29日
  • どんぐりのリボン

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    やっぱ田辺聖子大好きです。
    五月はわたしと同じくらいの年齢。
    この小説が書かれたのはわたしが生まれる前。
    なのに、なのに、ナンデこんなにわたしのこと書いてんのよっっ!!!!と思うほど共感。
    もちろん、わたしが住んでいるのは大阪でもなく、村に住んでいる気になる人もいないのだけど、
    でも考え方とかさ、ぜんぶそのまま小説に垂れ流されてる。
    書き方もとても上手い。ほんとうに。
    「こういうときの、女の好奇心に水をぶっかけても消えるものではないのだ。」
    「女は心情的近眼なのである。」
    「親は生きてるうちはいつも敵じゃ。死に際が近づくとか、死んだあとは親になるでの」
    「初老期文句症という症状であろう。」

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    2014年10月13日
  • 人生は、だまし だまし

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    【本の内容】
    生きていくために必要な二つの言葉、ほな、とそやね。

    別れる時はほな、相づちには、そやねといえば、万事うまくいくという。

    本書は田辺ことばと共に楽しめる究極の人生の哲学満載である。

    [ 目次 ]
    究極のあわれ
    金属疲労
    惚れる
    寝首
    いい男
    家庭の運営
    上品・下品
    憎めない男
    老いぬれば
    男と犬〔ほか〕

    [ POP ]
    「人間のトシなんて、主観的なものである」。

    「老眼鏡と杖さえあれば、老いもこわくなく、わるいものではない」。

    「好色な人は男も女も、人生、たのしそうに生きている」。

    1928年、大阪生まれの著者のお言葉が満載のエッセイ集。

    ユーモラスな語り口から、人生を楽しむ秘訣を盗みたい。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2014年08月25日
  • 残花亭日暦

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    田辺聖子さんの日記というので、たいへん興味深く
    読んでいったのだが、パートナーのおっちゃんの
    容体がどんどん悪くなってしまうという、読んでいて
    ツラくなる日記だった。聖子さんはおっちゃんに対して
    ずっと恋愛感情を持っていたんだなと思った。せつない。

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    2014年04月07日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    中宮が死んでしまうのは歴史的事実。それはわかっているけれど、中宮がしんでしまい、安泰だと思っていた清少納言の人生もかわっていく。清少納言は落ちぶれた、と言う話がおおいけれど自らその道を選んだような気もする。
    栄枯盛衰だなぁと思った。

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    2014年03月25日
  • とりかえばや物語

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    女らしい男の子と、男らしい女の子の兄弟が、入れ替わって生活して、なんやかんやで、最後は男の子が男の生活、女の子が女の生活に戻り、万事丸く収まるという、まあ都合のいい平安時代の物語。
    平安時代の昔から「男性社会」に不満をもっている女性がいることが新鮮でした。

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    2014年02月27日
  • 田辺聖子の古典まんだら(上)

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    古典(古事記、土佐日記など)をお聖さんが解説した講演をまとめたもの。
    講演が元になっているものなので、とても読みやすいです。

    私は清少納言が大好きなので、枕草子のところは涙なしには読めませんでした。

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    2014年02月09日
  • 新源氏物語(上)

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    上中下で源氏の一生部分を描いた現代語訳。
    原文と離れた部分もあるけども読みやすくて柔らかい。
    「あさきゆめみし」が好きならかなり読みやすい。
    「あさきゆめみし」は大分この源氏物語を参考にしたんだろうなと思われる。源典侍のエピソードとか。
    あ、末摘花はもうちょっと良い感じで描かれてます。


    田辺版源氏では紫の上と源氏を中心に物語が展開されてた。
    死生観とかもさらりと訳してる。

    最初は娘、そして北の方、最後は母親のように源氏への愛情が変化する紫の上。
    結局彼女の死後にその愛情の深さに気付く源氏。
    下巻の最後の源氏の無常観に切なくなった。

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    2013年11月19日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    女性としての基本の「き」に立ち返らせてくれる、優しいエッセイ。心がほぐされるような著者の言葉がすっと入ってきました。

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    2013年11月06日
  • ヨーロッパ横丁たべあるき

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    この本は、かの、おっちゃんとの会話体が載っている
    という貴重なもの。この冒頭からして面白い!
    そのあと聖子さんの回想記が続くのだけど、ものの例え
    やら言い表しかたがやたらおかしい。
    ヨーロッパを大阪人が語るというカンジをすごくだして
    くれていて、最高!
    ぜひ、新装で復刊して欲し~い。

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    2013年10月02日
  • 田辺聖子原作シリーズ 1 金魚のうろこ

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    ネタバレ

    『あんたが大将』、『見さかいもなく』、『金魚のうろこ』、『達人大勝負』、『夢笛』の5編収録。
    田辺聖子の原作を鴨居まさねが描く。

    「女はフットワークが軽くなくなったら終わりやな」(見さかいもなく)や「笑えっ 笑わんかい いっぺんでも数多く笑(わろ)たほうが人生は勝ちやねん」(夢笛)のように、『金魚のうろこ』以外は関西弁が出てきて、そういう点でも楽しめました。
    私は田辺聖子さんの小説を読んだことがない。
    でも、映画『ジョゼと虎と魚たち』(大好きな作品)を観て、田辺さんの世界に少し触れたり、このコミックを読んで、またちょっと触らせてもらったりと、関わるチャンスは何度か得ている。
    なーのーに、まだ読んでいない…何故…そろそろ読んでみようかしら。
    陽気で茶目っ気があり、胸にじんとくる。
    そんな世界ではないかと、今まで触れた部分から感じているのだけれど。

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    2013年09月17日