田辺聖子のレビュー一覧

  • 田辺聖子の小倉百人一首

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    私の百人一首の教科書です。この本で百首すべて覚えました。
    作者の人物像、時代背景などがわかりやすく解説してあります。
    子ども向けの「歌がるた小倉百人一首」もおすすめです。

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    2015年10月09日
  • 春のめざめは紫の巻 新・私本源氏

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     田辺聖子は特に好きな作家の一人だが、その中でもこの本は何度読み返したか分からない。

     一口に言ってしまえば源氏物語のパロディであるが、本家を超える面白さがある。その理由は登場人物の魅力にある。
     光源氏は低俗で情けない人物として描かれているが、源氏を取り巻く女性たちは対照的に、鮮やかで生き生きとした魅力にあふれている。

     紫の君は、はねっかえりで源氏をいつもやりこめてばかりいる。女三宮も溌剌としていて天真爛漫だ。玉鬘は源氏の古臭い色香に惑わされず、運命の相手を自分で選び取り、空蝉は自ら大胆に源氏を誘う。

     彼女たちは常に自分の気持ちに正直に生き、潔い。真っ直ぐで大胆で、それでいて馥郁とした美しさと気品を持ち合わせている。
     男の気まぐれや都合に翻弄され、泣き寝入りをしてきた源氏の女たちにはない、凛とした強さがある。

     本当にみんなチャーミングだが、特に紫の君は魅力的だ。
     やんちゃで、お転婆で光源氏に対してずけずけと言いたいことを言うが、心の底では光源氏を大切に想っている。思いっきりツンデレなんだよね・・・。わがままで勝ち気だけど根はやさしい。
     美少女のツンデレほど美しいものがあるだろうか。
     
     やはり光源氏という男は幸せ者なのかもしれない。

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    2015年09月29日
  • 田辺聖子の恋する文学―一葉、晶子、芙美子―

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    明治から昭和を精一杯生きた女流作家5人の魅力を、お聖さんが柔らかい語り口で解説している。講演をもとにした文章ということで、とても読みやすい。お聖さんの、作品への愛が伝わってくる。
    (2015.9)

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    2015年09月25日
  • 朝ごはんぬき?

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    ネタバレ

    再読。何回も読んだ作品。1976年刊行。
    人気女流作家の日常を住み込みの秘書兼お手伝いの女性 ・マリ子を通して描いたユーモア小説。
    きっかけは昼の連続ドラマ、女流作家役は園佳也子さん。
    読み始めた当時は、普段は亭主をほったらかしにしていながら、亭主がちょっと家を空けようものなら烈火のごとく怒るくせに、自分はいそいそと若くてハンサムな編集者とディナーへ出かけたりと、女性の家庭での役割や在り方、置かれている状況を皮肉ったところが小気味よかったのだと思う。

    女流作家、亭主、高校生の娘とも朝ごはんはほとんど食べず、時間帯もばらばら。
    住み込み始めた当初は自分だけの朝ごはんをしっかり作っていたマリ子もいつしか朝ごはんを適当に済ますようになる。
    「朝ごはん」が幸せの家庭の象徴のようで、最近は「朝ごはん抜き?」というタイトルが身にしみるようになった。

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    2015年09月01日
  • ひねくれ一茶

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    雀や蛙のような小さな生き物を詠んだ親しみやすい俳句で知られる一方、親の遺産をめぐって争ったことや、「七つ下がりの雨は止まない」を地で行くようなヒヒ爺いぶりについてのエピソードで有名な小林一茶を主人公にした物語です。

    一茶の人間くささが田辺聖子の筆によって生き生きと描き出されていて、おもしろく読めます。それでいて、「亡き母や海見るたびに見るたびに」や「小言いふ相手のほしや秋の暮」のような句が不意討ちにように出てきて、涙を誘われます。「ねんぴかんのん、ねんぴかんのん、とうじんだんだんね」のリフレインがこだまします。

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    2014年11月27日
  • とりかえばや物語

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    とりかえばや物語。このお話が平安時代に生まれているのがすごい。「女としての生き方」とか「男としての生き方」というごく現代的なテーマで。ハッピーエンドだし。面白かったー。

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    2014年10月29日
  • どんぐりのリボン

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    やっぱ田辺聖子大好きです。
    五月はわたしと同じくらいの年齢。
    この小説が書かれたのはわたしが生まれる前。
    なのに、なのに、ナンデこんなにわたしのこと書いてんのよっっ!!!!と思うほど共感。
    もちろん、わたしが住んでいるのは大阪でもなく、村に住んでいる気になる人もいないのだけど、
    でも考え方とかさ、ぜんぶそのまま小説に垂れ流されてる。
    書き方もとても上手い。ほんとうに。
    「こういうときの、女の好奇心に水をぶっかけても消えるものではないのだ。」
    「女は心情的近眼なのである。」
    「親は生きてるうちはいつも敵じゃ。死に際が近づくとか、死んだあとは親になるでの」
    「初老期文句症という症状であろう。」

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    2014年10月13日
  • 人生は、だまし だまし

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    【本の内容】
    生きていくために必要な二つの言葉、ほな、とそやね。

    別れる時はほな、相づちには、そやねといえば、万事うまくいくという。

    本書は田辺ことばと共に楽しめる究極の人生の哲学満載である。

    [ 目次 ]
    究極のあわれ
    金属疲労
    惚れる
    寝首
    いい男
    家庭の運営
    上品・下品
    憎めない男
    老いぬれば
    男と犬〔ほか〕

    [ POP ]
    「人間のトシなんて、主観的なものである」。

    「老眼鏡と杖さえあれば、老いもこわくなく、わるいものではない」。

    「好色な人は男も女も、人生、たのしそうに生きている」。

    1928年、大阪生まれの著者のお言葉が満載のエッセイ集。

    ユーモラスな語り口から、人生を楽しむ秘訣を盗みたい。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2014年08月25日
  • 残花亭日暦

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    田辺聖子さんの日記というので、たいへん興味深く
    読んでいったのだが、パートナーのおっちゃんの
    容体がどんどん悪くなってしまうという、読んでいて
    ツラくなる日記だった。聖子さんはおっちゃんに対して
    ずっと恋愛感情を持っていたんだなと思った。せつない。

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    2014年04月07日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    中宮が死んでしまうのは歴史的事実。それはわかっているけれど、中宮がしんでしまい、安泰だと思っていた清少納言の人生もかわっていく。清少納言は落ちぶれた、と言う話がおおいけれど自らその道を選んだような気もする。
    栄枯盛衰だなぁと思った。

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    2014年03月25日
  • とりかえばや物語

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    女らしい男の子と、男らしい女の子の兄弟が、入れ替わって生活して、なんやかんやで、最後は男の子が男の生活、女の子が女の生活に戻り、万事丸く収まるという、まあ都合のいい平安時代の物語。
    平安時代の昔から「男性社会」に不満をもっている女性がいることが新鮮でした。

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    2014年02月27日
  • 田辺聖子の古典まんだら(上)

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    古典(古事記、土佐日記など)をお聖さんが解説した講演をまとめたもの。
    講演が元になっているものなので、とても読みやすいです。

    私は清少納言が大好きなので、枕草子のところは涙なしには読めませんでした。

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    2014年02月09日
  • 新源氏物語(上)

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    上中下で源氏の一生部分を描いた現代語訳。
    原文と離れた部分もあるけども読みやすくて柔らかい。
    「あさきゆめみし」が好きならかなり読みやすい。
    「あさきゆめみし」は大分この源氏物語を参考にしたんだろうなと思われる。源典侍のエピソードとか。
    あ、末摘花はもうちょっと良い感じで描かれてます。


    田辺版源氏では紫の上と源氏を中心に物語が展開されてた。
    死生観とかもさらりと訳してる。

    最初は娘、そして北の方、最後は母親のように源氏への愛情が変化する紫の上。
    結局彼女の死後にその愛情の深さに気付く源氏。
    下巻の最後の源氏の無常観に切なくなった。

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    2013年11月19日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    女性としての基本の「き」に立ち返らせてくれる、優しいエッセイ。心がほぐされるような著者の言葉がすっと入ってきました。

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    2013年11月06日
  • ヨーロッパ横丁たべあるき

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    この本は、かの、おっちゃんとの会話体が載っている
    という貴重なもの。この冒頭からして面白い!
    そのあと聖子さんの回想記が続くのだけど、ものの例え
    やら言い表しかたがやたらおかしい。
    ヨーロッパを大阪人が語るというカンジをすごくだして
    くれていて、最高!
    ぜひ、新装で復刊して欲し~い。

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    2013年10月02日
  • 田辺聖子原作シリーズ 1 金魚のうろこ

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    ネタバレ

    『あんたが大将』、『見さかいもなく』、『金魚のうろこ』、『達人大勝負』、『夢笛』の5編収録。
    田辺聖子の原作を鴨居まさねが描く。

    「女はフットワークが軽くなくなったら終わりやな」(見さかいもなく)や「笑えっ 笑わんかい いっぺんでも数多く笑(わろ)たほうが人生は勝ちやねん」(夢笛)のように、『金魚のうろこ』以外は関西弁が出てきて、そういう点でも楽しめました。
    私は田辺聖子さんの小説を読んだことがない。
    でも、映画『ジョゼと虎と魚たち』(大好きな作品)を観て、田辺さんの世界に少し触れたり、このコミックを読んで、またちょっと触らせてもらったりと、関わるチャンスは何度か得ている。
    なーのーに、まだ読んでいない…何故…そろそろ読んでみようかしら。
    陽気で茶目っ気があり、胸にじんとくる。
    そんな世界ではないかと、今まで触れた部分から感じているのだけれど。

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    2013年09月17日
  • むかし・あけぼの 下 小説枕草子

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    「枕草子」をもとに、清少納言の生涯を描いた伝記的小説。
    臨場感に溢れ、喜怒哀楽がすなおに染み込んで来る内容です。

    聡明で優しい中宮定子(一般にはていし、ですがこの作品では、さだこ)のもとに仕え、この上ない幸せをかみしめていた清少納言こと清原海松子。
    995年、定子の父・道隆が亡くなり、その弟の道長が跡を継いだことで、定子たちの運命には翳りが見え始めます。
    1年後、定子の兄・伊周と弟・隆家が花山院との間に起こした事件で、流罪に。
    二人は都を離れるのを嫌がって隠れたりと、無様な態度をさらすことに。
    二人の沙汰が決まるまでの皆が固唾を呑む様子。そして清少納言の元には交流のある男性たちから、しばらく離れていたほうが良いという忠告が再三なされます。
    定子の母も病の床に付き、定子は身重になったのに、有力な貴族は道長を畏れて誰も宿下がりを引き受けず、狭い家に移動することに。

    当時は天皇の妻が何人もいても、何かと宿下がりをするので、同時に同じ建物の中にいることはあまりなかったのですね。
    一条天皇が10代の頃から仲むつまじく、何年も寵愛を独占した定子。
    他に妃が入った後も、二人の仲はゆるぎないものでした。
    兄弟が流罪になった時に定子が髪を下ろそうとした事件は、世間に広まるというか道長らが広めたふうですが、天皇がこれを取り消します。
    兄弟もじきに恩赦で都には戻りますが、無官の身で出世からは外れたままでした。

    それでも定子を中心にした部屋の中では、皆がなごやかに機知に富んだ会話を繰り広げて、笑いに溢れていました。
    清少納言は定子を慰め、定子や交流のあった人々の素晴らしさを後世に伝えるために、少しずつ「春はあけぼの草子」を書き綴っていくのです。

    清少納言は別れた後も何となくよりが戻っている夫の則光と、ついに別れることになります。
    無骨だけれど人がいい則光から見て、伊周らは主君の後ろ盾として頼むに足りないので、見かねて忠告しても清少納言のほうは聞く耳を持たない。
    定子を見捨てることなど出来ようはずもないので、実はストレスが溜まっているから苛立ちが募ったのでしょう。
    藤原棟世という大人の男性と再婚し、おだやかな幸せを味わうことに。のちに任地の摂津に下ります。
    この作品では二人の間の娘(後の小馬命婦)は、棟世の連れ子ということになっています。

    999年、定子が入内9年後に皇子を産むとき、道長の娘・彰子が(まだ少女だけど)いよいよ入内してきます。
    紫式部は定子の死後に彰子のもとへ出仕したので、宮中でじかにライバル対決はありませんでした。
    紫式部の作品が次第に流通する様子、モデルになったかと思われる実際の事件がちらほら出てきたり、興味深い。

    後になってですが、式部が清少納言のことをわるく書いていたのも知ります。
    あれほどの長い作品を書き上げるタイプの人間はこういうふうに暗いものを溜めているのだと思う清少納言でした。
    清少納言のイメージが江戸時代に悪くなった原因の一つらしいですが‥
    ここまで書くと書いてるほうの性格が悪い印象になるけどな?
    式部も相当なストレスに晒されたのは想像に難くないです。

    田辺聖子さんの筆は、さりげない文章でややこしいことをわかりやすく、実にこまやかにありありと描き出していますね。
    愛情と共感にみたされている作品を読むことができて幸福です!

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    2013年09月19日
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん

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    田辺聖子さんが今、どうしていらっしゃるのか
    ずっと気になっていたので、この本が出てホッとした。
    去年のインタビューをまとめたとあるので。
    女性誌で連載していたことを全然知らなかった。
    こうして本にしてくださって感謝!です。
    聖子さんの優しい語り口調に、私は冒頭から涙です。
    とっても胸に沁みました。
    85才の聖子さんは女としての大先輩。
    そのお言葉を胸に、私もまだまだ人生たのしみたい!
    そう思わせてくれる、元気のでる本です。
    すべての女性におすすめ!

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    2013年09月13日
  • むかし・あけぼの 上 小説枕草子

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    清少納言の生涯を描いた傑作。
    なめらかで自然な文章で、すっかり引き込まれました。

    歌人として評価されていた家系で、清原元輔の娘。
    本名は不明だけど、この作品では海松子(みるこ)。
    父親っ子で当時の女性としてはレベルの高い教育を受けていた。

    橘則光と結婚。
    この作品では、他の妻が産んだ子供を育てることになっています。
    (当時は複数の女性との関係は普通で、正妻は一番身分の高い女性になる)
    なさぬ仲の子を育てるのは史実ではなく、作者自身の経験に引き寄せたもののよう。
    ただ当時のことは正確な資料が残っていないので、絶対になかったとも言いきれないですね。

    10年則光に捧げたから、この後の10年は自分のために使いたいと宣言し、則光がそれを受け入れることに。
    田辺聖子さん自身は結婚前から作家だから、そんなにきっぱり分かれる人生ではなかったろうと思いますが、清少納言の場合は‥と思い巡らせたのでしょうか。

    武骨で風流を解さない夫とは合わない部分があったが、宮中に上がっても意外に縁は続くことになる。
    則光は何かと心にかけ、清少納言がほめられると嬉しかったと伝えに来るのだ。
    離婚したのではないのかとからかう周囲に、則光は兄妹のようなものなのだと答え、それが通るように。古い表現では妹背というと夫婦になるから、微妙なところ?

    宮中で中宮定子に女房として仕えることとなり、美しい盛りで教養があり朗らかな定子に魅了され、自身もお気に入りとなって楽しい生活を送ります。
    定子の実母は藤原家の正妻になるにしては身分は普通な受領階級の出だが、個人的に教養が名高かったため、気さくで知的なのは育ち方だったようだと。
    定子の一家を見守る描写、いわば敵方である道長の人物を冷静に認めるあたりも。
    とっさに機転が利く性格の清少納言は、貴族の男性とも丁々発止とやり取りがあり、恋愛もいくらかはあったよう。
    時には誤解されつつも、水を得た魚のようにいきいきと宮廷生活を泳いでいきます。

    はたして、後半は。
    定子の実家が没落し、道長の世になっていくので、辛そうですが‥?
    「枕草子」はそんな状況の定子を慰めたい気持ちもあって書き続けられたもの。
    主従のつながり、一途な思いは感動的でしょう。

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    2013年09月08日
  • 夢のように日は過ぎて

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    タヨリさん大好き!「アラヨッ」のかけ声もスキ。
    もう3回くらい読み返してる。何度読んでもたのしい。
    タヨリさんのたくましさ、お茶目さ、面白さ。たのもしい!
    自分に元気がなくなってくると読みたくなる小説です。

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    2013年09月01日