あらすじ
「どの女も新鮮味が無うなった」「大将、またでっか!?」ウチの大将・光源氏の君は御年17歳。好奇心はちきれんばかりの色けざかりの遊び好き。花の如き美貌の貴公子であらせられるが、女にモテすぎて、もはや恋愛傾向がアブノーマルになりつつあるのが悩みの種。さて今宵もまた、大将のおなご漁りの橋渡し役にひと肌脱ぐとしますか……。世間をよく知るオッサン家臣「ヒゲの伴男」が、庶民目線で無敵のナンパ師「光源氏」の恋愛ライフを語る。お茶目な源氏物語!
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源氏物語の愛すべきパロディ。コメディとして、関西弁の光の君のアホらしさ、すけべ加減に笑いつつ、ほろりとさせる部分もある。源氏でさらりと遊べる上級者向け?
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笑った!「源氏物語」の愉しみ方、見つけました!もう夢中で読みきりましたね、これは。授業でうっすら覚えているが手にするには重いと感じる、また、少しは興味があるが最期まで読むのは面倒だ、という男性などは、この本からはいってみてはいかがでしょう。僕でも愉しめました。
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光の君の従者、伴男(ヒゲの中年男、大阪弁)の視点から語られる源氏物語抜粋。雅でない、生活感丸出しの光源氏を楽しむ本。
源氏物語は「あさきゆめみし」で親しんだ。もちろん学校の授業でも読んだ。
この本で出てきたお姫様たちはみななんとなく覚えている。有名な段(?)が選ばれているのかな。
あさきゆめみしを読んだときも、花散里が好きだなーと思ったものだが、今回もやっぱり花散里が好きだなーと思った。
同じ田辺聖子さんの「新源氏物語」のほうは、雅バージョンらしい。読んでみたいけど、長いそうなので、二の足を踏む。
ちょっと自己分析してみると、私は数多ある現代語訳源氏物語に対して、「我が国の誇る古典文学だから、しかも評判のよい現代語訳だから、教養として読んでおきたい」という以上のモチベーションが持てていないようだ。この「私本源氏物語」は良い本だったと思うけど、「源氏物語って面白そうだ」と思えていないというか。平安時代に食指が動かないのだろうか。貴族より武士派なのか?私。
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関西弁で従者の視点から語られる源氏物語。
「光源氏すてき!すばらしい!」か
「女性からみた恋の苦しみ」か
「盛者必衰」
のいずれかの価値観の
源氏しか読んだことがなかったので、
とても新鮮だった。
源氏のことを愛しく思いながらも
きちんと批判すべきところは言う、主人公が小気味いい。
特に、
「源氏が恵まれているのは神様に可愛がられているから。」
「昇進したときにも『おめでとう』ではなく、
『神様に可愛がられて良かったですね』というべき」
という言葉には、はっとさせられた。
自分が得てきたものは、すべて自分の努力によるものだ、
と驕っていた自分に気づかせてくれた。
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面白かった。
光源氏とはいえ17~18歳の時はこうであっただろうと思う。
「北山のすずめっ子」が「なぜなぜなーぜ」を読んでいる。
「六条のオバハン」の前での禁句の連発。
「色けの花は散り散りの里」の食い気。
「夜あかし潮汲み」娘の健康的な色気。
源氏物語には書かれていない平安の世の日常生活なども垣間見れてとにかく面白かった。
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源氏物語がこんなに愉しく読めるなんて!
光源氏もマドンナ(寅さん風に云うと)たちも
田辺聖子さんにかかると、気取っていられなくなる。
すごく斬新。こんなのもアリ!と思わせる一冊。