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Posted by ブクログ
読売新聞の広告で「この国は、本を読まない大人が増えた。だから子供みたいな国になってしまった」という内容を語ったのは、田辺聖子である。
本書は、エッセイ仕立てだが、飲み仲間の「フィフティちゃん」と「イチブン氏」との会話を通じ、人間の生態、特に男女のあれこれを通じて、著者がアフォリズムを導き出す示唆に富んだ1冊である。
私は田辺聖子をあまり読んだことがないため感じるのかもしれないが、
とにもかくにも、難しい熟語が夥しい数登場する。
辞書を引かずにこの本を読み通せる人は、相当博識な人だと思う。
先日作詞家の松本隆が出演したテレビ番組でこんなことを言っていた。
「作詞家を志す若い人がやっておくべきことは何かありますか」
「本を読んで語彙を増やすことです」と発言。
言葉を知らないと表現などできないという。
至極当たり前のことだが、意外と見過ごされがちな事実ではないだろうか。
絵の具の種類が多いほうが、より色彩豊かな絵画を創造することができるのと同じで、ボキャブラリーが多いほうが、人生の機微に気づき豊かな表現が可能になるだろう。
細かなこぼれ話ではあるが、辞書を引く楽しみも紹介されている。
目的の言葉だけではなく、周辺の言葉の意味も知ることもできると。
言語化できることは、物事を相対化して認識できるということ。
つまり、様々なことを客観視できるということだといえる。
とかく窮屈で他人に不寛容になってしまうことも多い世の中。
大先輩の言うことにじっくりと耳を傾けながら、語彙を増やしていくと一味違う人生が待っているかもしれない。
Posted by ブクログ
【本の内容】
生きていくために必要な二つの言葉、ほな、とそやね。
別れる時はほな、相づちには、そやねといえば、万事うまくいくという。
本書は田辺ことばと共に楽しめる究極の人生の哲学満載である。
[ 目次 ]
究極のあわれ
金属疲労
惚れる
寝首
いい男
家庭の運営
上品・下品
憎めない男
老いぬれば
男と犬〔ほか〕
[ POP ]
「人間のトシなんて、主観的なものである」。
「老眼鏡と杖さえあれば、老いもこわくなく、わるいものではない」。
「好色な人は男も女も、人生、たのしそうに生きている」。
1928年、大阪生まれの著者のお言葉が満載のエッセイ集。
ユーモラスな語り口から、人生を楽しむ秘訣を盗みたい。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
ずっと積ん読になっていた本。
今一番心に残ったのは、恋愛は、はじまりではなく終わりが一番大事だということ。何も失恋する、とかそういう話ではなくて、歳をとり、どういう風に終わりに近づいていくんやろうなぁ、、と考えるのは、心がよく整理されるように思う。また、恋愛も含めて、人生というのは人との付き合い方を学んでいるんやなと思う。
私はまだまだ若造なわけで、何か穴を見つけるとすぐに埋めたがるところがあるけど、時間をかけながらあっちを直しこっちを繕うっていうのも「アリ」なやなぁと、気付かされる訳です。
人でも物事でも、そんなすぐに100%いい状態になれる訳がないやなと。そこを、ちょっとずつ自分を改めながら、自然と周りが変わっていくのをじっくり待つ。これも、人生の面白みやなぁと思う。
あれがアカン、これは気に食わん、そう思うのはようあるけど、そう思ったところで自分の人生に面白みが出てくるかというと、そうではないと思う。
うわわ、と思いながらも、あ、わたしはこういう所が嫌やなと思ってたんや、とか、自分の声に気付いていくというのも人生の味なんやろうなと思う。こういうのを嫌やなと思う自分がおったんやな、、という自分の発見、ていうのかな。
それを発見したら、自ずと問題やらしこりはほぐれていってくれるような気がしている。別に頑張って物事に立ち挑んでいかなくてまも、相手から勝手に変わってきてくれるというのかな。
とかまぁそんな事を考えさせてくれるエッセイでした。田辺さんのエッセイもなかなかに、よいです。
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