田辺聖子のレビュー一覧

  • おちくぼ姫
    めちゃくちゃ読みやすくてびっくり。シンデレラストーリーだから頭空っぽにして読める系エンターテインメントで、頭空っぽにしてなんか読みたいと思ってたから今のわたしにぴったりだった。
    それでも昔の男たちは強引やなとは思ったが、これでも読みやすく書き換えてくれた方なんでしょう??元の話をちょっと調べただけで...続きを読む
  • 歳月がくれるものまいにち、ごきげんさん
     女学校を卒業し、19歳で金物問屋に勤め始めて、36歳で芥川賞をとるまでの間、投稿して落選した原稿で行李はいっぱいに。38歳で結婚していっぺんに4人の子持ちに。田辺聖子(1928.3.27~2019.6.6)「歳月がくれるもの」、2013.6発行。①女性は言葉を欲しがるけど、男の誠実は言葉にはない。...続きを読む
  • 春情蛸の足
    ゴッテゴテの関西弁がとても良かった。
    さらに言えばこの本の中の食べ物はとても美味しそうで、読んでいるだけでヨダレが垂れそう!

    どれも凝った料理じゃないけど、フツーな食べ物が一番食べたいのは間違いない。
    毎日が贅沢な品というより、ふつーを贅沢に味わいたい。
  • 田辺聖子のエッセイ 食べるたのしみ
    季節のもの、地のもの、をもっと上手に楽しめる大人になりたいなと思った。食を後回しにしている生活を猛省。
  • ジョゼと虎と魚たち
    田辺聖子さん名前は知ってたけどこの年まで読むことなく来てしまった。オーディブルにあったから早速読んでみることに。

    なかなかあのおばあさん(国語の教科書とかにはおばあさんの写真だった)から飛び出てこなさそうなセンセーショナルな単語たち。(笑)

    すごく面白かったから他の本も読みたい。ジョゼと魚と、っ...続きを読む
  • 作家と犬
    犬も猫も好きだけどちょっとだけ犬に軍配が上がるかつて犬と暮らしていた私ですので、どのエッセイも愉しく、胸に沁みました。

    好きな作家さんも多く、以前に読んだことがある文にまた出会えて嬉しい。

    このシリーズは他にも猫、珈琲、酒、おやつ…とまだまだあるようなので少しずつ読みたいな。

    以下好きなエッセ...続きを読む
  • 田辺聖子の古典まんだら(下)
    平家物語から江戸の戯作と狂歌まで。学生の頃から苦手で、面白さも何もわからずにいい歳になってしまった。数年前、方丈記を読んで印象は変わったものの、そこまで。
    それが田辺聖子さんの文章では、全てが生き生きと見えてくる。平安時代の貴族文学とはまた違う、武士社会の荒々しさや雄々しき文章の良さに惹き込まれる。...続きを読む
  • 夕ごはんたべた?
    尼崎の下町の開業医の三太郎。親には理解できない長女と学園闘争から道を踏み外した2人の息子。学園闘争後と現代では随分時代が変わっているが、三太郎は今の世でも通用するような諦観の持ち主。これといった事件は起きないが、勝手な子供達に振り回されながらも、夫婦ともに新たな心境に進んでいく様が面白い。
  • 田辺聖子の古典まんだら(上)
    田辺聖子さんが好きです。源氏物語も田辺聖子さんの現代語訳で読みました。古典をあまりに読んでいないので、その最初の一歩として読みました。蜻蛉日記、とりかへばや物語は全く読んだことがないので、読んでみたいなぁ。枕草子は部分的にしか読んでいないので、あらためてきちんと読んでみたい。その他、出てきている古典...続きを読む
  • 苺をつぶしながら
    家庭に入って子育てをするだけが女の幸福ではない!と、真っ向勝負している第三部。この小説が執筆された昭和五十六年の時流を考えると、本当に乃里子は「女の人生革命家」だったのではと思う。自分の人生を自分で選んでいく乃里子は格好良くて、最後はどんな道を選ぶのだろう?と、どきどきしながら見守った。前作『私的生...続きを読む
  • 言い寄る
    “世の中には二種類の人間がある。
    言い寄れる人と、言い寄れない人である。”

    他の男に言い寄られて身体を重ねても、たったひとり、本当に愛している男に言い寄れなければ心は満たされない。恋の甘さと苦さを描くバランスが絶妙で、胸がぐちゃぐちゃにかき乱されてしまった。

    男に身体を許すと心まで許した気になる...続きを読む
  • 姥ざかり
    歌子さんの話す言葉が面白く、ペース良く読めました。歌子さんに実際に助言とお叱りを受けているような本です。
  • ジョゼと虎と魚たち
    表題作を含む9編の短編集

    元彼が訪ねてきたり、妹が結婚したり、甥と怪しい関係だったり、夫が元妻の実家に定期的に行っていたり、浮気相手が妊娠して離婚する夫にお弁当を作ったり等など

    本来は怒りや戸惑いなど激しい感情を抱いてもいい状況なのに心の在り方が冷静な女性視点の話が多い
    人はこんなに冷静にいられ...続きを読む
  • ジョゼと虎と魚たち
    9つの短編から成る大人の恋愛物語
    どの物語も読後感よく気持ちよく浸れるお話だった

    ◯お茶が熱くてのめません
    あぐりに結婚の話を出しておきながらも 親が勧める縁談を断りきれずに 人生の舵を親サイドに委ねた後の吉岡とあぐりの再会の物語
     あぐりが7年前にわかれて以来の吉岡との再会に 期待したりドキドキ...続きを読む
  • 人生は、だまし だまし
    田辺聖子のエッセイ集。独特の、大阪のおばちゃんのアフォリズム、名言集である。
    苦労は忘れてしまえば苦労でなくなる。
    達観、というのは、心中、まあ、こんなトコやな、とつぶやくことである。
    人生を楽に、楽しく生きていく知恵が詰まっている。それにしても、大阪弁とは、なんとも味わい深いものであろうか。
  • 女は太もも エッセイベストセレクション 1
    ・子供よりも男
    「しかしながら私は....
    ねむるほうが好き」
    嘘偽りない本心が書かれているこの文書がささった
  • ジョゼと虎と魚たち
    表題作の『ジョゼと虎と魚たち』が読みたくて読み始めました。
    どの話もとてもよかった。短編ですが、登場人物たちの生活が一瞬のうちにぶわっと浮かび上がってくる面白さがあります。どの女の人もちょっと狡くて賢くて逞しくて素敵。どの男の人も、ちょっとばか純粋でいとおしい。
    一番すきなのは『恋の棺』かな。

    ...続きを読む
  • ジョゼと虎と魚たち
    表題作『ジョゼと虎と魚たち』を含む9作の短編集
    つい最近アニメ版の映画をみたので十数年ぶりに再読
    かなり中身が違っていて、恒夫側の描写がかなり追加されていることが印象的
    アニメもとても良かったので合わせてみてほしい
  • 田辺聖子 十八歳の日の記録
    第二次世界大戦の渦中の中での日記であり、どのように戦争が市民の中に存在し、一般の人がどんな思いをしていたのかの一面がとらえられる貴重な本だと思う。今でこそヒトラーの行動が正当化されることはないが、この当時は日本との同盟国であったドイツの君主として好意的な捉え方が読み取れ、かえって当時はどれだけの真実...続きを読む
  • 朝ごはんぬき?
    昭和51年に出版された作品が、今でもこんなに楽しく読めるのって純粋にすごいなぁと。失恋をきっかけに有名作家のえりか先生のもとで住み込みで働くことになったマリ子を主人公に、えりか先生の家でのドタバタ劇が描かれている。"ハイ・ミス"って言葉は初めて知った。現代では絶対使えない言葉だな。最後はハッピーエン...続きを読む