田辺聖子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『枕草子』を長編小説化したものだそう。
『枕草子』自体を読んでいないので、
どこまでが田辺聖子さんの解釈・創作なのかわからないけど、
清少納言の考えていることは共感できたしとても面白かった。
『枕草子』自体でも、清少納言がこのような考え方を
述べているんだったら、こんなに時代を経ているのにすごいなって思う。
小説の書き出しや、途中途中にわざわざおどけて口語で表現してみた、
というような筆致が、好みではなかったけれども、
それが気にならないほどに内容は充分読み応えがあった。
清少納言は、自分の考えや好みなどに精神的な繋がりを、
他人との間に見いだせた時、とても嬉しそうに輝いている。 -
Posted by ブクログ
ずっと積ん読になっていた本。
今一番心に残ったのは、恋愛は、はじまりではなく終わりが一番大事だということ。何も失恋する、とかそういう話ではなくて、歳をとり、どういう風に終わりに近づいていくんやろうなぁ、、と考えるのは、心がよく整理されるように思う。また、恋愛も含めて、人生というのは人との付き合い方を学んでいるんやなと思う。
私はまだまだ若造なわけで、何か穴を見つけるとすぐに埋めたがるところがあるけど、時間をかけながらあっちを直しこっちを繕うっていうのも「アリ」なやなぁと、気付かされる訳です。
人でも物事でも、そんなすぐに100%いい状態になれる訳がないやなと。そこを、ちょっとずつ自分を改 -
Posted by ブクログ
関西弁で従者の視点から語られる源氏物語。
「光源氏すてき!すばらしい!」か
「女性からみた恋の苦しみ」か
「盛者必衰」
のいずれかの価値観の
源氏しか読んだことがなかったので、
とても新鮮だった。
源氏のことを愛しく思いながらも
きちんと批判すべきところは言う、主人公が小気味いい。
特に、
「源氏が恵まれているのは神様に可愛がられているから。」
「昇進したときにも『おめでとう』ではなく、
『神様に可愛がられて良かったですね』というべき」
という言葉には、はっとさせられた。
自分が得てきたものは、すべて自分の努力によるものだ、
と驕っていた自分に気づかせてくれた。 -
Posted by ブクログ
ちょと昔の、まじめ系な小説かな、と思いながら読んでみたら、
なにがなにが、共感の嵐。
しかも今現在の作家さんが書くより、田辺聖子が書いたと思うとますます深くうなずいてしまう不思議。
田辺聖子、好きです!
このお話は、ものすごく面白いというわけではなかったけれど、まさしく今読むにふさわしい一冊でした。
田辺さんは当時何を思ってこんな展開を用意したんだろう。
わたしが最も深くうなずいた文言。
「女は遠くの景色なんか見えないのだ。子供より先に、恋愛結婚があるのだ。女は心情的近眼なのである。」
これを相手の男とかナレーションが言うのではなく、主人公自身が言っちゃうところが好き。