田辺聖子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近、大小説家の小説、じゃなくてエッセイを読むことにハマっている。
鋭い洞察力、独特の感性、美しい日本語。
小説の中では「背景」になっているものや人が主人公になって、生き生きしているのも楽しい。
田辺聖子さんの小説は何冊か読んでいて、私は田辺さんの書く小説がすごく好きなので、エッセイも手に取ってみた。
関西弁というのは、使いようによってはすごく下品で汚い言葉になってしまう反面、ものすごくあったかみのある言葉にもなる諸刃の剣みたいな言葉だと私は思ってるのだけど、この人の大阪弁はまさに「柔媚」。(田辺さんは自分の父親の大阪弁は「柔媚」だと書いている)
古典への造詣の深い人で、特に源氏物語を愛 -
Posted by ブクログ
1985年刊行とのことで、その時代背景を鑑みれば、この短編に出てくる女性たちは、今と比べて窮屈な社会だと思うのに…何故かみなユーモアを感じるし、自由に生きてるなぁと。
大阪弁だと温かみ感じるなぁ。
そして田辺聖子はファッション関係の仕事に精通しているのかしら。やたらとアパレル関連のエピソードが出てくる気がします。
不倫、年下を弄ぶ女、バツイチ子持ち、略奪愛、金持ち社長、現実逃避の恋…、中年の恋
幸せって人それぞれなんだと、改めて感じます。
タイトルが全部よい。
◾️お茶が熱くてのめません
あぐりがなんやかんや、元カレ吉岡を意識して情を捨てきれない様がおかしい。無邪気な男ってずるいね。ダメだよ -
Posted by ブクログ
「嘆きつつ独り寝る夜のあくる間は いかに久しきものとかは知る」という有名な
和歌の作者である蜻蛉日記の著者(田辺聖子氏は「蜻蛉」と一貫してこの人を呼ぶことで統一している)を田辺氏は同じ女性文学者という立場できっと理解できる面があると信じているようだ。「蜻蛉」が女性、しかも文学素養の高い人という点が共通しているということだろうが、かなり親和性を感じていると感じた。日本の大物有力政治家である藤原兼家を振り回す我の強い女性、しかし女心の揺れにあることを田辺氏は鋭く見抜いており、説得力がある。これは8回の講義の記録のようだが、蜻蛉日記がこれほど明け透けに男女間のことを書き、そして権力者ともなった兼家