感情タグBEST3
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面白かった。31歳、絵本作家(?)の女性が年上、バツ一、10歳の子持ちの男と暮らし始め、好きだけど、このままで自分の人生はいいのか?と揺れ動く姿が描かれている。田辺作品に出てくる女性は、完璧じゃなくて、どこにでもいそうで、共感できる。そして、出てくる男性もその辺にいそうな、でも、生命力があるというか、いい男なんだよな~。特徴は、出てくる男女がとにかく会話をかわすこと。「好もしい」男性に会って、「おいしいもん」食べながら、会話を楽しみたくなる。主人公は、魅力的で才能もある年下の画家より、安定と調和、の律を最後は選ぶ。劇的ではない、日常の中に人生の幸せはあるんだなぁと思わされる。
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田辺聖子さん初体験
何で今まで読んで無かったんかなぁっと後悔。でもきっと今やから色々共感できるんやろうな、と自分でうんうんと納得したりもする。
ご飯をちゃんと作って食べる、と言う事は丁寧に暮らすという事に繋がる気がする。
朝ご飯に和食を好む律とそれを苦にせず作る野百合さんがとても微笑ましかった。
早く起きて、朝ゆっくりするというのは生活を豊かにしてくれる気がする。
難しい話が面倒くさい男。
自分が蔑ろにされている気がして、細かなこと(実際細かいことではなく、大事なことも多い)が気になる女。
其々の特性が上手く描かれていて、自然と野百合さんを応援してしまう。
女は男のちょっとした一言で決めてしまうところがある。そこに留まるか、去るか。
まさに女心と秋の空。
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女は太もも男はロマンみたいなエロ面白い作品を期待して、ずっと本棚に寝かせていた文庫です。エッセイとちがって思いのほか小説ライクで、あまりの趣向の違いにビックリでした。
主人公の心の動きが上手く描かれていて、また、男の男っぷりも良くてなかなか様子のいい作品でした。最後のところで嫉妬が入れ替わって上手く話が終わりました。
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実際律のような男はダメだと思いましたよ…
「他人やない!」
「(大事なことを言ってこなかったくせに)知った風な口を!」
と言い返しそう。そう、シミズならね!
それにしても各食事の描写が秀逸で大変な飯テロ小説です。
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かなり面白かった。
仕事と恋愛、恋人と男友達、過去と未来、不安と満足。
いろんな狭間の中で葛藤しながら居場所を求めて、納得するまで心の赴くままに行動する野百合。ホント、田辺さんの描く女性は、私とよく似てる。。。いや、きっと誰もがそうなのかもしれない。
絵本やイラストの話、星空のくだりも素敵。
何しろ彼女の作るご飯が美味しそうで、読んでるとお腹が空いてきますよ♪
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これは面白かった。関西弁なので、けっこう笑えたし。
関西の方の人って、日常会話さえ面白いですよね。すばらしいですね~。
これは、朝食命! のバツイチ男の家に転がり込んだ女性が主人公。
彼の息子や小姑(?)、元妻・・・・・・などなどとの、色々な出来事を通して、家庭か仕事か、など、人生の選択に迫られていく主人公の姿が描かれています。
出てくる料理がどれもこれも美味しそうで、よだれモノですよ!
ちなみに私のタイプはというと、主人公よりも頼子に近いか・・・?!
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この意味深なタイトルにぴったりな内容。
現状も幸せなのに満足出来ない感じ、わかるなぁ。
仕事に熱中してたら彼が気になり、同棲し始めたらこれは自分の生活じゃないような気がするなんて今も昔も女の人の悩みは変わらないんだな、なんて安心しながら読んだり。
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最近あたしに本を与えてくれる会社の先輩がこの前くれた本。
読みやすかった!
野百合の<どこの馬の骨>かって思うところ、
一緒でビックリした(=ΦωΦ=)
よく他人に対しての気持ちを口にする言葉。
朝ご飯をしっかり食べるとこは違うかったなぁ〜(^。^)
でも野百合の作ったご飯が食べたい!!!!
解説の辻仁成は、最後の律が発した言葉を「初めて本心を」ってゆってたけど、あたしはそうは思わない。
律は初めから最後まで一緒やった。何も変わってないし、一定。やと私は思った。
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田辺さんの最も魅力ある点は
食の素晴らしさ!
人にとって大切なごはんのあり方を教えてくれます。
食べ物を描写するのが上手な作家さんは無条件で好きになる。
「炊きたての白い輝く粒々の御飯、味噌汁、温泉卵に一塩もののお魚、板海苔、糠漬けの大根・・」
こんな感じ。
彼女の描くような食卓を作っていくのも将来の目標の一つ。
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おもしろくて一気読み。マイファースト田辺聖子「私的生活」はおもしろいながらもちょっとふーんという感じだったけど、今回でハマったかも。 恋愛が、ごはんを食べることやほかのいろんな日常のことと並列に書かれている感じが好き。ザ・恋愛小説、って感じじゃなくて、重々しくなくて。もってまわったような思わせぶりな感じもなくて。あかるくてスコーンとしているような。大阪弁のなせるわざかな。田辺聖子っていうともっと昔の作品ばっかりかと思っていたんだけど、一九九六年の作品だった。「私的生活」よりこっちのほうが気に入ったのは年代的なこともあるのかな。
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子連れの男の家に住む話。夫(朝食主義者)も夫の妹(ヒステリック)も神戸のおばちゃん(図々しい)もどうかと思うが、主人公がのんびりしているので驚く。時代は変わるのだ。
とにかく主人公の作るごはんがおいしそう!鍋も雑煮もかんとだきも。あと子どもがかわいい
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朝食の大切さに納得。
「うまい朝飯食うてたら非行なんかせえへん」
この言葉が心に響いた。
胃袋掴め。っていうもんね。
子持ち男性と同居する感情は自分には分からないなぁと思った。
登場するご飯はどれも美味しそうだった。
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読み進めれば読み進めるほど、
こんな男あかんーはよ別れてー! って思うんですが
やっぱり好みというか、離れられない何かがあるんでしょうねえ
この締めくくりはちょっと意外でした
田辺聖子さんのお話に出てくる、働く主人公たち、みんな好きです。