田辺聖子のレビュー一覧

  • 新源氏物語(中)

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    「どんなことをしても私は許される。そうさ、私が美しいから!」
    いつだったか、2ちゃんねるのまとめサイトに「源氏物語を携帯小説風に訳したら」というスレッドがあったのを思い出す。中巻はもっぱら光源氏の出世物語になっております。

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    2020年07月30日
  • 苺をつぶしながら

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    ネタバレ

    最初「苺をつぶしながら」を読み始めてから3部作と知り、
    古本屋で「言い寄る」と「私的生活」を買って読んだ後、本作品を読んだ。
    独身時代は気にも留めない日常が、離婚して自由になるとキラキラした宝石のような日々に変わってしまう。特に友達と過ごす時間のありがたさ。これは私も痛いほどよくわかる。
    また剛と乃里子が会ったときのお互いのぎこちなさ。糸が全く切れた訳ではなく、どこか細くつながっていて、お互いがそれをなんとなくわかっていて安心している。二人の会話は少しハラハラドキドキした。
    そしてほっこりとふんわりと乃里子らしいラシトシーン。この先も乃里子は思い付きで結婚したり、あるいは子どもを産んだりするか

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    2020年06月25日
  • 新源氏物語(下)

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    田辺源氏、再読です。
    実は今、橋本治の窯変源氏を読み途中なのですが、解釈が独特過ぎて(!)原作が気になったのだけれどもちろん原文は読めないので、私の中で一番わかりやすいイメージの田辺源氏を読んでみることにしたのです。

    窯変源氏で引っかかったのは、若菜上下と柏木の帖。
    田辺源氏では、柏木は普通に恋してました。女三宮もそれなりに。

    彼女が死に間際の柏木に宛てた返歌、
    立ち添ひて 消えやしなまし憂きことを 思ひ乱れる煙くらべに
    についての解釈はしみじみと嬉しい、とあったので意外でした。

    窯変源氏では、女三宮が書いた時点では投げ遣りな歌でしかなかったのに、柏木の病床で読むと慕いあう

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    2020年06月25日
  • 私的生活

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    ネタバレ

    言い寄る→苺をつぶしながら→私的生活 
    って順番間違えて読んだけど 
    おもしろかったーせつないー 
      
    最後の方、だんだんのりこが変わっていく感じ
    切ないー ごうー 
     

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    2020年05月13日
  • 姥ざかり(新潮文庫)

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    大好き、お聖さん
    物語も好きだけど、エッセイも!
    随分、人情を教わった気がする、

    昨年だったか、亡くなられさみしい思いをした。
    カモかのおちゃんやら
    なんだっけ
    ヘビみたいなの、見つけたとか、探検隊!また読みたい

    田辺源氏も、敬服です。

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    2020年03月14日
  • ひねくれ一茶

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    一茶は52歳で初めて妻(28歳)を娶り、つぎつぎと4人の子を成す。
    「一晩に3回」などとメモに残しているらしい。

    まさに「ぜつりん一茶」である。
    だが、生まれた子はどれも早世し、そのうえ妻にも先立たれてしまう。
    そういった背景を知ると、ただほのぼのとしているだけのように思っていた一茶の句が、実は哀切に満ちていることがわかる。

    <雪とけて村一ぱいの子ども哉>

    <親と子の三人連や帰る雁>

    “いかな雑俳狂俳でも自分の心の声を五七五にまとめるにゃ、七転八倒の苦しみをする、だからこそ、雑俳狂俳でも人の心を打ち、人の頤(おとがい)を解くってもんだ、まして俳諧というのは人の心を清め、高めるもんだ、五

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    2020年03月14日
  • 私的生活

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    文章が面白い。主人公のりこの心境が()で挿入されてるのとか、新鮮でおもしろい。
    古本屋で買ってきて読み終わって、初版が1981年って分かってびっくり。男と女っていうテーマはいつの時代もあって、いつの時代もおんなじようなことを悩んでるんだなって。
    のりこは奔放な女性のはずなのに、剛のご機嫌とりもするし、言いたいことも言わない。自分の意思で尽くしてるのに、相手のことを小馬鹿にする。やってることと思ってることはアンバランスだけど、その矛盾に現実味がある。

    私は、自分の手で、自分の城に火をつけてきたことなんか、むろん、言わない。剛を喜ばせてあげようということばかり考えてる。/私の私的生活は、みんな剛

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    2020年03月02日
  • 朝ごはんぬき?

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    出てくる人みんな訳わからん。マリ子は大変やろなあと思っていたけど、最後の方なんてマリ子も楽しんでる。読むと元気な出る話。

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    2020年02月21日
  • うたかた

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    恋の話に正しいとか正しくないとかはないと思いますが、筋が通ってないのは嫌です。でもこの小説はそういうところがなくて良かったです。
    タイ旅行に持って行って半分読み、日本に持って帰ってきてから最後の話がタイが舞台だったことに気づいて残念に思いました。

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    2020年01月13日
  • 鬼の女房

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    田辺聖子の百人一首という本の中に同書の名前が出てきて気になったので読んでみた。小説かなと思って買ったけど小説ではない、、解説本みたいな感じ。

    古典作品中の鬼にまつわる話。今昔物語からの引用が多い。
    鬼に纏わり付かれる人の話や芸術に通じてる鬼、恋焦がれて鬼になる人…恐ろしさもあるが、それぞれ人間味もある。

    昔(平安時代や鎌倉時代など)はあやかしや鬼がいると当たり前に信じられてきて、現代ではなかなか鬼がいる、とは信じられていない。
    だが本当は、鬼というものは人間の心に潜むものであって、誰しも鬼になり得るし、現代でも自分でも起こり得るのだなと感じました。(シャーマンキングという漫画で、アンナが鬼

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    2020年01月03日
  • 歌がるた小倉百人一首

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    中学生ごろに読んだ本で、断捨離の折に見つけて再読した。
    対話形式で分かりやすく解説してある。登場人物の台詞にやや古びた表現が散見され、共感しづらくなっているが、読みづらいというほどでもない。
    百人一首の入門書としてはとても読みやすい。
    一気に何十ページも読むより、毎日少しずつ読んでいくのがちょうど良い本だった。

    内容においては、著者の好みによって、解説の長さや濃さにかなりのばらつきがある。また、解説の長い句でもその句自体の説明でなく作者の経歴や当時の政情など、背景の紹介がほとんどのこともあった。
    周辺知識がなくては読み解けない句も多いので、完全に脱線しているとは言えないが。日本史の知識が全く

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    2019年11月30日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    田辺聖子さんの小説を読んでいると、この言葉をメモっておきたいと思うことがよくある。そんな名言を集めた一冊。やはり、小説などを読んでいる中で出会った方が、言葉だけがピックアップされて独立した形で紹介されるより、心に刺さる気はする。でも、明るく、柔らかいけれど芯が強く、温かく、深く、示唆に富んだ素敵な言葉達は、読んでいるだけでも気持ちがアップし、励まされる。
    自分も、口にする言葉はこんなふうな感じのものを選びたいものだと思う。話す言葉によって、自分も周囲も気の持ちようが全然変わるだろう。
    それにしても、田辺聖子さんが亡くなって、私を鼓舞し、支えてくれるような作品を書いてくれる作家さんがいなくなって

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    2019年11月26日
  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(上)

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    上下巻合わせてのレビュー

    光源氏が他界し、その子供や孫たちの代の話。
    夕霧は順調に出世し、たくさんの子供たちが成長しているが、
    本書では『分別くさく面倒な大人』として描かれている。
    本書の中心となるのは、女三の宮と柏木の子である薫と、
    明石の姫君の息子である匂宮。
    薫と匂宮の恋物語が本書の中核を占める。

    それにしても薫の運命の辛さ。
    匂宮のような軽薄さが薫にもあれば悩みも少しは軽減されたかもしれないが、几帳面が過ぎる部分で自己の懊悩を深めてしまう。

    キーポイントになる女性たちは「八の宮の姫君たち」

    いずれにしても、悩める薫が本書の主テーマであろう。

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    2019年10月10日
  • 苺をつぶしながら

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    三部作ラスト。30年以上前に書かれた作品なのに、古くない。女の子乃里子は媚びない。「何かが違う」の感覚が好き。解説の津村記久子さんは乃里子のことを「ぞっとするほど冷徹に分析しながらも、身を置くその場で最大限に楽しんで見せる」と綴っている。友人の死により、孤独の恐怖を知るが、乃里子はこれからも楽しんで生きるだろう。ブリジット・バルドーの言葉もよかった。

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    2019年09月30日
  • 苺をつぶしながら

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    ネタバレ

    あとがき読んで知ったけど
    3部作の3番目だった!最初の「言い寄る」は読んだけど。
    2番目読んでないまま読んでしまいました。
    最初、一人暮らしの女の子のハッピーな毎日。だったけど、こずえさんの出来事から 最初がずっとハッピーなだけにガクンときました。

    みんないつかは死ぬ。なんて実感ないけど
    強くならないといけないな。
    のりこみてると 1人って楽しいよねーって思う。
    私も苺つぶしながら、トーストたべながら
    ガハガハ笑いたい笑

    読んでくうちに剛に惹かれるんだけど、2作目読んだら違うのかな??
    読んでみよっと

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    2019年09月19日
  • たのしきわが家

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    女性が労働力として駆り出され、専業主婦がへりはじめる。
    団地ができ、核家族化が進み、生活スタイルが変わって行く頃のお茶の間の風景。
    生声でのやり取りが当たり前だけど、
    今はだいぶ変わったなあ・・って。
    男女の営みをおせいさんだから、大阪弁だから、書けるし、読める。
    紙芝居みたいに、次々と時代は変わるんだろうな。

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    2019年08月25日
  • 主婦の休暇 エッセイベストセレクション3

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    久々のおせいさんとかモカのおっちゃんで、はじめ、大阪弁が外国語のようで、頭に入ってこなかった。けど、本音についての2人の掛け合いごろから、面白くて!
    来週の弧旅の連れに決めた。大阪弁に浸った頭で、初めからよみなおそう。
    もったいないわ。読み飛ばすの

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    2019年08月24日
  • 新源氏物語(中)

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    都へ戻り、栄華を極める源氏。
    年齢を重ね、魅力的、そして、優しくはあれど、
    源氏の年齢と地位によって、
    女性が弱い立場に置かれている事が顕著に思える瞬間が増えた。
    近江の君が、大和和紀さん版に最も近くて、元気!

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    2019年08月07日
  • ブス愚痴録

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    中年男性が妻や、職場や酒場で出会った女性達についての所感を吐露する形式の短編集。ページをめくる度に大笑いで、たいへん楽しく読めました。このユーモア感覚は田辺聖子さん独特のものなんでしょうね。たとえば…派遣のやり手社員のことを、包丁一本さらしにまいて会社から会社へと渡り歩いていく助けっ人、あるいは西部の早や射ちガンマンに例えるあたりとか、うーんさすが!とうなってしまいました(笑)。単純に面白いだけでなく、人生の渋みも悲哀も感じられ、また昭和のノスタルジーを感じられるところも良かったです。中年男性の心理についていろいろと学ぶところがあり、中年男性(つまり夫)を見る目が少し変わりました。男達って、な

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    2019年07月10日
  • 蝶花嬉遊図

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    ネタバレ

    売れっ子脚本家だったモリ。50代の妻子持ち、レオと出会って仕事を減らし、彼との生活に没頭する。
    この生活がまったりとしていて楽しげでゆるやかで、思わず「かくありたい」と思わせるところがお見事。
    自分の価値観、彼の価値観、それがぴったりと一致して、二人の暮らしは桃源郷のようだ。

    けれどもそれが崩れ始める。
    物書きとしてのモリの欲求、認められたいという思い。
    レオとの仲は軋み、不穏な空気が漂い始めたところで物語は唐突に終わる。

    実際に「カモカのおっちゃん」との暮らしを大切にしていた著者にとって、それ以上は書けなかったというのが本当のところかもしれない。書いたら現実になってしまう、つるかめつるか

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    2019年06月28日