田辺聖子のレビュー一覧
-
主役は、この「おちくぼの君」というよりも、主人公のお付きの女房なのではないでしょうか(苦笑)
どこかで見たような展開ということは、この後の作品は「源氏物語」も含め、多大なる影響を与えたということなのですね。Posted by ブクログ -
☆4 容
35年以上前にこんな奔放で生命力あふれる働く女が小説化されていた事実だけでも胸熱、生を愉しむ心得満載だから女子という女子は読むといい。
☆3 水無瀬
↑同感。
「乃里子三部作」第三作。結婚後。タイトルが秀逸だよね⋯⋯Posted by ブクログ -
あまりにも古典の素地がないので、入門書にしてもハードルが、高すぎました。
でもいくつも読んでみたいと思わせてくれる作品が出てきて、これからの人生の励みになりました。Posted by ブクログ -
【本の内容】
愛の反対は無関心である。
「死」の対極にあるのは「生」ではなく、「恋」である。
お聖さんのふかーい洞察力によって引き出された、恋人、夫婦、家族たちの本音と真実。
アフォリズムの名作!
恋愛の究極は手ェも握らんとこへ還る。
しょせん男は気立てと甲斐性。
人生エエとこどりでよい...続きを読むPosted by ブクログ -
のりこシリーズと話の構造は似ているのですが、ラストはほろ苦め。女が自由に生きようとすると、いろんな男を傷つけたり、傷ついたり。それでも人生は続く。アラサー小説。私は好きです。Posted by ブクログ
-
のりこシリーズの続編。結婚とは、夫婦とは、自分らしい生き方とは。男女が一緒に居続けることって、恋愛の成就の後の長く苦しい道のりみたい。しかし、田辺さんの描写って素敵だなぁ。スミレ色の帆立貝の形をした石鹸、つかってみたい!Posted by ブクログ
-
「宇治十帖」の後半の物語。薫と匂宮の間で思い乱れる浮舟の姿が描かれています。
「あとがき」に当たる「理想を追い求める恋人たち」というエッセイの中で、著者が源氏が嫉妬を知らないことにもの足りなさを感じると書いているのが、とくに印象的です。円地文子も、須磨に行った源氏の留守に、紫の上にちょっかいを出す...続きを読むPosted by ブクログ -
紫式部の『源氏物語』のストーリーを、現代の言葉で語りなおしたシリーズ「新源氏物語」の続編です。「宇治十帖」と呼ばれる巻が上下2巻に収められています。
本編以上に、平安時代の恋愛譚が現代的なロマンとしてよみがえったという印象が強く感じます。とくに、恋にややおくての薫と情熱的な匂宮が対比されていて、つ...続きを読むPosted by ブクログ -
紫式部の『源氏物語』のストーリーを、現代の言葉で語りなおした本です。
上巻では、「桐壷」の巻は省かれ、「空蝉」から「澪標」の巻までが扱われています。現代のロマンとして読めるような著者の達意の文章にも、現代でも通用する原作のストーリーにも、感心させられることしきりです。Posted by ブクログ -
中巻では、「蓬生」から「真木柱」の巻までを収めます。
九州にいた頃の玉鬘に結婚を迫る大夫の監の言葉が博多弁だったり、昔の頭の中将の娘である近江の君がこてこての大阪弁をしゃべったりするのには、ここまでする必要があるのかなあという気がしないでもありません。Posted by ブクログ -
下巻は、「梅枝」から源氏の死までの巻が収められています。
源氏が女三の宮を引き取る頃から、紫の上がしだいに仏道への思いを強くしていく心境の変化がやや辿りづらいようにも感じましたが、これは現代的な文章にそぐわないテーマであるせいかもしれません。Posted by ブクログ