田辺聖子のレビュー一覧
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「愛の幻滅」は眉子と東野サンの恋のストーリー。
東野サンは気のいい男性、妻子あり。ーー要するに不倫の恋。
だけど、ドロドロの恋愛劇ではなく、あっけらかんとした、
それでいて身を焦がすような切ない恋。
泣き恋、怒り恋ではなく、笑い恋でいたい。
自分の恋をそう客観的に評価するようになってからの眉子は感情を出さず、二人の逢瀬は永遠ではないからこそ、テンションをあげて笑って楽しいひと時を過ごそうとする。
いつ終わってもいい思い出にできるように。
会うたびにしだいに、そう思いはじめる眉子のせつない気持ち。
「めんどくさいこと考えずに目の前の草だけ抜いてたらいいねん。」
東野サンはいつもそう言うけど -
Posted by ブクログ
田辺聖子さんの小説は気持ちいいくらい汚い大阪弁が特徴的。
関西在住のわたしにとっては、なんか落ち着くー感じでもあります。
切符のいいさっぱりした女性が主人公であることが多い。
そして、べたな 汚い関西弁の男性がでてくることが多い。
これは短編集だから、さらっと完結する恋愛トークなので、
さくっと 手軽に田辺聖子小説を楽しみたいヒトにおすすめです。
読み終えた後、なんか さくっとするよー。
旅先や、お洒落なカフェや休日おうちでゆっくりーなどなシチュエーションで
ひとりでお気に入りの飲み物を横において さて、なに読もうかな、
というときに おすすめですね。 -
Posted by ブクログ
田辺聖子の作品には
自由奔放でちょっとオシャレで
仕事もそつなくこなしている
可愛らしい女の人と
決して男前ではないけれど
何か1つ(特に食)について
こだわりを持っていて
女性を気持ち良くしてくれる
テンポのいいトークをするという
いわゆる中味が詰まったいい男がほとんど。
当然のように男の人に甘え
当然のようにそれを受けとめながら、上手に楽しい時間を過ごすという
なかなか出来ない軽快な日常がくせになる。
そんないつもの田辺聖子とは一味違うのが、
今回の“うたかた”
ちょっとした思い切りが足りなかったり
環境に上手に乗っていけないだけで
よくありがちな、うまくいかない恋愛小説のよう -
Posted by ブクログ
田辺さん、若いころから「箴言」がお好きなんだそうです。
タイトルも田辺流箴言でしょうか。いや、なるほどと思います。
ほかにも、ほーとか、へーとか、うならせられる言葉がたくさん。
話のもっていき方が上手なんですね、きっと。
いちいち面白くて、読み終えるのが惜しいくらいでした。
「女は自分が惚れた男のことは忘れても、
自分に惚れてくれた男のことは忘れない」
「可愛い男とはすぐ切れるが、
可愛げのある男とは、だらだら続くものである」
「老いぬれば、キレやすし」
「女に言い勝ってはならない。収拾つけようと思えば」
「悪妻を自認するのは一番始末に悪い悪妻である。
さまざまな悪徳の上に、居直りと -
Posted by ブクログ
かなり良かった。
原作の、田辺聖子氏の本は読んだことがないのだけれど、相当味わいのある小説を書く人なんだと思った。下地となっている原作がいいのはもちろんのこと、絵もいい。
「言い寄る」というシンプルなタイトルに込められた、人の心のままならなさと切なさが、見事に表現されている。人と人との相性というのは、努力や熱意だけではどうにもならない部分があり、そこにはタイミングとか無意識とか、何とも説明出来ない力学がはたらいているのだろうと思う。
原作が書かれているのは1978年。30年以上前!というのは衝撃だ。マンガでは、携帯電話などが登場しているので、かなり今風にアレンジが加えられているとは思うのだけ