田辺聖子のレビュー一覧

  • ほどらいの恋 お聖さんの短篇

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    物語は人間関係なのだと最近気付きましたが、恋愛は人間関係の極み。
    二人の価値観だけでなく、運やタイミング、現在や過去が係わってきます。
    そして究極は二人の距離感。
    好きなのに思いを伝えられなかったり、正直になれなくて誤解されてしまったり、タイミング悪く他の女性が好きだと言われてしまったり、相手の本心が分からなくてやきもきしたり……。
    そういう緊張感なんだな、恋愛小説って。
    そのドキドキを楽しむのだ。

    最後の三作が好き。
    お見合い第一号にまつわる『ラストオーダー』、
    不思議な出会いを描いた『篝火草(シクラメン)の窓』、
    素直になれない女の子の『週末の鬱金香(チューリップ)』。

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    2010年04月29日
  • 愛の幻滅(上)

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    「愛の幻滅」は眉子と東野サンの恋のストーリー。
    東野サンは気のいい男性、妻子あり。ーー要するに不倫の恋。
    だけど、ドロドロの恋愛劇ではなく、あっけらかんとした、
    それでいて身を焦がすような切ない恋。

    泣き恋、怒り恋ではなく、笑い恋でいたい。

    自分の恋をそう客観的に評価するようになってからの眉子は感情を出さず、二人の逢瀬は永遠ではないからこそ、テンションをあげて笑って楽しいひと時を過ごそうとする。
    いつ終わってもいい思い出にできるように。
    会うたびにしだいに、そう思いはじめる眉子のせつない気持ち。

    「めんどくさいこと考えずに目の前の草だけ抜いてたらいいねん。」
    東野サンはいつもそう言うけど、
    その気のいい言いぐさに惚れたのだけど、
    おんなってほんとうに現実的。

    いつまでも夢をみているロマンなおとことはしだいにズレてきて。
    でも、好きなのはかわらない。

    東野サンの笑っている顔、優しい顔を見たくてあれこれ反応してみせる眉子。
    しだいに目の前の草だけ抜いてるだけでは満足いかない自分の気持ちに気づく。

    夫婦ってどんなものかしら。
    どんな男女の関係なのかしら。
    まんねり、なものなのかしら。
    夫婦の関係について考えたり、東野サンの奥さんのことを思ったりする眉子。

    それにしても、田辺聖子さんの小説にでてくる女性は、
    仕事をもち、自立して、恋をしても芯の強く、さっぱりとした気のいいタイプ。
    読んでいて気持ちがいいのである。

    また、文中ででてくる「ハイミス」という表現!
    今でいうなら「アラフォー」とでもいいましょうか。
    でも、自らをハイミスという眉子の年齢はどうやら27~29!

    今では考えられない年齢です。
    時代の流れを感じながらも、面白いことにおんなの気持ちはおんなじで、
    女性が読むと共感できるところばっかりでスルスルとページが進む一冊。

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    2010年04月21日
  • 薄荷草の恋

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    田辺聖子さんの小説は気持ちいいくらい汚い大阪弁が特徴的。

    関西在住のわたしにとっては、なんか落ち着くー感じでもあります。


    切符のいいさっぱりした女性が主人公であることが多い。
    そして、べたな 汚い関西弁の男性がでてくることが多い。

    これは短編集だから、さらっと完結する恋愛トークなので、
    さくっと 手軽に田辺聖子小説を楽しみたいヒトにおすすめです。

    読み終えた後、なんか さくっとするよー。

    旅先や、お洒落なカフェや休日おうちでゆっくりーなどなシチュエーションで
    ひとりでお気に入りの飲み物を横において さて、なに読もうかな、
    というときに おすすめですね。

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    2010年04月21日
  • おかあさん疲れたよ(上)

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    戦争で婚期を逸したかつての美少女、あこがれのマドンナと再会した中年男性。恋愛感情がなきにしもあらずの2人の友情は同士のような面もあって強い。颯爽と生きてきた快活なマドンナ、実は人知れずこんなことをつぶやいていた。

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    2010年04月12日
  • 蝶花嬉遊図

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    相変わらず、時代を感じさせない、田辺さんの作品。
    角田さんの解説がまた、とっても共感できる。
    山田詠美さんの解説もそうだったけれど、田辺本は、解説がこちらの気持ちを代弁してくれることが多い。
    なので、解説を読み終えて改めて、読後の満足に浸れたりする。

    ただ、この作品のラストは、今まで読んできた田辺本とは、ちょっとちがうかな。
    わたしにとっては、ちょっと物足りないラストだった。
    あれ?終わりなの?という感じ。
    角田さんの解説が、足してくれました。

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    2010年03月31日
  • 愛の幻滅(上)

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    こんなに不倫をさらっと書いて、決定的な何かがあるわけではないのに徐々に愛が終わっていく様子を浮かび上がらせるのってすごい。

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    2010年03月24日
  • 楽老抄 2 あめんぼに夕立

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    田辺さんのエッセーは、小説と同じくすいすいと読める。でも、知らない言い回しや漢字が多く、読んでいて自分自身の無知がことに身にしみ、本当に勉強になる。大阪弁特有のやわらかな言い回し、ことわざ、川柳、漢文、四文字熟語など、田辺さんの本を読みながら、これから1つでも多く身につけたい。

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    2010年03月05日
  • 田辺聖子の今昔物語

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    まあ、力があります。語り継がれた「物語」は。
    意外性のオンパレードだし。
    はじめの風景描写は趣深いし。
    語り口調なのもいいし。
    時折よみかえしたくなるような本。
    鬼だの神だのと、超常現象に惹かれるのは、今のファンタジーブームと何ら変わりないのかも。

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    2010年03月04日
  • 田辺聖子原作シリーズ 1 金魚のうろこ

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    鴨居まさねが田辺聖子の短編小説を漫画化。
    年齢わりと高めの男女の関係性を多く扱っている。
    家族というものの重層性を感じさせる「達人大勝負」と、恋愛を引きずる感情に共感させられた「夢笛」が好き。

    重い問題を扱っても、ユーモアをまじえて清潔に描ける鴨井さんと、関西人らしい柔らかさと芯の強さを持った田辺聖子さんの組み合わせは、相性ばっちり。編集さんの企画力の高さを感じる。

    ただ、原作の時代性ゆえだろうが、女性観・男性観がやや古く、ところどころ目に付いてしまう。

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    2010年01月31日
  • うたかた

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    田辺聖子の作品には
    自由奔放でちょっとオシャレで
    仕事もそつなくこなしている
    可愛らしい女の人と

    決して男前ではないけれど
    何か1つ(特に食)について
    こだわりを持っていて
    女性を気持ち良くしてくれる
    テンポのいいトークをするという
    いわゆる中味が詰まったいい男がほとんど。


    当然のように男の人に甘え
    当然のようにそれを受けとめながら、上手に楽しい時間を過ごすという
    なかなか出来ない軽快な日常がくせになる。


    そんないつもの田辺聖子とは一味違うのが、
    今回の“うたかた”

    ちょっとした思い切りが足りなかったり
    環境に上手に乗っていけないだけで
    よくありがちな、うまくいかない恋愛小説のような展開になってしまうんだ、と驚き。

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    2010年01月27日
  • 歌がるた小倉百人一首

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    お婆ちゃんが小さい子2人に百人一首を読み伝える形式で書かれている。

    語り口調だから、読みやすい。

    よく家族で百人一首をしていた頃を思い出し、何気なく買った1冊。

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    2010年01月16日
  • 人生は、だまし だまし

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    田辺さん、若いころから「箴言」がお好きなんだそうです。
    タイトルも田辺流箴言でしょうか。いや、なるほどと思います。
    ほかにも、ほーとか、へーとか、うならせられる言葉がたくさん。
    話のもっていき方が上手なんですね、きっと。
    いちいち面白くて、読み終えるのが惜しいくらいでした。

    「女は自分が惚れた男のことは忘れても、
    自分に惚れてくれた男のことは忘れない」

    「可愛い男とはすぐ切れるが、
    可愛げのある男とは、だらだら続くものである」

    「老いぬれば、キレやすし」

    「女に言い勝ってはならない。収拾つけようと思えば」

    「悪妻を自認するのは一番始末に悪い悪妻である。
    さまざまな悪徳の上に、居直りという悪癖も加わっている」

    「なるべく怒らぬよう。
    怒ると人生の貯金が減る」

    「苦労は逃げえ」(苦労からは逃げなさいという意)

    なんやら引用ばっかりして気が引けますが、
    田辺さんも若いころは
    「言いつくろってごまかそうとする人間を見ると、腹が煮えくり返り、
    とことん追及して白黒の決着をつけ、ぎゃふんといわせずには
    おかない気であった」らしいです。
    それが
    「角が立っては引っこみつかんようになるのやないか」
    と先々が読めてくる。
    「世の中は複雑に絡みあっており、引きずり引っ張って、
    どこへ影響を及ぼすかしれないということをも学習する。
    といって、あまりに放恣でもならず、そのへんのかねあいの
    むつかしさも、オトナの修行である」

    私、全然、オトナの修行が足りません。
    一人前に年はいったけども、
    まだまだ、まだまだですなぁ。

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    2009年11月29日
  • うたかた

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    親が置いていったから読んだ本。
    なんか少女漫画みたいだと思った。
    けどそんな展開が好きなんです。

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    2009年11月01日
  • 九時まで待って

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    田辺さんの長編を初めて読みました。
    わたしは短編の方が好みかなあと思いました。
    だけど、やっぱりこういう小説は他では読んだことがなかったし、いいなあって思いました。

    結婚って形がない恋愛は、どこが終着なのかわからない。
    恋人って肩書きがあって、その形があるから安心できるのが若い恋愛で、
    その形だけではおさまらないことをわかっているのが歳を重ねた恋愛なのかなあって。

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    2009年10月04日
  • 鏡をみてはいけません

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    最近あたしに本を与えてくれる会社の先輩がこの前くれた本。

    読みやすかった!

    野百合の<どこの馬の骨>かって思うところ、
    一緒でビックリした(=ΦωΦ=)
    よく他人に対しての気持ちを口にする言葉。

    朝ご飯をしっかり食べるとこは違うかったなぁ〜(^。^)

    でも野百合の作ったご飯が食べたい!!!!

    解説の辻仁成は、最後の律が発した言葉を「初めて本心を」ってゆってたけど、あたしはそうは思わない。
    律は初めから最後まで一緒やった。何も変わってないし、一定。やと私は思った。

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    2009年10月04日
  • 残花亭日暦

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    ちょっと読んだだけで、著者の賢さが伝わってくる。
    思うこと、感じることをこんなふうに表現できたらどんなにいいだろう。
    語彙の豊かさにも驚かされる。

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    2009年10月04日
  • 言い寄る 2

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      「どうも誰か男がいるような味がするね」
      「1回ごとの微妙な色合いの違いを覚えていたりするのかしら」
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    2009年10月04日
  • 窓を開けますか?

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    主人公が共感できるものの考え方をしてるなーと
    思いつつ
    やっぱ違うところもありつつ
    ただ、恋はやっぱり本気でしたほうがいいんだろうね

    一緒に笑うことで恋が始まり、弁解することで終わる、
    そのことばが印象的

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    2009年10月04日
  • 残花亭日暦

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    TVで何年一緒に暮らしていても、毎日しゃべることに尽きなかったとおっしゃっていたのを思い出した。話すために夜更かしすることもあると。江藤淳さんの「妻と私」を読んだときも思ったけれど、仲のいい夫婦というのは、笑いやささいなこと、二人だけの決まりごとや思い出を大切にするものだなあと思った。そして、作者の多忙ぶりにも驚かされた。講演に執筆、対談、お見舞いなど大忙しだ。私は作者の半分ぐらいの年齢だがとてもつとまりそうにない。やりたいことを思い切りやって、笑って、飲む。大切なものは大切にする。そういう姿勢を見習いたい。

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    2011年09月03日
  • 歌がるた小倉百人一首

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    2008.10.5購入

    百人一首、なかなか頭に入らないので
    違う角度からというので一日に何首かずつ読んでいる。

    面白い解説もそうでないのもあるが
    それなりに面白い。

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    2009年10月04日