あらすじ
政敵の排斥にあい自ら謹慎の意を表し、須磨、明石で流浪の月日を過した源氏は、罪を許され都へ戻る。三年の不遇時代の体験は、源氏を放縦な遊蕩児から頼もしい国家の柱石に変貌させる。政治家として権力を拡大する一方で、源氏は愛することの重さ苦しさに耐え、人の世のはかなさに怯える。中巻には、「露しげき蓬生に変らじの心の巻」より「愛怨の髪まつわる真木柱の巻」までを収める。
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光る君こと源氏も中年になり栄華を極める
中年になって分別や落ち着いた描写はあるものの恋の虫は相変わらず
もうこの人は仕方ない
息子の夕霧は真面目で気の毒だ
夕顔の娘玉鬘がひたすら可哀想
黒髭の対象は現代ならば完全にアウト
スリーアウトチェンジ私嫌いだ。
そして玉鬘と対比される近江の君は困った姫で玉鬘とは真逆
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源氏の絶頂期。
思い上がった態度が鼻についた。六条院の建設とか。
しかし屋敷の華やかな描写にはうきうきした。
夕霧と雲居の雁の初恋は初々しくて可愛かった。
玉鬘の九州脱出劇は、姫君のする事とは思えないほどスリリング。はらはらした。
真木柱の歌には切なくなった。
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光源氏の一番輝かしい時が書き綴られています。
和歌と踊り、琴、お花見・・。と雅な日本のお遊び。
現代のお花見のような下品なものじゃありませんよ!!!
あれは、酔っ払いが、ネクタイ頭に巻いた酔っ払いを見てるだけで全然桜なんて見てないんです。あれは間違いなく花見、改め 『酔っ払い見』!!!
この頃は、さぞ美しかったんだろうな〜・・・と頭の中で想像し、御所へ行きたいな。。と思いました。
中巻では、これから源氏に降りかかる暗雲も暗示・・・。
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しみじみと、平安の世に生まれなくてよかったと思う。
ルッキズムの最たる時代なので、どんなに性格が良くて才能があっても、花散里のような女性を最後まで大事にするのは源氏くらいだ、と言われるし、美貌に恵まれ後ろ盾が盤石であろうとも、玉鬘のように自分の意志に反した人生を強要される。
それがまた、男どもは「あなたのため」を連発するんだからな。
「あなたのため」というのは呪いの言葉だと私は思っている。
今は意に反していても「あなたのため」を思っている私が選んだ未来に間違いはないのだから、「言うことを聞け」と。
しかし「あなたのため」は、言っている本人の「自分のため」のことばなのだ。
そして何かというと「こうさせてしまったのは、あなたのせいなのだよ」という責任転嫁。
くう~、許せん。
こっちでは「あの人よりもあなたが好き」と言い、あっちでは「向こうもかわいそうな人なのだよ」といい、だから嫉妬はおやめなさい、と。
何なら見苦しい、と。
「あなたに隠し事などするはずがない」という大ウソ!
そして光源氏は太政大臣という、貴族の役職としては最高位にいながら、実務の権限については頭中将改め内大臣に譲ったので、権力を持ったまま家でゴロゴロしていいというありえない御身分。
持って生まれた身分の良さ、見た目の良さ、あふれる才能。
しかし彼は、何かについて精いっぱい努力したことある?
あの時代の貴族はみんなそうなのかもしれないけど、恵まれすぎるくらい恵まれているのに、何かあったら誰かのせいにしてさあ。
薄っぺらいんだよ、人間が。
もし私がどうしても平安時代に生まれなければならないとしたら、貴族の家の下働きでお願いします。
一番気楽で食いっぱぐれない気がするから。
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源氏は出世していくが、その世の中の無常と儚さに怯えてもいる。相変わらず女性たちを魅了し困らせているが、中年になった源氏は政治を担うだけの風格と力をつけている。
女性に対する執着というか自分の欲求に弱いところは彼を破滅させるほどの欠点でありながら、それは同時に人がついてくる理由かもしれない。
これまで読んできたどんな恋愛小説より面白いと思うし、栄枯盛衰の物語としても面白いと思う。
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「どんなことをしても私は許される。そうさ、私が美しいから!」
いつだったか、2ちゃんねるのまとめサイトに「源氏物語を携帯小説風に訳したら」というスレッドがあったのを思い出す。中巻はもっぱら光源氏の出世物語になっております。
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都へ戻り、栄華を極める源氏。
年齢を重ね、魅力的、そして、優しくはあれど、
源氏の年齢と地位によって、
女性が弱い立場に置かれている事が顕著に思える瞬間が増えた。
近江の君が、大和和紀さん版に最も近くて、元気!
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中巻では、「蓬生」から「真木柱」の巻までを収めます。
九州にいた頃の玉鬘に結婚を迫る大夫の監の言葉が博多弁だったり、昔の頭の中将の娘である近江の君がこてこての大阪弁をしゃべったりするのには、ここまでする必要があるのかなあという気がしないでもありません。
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中巻は源氏の栄華もMAXですね。彼が冒険しないところに物足りなさを覚えてしまいます。美女に次から次へと手を出していく源氏の方が面白かったなぁ。
中巻終盤はまるで玉鬘が主人公じゃないだろうかというくらい玉鬘が出続けます。あたしから見てそれほど魅力的な女人には見えないのでちょっとつまらなかったなーという気持ちがします。この頃になると紫の上も明石の上も落ち着いてしまって、そのあたりも物足りない。
国家の柱石になってどっしりした源氏より、「おっと、やっちまったなー」みたいな軽い源氏のが見てて面白いですね。上り詰めたらもうその先は転落が現状維持しか残ってないですもんね。
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小学生の時、本屋に上巻がなかったため、中巻からこの本を読み出した私。すでに光源氏は権力者のおじさんだった。今になって思うと、波乱の多い上巻や下巻よりこの巻が一番平和で好きである。に
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須磨から戻ってきた源氏の勢力がもの凄い。
いろいろな人物が登場するが、その人物がよく描かれていることに感心する。
夕霧の真面目さ、玉鬘の美しさと聡明さ、鬚黒の大将の粗暴さと優しさ、
花散里のつつましさ、・・、紫の上の美しさ。
紫式部の観察力もすごいが、田辺聖子の訳も面白い。
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須磨から帰ってきた源氏。彼に待ち受けるのは栄華への日々か、はたまた報われない恋に身を焦がす日々か。ってわけで「少女」や「玉鬘」など次世代に話は移っていきますが。。。あああああ源氏ムカつくムカつくムカツクムカツクムカツク。ほんと。いや、源氏の気持ちを理解しなきゃ、当時はこういうのが風流で、もののあはれで、古典文学の最高傑作で……と思って努力してましたが玉鬘に言い寄るは彼女を宮仕えさせて誰の手にも触れられないようにして自分の恋心を生かそうだとか。もう紫の上だけでいいじゃないか。このマザコンめが!エディプスコンプレックスめが!(違う?)源氏痛い目みればいいのにほんと。葵と藤壺が死んだだけじゃまだ足りねえか。だから紫の上も死ぬんだよ。六条御息所はいろんな意味でGJなやつなんだよ。はい、そんなかで癒しなのが夕霧だと思います。「少女」は切なかったー……夕霧の六位という理不尽な身分の低さに対するいらだちがものすごく共感できたんだよなー……
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田辺聖子さんの現代語訳はすごく読みやすくて上品で親しみやすいので大好き。
この巻では、もう青年になった夕霧が活躍するぐらいの時間が流れている。
わたしは玉鬘が源氏に見つけられて、ひきとられ、お嬢さまとして育てられるのがシンデレラストーリーみたいであこがれちゃいます。でも、華奢で繊細な王子様といかつくて鬚が黒い王子様に求婚されて困ってしまった。それでした結婚が、玉鬘にとっては幸せだったのかそうでなかったのか・・・
運命ってわからないものです。
Posted by ブクログ
既に登場人物がこんがらがってきた。この先が大いに不安…。
が、帖ごとに短編集だと割り切って読んでも楽しめる内容だった。
近江の君のはっちゃけぶりがおかしくも痛々しい
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光源氏の華やかな生活が綴られていた。
玉鬘は賢そうな女性なのに、終始、周りの都合に振り回されて可哀想に感じた。
現代だったらバリバリのキャリアウーマンになって、プライベートと仕事を充実させた人になったのではないかと思った。
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書いたレビュー消えててかなしい。。
夕霧が生まれて、夕霧の時代を感じつつ、まだまだやっぱり健在の光源氏。
前作から時間あけすぎて、そして地位によって呼び方も変わるから、誰が誰かついていくのが少し大変だった。
Posted by ブクログ
蓬生から真木柱まで。おもしろかったです。六条院での源氏の絢爛たる生活も始まりました。一章ごとが短いので読みやすいかと思います。中年源氏が好き放題やってます。しかし前巻もでしたが「おばあちゃま」という日本語がどうにも気持ち悪く感じます…すみません。「おばあさま」でいいのでは?狂言まわし的な近江の君が田辺源氏では関西弁!彼女のキャラ付けは各訳者さんの遊び心の見せ所だと密かに思っております。玉鬘、私はどうしてもあんまり好きじゃないんですよね…髭黒いい人じゃん!と思うのです。花散里→紫の上→六条の御息所が私の中での女君ベスト3です。大君も好きだなあ。