【感想・ネタバレ】新源氏物語(中)のレビュー

あらすじ

政敵の排斥にあい自ら謹慎の意を表し、須磨、明石で流浪の月日を過した源氏は、罪を許され都へ戻る。三年の不遇時代の体験は、源氏を放縦な遊蕩児から頼もしい国家の柱石に変貌させる。政治家として権力を拡大する一方で、源氏は愛することの重さ苦しさに耐え、人の世のはかなさに怯える。中巻には、「露しげき蓬生に変らじの心の巻」より「愛怨の髪まつわる真木柱の巻」までを収める。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

しみじみと、平安の世に生まれなくてよかったと思う。
ルッキズムの最たる時代なので、どんなに性格が良くて才能があっても、花散里のような女性を最後まで大事にするのは源氏くらいだ、と言われるし、美貌に恵まれ後ろ盾が盤石であろうとも、玉鬘のように自分の意志に反した人生を強要される。

それがまた、男どもは「あなたのため」を連発するんだからな。
「あなたのため」というのは呪いの言葉だと私は思っている。
今は意に反していても「あなたのため」を思っている私が選んだ未来に間違いはないのだから、「言うことを聞け」と。
しかし「あなたのため」は、言っている本人の「自分のため」のことばなのだ。

そして何かというと「こうさせてしまったのは、あなたのせいなのだよ」という責任転嫁。
くう~、許せん。

こっちでは「あの人よりもあなたが好き」と言い、あっちでは「向こうもかわいそうな人なのだよ」といい、だから嫉妬はおやめなさい、と。
何なら見苦しい、と。
「あなたに隠し事などするはずがない」という大ウソ!

そして光源氏は太政大臣という、貴族の役職としては最高位にいながら、実務の権限については頭中将改め内大臣に譲ったので、権力を持ったまま家でゴロゴロしていいというありえない御身分。
持って生まれた身分の良さ、見た目の良さ、あふれる才能。
しかし彼は、何かについて精いっぱい努力したことある?
あの時代の貴族はみんなそうなのかもしれないけど、恵まれすぎるくらい恵まれているのに、何かあったら誰かのせいにしてさあ。
薄っぺらいんだよ、人間が。

もし私がどうしても平安時代に生まれなければならないとしたら、貴族の家の下働きでお願いします。
一番気楽で食いっぱぐれない気がするから。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

光源氏の華やかな生活が綴られていた。
玉鬘は賢そうな女性なのに、終始、周りの都合に振り回されて可哀想に感じた。
現代だったらバリバリのキャリアウーマンになって、プライベートと仕事を充実させた人になったのではないかと思った。

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2024年08月13日

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