田辺聖子のレビュー一覧

  • 姥ざかり(新潮文庫)

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    ネタバレ

    田辺聖子先生の書く関西人の喋りはとても柔らかい。『大阪豆ごはん』のサライネスさんが小説書いたらこんな感じかしら、という文体。この小説の主人公歌子さんみたいな老後は素敵だけど、ここまで優雅にできないなあ。

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    2022年07月20日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    毎日言葉は書かれている。
    自分には想像もつかないような言葉が多くて、定期的に読みたい。読む年齢、日にち、心の状態によって響く言葉が変わるのかな。

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    2022年07月13日
  • 孤独な夜のココア

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    昭和50年代前半生まれの私には「わー懐かし~い」な感じの恋愛観だらけで、とても面白く読めたけど、文化も文明の利器も違いすぎて、きっと今の若い子にはハマらないんだろうなぁ。私はちょうど今のものも昔のものも楽しめる年代で良かった。

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    2022年04月24日
  • 鏡をみてはいけません

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    田辺聖子さん初体験

    何で今まで読んで無かったんかなぁっと後悔。でもきっと今やから色々共感できるんやろうな、と自分でうんうんと納得したりもする。

    ご飯をちゃんと作って食べる、と言う事は丁寧に暮らすという事に繋がる気がする。
    朝ご飯に和食を好む律とそれを苦にせず作る野百合さんがとても微笑ましかった。
    早く起きて、朝ゆっくりするというのは生活を豊かにしてくれる気がする。

    難しい話が面倒くさい男。
    自分が蔑ろにされている気がして、細かなこと(実際細かいことではなく、大事なことも多い)が気になる女。
    其々の特性が上手く描かれていて、自然と野百合さんを応援してしまう。

    女は男のちょっとした一言で決

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    2022年04月03日
  • 楽老抄 3 ふわふわ玉人生

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    積読すること十年。
    いつか読みたい…と思っていたものの、
    読後の感想としては、
    なんてもったいないことをしていたか!
    という想い。

    文章について、書くことについて
    流麗にして、時にやさしい言葉遣いで
    切り口の良い視点から
    教えられる。

    情熱を、自分の感懐を大切にして
    ホントに書きたいことだけを書く。

    たくさんページを折って、
    赤線をいっぱい引いた。

    何度も読み、
    書くことのバイブルにしたい一冊。

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    2022年02月13日
  • 田辺聖子 十八歳の日の記録

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    田辺聖子の戦中日記が見つかったと発表されたのは、2021年6月のこと。遺族が田辺の家の片づけをしているときに発見された。日記は田辺が17歳になったばかりの1945年4月1日から始まり、樟蔭女子専門学校を卒業する47年3月10日までの日々を綴る。日記の一部は、その年、文藝春秋の7月号で公開された。日記中に記載された未発表短編・中編小説とともに、日記全文を書籍化したのが本書である。

    樟蔭は美しい学校だったという。だが、田辺が意気揚々と入学したその校舎で勉強できたのは1年足らず。1年生の正月明けには学徒動員が始まり、郡是(現グンゼ)の工場で飛行機の部品を作る作業に従事することになる。やがて大阪は大

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    2022年01月31日
  • 田辺聖子の古典まんだら(下)

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    蕪村の句は綺麗な情景を起こさせて好き
    人間らしい兼好も結構好き
    江戸文学は全然馴染みないからもう少し触れてみたい

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    2022年01月03日
  • アニメ映画 ジョゼと虎と魚たち

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    ネタバレ

    ずっと気になっていた一冊。
    ジョゼが恒雄とやりたいことを実現していくことで成長していくのもそうだが、恒雄もジョゼがいたことで知れたことも沢山あり、互いに成長しあっている様子に感動した。
    本の中の「恒雄は見たくない現実も見せてくれた」という言葉がとても印象に残っていて、考えさせられた。個人的にはジョゼが恒雄からもらった勇気をで紙芝居を描き、それによって恒雄が背中を押されるというシーンが好きだ。ジョゼの描いた物語もとても好きだった。

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    2021年12月04日
  • 私的生活

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    読み終わるのにえらく時間がかかりましたが、田辺聖子さんの3部作の2冊目です。

    毎月1冊だけ購入するマイルールの今月の本です。

    乃里子の結婚生活が書かれています。
    いちゃついている結婚生活が特に大きな事件が起こって壊れるのでもなく、少しずつ何かがかわってきてしまう。
    その辺がとてもリアルに感じられました。

    3冊目も乃里子のその後を知りたいので、追いかけます。

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    2021年10月26日
  • 作家と犬

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    昭和の文豪や現代の人気作家による、犬をめぐる、エッセイ、詩、漫画など48編。さすがに稀代の作家たち。どれも読ませる名文ばかり。

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    2021年10月26日
  • 東海道中膝栗毛を旅しよう

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    膝栗毛の大雑把な内容を肩肘張らず、掴めればと読み始めました。文中に出てくる史跡等を都度グーグルの検索画像を確認しながら、あたかも実物を目で確認する様に読んで行くことで、東海道を自分も旅することが出来ました。次は、浮世絵で東海道を確認する旅を楽しみ、江戸の世をあたかも生きている様な風情を感じたいと思います。

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    2021年10月12日
  • 王朝懶夢譚

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    田辺聖子さんの1992年(64歳)~1994年の連載作品。
    とっても可愛らしいおはなし。

    サラサラと軽いタッチなのに、鮮やかな色彩や雅やかな香りまでリアルに感じられるのは、正に田辺マジック!!

    中学生や高校生の女の子にお勧めしたいなぁ。

    文春文庫の王朝ものシリーズ。
    『おちくぼ物語』(美内すずえさん)や『とりかえばや物語』(里中満智子さん)同様、今回の解説も漫画家の木原敏江さん(インタビュー)。
    この作品には作者あとがきがなくて残念ではあるけれど、古典愛に溢れた解説も面白かった。

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    2021年09月20日
  • おちくぼ物語

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    ネタバレ

    想像以上に面白かった。
    解説は『ガラスの仮面』の美内すずえさん。

    正にシンデレラストーリー。

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    2021年09月14日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    こんなふうに人生と向き合えたら、幸せだろうなと思った。自分の中の女性性を大事にしたいと思った。日々、仕事や育児、家事に追われていると、何かと失われがち。時には、甘やかし甘やかされながら、潤いある人生を送りたい。

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    2021年08月09日
  • 苺をつぶしながら

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    色褪せないですね

    久しぶりに作者の小説をシリーズで読み、時代背景などの移り変わりはあるものの、全く違和感なく楽しめました。ノリコさんの生き方、とても素敵ですよね。

    #切ない #カッコいい

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    2021年06月10日
  • 私の大阪八景

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    すぐ舞い上がったり憧れたり貶したり落ち込んだりする思春期は時代によらずって感じなんやな。敗戦の気持ちは汲みがたいものがあるけど、トコちゃんの昂奮するなアて気持ちが日本人の心になかったら、日本はこんなに起き上がらんかったかもなって思うとちょっとじいんときた。
    にしてもトコちゃんアツい子やな、いや素敵やと思います。

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    2021年04月10日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    女として生きる悦び。心を温かくしてくれる。愛すること。人が好きでいる自分が、そのままでいいと認めてもらえた気持ちです。

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    2021年04月09日
  • 上機嫌な言葉 366日

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    ネタバレ

    素敵な言葉に癒されました。
    後半の方が私には響いた言葉が多かったかなぁ。

    私は人生を楽しむ為に生きるのだ、と言っている田辺さんの考え方が素敵。

    女性の力量は、引き際に現れるんだって。
    私いつも引き際ネチネチだし、自分の心がないのに、時間や思い出に縛られてその場をすっきり離れられない。
    やっぱりもう少し、大人ぬならないとなと改めて思った。

    年こそはうつりゆくなれ
    人こそはかわりゆくなれ
    かわらぬものは
    おとめの日のゆめ

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    2021年03月28日
  • 孤独な夜のココア

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    ネタバレ

    いろんな種類の切ないがあった。
    怒りんぼが1番印象に残った。

    ・春つげ鳥
    やっと幸せになったのに。。
    幸せもそこからの辛い出来事も淡々とかかれているから、より切なくなった。
    「石段を昇ってくる足音は、わたしを幸福で涙ぐませる。」

    ・りちぎな恋人
    藤村さんの気持ちが、わたしもわからん。。
    こういう感じだとヤキモキしてしまうので、はっきりして!!ってなっちゃう。
    「なんでも、あんまりハッキリ前以てしてない方が、動き易いのと違いますか」
    わたしは動きやすさよりも、決めちゃいたいって思うんだな。

    ・雨の降ってた残業の夜
    恋した方が負けだなあっていうのがわかる話だった。
    恋が生まれる前の関係性が良

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    2021年03月19日
  • 私的生活

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    前作に続き

    楽しくサクサク読めました。乃里子の気持ちが変わっていくところが、具体的にハッキリしてるわけではないのに、妙にリアルに共感できました。

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    2021年01月22日