田辺聖子のレビュー一覧
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源氏が崩壊していく巻。
柏木と夕霧も恋に惑って憂き目を見る。
そして女三宮の降家・・・これが決定打。
紫の上を深い悲しみに突き落とした。
いい歳になっても女性への興味が失せない源氏と、
出家を望む紫の上。
二人のすれ違いが悲しかった。
紫の上の人柄のよさを源氏が讃えるのも束の間。
彼女は病に臥してしまう。
それからの痛々しいまでの源氏の献身的な看病ぶり。
かつてのキザなプライドはどこにいってしまったのかと思うほど。
どうして人は、失って初めて、愛の深さ重さに気づくのか・・・
読み終わって、しばし茫然とした。
長編を読み終わったというより、一人の長い人生を見届けたという感じ。
なんと華麗な人生であったことか。しかし山は高いほど、谷も深い。晩年の源氏は幸福だったとは言えまい。
単なる恋愛小説に終わらない、人生の重さと儚さを教えてくれる。
改めてこの作品のすごさを感じた。
源氏物語の国に生まれてよかった、というのが感想。
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この方の描く男女が好きです。
男はわがままで、浮気っぽくて、女もそれなりにわがままで、浮気っぽくて。
そのカップルにしかわからない秘密の暗号があったり、そのカップルにしかわからない
いちゃつき方があったり、そのカップルにしかわからない会話の応酬があったり。。。
あ〜これなんだな〜と思う。
現実、そうだもんなぁ。
私たちにしかわからない互いのよさや、やさしさや、秘密の言葉。。。
そこに至るまでの手順や、思いやりや、むつみあい。。。
田辺さんの本を読んでいると、自分と重なって共感してあこがれて。
あ〜〜〜┌┤´д`├┐脱力 そして、いい!!
最後の章”NEW YORK”で、稀と蜜子の終わりが近づいてくる
その時でさえも、甘美さを漂わせていて、震えちゃいました。 -
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主人公眉子と東野のやりとりが好き。この恋愛にどっぷりはまってる、少なくとも今ふたりで一緒にいるこの瞬間に幸せを感じてるのがすごく伝わってくる。でもね、やっぱりそれは長く続かないんだ。後半、眉子が東野との恋に覚め、「何々してあげる」ようになる、っていうのすごく分かる!ふたりの間に流れれる空気の心地よさは以前と変わらず、だから別れるまでもなく、彼と今までどおり接する。これからも、彼の癒し、心の支えになりたい、というか、なってあげようかと。う〜ん、すごく共感するんだけど、結局は都合のいい女なのか?これで、幸せなのか?でもね、そんな風に眉子をかわいそうな女って思わせないほど、眉子の気持ちには淡々とした潔さが感じられて。そこが気持ちよく読めたポイントかな?
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家の近くのこじんまりした本屋さんで、お薦めとして平台に置いてあって手にとってみました。帯には、<私の好きな田辺さんの恋愛小説のベスト3>という山田詠美さんのコメントがあります。あの山田さんが!と思い、帯裏に引用されてた本文を拾い読みしてみて、俄然読んでみたくなって買いました。そんなことでもなかったら、なんだか仰々しいタイトルだし、恥ずかしながら田辺さんがどんな作家さんなのかも知らないし、きっと興味も持たなかったと思います。
が。
べらぼうにおもしろかったです。
簡単に言うと不倫のお話です。でもすごく達観していて、不倫をいいとも悪いとも評価はしないけど、ただ<こういうものである>という感じなので、思わず共感してしまうことばかり。世の女子はみんな読めばいいのに!っとか、思いました。
昭和52年に書かれたということで、携帯電話どころか、個人電話も無くて呼び出しで、という時代のお話。なので二十代後半が<ハイ・ミス>なんて書かれてて今の感覚と10歳20歳くらい違いますが。
大変、おもしろかったです。
出てくる人たちがみんななんというか気持ちの良い人たちばかりだったのも良かったです。
下巻も、寒色系ですがこれと似た感じのキレイな表紙です。 -
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平穏が続くかと思われた源氏と紫の上の間に波風が起こる――女三宮の登場により紫の上の「源氏の妻」としてのプライドが揺れそして次第に弱り果てていき、源氏は過去、藤壺と犯した過ちを柏木と女三宮に突きつけられる。華やかな時代は去り、先細っていく二人の物語は今、終わりを告げる……ってこんな具合でよろしいでしょうか。私は若菜からの源氏が好きだ。紫の上は悩む、源氏も自らの罪に対する罰を目の当たりにする、そして人生の儚さを知っていく……ちょっとかっこ良い言い方するなら近代小説っぽいからね。夕霧の落葉の宮とのエピソードも面白い。落葉の宮が実際かわいそうなんだけど。夕霧め……夕霧が帖の名前になってるからって、お前メインだと思うなよ!と思ってたら本当にメインだった。源氏が空気。しかしやはり、ここまで読むと、あーいろいろうだうだうだうだどうせ嘘なんだろな理屈並べてはいるけどやっぱり源氏が本当に愛したのは(たとえそれが、藤壺の形代でも)紫の上なんだなと。もし本当に藤壺を愛していたなら、彼は藤壺と一緒に死ぬなり世を捨てるなりしていたはずだし。……源氏にはそこまで詳しくないしいろいろ言えないんだけど、私が思ったのはそんな感じです。
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きました・・・いよいよ最終章。
源氏は若き日に重大な過ちを犯す。
父親である桐壺帝の後妻(源氏の義母)藤壺を慕うあまり父に隠れて密通をし、藤壺は源氏の子を身篭ってしまうんです。
帝はその事を知ってか知らずか、冷泉帝に皇位を継がせる。
臣下に落ちた源氏の子供を・・・。
この下巻では、源氏が若い頃犯した過ちが、因果応報の報いとなって源氏自身に降りかかってきます。
どんなふうにかと説明したいんですが、これ以上書くと、浜村ジュンになってしまいそうなので詳しい内容は書籍でそうぞ♪
読み出すとやめられない・とまらない。ハラハラドキドキ新源氏物語の世界に酔いしれて下さい。