田辺聖子のレビュー一覧

  • 愛の幻滅(下)

    Posted by ブクログ

    関西弁のセリフに慣れ心地よくなってきた、後編。
    不倫自体に飽きてしらけてきた彼女。
    その感情の変化も、すごく共感してしまった。
    些細なことで、女心は移りゆく。
    なんの計画性もなしに、感じたままに、気分のままに、
    著者が筆を進めている様が思い浮かぶ、
    その気ままな文章がまた、心地よい。

    0
    2012年08月22日
  • 愛の幻滅(上)

    Posted by ブクログ

    愉しい不倫のお話し。
    主人公の不倫を楽しむ女性とは同い年。
    そのもどかしさ、そのわずらしさも、楽しいヤミツキになる快感。
    分かる分かる!と随所で共感してしまう。
    随分昔のお話なんだけど、古さを感じさせない。
    恋はどの時代も輝いているんだなぁ。

    0
    2012年08月22日
  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(上)

    Posted by ブクログ

    匂宮三帖から始まり、個人的にも好きな宇治十帖の幕開けです。大君は薫を拒み切って亡くなった印象が強かったので(そこが好きです)、亡くなる間際に想いが通じた…みたいな展開に「エエーッ!」と思いました。大君は「愛してます」なんて言わないと思います。ちょっと違う気がしました。著者のラブストーリー補正がかかってる気がするのですが…。源氏物語ってそんな甘い話じゃないと思うのですが。浮舟も好きなのですが、まだチラッとしか出てきてません。下巻が楽しみなようなドキドキするような。窯変好きすぎるせいか、私はどうやら田辺源氏にはモヤッとするみたいでした。本当すみません。

    0
    2012年07月26日
  • 新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(下)

    Posted by ブクログ

    大和和紀の「あさきゆめみし」も良いけれど、この本も中高時代に読んでおけばよかった。古典は嫌いではなかったけれど、学校の勉強では平面的な印象しか持てなかったお話が、立体的になり、イキイキと動き出すよう。

    0
    2012年07月23日
  • 春情蛸の足

    Posted by ブクログ

    田辺さんの小説は、そのパワーのある文章力でグイグイ読まされ、読み終わった後に心がスカッと明るくなるものが多くて大好き。
    特に食べ物が出てくる小説は好き。食べ物が何せ美味しそうに描かれているし、登場人物たちの食べっぷりの良さが気持よく、食に対するこだわりにも可笑しみがあって、ニンゲンの幅の広さ、器の深さ等を感じさせてくれる。田辺さんの温かい目線で一緒に見ることによって、ヒトの可愛げや慕わしさを堪能できる。柔らかい関西弁も目に(耳に?)心地よい。

    0
    2012年07月23日
  • うたかた

    Posted by ブクログ

    5作からなる短編集。

    すべて恋愛がテーマですが
    後味が悪いものもいくつかあります。

    それは主人公が想いを寄せる相手であり
    主人公自身であり。

    田辺さんの描く女性って
    いい意味でも、卑屈だったりクセが強くて
    男性どころか同じ女性でも
    なかなか共感できなかったりするんじゃないのかな。

    ひとことで言うなら
    すごく面倒な人が多い(笑)
    そういう女性を書かせたら、田辺さんはすごい。

    ほろりとくるものもあれば
    イライラするものもあるので
    とにかく多彩な1冊。

    ただ、やっぱり時代背景や
    クセがありすぎる登場人物が多いので
    星3つにしましたが
    気持ち的には星3.

    0
    2012年07月07日
  • 新源氏物語(下)

    Posted by ブクログ

    「梅枝(うめがえ)」から「幻」まで。独自のタイトルがついていて印象的です。文章が解りやすい分、「読み飛ばす」ようではなくじっくり味わって読んでいます。夕霧と雲居の雁は本当かわいい夫婦ですね。あと朱雀院が本当にいい人です。ここまで裏表なくいいい人でいいのか?と「窯変」読者としては勘繰ってしまうほどです。とちらの朱雀院も好きですが。ここら辺は本当、訳者さんの味ですね。長い「若菜 上下」も収録されていて、柏木の悲劇が胸に痛いです。

    0
    2012年07月07日
  • 文車日記―私の古典散歩―

    Posted by ブクログ

    昔、古典が好きだったことを思い出した。

    漢文の話はどうも面白く読めないのだけど、
    平安時代の古典はどうも興味がある。

    こういう時、自分の女性性を思い出す。

    0
    2012年07月05日
  • 新源氏物語(中)

    Posted by ブクログ

    蓬生から真木柱まで。おもしろかったです。六条院での源氏の絢爛たる生活も始まりました。一章ごとが短いので読みやすいかと思います。中年源氏が好き放題やってます。しかし前巻もでしたが「おばあちゃま」という日本語がどうにも気持ち悪く感じます…すみません。「おばあさま」でいいのでは?狂言まわし的な近江の君が田辺源氏では関西弁!彼女のキャラ付けは各訳者さんの遊び心の見せ所だと密かに思っております。玉鬘、私はどうしてもあんまり好きじゃないんですよね…髭黒いい人じゃん!と思うのです。花散里→紫の上→六条の御息所が私の中での女君ベスト3です。大君も好きだなあ。

    0
    2012年07月04日
  • 姥ざかり(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読み終わってスカっとした。
    自由で健康的な老後を過ごせればいいなあと思った。
    しかし、このような老後を過ごすためには、経済的にも体力的にも、また精神的にも
    それぞれにおいて強くなければ難しいなぁ・・と思う。
    このような老後を過ごすことができるように今から頑張ろう・・。
    無理かもしれないが、気持ちだけでも持っておきたいものだ。

    0
    2012年07月04日
  • 文車日記―私の古典散歩―

    Posted by ブクログ

    まず筆者の古典への造詣の深さに驚かされる。古典を娯楽として楽しむ姿に、正しい物語のありかたを感じた。
    やや女性性に引っ張られ、感情的な読みとなっているところもあるが、それを含めて田辺聖子の魅力であるとも考える。

    0
    2012年07月01日
  • ほのかに白粉の匂い 新・女が愛に生きるとき

    Posted by ブクログ

    おせいさんのエッセイ本。

    最初の方はハイ・ミスと若い女の子たちの結婚観や人生の面白みについて。

    後半は本の中に登場する愛すべき男たちについて。

    頭がいいというか、本当によく人を観察してる人だなと毎度感心させられる。

    0
    2012年06月27日
  • 妾宅・本宅 小説・人生相談

    Posted by ブクログ

    男の人の本音をこっそり聞いちゃった気分。。

    結婚したら女は強くなるってのは…周りを見てる限り正しいようです。

    0
    2012年06月27日
  • ブス愚痴録

    Posted by ブクログ

    なんというインパクトあるタイトル…

    社内きってのプレイボーイ(高身長な男前ってあたりがベタ)が、遂に結婚!なんと花嫁は周囲も驚くデブス!
    まず表題作がこの調子なので、読まざるを得ない。

    美女とメタボ男等の組み合わせはたまに見掛けるものの、逆パターンはレアやと思う。多分男はある程度のレベル以上の女の内面しか知ろうとしないが、女には実益主義者が多い…。

    女を中身重視で選んだとしてハッピーエンドになるかどうか…結末が気になる。

    他にも男の抱く不満や、女の見方が様々に描かれていて、古い本ながら興味深かったです。

    0
    2012年06月27日
  • もと夫婦

    Posted by ブクログ

    年齢的に最近、結婚について友達とよく話す。
    で、自然とこーゆータイトルにも惹かれて手に取る。

    別れた夫婦でも、このお話みたいな感じになれるなら楽しそうだな~。
    おせいさんの本に出てくるヒロインはちゃっかりしてて、憎めないから好き。

    0
    2012年06月27日
  • 女の長風呂 II

    Posted by ブクログ

    相変わらず、おせいさんとカモカのおっちゃんのやりとりがいい感じ。

    女性の部分の呼び方やら、鼻のサイズはあの…やら、テーマは下品なのにやらしくないのがいいな~。

    こういうクラブのママがいたら案外良いんじゃ?

    0
    2012年06月25日
  • 新源氏物語(上)

    Posted by ブクログ

    「窯変」にどっぷりハマっていたためか最初は物足りなく感じたのですが、読み進めるうちに登場人物に対する田辺さんのやさしい眼差しと語り口に魅力を感じるようになりました。全体的に登場人物がみんなやさしい印象というかいい人に見えます。あの源氏でさえも!(失礼)窯変と、同じ源氏物語でこんなに違うのかと驚きです。やわらかい文章でとても読みやすいので、入門書としても最適かと思います。全体的に健やかで、ほのぼのしてる気がします。中〜下+宇治の恋も楽しみ。

    0
    2012年06月28日
  • 愛の風見鳥

    Posted by ブクログ

    愛にまつわる短編集。読みやすいから、待ち時間などに良いかも。

    携帯のない時代は今よりよっぽど恋の芽も育ち難そうに思うけど、案外みんな恋してたのかしら。

    0
    2012年06月22日
  • 愛の幻滅(上)

    Posted by ブクログ

    重かった…
    行き場のない恋愛は、苦しいな…
    後半は行き場のなさがありありと描かれていて、読み進めるのがしんどかったです。。。

    0
    2012年06月12日
  • 新源氏物語(中)

    Posted by ブクログ

    おっさんとなった光源氏が昇りつめて今まで関係を持った女性を囲う話
    相変わらず可愛い子をみると手籠めにかかるおっさんである

    著者の田辺聖子は映画化された「ジョゼと虎と魚たち」の作者だったのね
    いまさら気づいた

    0
    2012年05月22日