感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2022年07月20日
見たことのある、食べたことのある料理が
これ以上なく、美味しそうに描かれている。
語彙の豊かさ、的確にしてとびきりうまい
言葉選びによって、現れる料理の
艶っぽく、ほくほくで、滋味溢れ、
味わい深いこと。
視覚で与えられ、脳内で膨らみ、
口の中に玄妙な味が広がる。
料理だけでなく、
男女の情愛、...続きを読む人としての気品、
これもまた、さりげなく織り込まれて
小説の味わいを深く、面白くして、
心に滋味を与えてくれる。
読後、とびきりの
ごちそうさんでした。
が、誰かに言いたくなる。
Posted by ブクログ 2023年03月25日
ゴッテゴテの関西弁がとても良かった。
さらに言えばこの本の中の食べ物はとても美味しそうで、読んでいるだけでヨダレが垂れそう!
どれも凝った料理じゃないけど、フツーな食べ物が一番食べたいのは間違いない。
毎日が贅沢な品というより、ふつーを贅沢に味わいたい。
Posted by ブクログ 2016年06月28日
主役の男達の気持ちがわかりたくなる。でも実際は、味のわからない妻やまわりのOLに近いと思うので、父や上司たちに「すいませんでした」と言いたくなる。
「大阪の味」がいまいちわからなくても、グルメ特集のおいしさとは違う、懐かしくておいしい「この味」を求めて奔走する男たちが滑稽で、親しみが湧きます。その「...続きを読む味」がわかる店や女に恋したり。ああ、男の人って食べ物をこういうふうに食べるんだなあ。「孤高のグルメ」の大阪弁おしゃべりといったかんじで楽しいです。男の人はもっと共感するのか、逆に違和感があるのか。あったかい食べ物が多いので冬に読むのがいいかも。
Posted by ブクログ 2019年06月06日
大阪の食がおいしそう。たこ焼きもお好み焼きも大阪での市民権を得たの、わりに最近やったんや。
ちょっと前の時代が舞台なので大阪弁でも使わないの多い。
Posted by ブクログ 2013年05月23日
お好み焼き、たこ焼きが食べたくなる。
子どもの頃、父がわざわざ車まで出して買ってきていた、たこ焼きを思い出した。普通のたこ焼きよりも2、3倍は大きく、でも柔らかくてソースがしみしみでおいしかった。
あとは、その昔偏食でたこが苦手だった頃、おばあちゃんとおばさんと、神社のお祭りかなんかに行って、た...続きを読むこ焼きを買ってもらって食べた思い出。たこが入っているのに気づかなくて食べていたら、なんか誉められたなぁ。
そんな、食べもんの思い出が次から次へと出てくる。
それにしても、食べもんて不思議。元気のもとになることもあれば、病気のもとになることもある。ええ塩梅でお付き合いしていきたいもの。
この本に出てくる食べもんみたく、ふんわりやさしい気持ちになれる本。
Posted by ブクログ 2012年10月21日
大阪の街を舞台に食で繋がる男女の関係を描いた短編集。
20年以上前に書かれた作品ながら、まったく古さを感じない。
ただコテコテの関西弁が頻出するから、そのあたりが気になるとダメかも。
並々ならぬ食へのこだわりと、男女関係の難しさを両方味わえる一冊。
大阪(関西)の味とどれくらい親しいか、家族は...続きを読むいるのか、大阪が好きかなど、楽しむには複数のハードルがありそうだけれど。
Posted by ブクログ 2012年07月23日
田辺さんの小説は、そのパワーのある文章力でグイグイ読まされ、読み終わった後に心がスカッと明るくなるものが多くて大好き。
特に食べ物が出てくる小説は好き。食べ物が何せ美味しそうに描かれているし、登場人物たちの食べっぷりの良さが気持よく、食に対するこだわりにも可笑しみがあって、ニンゲンの幅の広さ、器の深...続きを読むさ等を感じさせてくれる。田辺さんの温かい目線で一緒に見ることによって、ヒトの可愛げや慕わしさを堪能できる。柔らかい関西弁も目に(耳に?)心地よい。
Posted by ブクログ 2012年02月18日
短編集。
おっさんと恋と料理と大阪。
よくもまあこんなに似た話を何話も書くなあというかんじ。
ぜんぶおなじでぜんぶおもしろい。
田辺さんの点(、)が多い独特なリズムの文章は心地よい。
Posted by ブクログ 2010年08月11日
田辺聖子の「笑っといたらええわ!」ってかんじ満載。関西人って食のこだわりあるもんね。それを扱ったのまた関西人としては面白くってよかった。どれも主人公が男性だったなあ。やっぱ田辺聖子は主人公は女性のほうがいいなあと思う。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
うーん。悪くないけど、主人公の男の人がなんか好きになれないな〜。自分ではなんにも行動しないくせに、文句だけ(心の中だけにしろ)言うのは好きになれないです。食べるばかりで、作る描写がない(作るのを見てるだけ)のもいまいち。
食べ物を題材にした短編集なら、『恋はさじ加減』(平 安寿子)が今のところ一番好...続きを読むき。