感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年05月04日
とても好きな作品が増えました。
母親は幼い頃に亡くなり、再婚した父は海外へ。継母である梨花に引き取られ、梨花の再婚で新しい父と暮らす。さらに離婚した梨花は次に森宮さんと再婚し、また離婚。全く血の繋がらない父森宮さんと暮らす高校生優子。どこか淡々としているのは、「誰かと離れて新しい環境」を受け入れるた...続きを読むめに自然に身に付いたスキルだろう。
うーん。確かにこれで悩みがないわけない。担任の先生も心配して当然の生い立ちなのだか、悩みも困っていることもない。大人に振り回されている様な人生だけれど、2人の母親と3人の父親は優子をそれぞれ大事に想い、強い愛情を持って育ててきた。
梨花の勝手な思いつきのような行動も強い愛情から。
血の繋がらない娘を育てる森宮さんの淡々として、ちょっとズレているけど愛情深いところも最高だった。
みんな、ちゃんと親子で愛に溢れる一冊。
Posted by ブクログ 2024年04月30日
子に対するそれぞれの親の愛情深さに触れるたびに、涙が出そうになった。
主人公は確かに複雑な家庭環境にあるのに、悲観的にならずに、どこか達観しつつ明るく過ごしているようだった。
自分が同じ状況になったら、主人公のようは楽しく過ごせていなかったのでは無いだろうか。
寂しい気持ちを心から追い出すために敢...続きを読むえて考えないようにすることもあっただろう。子どもなりに動揺していただろう。それでも、冷静に自分の置かれた状況に慣れていく努力をする主人公には憧れるしかなかった。
Posted by ブクログ 2024年04月29日
「親から子に命のバトンをつなぐ」といった内容の、ありきたりな感動小説だろうと正直あまり期待していなかった・・・
それぞれの親が主人公である娘(優子)に限りない愛情を注ぐ一方、さまざまな事情を抱え葛藤する。それに対し、優子が子どもながらに物事を理解しようとしたり、時には驚くほど冷静な捉え方をするのが...続きを読む印象的。親の職業や性格も多様で、中には側から見れば眉をひそめてしまうような者も出てくるが、優子に対する気持ちが率直に描かれており、綺麗事を並べられるよりもよっぽど腑に落ちるものがあった。
形は違えど親は親であり、親子を定義づけするのは無意味だと思わされた1冊。まもなく第一子を迎えるというタイミングで、この物語に出会えてよかった。
Posted by ブクログ 2024年04月29日
家族愛を考えさせられた。主人公が捻くれたりせずに周りの大人の善意や愛情を受け取っているのが良い。りかさんの愛し方が極端だけどまっすぐで泣ける。
Posted by ブクログ 2024年04月29日
始まりも、え?転生物?と思って
しばらく状況が掴めなかったり
半分くらいまで、あれ?これ何の物語?と
思わされたりしましたが
とにかく第二章からの怒涛の展開に
心が震え、揺さぶられました。
瀬尾まいこさんは本当に「家族」を書くのが上手い。
血がつながらなくても家族になれる
家族とは、親とはを深く考...続きを読むえさせられ
そして思い知らされました。
自分の為だけに生きるのはしんどい。
子供の親になり未来が2つになる。
その輝かしい未来を守りたいと
みな子供のために頑張れるのか…と。
自分もこんな親になりたい。そうありたいと
強く思いました。
この作品にこのタイミングで出会えて良かった。
とても良い心得が出来ました。
ありがとうございます。
Posted by ブクログ 2024年04月26日
素敵だった。家族の形が変わることは一見辛いことだと思われてしまうけれど、悩みがないことが悩みだという優子。本当にたくさんの形の愛を与えられて過ごしてた。森宮さんとの絆はもう血の繋がりは関係ないんだと思わされた。未来が2倍か、私もそう思える日が来るのかな。素敵だな。もう少し大人になったら、未来へバトン...続きを読むを渡す幸せを味わうことができるといいな。楽しみ。
Posted by ブクログ 2024年04月23日
読書会のために再読
やはり何度読んでも良いものは良い
映画も観たので、映画で追加された設定なんかもちゃんと原作を読み込んだ上での事だったのだろうなと思える
冒頭で、「悩みがない事が悩み」というくらいに、優子は不幸ではない
生い立ちの情報だけを見るに、一般的に複雑な事情や背景を想像されるだろうけ...続きを読むど、それは本当に幸せな事だと思う
だからこそ「平凡に生活していることに引け目を感じなくてはいけないなんて、それこそ不幸だ」というのは本当に不幸だと思う
優子の不幸というか、後悔というか、心残りとなっているのが、親を選んだ経験
「友達は、またできる。だけど、私と血のつながった、赤ん坊だった私を抱いてくれた父親を手に入れることは、二度とできない」
「――――子どもは親を選べない―― 親を選べないなんて不幸だという意味だろうけど、親を選ばないといけない場に立つのだって、苦しい」
と後に語っているしね
小学5年生当時、父親ではなく友達を含めた今の生活の継続を望んで選んだ梨花さん
最初に読んだときには、普通は父方の祖父母に預けられるだろうにと思ったものの
梨花さんと結婚してからは徐々に疎遠になっていった描写の事を考えるに
多分疎遠になった理由が色々とあったのだろうなぁと思う
各親がそれぞれの愛情を以て優子に接しているのがいいと思う
私個人の経験もあるけど、自分の事以上に子供の事を考えるというのは、独身の人にはわからない感覚かもしれない
そして、それぞれが何かを優子にバトンとして渡しているようにも思える
小説には名言されていないけど、映画ではそれぞれの親から何を教わったのかを優子が独白するシーンがあって
物語の解釈一致と思いながら観てた
まぁ、優子がバトンのように渡されていくという意味の方が大きいのでしょうけど
個人的にはこっちの解釈の方が好き
原作の見当違いな改変が多い映像化業界において
こういった補足を詰め込む人達は大事にしたいところ
原作小説は森宮さんとの関係が主に描かれているけど
映画だと梨花さんとの関係が主軸になっているように感じる
原作では最後まで読んでも梨花さんの深いところまでは同意できなかったけど
映画では、梨花さんが優子を水戸さんから奪う程に愛した背景や、泉が原さんの元から森宮さんとのところに引き取って自ら姿を消した理由もある程度は納得できた
Posted by ブクログ 2024年04月13日
「僕らのごはんは明日で待ってる」ぶりの瀬尾まいこさん、とっても良かった!!
何が良かったって終始ほっこり、そして最後はしっかりハッピーエンドというか、ちゃんと終わってくれて読み終わってスッキリ〜って感じ( ^ω^ )
森宮さんが最後まで良い父親すぎた!親がみんな良い人すぎて、何回親が変わっても毎回し...続きを読むっかり大切にされる優子は幸せだと思う。
優子が最後まで森宮さんって呼びつつもお父さんとかパパより愛着のある呼び方みたいなこと言ってて良かった。
Posted by ブクログ 2024年04月13日
親が数回変わっている優子は、それぞれの親から形は違えど、無償の愛を受けて育った。
子どもを育てるということは、明日が二倍になる。自分も未来だけでなく、子どもの未来も共有できるという言葉に感銘を受けた。
Posted by ブクログ 2024年04月08日
心がほこっと暖かくなって、人をもっと信じてみたくなる。最近の家族関係って、毒親とか親ガチャとかの言葉に代表されるように、ネガティブな話題になることが多いけど、本作では、家族や愛の素敵さに浸ることができる。家族って、愛って、本来こうであるべきだよな。読後の余韻はとても暖かく、幸せになれる作品。
Posted by ブクログ 2024年04月06日
最近自分の中で瀬尾さんブームが来てます。読後感の心地いい作品ばかりで癒されます。
今作は映画化もしており、私も作品名は知っていましたが、映画は見に行かなかったので、新鮮な気持ちで読めました。
冒頭で、「母親が2人、父親が3人、家族形態は7回も変わった」とあったので、不穏な生い立ちを想像し、暗い物語...続きを読むをかと思ってしまいました。しかし、全くそんなことない、たくさんの親からの深い愛情に溢れた素敵な物語でした。
特に家庭環境について悩みもなく、なんてことない日常を送ってきたかに思われた主人公の優子。しかし、今まで「親」という存在と何度も別れてきたが故に、心の奥底では、いつか離れていくのではないかという不安がずっと付き纏っていたのではないかと、物語を読んでいて思いました。
そんな不安を払拭してくれるかのように接してくれる森宮さん。そんな優子の幸せを一番に考えてくれる彼が最後の父親であって欲しいな、と私も読み進める中でずっと願ってしまいました。
森宮さんが特別愛情深かったとかそういうわけではなく、今作に出てくる優子の「親たち」はどの人もそれはそれは愛情深く、実の子供でもない子に対してここまで人は頑張れるものなのかと涙しました。
『私の親である人は、あまりにもたやすく子どもを優先してしまうのだから』(本文より)この文章で私の涙腺は崩壊しました。
優子も言っていたように、一読者である私にも登場した親たちに順位をつけることなんてできません。みんながみんなそれぞれの形で、優子に最大限の愛を向けていたように思います。
第2章の優子の大学卒業後のお話は涙無しには見られません。この本との出会いは私にとってかけがえのないもの素晴らしい物になりました。まだこの本を読んでない方や友達に強く勧めたい小説になりました。
Posted by ブクログ 2024年04月06日
途中から涙が溢れて止まらなかった。
親とは血が全てではない。
愛情をかけて育ててくれた人 それが自分の親である。
暫く余韻が凄そうです。
ぜひオススメしたい本。
Posted by ブクログ 2024年04月01日
状況や理不尽に振り回されて、マトモに向き合うことを避けていたことに自覚するところはよかったです。
「自分は傷ついている」ことに向き合うのってしんどいですよね。
でも、そのことと、今までのすべてのことに祝福を与えるような大団円のラストはよかったです。
いい面も悪い面も同居させるって、すごいバランス感覚...続きを読む。
本当の意味で、わたしってちっとも不幸じゃない!
Posted by ブクログ 2024年03月27日
家族の形は、人それぞれ。
色んな事情を抱えているし、他人の家族を理解することなんて到底難しい。
しかし、家族も、一人と一人の人間関係に過ぎないんだなと。
愛せるのは、自分が生んだ子供だからなのか、愛を感じるのは生みの親だからなのか。
きっとそうじゃない。親と思えば親だし、子と思えば子なんだなと感じた...続きを読む。
感動した。
Posted by ブクログ 2024年03月24日
初瀬尾まいこさんの作品でした。
映画の予告を目にして、気になっていた作品。
タイトルから家族のストーリー/バトンで、世代交代の作品なのかなと思っていましたが、内容は斜め45度でした。
現代社会では、家庭が複雑だとこんなにも純粋に育ってくれる子は少ないんではないかなと思いつつ、こういう心温まる家庭...続きを読むっていいなと思いながら読んでいました。
瀬尾さんの作品は選ばれる言葉が優しくて、読みやすいので、読書初心者でも読みやすい作品かなと思い、星5にしました。
Posted by ブクログ 2024年03月23日
家族とは大切な時間をどれだけ共有できたか、それに尽きると思う。
幼少から大切な節目に親が変わり生活も変わっていったけど、その時々で幸せだったからこそ、最後のリレーにつながったのは、みんなが優子のためを思っていたからこそ。
森宮さんの優子を思う行動・言動が本当に心の底からいい人そのもの。
前向きで...続きを読むありながら、意味のわからない話の展開など、家族愛に満ち溢れているのがとても感じた。
中高生に読んでほしい本というのも本当に共感できる。
親は思っている以上に子の幸せを願っていると、少しでも感じてくれるといいなぁ。
Posted by ブクログ 2024年03月23日
だめだ、中盤まではゆるゆるとした展開にちょっとしたドラマを見ているような気持ちで読んでいたけれど、第2章に入ってからの怒涛の展開!
後半に至っては涙と鼻水で大洪水に溺れ、胸が苦しくなりながら読み切った。
読みながら父と母のこと、そして自分の結婚式のことや実家を出た時のことを思い出して2人の気持ちを...続きを読む想像したら話の流れも相まって涙が止まらなくなった。
確かに愛されていた、それって日々の生活では見えにくいけども大切で過ぎた後に気付くんだなと思った。
そして、これからでもまだ間にあう、自分が大切にしたいと思える人には沢山愛を伝えたいと思った。
⚫️少子化時代の「育児のすすめ」である。何をしたら自分が満たされるのかはよく分からないから、自分のために生きることは案外難しい。しかし、自分より大事な子供のために生きることは、自分を確実に満たしてくれる。⚫️育児のある人生は幸せで、育児のない人生は多分つまらない。お金で買えない生きがいを得られる育児...続きを読むのコスパは悪くないのだ。⚫️さて、主人公の義母梨花について、自由奔放というより自儘独善を感じるが、周囲の男達は途方もない器のデカさで接している。現代女性の理想的男性は大度量の持ち主らしい。自分にはムリっぽい。
ずっと穏やかな様子で進んでいくこの話の中で、泣くことはないだろうと思いながら読み進めていました。
けれど、読んでいく中で主人公の優子がいかに愛されているかを感じ、最後には涙を流してしまっていました。
穏やかに心に染み込んでくるような優しさが詰まっていると思います。後味スッキリと読み終えることができる...続きを読むお話でした。
ニンニクたっぷりの餃子、始業式のカツ丼、メッセージいっぱいのオムライスなど、愛情たっぷりの料理を作る森宮さん、また優子に関わった親たちの真の愛に胸が温かくなリました。
特に、親が子を育てることは明日が2つに、未来が2倍になるという一文に感動しました。
読む前はあらすじを見てどういうことだろうって思っていたのですが、読むとスッと心に入ってくる温かいストーリーで、読んで良かったなと思いました。
優子さんの性格もいいのか、周りの大人の気遣いに、
本当に心が温まりました。
付き合った彼氏達も、素敵な子だったですね。
親が何度も代わり、人に言えない虚しさや腹立たしさを感じる事もないほどの
新しい親達。現実には居ないだろう
素敵な物語でした。
これは優子ちゃんのお話のようで、じつは森宮さんのお話だったんだと思う。
本当に場面展開といい、言葉選びが秀逸で、季節の移ろいなどの表現も美しく引き込まれました。
優子ちゃんと森宮さんの会話にクスッと笑えて、森宮さんだけでなく登場人物がみんなそれぞれ温かくて。でも要所要所のそれぞれの親たちの言葉に...続きを読む重みがあって。。梨花の明日が2つになるって言葉や、どんな時もごはんを作る森宮さんの姿、2章の最後の方、夕食後のデザートの時、森宮さんが優子ちゃんに掛ける言葉の部分では思わず声をあげて泣いてしまいました。きっとまた、時々読み返します。大切にしていきたいと思える本です。
どこか力が抜けた淡々飄々とした しかしユーモアを含んだ語り口が好きでこの作者の作品を何冊も読んでいるが、今まで読んだ作品の中では文句なしにこの作品が最高の出来である。最後の盛り上げ部分も絶叫型ではなくいくらかユーモアをふくんでいるのに、それでも感涙してしまった。数多くの父親 そして母親の嫌味のない人...続きを読む物の描き方が実にいい。もっと星がほしい作品である。
内容を全く知らないまま、まず無料版を読んで、早く続きが読みたくて購入しました。何だか最近の自分を振り返りちょっと心が晴れました。自分の人生、自分の評価、など自分の事ばかり。目を向ける世界をちょっと変えただけで、心が豊かになる事を思い出させてもらいました。登場人物がみんな魅力的です。
Posted by ブクログ 2024年05月02日
優子ちゃんが、どんな状況下でも悲観的にならず物事を対処していく姿に学びを得た。幼いながらの客観的な考え方に少しのやるせなさを感じてしまう。森宮さんはいつまでも森宮さんの生き方をしてほしい。
Posted by ブクログ 2024年04月13日
「明日が2つになる」「自分じゃない誰かのために毎日を費やす」この言葉がとても刺さりました。
血の繋がりのない親子といえど愛情があれば本当の家族になるってことを教えてくれた本でした。
自分のために生きることで精一杯だけど、誰かのために毎日を過ごす時が来たその時に、この本の内容を痛感するだろうなと思...続きを読むうととてもワクワクします。
とてもほっこりして暖かくなれる作品でした。
Posted by ブクログ 2024年04月12日
「明日が二つになる」と言うセリフが心に刺さった。誰かを思う事。誰かの為に生きる事。それは自分を犠牲にする事ではなく、自分の人生を、心を豊かにする事だと気づきました。無償の愛を注いでくれる大人達と、それに応えようとする優子の優しさや強さに胸を打たれました。
Posted by ブクログ 2024年04月09日
森宮さんは変わり者ではあるけど、愛情が深く、初志貫徹を貫ける意志の強さを持つ良い男である。
優子にとっての揺るがない父親、実家というものを初めて与えてくれた人物が、血縁関係のない森宮さんである事に感慨深い気持ちになりました。
親とは?血の繋がりとは?という事を考えさせられるお話でした。
Posted by ブクログ 2024年03月31日
今年度の最後に、継承系の作品。
親が何回も変わっている高校3年生の優子の過去と現在、そして未来へと紡がれていくバトンの話。
2019年の本屋大賞受賞作。
設定の割に暗くはなく、淡々と物話が進んでいく、ハートウォーミングな作品。食べ物が美味しそう。
特に、最終盤での森宮さんの視点からの場面では、
...続きを読む心が熱くなるものがあり、読後感は良かったです。
映画も観ましたが、原作と大分違っていて面食らいました。水戸さんチョコレート工場⁈
Posted by ブクログ 2024年03月29日
不幸な事は何も無いと冒頭で宣言しつつ、やっぱり内心思ってる事があって、でも気遣いが出来て今をありがたいと思える素敵な主人公だった。
子供は親を選べないけど、人それぞれの愛情を受けてそれに全部気づいて感謝できて凄いなと思った。
でも子供を置いてけぼりにして離婚するのは参考にしちゃダメだと思う。
映画も...続きを読む観てみようと思った!
Posted by ブクログ 2024年03月24日
最近、テレビを見たりして休日だったのもありあまり読書の時間を取れなかった分読み終わるのが遅くなってしまった。でも、元々読むスピードが早い方ではないし学生時代はサボることも多く何ヶ月もかかっていたけれど、やっと1ヶ月で400ページと少し分厚めの本を読みきれた。
主人公の優子みたいに何回も苗字が変わるの...続きを読むは少し特殊だと思う。しかし、現代では離婚するのは珍しいことではない。
たしかに、物心既についた時から親が変わるとお父さんやお母さんといきなり呼ぶのは難しいだろう。
でも、それを強要しない親たちも良い人だなと思った。親が変わるって言うと、可哀想とか思う人が大半で意地悪されるイメージがあるけど、みんなが娘として愛してくれるこんな家族もあるんだと知れた。パートナーとはまた違った他人と住むって貴重な経験だと思うからどんな感じだろうと不思議に思った。
Posted by ブクログ 2024年04月12日
家族の在り方、愛の受け方について考えさせられる。
ある意味自分や周りの環境のことを客観視し生きていながらも、家族との関係が拗れると意外と脆く影響を受ける。
自分は愛に包まれていると感じるだけで人は強くなれる。
親も所詮ただの人間だから、正解なんてない中、もがいてでも幸せを願う様子に心が打たれた。
...続きを読む・自分より大事なものがあるのは幸せだし、自分のためにはできないことも子どものためならできる。何をしたら自分が満たされるかさえわからない。どれも正解のようで、どれもどこか違う
映画化された映像を先に見たので、森宮さん=田中圭さんに完全になってしまっていました(笑)
あっと驚くような展開は出てこないけれど、ジワジワと染みてくる人と人の間に生まれる優しさに、心が温かくなります。今の季節、読むのにピッタリかもしれませんね。
誰かを大切に想う
誰かから大切に想われる
受け取っ...続きを読むたバトンを、私は誰かに渡せるのだろうか…
Posted by ブクログ 2024年05月01日
可もなく不可もなくいい小説。
不遇な境遇から主人公が成長していく話。
しかし主人公は結果的に晴れやかな気持ちでこれからの人生も過ごしていくだろうと思った。
Posted by ブクログ 2024年03月24日
読んでいて「すごい家族小説だなあ」と思い、読み終えると「こんなにタイトルが本の内容を表している作品も、なかなかないだろうな」と思った覚えがあります。
幼いころに母と死別、父は再婚したものの、海外赴任をきっかけに離婚し、継母に引き取られた娘の優子。
そして継母はその後に二度の再婚と離婚をして、現在優...続きを読む子は三人目の義理の父と二人で暮らしている、という状況から物語は始まります。
こういう家庭環境の子が実際にいたとしたら、自分はその子に対し、親子関係大変だろうな、だとか、母親に振り回されてかわいそう、だと感じるでしょう。
しかし当の優子は、先生との面談時「親との関係について、特別困ったことはない」と話し、逆に「困っていないことを、周りがすんなりと受け入れてくれない」ことに対して、困惑あるいは諦めのような感情を抱きます。
逆に描かれるのは友人関係の不和だったり、初恋の様子だったり、普通の青春模様だったりします。
読み始めたときは優子が困っていないことに対し「そんなわけないだろう」と思ったのですが、実際読み始めると、お義父さんの森宮さんはとぼけたいい人だし、優子も変にひねた様子もなく、本当に困ってないことに読者の自分も困惑したような気がします。
さらに回想で優子の家庭の変遷が描かれていくのですが、離婚や父との別れ自体は悲しい出来事として描かれるものの、それもすれ違いであったり、運命や人生の結果というか、人間の悪意みたいなものが感じられません。最初はどんなとんでもない女なんだろう、と思っていた継母の梨花さんの魅力にも惹かれ、そのことにも困惑した気がします。
この設定でそれぞれの親の、子を思う気持ちが描かれる、描くことができる、というのが不思議というか、すごいことをやっているな、と思いました。
優子の日常自体は、家庭環境の割には波乱は少なく描かれていくのですが、読んでいくと優子自身の心理の複雑さ、親子関係の微妙な緊張感が、絶妙に描かれていたと思います。
森宮さんに反抗したいわけではないけど、なんとなく遠慮はあって、周りの友人との親子関係の違いを感じたり、そして森宮さん自身もひょうひょうとしながらも、一方で気を使っているのもなんとなく伝わってくる。それでいて関係性は悪くない。この緊張と関係性の良さをどっちも描き切っているのが、またすごかった。
第一章の高校時代から、第二章では成長した優子は結婚を考えるようになり、夫とともにこれまでの親に結婚の挨拶に回るストーリーに変わります。そこでそれぞれの親の感情も見えてくるのですが、子どもである優子に対する向き合い方が、それぞれに心を温かくしてくれました。これだけ温かい親たちなら、いろいろあっても優子がひねくれないのも納得というか。
最終盤もよかった。最後で主人公が変わった、とまでは言えないかもしれないけど、こうやって物語を閉じるのは、めちゃくちゃニクイ演出だなあと思います。
無償の愛や情。なかなかそういうものを信じられない時代になってしまったけど、この小説を読んだ後だと、そうした奇跡はまだ人の中から消えていないと信じられる気がしました。
読み始めてまずは不安な気持ちになった。
「バトンとはなんだろう?主人公?子供?」
子供だとしたらなんだか背筋が寒くなるような物語なのだろうか?と。
理由は人それぞれあると思うが、親が変わるというのは子供からしたら信じていた人がいなくなる、納得出来ないようなことだと思う。
彼女は自分の境遇に適応してい...続きを読むく強さを持った子なんだと感じた。
周りの何人かの親達は優しく、確かな愛情を持って彼女を育て、そこには笑顔があったり、また裕福な家庭だったりと、読み始めて感じた不安は一切無くなっていった。後先考えずに今を楽しむ生き方をする母親には正直共感出来なかったが。
でも、そこで「じゃあ、家族の在り方とはなんだろうか?」と疑問に思った。
この物語を読んでいると私が考えている家族像ってのは「私の家族」であって、他の家族とはまた別なのだと感じる。
そんなの当たり前じゃんと思うかもしれないが、家族=私の家族という考え方がどうしても付き纏ってくる。
家庭を作るという言葉にプラスのイメージを持つ人もいれば、マイナスのイメージを持つ人がいる様に、家族は様々だ。
そんなデリケートな内容を題材にしたこの物語が心温まるもので良かった。
最後に娘のバージンロードを共に歩く父親の考え方、振る舞い方がこの物語を心温まるものにしているのではないかと強く思った。
Posted by ブクログ 2024年03月09日
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母親は二人、父親は三人いる。
そんな境遇に置かれながらも、
決して不幸ではなく、ずっと幸せだった優子。
血の繋がらない親の間をリレーされながらも、
出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた。
やがて優子...続きを読むは、親達の真相と巡る背景を知る。
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それでもこの環境の中で生き抜いていく為に、
強さと逞しさを自然と身に付けていった優子。
そんなタフさと柔軟さは読んでいて清々しく、
またそれぞれの親に甘えない姿勢も格好良く、
珍しく真っ直ぐ好きだと思える主人公だった。
ただ、幼少期時代は子供らしい子供だったのに、
いつこんなにも理解力があり達観できる人間に?
一気に立派になり大人びちゃったなという印象。
実父からの気持ちを無下にするような
梨花のやり方には私は反発を覚えたし、
そんな梨花を受け入れた男達には疑問。
でも優子は常に大人達に振り回されつつも、
その都度お互いがお互いに愛を持って接し、
必要とし支え合って関係性を築いていった。
優子を中心に優しい世界が回っていたので、
結果全ての事柄、全ての人達を温かく思えた。
自分以上に大切な誰かの幸せを願える明日、
バトンが渡され繋がって、続いていく未来。
まあ多少ご都合主義的な流れはあったけど、
家族の在り方について改めて考えさせられ、
血の繋がり、共に過ごした時間、始まり方、
それがどれだけ重要で、大したものではないか
両面から考えることが出来た幸せな物語だった。
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早瀬君の奔放過ぎる人生観は結構危なくないか?
結果オーライ感が否めないよ!優子心広いな!笑
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自分の生活スタイルが目まぐるしく移り変わる
主人公のストーリー。
しかしどんな境遇、事態になっても
それを悲観せず逆に立ち向かい幸せを築いていく。
最後まで飽きずに一気読みしました。
ほとんどの人が泣くという触れ込み通り、なんども涙がでました。
生きていて経験した、人の温かさだったり純粋な愛情のようなものがじんわり思い出されて、つい涙が出てしまう感じです。
でも、誰もがそうだと思うのですが、人生ってそれだけじゃないですよね。必ず。
主人公を複数...続きを読むの親が愛情を持って育てたということがあり得たとして、そんなにキレイな関係や感情だけが存在するとはどうしても思えませんでした。
他人と一緒に暮らすってそんな簡単ではないと思います。
そこがやはりフィクションだなぁと思えてしまって残念な点でした。
人間のキレイなところだけを抽出して固めたような作品だと思います。
なので美しい話であることは間違いないです。