あらすじ
この一冊で世界が変わる、かもしれない。仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。麻雀に勤(いそ)しみ合コンに励み、犯罪者だって追いかける。一瞬で過ぎる日常は、光と痛みと、小さな奇跡で出来ていた――。 明日の自分が愛おしくなる、一生モノの物語。限定の書き下ろしあとがき収録。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大学生時代に出会えて本当に良かった!と思った作品。高校生でも社会人でもない大学生の時に!もちろん今読んでも面白いとは思うけど自分の生活とは違くてあの時は楽しかったなぁ、純粋だったなぁ、とか思っちゃいそう。すごく好きな作品のひとつになった。
Posted by ブクログ
今読んだからこそ仙台や大学の雰囲気も想像できるからよかった気もする。
いくつも分岐点があった人生のなかで、選んだ今のルートを肯定できる材料は、人との縁だよなぁと。
カンジも含め登場人物全員が愛せるキャラクターなのがすごい。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎の他の作品とは少し異なる雰囲気を持つ作品。登場人物達のキャラクターが本当に魅力的で、特に西嶋という変わった人物を他のメンバーが自然と受け入れている関係性が素敵だった。自分も大学生である今の時間と周りの人間関係大切にしていこうと思わせてくれる作品。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎さんの『砂漠』。
仙台市の国立大学に入学した主人公・北村は、軽薄なプレイボーイの鳥井、超能力を持つ南、大学一の美女の東堂、パンクロック好きで熱血漢の西嶋という個性豊かな4人と出会います。鳥井が「東西南北の苗字を持つ仲間を集めたい」と言って麻雀に誘ったことをきっかけに、5人の交流が始まります。
日常は大学生らしいボウリング勝負、合コン(長谷川藍子ら短大生を相手にしたもの)、アルバイト、学園祭、音楽(パンクロック談義)などで彩られています。一方で、非日常的な事件も次々と起こります。
仙台の街では「プレジデントマン」と呼ばれる通り魔が出没します。中年男性に「大統領か?」と問いかけては殴る人物で、街の噂になっています。また、南が本物のサイコキネシス(念力)を持つことが明らかになり、超能力を巡る対決も繰り広げられます。
やがて、グループの盛り上げ役だった鳥井が、ホストの礼一が所属する空き巣グループとのいざこざに巻き込まれます。そして、左腕を失うという衝撃的な事件が起こります。仲間たちは深く傷つきますが、互いに支え合いながら、鳥井も少しずつ立ち直っていきます。
大学生活が進むにつれ、5人の関係にも変化が生じます。鳥井は南と恋人関係になります。北村は鳩麦という女性と付き合い始めます。東堂は西嶋に惹かれていきます。
物語の中では、さまざまなエピソードが描かれます。
・捨てられた犬の救出
殺処分寸前だったシェパードを助けるエピソードです。このとき西嶋は「助けちゃえばいいんですよ」と言います。
・超能力対決
南の超能力(テレキネシスのような力で車を飛ばすなど)が本格的に発揮されます。超能力否定派の麻生晃一郎や、自称超能力者の鷲尾との対決や論争も描かれます。
・ホスト軍団(礼一・純ら)との衝突と決着
南の超能力を利用して再び空き巣を行おうとしたホストの礼一たちの犯罪グループを、仲間たちは協力して捕まえます。
大学の4年間はあっという間に過ぎ、5人は卒業を迎えます。就職、進学、地元への帰郷など、それぞれが異なる道へ進んでいきます。しかし、彼らが共に過ごした時間は確かに存在していました。物語は、北村が「砂漠」にたとえられる社会へ踏み出す場面で締めくくられます。北村は「いずれ仲間の記憶も薄れ、ばらばらになるかもしれない」と思いながらも、胸の中で静かに呟きます。
――「なんてことはまるでない、はずだ」と。
社会という「砂漠」に踏み出す前の、かけがえのない時間――それはまるでオアシスのようなものです。作品は、その時間を爽快感と一抹の寂しさとともに描いた青春小説です。西嶋はこう言います
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」
青春小説ですし、なんて人間讃歌なんでしょうね。
伊坂幸太郎さんの小説、まだまだ本数は読んでいないのですが今まで読んだ中で一番心に刺さりました。心が苦しくなるくらい。
こんなにキラキラした若い感性を、私はどこにおいてきてしまったんでしょうね。
Posted by ブクログ
大学2年生の春休み。
1ヶ月の長期帰省をしている。実家で妹の勉強を教えるという時給2000円の高額バイトをこなしながら読破した。大学生の自分にとって刺さる1冊。普段あまり本を読まないがこれからは本を読んでいこうと思えた本。続けばええんやけどな
Posted by ブクログ
人からおすすめされて読みました。
少し分厚いなと思ったのですが、かなり読みやすかったです。学生の時の一瞬一瞬は本当に大切な思い出だなあと改めて思いました。
Posted by ブクログ
1番最初に感じたのは、この小説を大学卒業前に読めて良かったということ。昨日看護師国家試験が終わって、ずっと読むのを我慢していた砂漠。ようやく読めた。ストーリーとしては大学生活4年間の日常やちょっとした事件なんかを春夏秋冬(1年春、2年夏、3年秋、4年冬)になぞらえて描いている感じ。タイトルの砂漠ってなんだろう?って思ってたけど、砂漠=社会ってことみたい。大学生活が終わったら社会という名の砂漠(どこに進むのも自由で自分次第、正解も不正解も誰も示してくれない世界)に放り出されることになる。大学までは勉強して、必要な単位を取っていったらある程度明確な基準の下評価されてそれを基準に生きていけばいいけど、社会に出たら選ぶ職業も、住む場所も、何にお金を使うかも、誰と付き合うか、もしくは付き合わないかも、何の基準もなく自分で選んで生きて行くことになっていくんだなという実感した。私は1年進学することになってるからあと1年のモラトリアムがあるけど、それが終わったら向かう先は砂漠だなと思った。この小説は大学1年生の時に読んでもまた違った感想を抱いたのかもしれないけど、大学4年生で、卒業を間近に控えていて、単位も取り終わって、国家試験も無事終わって、っていう大学4年間でやるべきことはもう終えていて、大学生活楽しかった!入学する前に想像していたよりも何倍も良い4年間だった!と思える4年間を過ごせたからこそ感じる思いがたくさんあったと思う。「学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ」という学長の卒業式での台詞は私にとってもとても印象に残った。たしかに、この4年間はオアシスだった。勉強も、実習も、国試勉強も大変だったけど、部活やバイト、3年付き合って別れた彼氏、奨学金で出会ったたくさんの大切で一緒にいると自分も頑張ろうと思わせてくれる仲間に出会えたこと、高校時代から仲良くしてる友達との旅行、たくさんの思い出があって楽しくて、まさにオアシスと呼べる4年間だった。この4年間を逃げ道にするのではなく、たまに思い出として懐かしむぐらいに留めておきたいと思えるようになった。
Posted by ブクログ
「毎日毎日、わたしたちって必死に生きてるけどさ、どうしたら正しいかなんてわからないでしょ。何をやったら、幸せになれるかなんて、誰にもわからない。どうやって生きればいいか、なんて誰も教えてくれない。お好きなように、と支持されるのは逆に辛い。みんな正解が欲しい。みちしるべが。」
帰る場所
大学生の時以来、10年ぶりに再読した。10年という歳月が過ぎ、人生における沢山のイベントを経験した。再読によって感じたのは"砂漠"は変わらないという事。また戻って来ようと思う。
青春の一冊
gogleのおすすめのサイトを見て購入。
面白くて一気読みでした。
初めて伊坂幸太郎さんの本を読みましたが他のも買いあさってみようと思います。
学生、社会人どちらでも楽しめる一冊だとおもいます!
Posted by ブクログ
長めの小説だが、それを感じさせない魅力的な登場人物と散りばめられた伏線がこの物語が終わるのを、寂しくなる感覚を抱かせる。西嶋のストレートな物言いに惹かれる。
Posted by ブクログ
冷笑が蔓延る現代に刺さる一冊でした。そんなことしてどうなる、考えたところで意味がある?など考える前に行動しろと西嶋に指摘されているように感じました。意味や意義に縛られると何もできなくなります。それを問う前にやってみてはどうか、お前は何をしたのだ、と熱量と芯があって震えました。
登場人物が魅力的で西嶋という人間に触発されて熱されていくのは良い心地でした。第一印象で彼を疎外しない東堂や鳥井の器量は本質や内面を捉える余裕があって大人でした。鳥井は持ち前の大らかさ・大雑把さで、東堂は自分の価値尺度で西嶋を捉えていました。
「西嶋は臆さない」。この一文で彼を表していることも個人的には彼の魅力を一層際立たせていました。ただそれだけのことが、私には憧れの対象でした。人の目が怖い、そもそも人が怖いという気持ちが私にはあります。西嶋は虐められた過去がありながらもそれを乗り越えて、恐れず人間に自分の考えを主張していました。彼のような人間に出会う気はしませんが第一印象で決めていてはいけないなと思います。
他人が怖いから人と話さないことは、私が臆して逃げの一手を打ち続けていることに他なりません。彼に相談すれば説教されそうです。
「いつまで逃げているつもりなんですか。こうしている間にもアメリカは戦争の準備を始めているんですよ。人間を恐れている間にアメリカが人間を駆逐していきますよ。恐れている暇なんてないんですよ。ニーチェが最も恐ろしいことは何もしないことだと言っていました。あなたは今、最も恐ろしいことをしているんですよ。だからね、人間と話すことくらい、なんてことは無いんですよ。早く戦争を止めることくらいに重要なことはありませんよ。ところでこれから麻雀をしますからね。」
Posted by ブクログ
5人の大学生たちのキャンパスライフが描かれています。大きな事件が起きるわけでもなく淡々と物語が進んでいくのですがどこか読んでいると前向きな気持ちになっていきました。特に西嶋の考え方が印象に残って面白いことは自分で起こす!という前向きな考え方がすごくいいなと思いました。
Posted by ブクログ
私にとっての初伊坂幸太郎作品。
書棚には、実は未読作品が他にもあって、でもまだどれも読めておらず、青春真っ只中作品だと思って読みました。
学生生活に麻雀は付きものなの?と周囲に確認しました。そういう生活からはかけ離れていたので。
一年間の話なのかな、と思ったら、4年間のお話で、彼女ができるとか、彼氏ができるとか、そんな経緯も面白いような、不思議なような…
青春だし、学生ならではだし、街の様子も伺えるし、自分の中で今も悶々としていることもテーマになっているし…と、おもしろづくしでございました。
Posted by ブクログ
北村の一人称で書かれていますが、なんと言っても西嶋のキャラが凄すぎて、むしろ、この本の主人公は誰かと問われたら、西嶋だろう、と答えてしまいそうです。
チグハグなようで、自然と溶け込んでいる5人の物語は、なんだか羨ましく、微笑ましく思います。
自分も学生時代に、夜を徹してテーブルを囲み、雀牌片手に朝まで、友達と語り明かした日々を懐かしく、思い出していました。
5人の物語を通して、ノスタルジーを思い出させてくれる小説です。
Posted by ブクログ
再読
少し変わった男女5人の大学生の厳しい社会(砂漠)に出るまで4年間の面白くスリリングな話
友情、恋愛など青春ストーリー要素と伊坂幸太郎ワールド全開の会話やりとりがすごく好き
人間に大切なのはユーモアだと思う
Posted by ブクログ
厚めの割に読みやすかったー!
個性豊かなキャラクターたちの砂漠に行く前の物語。彼らと一緒に青春してる気持ちになれるし、深いようなよくわからないような持論もおもしろい。
じぶんもいつのまにか砂漠にいるよ
Posted by ブクログ
途中、中々読む手が進まず読み終わるのに結構な時間を要してしまったので星4。だが、モラトリアムの贅沢さと滑稽さを充分に描かれていて、私自身は専門卒で大学生活に憧れがあるのは鳩麦さんと同じだが、追体験したような気持ちにもなり懐かしくもなって心温まる物語だった。西嶋や鳥井の危なっかしさは読んでいて本当にドキドキしたが、それも若さで危うさだなと思った。そして最後の学長の言葉。凄く刺さった。
Posted by ブクログ
大学入学前に読んだけど刺さらなくて、3年になって読んだら面白かった。
最後がいい。個人的に、結局砂漠の中で五人は疎遠になってしまうと思う。大学の人間関係ってそういうものだから。
でも、それも含めてモラトリアムの青春で良いし、あの4年間は紛れもなく人生の宝物になるだろうな〜。
Posted by ブクログ
伊坂小説トップ3みたいなYoutubeで、大学生活を描いた青春群像劇、と紹介があった
内容には触れないながらも、あまりにも褒め称えるので、読んでみたのだった
確かにそのまま青春群像劇
砂漠に旅に出たりするのかなと思いきや、砂漠は全く出てこず笑
大学生活がオアシスで、社会人生活が砂漠、という比喩のようだ
別にそういうわけでもないと思うし、もはや青春時代をとっくに過ぎた自分からすると、より若い10代や20代には刺さる物語なんだろうと思う
速読で2日間で一気読みできた
多分消化率は通常読みと比べてそれほど大差ない
さわやかどんでん返し
伊坂幸太郎さんらしさ全開の青春小説。
ライト文芸キャラクター小説寄りで、小説が苦手な方でも読みやすいと思います。内容も万人受けするものですので、後悔はしないでしょう。
また、叙述トリックもストーリー上の必然性があって無意味などんでん返しではなく、各所にある伏線からも伊坂さんのフェアプレイ精神を窺えて非常に好印象です。
自信を持ってお薦めできる一冊です。
すんなり入ってくる学生生活
歳を重ねて学生たちが主役の話が読めなくなっていました。照れなのか、嫉妬なの…理由ははっきりさせたくありません。
後書きに読者からの支持が高いとありましたが、自分がこの物語をすんなり読めたのは、作者の作品だからなんだと思います。主人公達が学生であろうとなかろうと、起こる事件に対応していく様に好感がもてたというか。
そして、砂漠に踏み出していった彼らのその後の物語を読みたいと思っています。
Posted by ブクログ
普段ミステリーを読むことが多いので、はじめは間延びしちゃってる感じがあったけど、どんどんなんだかリアルにも思えてきてじわじわ読んでいた。
いわゆる普通の大学生とは違ったキャラの人がたくさんいたが、なんとも心くすぐられた。
Posted by ブクログ
ただただ懐かしく美しい大学時代の青春物語。素敵な仲間がいて、事件や恋愛や色々ありながらも淡々と過ぎていく日々を描いた優しい話で、自分の大学時代を思い出して懐かしく感じたり、素敵な仲間に囲まれた主人公を羨ましく思ったりした。
ただあまり特別なことを描いていないこともあり、読む手はそんなに進まない。私自身もこの物語の人物同様に大学時代を仙台で過ごしており、描写している風景がかなりわかる上でもこの程度なので、めっちゃくちゃ面白くて読む手が止まらない!みたいな物語ではない。穏やかな読書体験をしたいときに読みたい一冊
Posted by ブクログ
帯に【何回読んでも新鮮!】と書かれていたがそれは違うかなと思った。
色んなタイプの大学生が仲間に囲まれた自由な大学生活を過ごしていて羨ましくなる。
Posted by ブクログ
めっちゃ烏滸がましい感想を書く
伊坂幸太郎さんの小説を何冊か読んだ私からしたら、あこれは、後で伏線になるやつだと勘ぐってしまってすこし物足りなさも感じた。殺し屋くらいハードなヒリヒリが私にはもう少し必要。
麻雀も勉強が必要。
Posted by ブクログ
思っていたよりもスラスラ読めていい、読んでいるうちにキャラクターに愛着や親しみが湧いてきて読み終わるのが惜しかった。
作中に出てくる莞爾のような、キラキラしたザ・陽キャという物語ではないが、そこがいい
大学や学生時代を懐かしみたい人はぜひ
星3.9
Posted by ブクログ
ずっと読みたかった本。
伏線もたくさんあって、盛り上がる事件もあるのに、学生目線の語り口調のためか、終始、どこか中途半端な、ぬるい感じがある。
そこに大学生感がよく表れてもいるけど。
もっと一所懸命な、清々しい夏休みみたいな大学生生活があることも知っているので、みんながこんなぬるい感じじゃないけど、まーいるよね、こーゆー大学生も。という感じ。
登場人物は愛すべきキャラがたくさんいて、楽しかった。
ただ期待が大きかったためか、読み応えはなかったなぁと思ってしまう…。
きっと好みの問題だけど。
Posted by ブクログ
主人公の大学生に4年間で起きた仲間との思い出話。
作者らしく恋愛の部分はかなりアッサリした表現。
細かい伏線もキッチリ回収は当然の仕上がり。
20年前の作品なんですね〜。