あらすじ
家裁調査官・陣内と武藤が出会う「少年たち」。報道される事件と、実情が違っていることは少なくない。『チルドレン』から、12年。罪と罰をめぐるものがたり。
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面白かった。ゴールデンスランバーなどの派手なストーリーではないけど、タイトルにあるように、過去の事件やその傷が時を経て浮き沈みする描写が心に残った。善とも悪とも言い切れない事件の加害者、被害者の心情がとても良かったし、伊坂幸太郎らしく、最後に伏線が回収されていくのが心地よかった
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チルドレンの続きにあたる小説
前回は陣内という気持ちのいい男の物語だったが、本作のほうが少年犯罪にフォーカスした話のように感じた。
犯罪は犯罪。けれどその裏には無数の「でも、」があるかもしれない。未来がある少年だからこそ、その「でも、」が重くのしかかる。
陣内の爽快なキャラがやはりいい。『ほら、できたじゃねぇか』大人になってそう言えることのカッコ良さ。
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私は子どもと携わる職業についている人間なのですが、子どもと携わるにあたって、子どもとの約束を絶対に守るというのは1番大事だと思って関わります。そこに大小はなくて、子どもにとってこの人は自分との約束を守ってくれる、安心できる・信用できる大人なんだと思ってもらうことが必ず必要だと思うからです。陣内は変わっているし破天荒でめちゃくちゃだけど、子どもにとってどれだけ信頼に足る大人なのかとなんだか悔しくも爽やかな気持ちで読み終えられる大好きな作品の1つになりました。
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陣内シリーズ2作目。交通事故の加害者と被害者の問題と少年犯罪、と『チルドレン』より重いテーマを扱っているのに陣内さんは良くも悪くも変わらなくてそれがこの作品の癒しポイント?にもなっていた気がする。白黒はっきり付けられない、やるせなさが残る結末。だけど、誰か見ていてくれる、気にかけていてくれる人がいることは凄く幸せで救いがあることなのだと気付かされた。
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陣内がとてもかっこよかったです。
「俺がかっこいいのは当たり前だろ」と陣内に言われそうですが……。
陣内だったらこんなセリフを言うだろうなと、頭の中で再生されてしまうほど、今回もキャラクターが際立っています。
本書では「未成年の犯罪と更生」というテーマが描かれていますが、個性豊かなキャラクターのおかげで難しくなりすぎず、クスッと笑ってしまう場面の中に人間の核心に触れる心理が含まれていて、ハッとさせられました。
また、普段あまり考えることのない「罪の重さ」についても、改めて考えさせられました。
さらに、「ちゃんと仕事をする」の「ちゃんと」は、何に向かっての「ちゃんと」なのかと考えさせられました。
ときには上司やルールにとらわれず、自分が大切にしたい信念に向かって「ちゃんと仕事をする」という仕事観も大切だと感じました。
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どこが?と云われれば難しいが
陣内が なんかハードボイルドだな、カッコいい。
て思たよ。
振り回される武藤が可哀想で笑える。
武藤はみんなに振り回される。
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優しさは優しさのかたちをしていないのかもしれない、もしかしたらはた迷惑なそんなものなのかもしれない
あの少年が声を震わせているところにぐっときました
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第二段
今回も軽やかなタッチで、テンポよく読み進んでいく感じ!
当たり前だけれど、
それぞれにいろいろな背景があって、
中々見えてこない想いもある
なんだろうな
少年たちが更生へ向かうまでに
どんな人に出会えるのか
それはすごく大事なことなのかもしれない
「一人で考えていても限界がある」
ほんとに、きっとそう
この本でも、
「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
が参考になっていて、また気になってきたかも
あらすじで怖めかなと少し躊躇があったけれど、
読めてとてもよかった!
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家庭裁判所調査官である主人公とその上司である陣内の、法を犯した少年の救済の物語。ある意味主人公である陣内が面白く、特に主人公との掛け合いのユーモアが最高です。扱っている内容が殺人を犯した少年についてだけにユーモアがなければしんどいとも思います。ジャス奏者のチャールズ・ミンガス、ローランド・カークのエピソードを交えた伊坂節も絶妙です。終盤での若林少年達の心を動かす陣内の行動に涙。
解説を見て関連作品があることを知ったが既に読んでいました。つまり全く忘れていました(汗)再読します。
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陣内はやはりかっこいい。短編じゃなくて長編だった。鴨居については残念なことになってるのが少し悲しい。不良少年が更生しておしまい!って話じゃないところが伊坂幸太郎っぽい気がする。最後も希望があっていい。小山田俊がいいキャラしてた。結構すき。
それにしても陣内が漫画描き上げさせるのめっちゃかっこいい。約束忘れてないところもめっちゃかっこいい。
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陣内の態度も言葉も、最後の行動も、全部が不器用で、でも意味があって本当に惹きつけられた
少年法の曖昧さや、家庭裁判所の在り方など、社会的な意義も考えることができる小説。
本当に面白かったし、弁護士なりたての友達に勧めた一冊!
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「チルドレン」の続編。
家裁調査官の陣内と、それに振り回される部下の武藤。
だけにとどまらず、少年やその親、いろいろな人を相変わらず独自の理論で振り回される。
少年犯罪という思いテーマが陣内の破天荒さで中和されて読みやすくなっている。
永瀬や優子といった前作のキャラクターが出てくるのも魅力的。
鴨居が出てこなかったのがちょっと残念。
あるシーンで、今日は3人だけで集まる日というのがあったから、あれ、鴨居は居ないの?ちょっとしんみりした雰囲気がしたのでもしかして鴨居は‥‥と思ってしまう。
調べてみると、「読書のいずみ「座・対談」」というインタビューで「死んじゃっていると寂しいので、どちらともとれるような感じで描いているんですよね」と言っていた。
ちょっと残念ではある…。
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物語の主要人物であるところの『陣内』が魅力的。
もし現実世界にいたとしても、個人的にはかなり好きなタイプです。当たり障りのない平凡な人よりも、少々アクの強いタイプが好みの私に、刺さりました。
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ルールと人間の心情のせめぎ合い。
世の中は勧善懲悪で語れないことばかりで、それは現代だからというわけではなく、いつの時代もそうだったんだろうと思う。昔話に勧善懲悪が多いのは、その方が伝達しやすいから。
そういう根源的な問いを、ここまで説教臭くならずに描写できるのはもう本当にこの人の力そのものだと思う。
それから、毎回思うけど、伊坂幸太郎はかっこいい展開を描くのがうまいなあと。鮮やかな伏線回収に痺れる。
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突飛な言動ばかりだけど愛おしくなってくる陣内という人物。人間として魅力的だよなぁ。
武藤は現実的なキャラクターだから、主人公として読者と一緒に悩んだり感じたりしてストーリーが進むから読みやすい。武藤と一緒になって「陣内さん変わってるなぁ」と翻弄されながらも憎めない。
若林青年には苦しくても頑張ってほしいなと鼓舞の気持ちでいっぱいになったし、棚岡少年には若林のように立ち上がっていけるといいなと応援したい想い。小山田くんはその能力を善の方向に役立てる方法があると素敵!
この本に出会えて、極悪人の犯人ってのはそうそう存在しなくて、たまたま良くない方向につまづいてしまった人も多いのかもしれないと考えることができたかもしれない。
ただ去年読んだばっかりだったのに『チルドレン』の方ほとんど覚えてなくてつらい。再度もアリ。
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チルドレンが面白かったから、期待を込めて読んだらこちらも相当面白かった。
陣内が子供たちから慕われる理由がわかる。
陣内は誰も見捨てないし取りこぼさないし約束を忘れないんだ。
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前回が単行本で今回が文庫本で再読にあたる。陣内がかっこいいことしか覚えていなかった。陣内がやっぱりかっこよかった。
破天荒な言動でむちゃくちゃなキャラクターでありながら、まっすぐこどもたちのことを見て真剣に考えている。言動はむちゃくちゃだけど。
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『加害少年たちの中身と独走家裁調査官』
・陣内の隠すことなく少年と接する姿勢・態度
・不安・孤独・疑いを持つ各人の心情
久しぶりに伊坂幸太郎を読んでホッコリした
そしてこの作品が続編だったとは…普通に楽しんで読めました
Posted by ブクログ
陣内と武藤の小君良い掛け合いや伊坂幸太郎らしい伏線回収も魅力的だが、何より少年犯罪というテーマをジャズと掛け合わせて作品に昇華したことに感激した。非行少年たちの多くは皆それぞれの境遇に「ひどいこと」があり、時としてそれは犯罪として牙を剥くこともあれば、音楽で観客を宇宙まで連れていくことにもなりうる。
家裁調査官という仕事は常に答えのない問いと向き合っていかねばならないが、陣内ならきっとその奔放な振る舞いと先入観のなさで少年少女と真摯に向きあい、奇跡を起こしていくのだろう。
また前作チルドレンが読みたくて
ウィットに富んだ会話とうんちく、張り巡らされたふくせんの妙、何よりステキな仲間たちと織りなす物語、もう一度前作チルドレンを読み直したくなりました。
おまえみたいなやつもいる
久しぶりに著者の作品を読んだ。
面倒くさい登場人物に伏せんではなく、短編が一編の物語を織り成していくのに、面白味と安心感を覚えながら読了。
性善説ではなく、人は関わる人によって善くも悪くも変わるんだと、思わせられます。
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チルドレンの方が、鮮やかに解決してくスッキリ感みたいなのがあって、好きかな。
友人の命日みたいなのが気になって、間に一冊あるのかと思ったけど…ちょっとイヤだ。
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かつて犯罪を犯してしまった子どもとの交流が中心の作品。
陣内という登場人物がミステリアスで魅力的。
ローランド・カークという人のジャズが聴きたくなる
明確な意思のもとの犯罪もあれば周りの環境、社会的な要因をどう捉えるかなど、逸脱した人たちへの救済が描かれた小説
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家裁調査官・陣内と武藤
少年犯罪の被害者・加害者
重いテーマなのに飄々とした陣内のおかげでいい意味で軽く読める
「人の命は別の命じゃ埋まらねぇぞ」と言う一文がある
なかなかに刺さる一文だった。
これだけを見ると一生罪と向き合い許される事は考えてはいけないんだ!ととれる。
過去に脇見運転の事故で死亡させてしまった少年ははたからみれば充分に罪をつぐなって更生している。
でも被害者の近親者からは同じ目に遭えばいいと狙われる…
最近のニュースでも高校生が被害に遭った。あのバスに乗っていた仲間たちは将来どうなるのだろう…
ふとそんな事を考えてしまう一冊。
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時間が和らげない悲しみなどない。
それは本当に嘘ではない。
その出来事によって気持ちが薄れていく時間は人それぞれなんだろうけど。
たまに思い出す事があったとしても、生きている限りその悲しみは薄れていく。
少しずつ
だけど忘れてしまう事は決してない。
水中の潜水艦の如く沈んでいるけど、何かのきっかけで急浮上してくる。
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「チルドレン」の家裁調査官、陣内・武藤のコンビが再び。
家裁調査官の2人が扱うのは少年事件。現実の世界でも、少年事件と言うのは、しばしば問題になる。罪に対して罰することよりも、更正を目的としている為、被害者や世の中の感情としては、甘すぎるのではないかと感じることも多いこと、被害者は名前も報道されてしまうのに、加害者の少年は守られていること。正直、私自身も、この被害者やその家族の辛さに比べ、守られている加害少年は、いったい何なのだろう?と思うことも、過去に1度や2度ではない。
しかし、若林青年の苦しみを知った時に、確かに、加害者と言えど、背景は本当にそれぞれで、一括りで語るのは難しいな、と改めて感じた。それは、少年だけでなく、成人の犯罪でも同じことが言えるのだ。
とは言え、被害者や家族からしたら、相手がどんな家庭に育ったのか、どんな現状だったのか、そんなことは知ったことではない、と言うのも、当然の思いだと思う。
陣内と武藤のやり取りを聞いていると、何だか、起きている事件に対して、会話が軽妙で、重たさを忘れそうになってしまうのだが、
そうやって読み進めながら、重要なテーマについて、考えさせられているのは、伊坂作品の良さなのかな、とも思う。
Posted by ブクログ
前作チルドレンが良すぎたせいで、読む前から期待を膨らませ過ぎました。
ただ、内容自体は著者らしさが存分に出ています。
少年たちの犯罪に真っ向からぶつかる主人公の変化球だらけの熱さには、考えさせられることが多々あります。
少年犯罪の加害者と被害者のどちらの気持ちの、自分なりの方法で解決しようとする陣内に、胸が熱くなりました。
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若林少年みたいに、ちょっとした脇見運転で起きてしまう事件がある一方で、小山田俊がネットで見つける犯行声明や、実際にその人が起こそうとする事件もある。
この二つって一見同じ「事件」に見えるけど、実は全然違うものなんじゃないかと思った。
作中でも触れられていたけど、自分はやっぱり、前者みたいな「本人にそのつもりはなかったけど起きてしまった事件」の方が、後者の「明確な意図があったけど未遂に終わった事件」よりは、まだ情状酌量の余地があるんじゃないかと思う。あくまで個人的にだけど、この対比は結構印象に残った。
あと、この作品で一番印象に残ったのは、陣内の「先入観のなさ」。
自分も武藤と同じで、小林少年のことをどこか危ない存在として見てしまう感覚は正直あった。でも陣内は誰に対しても同じ態度で接していて、その裏表のなさがあるからこそ、自然に関係を築けてるんだと思う。
小山田俊のことも「観察対象」じゃなくて普通に「友達」として見てるのが、その象徴だと思った。
ここでふと思い出したのが、先入観とか思い込みをテーマにしてる作品。
火車は、自己破産って誰にでも起こりうるもので、その人が怠けてるからってわけじゃないっていう話。
野良犬の値段も、ホームレスって特別な人がなるんじゃなくて、誰でもなり得るっていうのが印象的だった。
今回の作品も陣内、武藤、永瀬を中心とした非常に個性がある登場人物達が多く読んでて楽しかった。ラーランドカーク聴こうかな。