あらすじ
衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない――。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。(解説・木村俊介)
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Posted by ブクログ
『ゴールデンスランバー』を読んでまず感じたのは、これは国家権力から逃げ続けるサスペンスではなく、人生で築いてきた信頼が人を救う物語だということだった。
主人公・青柳雅春は、ごく普通の宅配ドライバーだった。しかし、ある日突然、首相暗殺事件の犯人に仕立て上げられ、日本中から追われる身となる。警察も世論もマスコミも彼を犯人として扱い、逃げ場はどこにもない。物語は極限の逃亡劇として進んでいくが、その緊張感の中で描かれるのは、犯人を追い詰める組織の恐ろしさではなく、青柳という一人の人間がこれまで積み重ねてきた人とのつながりである。
この作品が描いているのは、巨大な権力の陰謀ではない。真実は必ずしも事実によって決まるのではなく、多くの人が信じた物語によって形づくられてしまうという現実である。一度「犯人」というレッテルを貼られれば、その人の言葉は疑われ、無実を証明することさえ難しくなる。その構図は決して小説の中だけの話ではなく、情報が瞬時に広がる現代社会にも通じる恐ろしさを持っている。だからこそ、読者は青柳の逃亡を見守りながら、「もし自分だったら」と何度も考えさせられる。
一方で、この作品が単なる社会風刺に終わらないのは、青柳を支える人々の存在があるからだ。かつて助けた人、学生時代の友人、何気ない日常の中で築いてきた信頼。その一つひとつが、絶望的な状況の中で少しずつ彼を前へ進ませる力になる。伊坂幸太郎は、人とのつながりを感動的な言葉で語るのではなく、過去の何気ない出来事が現在の伏線として回収される構成によって、その重みを自然に伝えてくる。読み進めるほど、善意や誠実さはその場で報われるものではなく、いつか思いもよらない形で自分を支える財産になるのだと実感させられた。
読んでいて何度も考えたのは、人は信頼を必要とするのは順風満帆なときではなく、すべてを失いかけたときだということだった。普段は気にも留めない約束や親切、誠実な振る舞いは、その瞬間だけを見れば小さな行動に過ぎない。しかし、それらは時間をかけて誰かの記憶に残り、自分では想像もできない場面で大きな力へと変わる。この作品は、その積み重ねこそが人生の土台になることを静かに教えてくれる。
『ゴールデンスランバー』は、犯人から逃げ切る物語ではない。どれほど真実が歪められようとも、人との信頼だけは簡単には消えないことを描いた物語である。読み終えたあとに残るのは、巧妙な伏線やスリリングな展開への興奮だけではない。自分は今、誰かに「信じてもらえる人」として日々を積み重ねられているだろうかという問いだった。
Posted by ブクログ
面白すぎて読む手が止まらなかった〜!
「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ」
みんなが助けてくれたのは、青柳の今までの生き方
習慣と信頼の積み重ねの結果だったんだろうな
それにしても、何でこの人がこんなにも理不尽な目に遭わないといけなかったんだろう…と悲しくなった
どうか幸せでいてほしいよ〜
ドキドキハラハラと、合間にあるユーモアの緩急が素晴らしかった
伏線回収とラストがお洒落で素敵だった
解説にあった「物語の風呂敷は、畳む過程がいちばんつまらない」という言葉にもすごく納得
謎が多く残るけれどこの畳みきらなさ、こそがこの作品の味なんだろうなと思った
黒幕とかどうでもよくなっちゃった!
伊坂幸太郎の作品はお初だったけど、人生でトップに入るくらいのめり込んだ作品でした( ◠‿◠ )
Posted by ブクログ
飛び抜けて面白かった!
伊坂幸太郎は『逆ソクラテス』以降から読み出して好きな作家と思っていたら、まだまだ全然甘かった。もっと初期から読まなくてはもったいない。脂がのっているというか勢いがものすごい。
仙台駅前をパレード中の首相にラジコンヘリが近寄り、みんなの目の前で爆発。
主人公はケネディ暗殺事件のオズワルドのように、いつの間にか容疑者に仕立て上げられ警察に追われる。
オズワルドは護送中に別の一般人に暗殺されている。
自分も捕らえられたら⋯。
スリルとエンタテインメントが同時に描かれ、長編だけど全くダレない。
ちょっとずつ彼の逃亡を助けることになる脇役たちも魅力的すぎる。もう作者天才!
Posted by ブクログ
首相爆殺事件の犯人に仕立て上げられた主人公、青柳。
社会に渦巻く陰謀と、警察の魔の手からひたすら逃げる。
犯人も動機も分かって事件は無事解決、晴れて世間に無実を認められてめでたしめでたしーーー
残念ながら、そんなエンディングが待っているわけではなさそうなことが早々に分かる。
一体何が起きたのか、逃亡の果てに何が待っているのか、ハラハラしながら青柳の逃亡劇を見守ることになる。
過去の回想と現在の逃亡が織り交ぜて描かれ、時に内容がリンクし、過去の縁が今に繋がる。
巨大な権力に対し、個人の小さなつながりと信頼を武器にどう戦うかが、時に「もう過去には戻れない」という哀愁を伴って描かれる。
まるで霧を掴むような得体の知れない敵に対する恐怖心が常につきまとう緊張感を伴いながら、ぐんぐん読み進められた。
そんなストーリーの中でも、伊坂さん作品の持ち味である(と勝手に思っている)、登場人物の軽妙な掛け合いが、ふっと肩の力が抜けるような可笑しさを含んでいて楽しい。
この話はハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかと少し考えた。
このような陰謀に巻き込まれて逃亡を余儀なくされたこと自体は間違いなくどうしようもない不幸であるが、そんな不幸の末の到達点としては紛れもないハッピーエンドなのではないかと思う。
全てを読み終わった後で第三部を読み返してみると、新たに見えてくるものがあり、また、疑わしく思っていた点がさらに補強されるような感覚もあり、そうするとより一層事件の底知れぬ闇の深さが恐ろしくもあり、とても面白い。
Posted by ブクログ
知らぬ間に首相暗殺犯に仕立て上げられた男、青柳の逃走劇。
本作に幾度も登場する森の声が聞こえるという青柳の旧友・森田の台詞「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ」、青柳がこの2つこそ自分に唯一残された武器だと捉え、思いもよらぬ方向に物語が進んでいく過程に胸が躍らされた。
あとは構成が今まで見たことのない形だった。事件当日から始まり、事件から二十年後、そして事件当日以降数日、最後は事件から三ヶ月後という初めから”誰が”黒幕かは明らかにならないこと自体が明らかな展開であり、あくまで"黒幕"にさせられた青柳にスポットライトを当てた作品として楽しめた。
状況設定的に手に汗握るストーリーではあるが、挿絵ならぬ主題歌として流れていたビートルズのゴールデンスランバーが懐かしく温かい記憶の中の情景と切なさを物語のエッセンスとして加えていて、不思議な感覚をもった。
Posted by ブクログ
壮大で最初から最後までハラハラ。
国家権力に立ち向かう爽快感と絶対的権力すぎてどうしようもない絶望感が渦巻いていて複雑な気持ちになる。
読み終わってから最初を読み返すと1回目とは違った風に見えてくるのはとても面白い
終わり方も秀逸。
これはハッピーエンドと言っていいのか?とも感じたが逃げるという側面から見ると目的は達成してるわけで…
森田くんからみたらハッピーなのか?自分が青柳くんなら権力に屈しちゃうなぁとも思ってしまった
いつもの伊坂幸太郎作品とはまた違って新鮮で最高でした!!
Posted by ブクログ
結局黒幕が誰か分からないままに終わってしまったことが残念。と思っていたら、別の方の解説を拝読し、第三部を読み直し、わー!ってなりました。
これ、整形して逃げた青柳がノンフィクションライターになって書いたものだったのか。すごい…!!
昔聞いた若者のセリフ(悪いこと全部が自分たちのせいにされる)、聞こえない森の声、無記名。
自分なりの解釈だけど、第三部の怪しいと言われていた界隈がいくつか協力して起こした事件だったのかな〜と思った。顧問弁護士の自伝、パレードのコース変更、仙台病院センター院長とか。多額の借金を抱えていた人たちにお金を工面する代わりに協力を依頼して、事件終了後、都合の悪い人は消したんだろうなあと。
でも現代の警察がこれじゃあ、何を信じればいいの?自分が青柳だったらと思うと怖すぎる。
逃げる側の視点の小説はいつもこういう気持ちになるから疲れる…けど、ずっとハラハラでおもしろかった!
絶対無理でしょ、と思われる状況の中で、整形をしてでも、周りの人の言うとおり、生きて逃げることができて本当によかった。過去の青柳くんを知る人たちがみんな手を貸してくれて、逃げ延びたことを喜んでくれて、、青柳くんが生きてきた結果が、生き延びることに繋がったんだろうな。
仙台生まれなので、地元の名前もたくさん出てくるのが楽しかった。少し変えているであろう名前もあったけど、ここはここかな?とか想像しながら読みました。投降したのは勾当台公園かと思ってたけど西公園かな。
はじめての伊坂幸太郎だったのですが感動!
話題の重力ピエロなどほかのお話も読んでみたい!
Posted by ブクログ
10年以上前に買った小説をようやく開いてみた
キャラクターも、やり取りも、終わり方もとても好みだった
10年前に読んでたら良かったなあとも思うし、今だから尚更面白いのだとも思うから、小説っていいなあと思いました
Posted by ブクログ
人間の最大の武器は習慣と信頼だ。なるほど
伊坂幸太郎にしか書けない作品だなと感じた。2010年ごろにすでに現在の世の中の社会を言い表しているかのような先を見据えた天才。青柳を助ける周りの人たち、俺も青柳の人間性なのか、まわりの人情味が溢れているところが素敵。
Posted by ブクログ
今更ながらゴールデンスランバー読みました。
とにかく読みやすかった!
「人間の最大の武器は習慣と信頼」
人を信頼し信頼されながら逃げ続け
初対面でも信頼してもらえる青柳は良い人生を送ってきたんだなー。
最後のページは特に大好き。
絶対再読したいと思う話でした!
Posted by ブクログ
首相が爆弾で殺害され、その殺人犯に仕立てられた男の逃亡劇。登場人物が多義に渡るにも関わらずそれぞれにキャラクター性があって、遊び心が詰まっていた。結局のところ首謀者や首相殺人の意図、主人公が何故犯人に仕立てられたのか等が明らかになることはなく物足りない部分はあったけどファンタジー要素満載で一気に読めた。
タイトル「ゴールデンスランバー」はビートルズのAbbey Roadの一曲から由来していて、故郷、子守唄の意味合い。学生時代の友人、恋人、バイト先の社長、元同僚など昔の仲間が出てきたのもあって、物語とリンクさせて読んでみると面白かった。
Posted by ブクログ
青柳はアイドルを助けた以外は別に特別なことをしていない。ただ人生を生きていた。そんな過去の些細な行動や習慣今の彼を助ける。
世界は変わらない、ただ人の善は社会の不条理には決して飲み込まれない。
この本が書かれた時より今の方が、人の善を信じられない時代になってしまっていると思う。
そんな世界でも人には優しさや助けたいという心がまだあると信じているし、まだこの世界のようなミクロな優しさが現実にあるとも信じたい。
Posted by ブクログ
第5部に入る時、読み終えるのがもったいなく次の日に回した。そして読み終えた後、読みこぼしをしないよう2周目読み返す。
人間最大の武器「習慣」と「信頼」
その通りだね、森田くん
ある日突然、首相暗殺の容疑者になるなんて、ありえないテーマに、正直言って期待薄の読み始め。時系列と一人称の変化にも対応できず???
途中でそういうことか!とイラストの意味に気付く。
青柳くんと「信頼」で繋がる人々の人間性が、なんと気持ちのいいことか。伊坂さんありがとう。窮地だけど、読んでいて救われる思い。青柳くんの「よくできました」人柄と生き方なんだろうなあ。その頃の樋口さんには、物足りない何か・・・大学生の恋愛ってそんなものだったかも、なんて思い返す。
そして、3日間の出来事とは思えない疾走感、予想を裏切る展開、青柳くんとの暗号の如きメッセージに胸も熱く。
2周目でようやく、時系列が一致し、この人があの人ねと人が一致し、最後にもう一度20年後を読んで、青柳くんの穏やか日々を願う。森の声が聞こえないのは血⁉︎なんて想像しながら
Posted by ブクログ
「よくできました」「痴漢は死ね」「小さくまとまるなよ」とか印象的な言葉がつながって最後に青柳が逃げて生きていることがいろんな人に伝わる描写がとても良かった。ハラハラしながらとても納得感があり楽しく読めた。
Posted by ブクログ
2026 2冊目
厚めの小説だったしスキマ時間にしか読めなくて時間がかかったけど、読破できた。中2か3の時に1度読んでて、最近読書をはじめたから持っている本を読み返そうと思って読んだ。当時と比べて成長したこともあって「あれこんなに面白かったっけ」って思うことが多々あった。現在から学生時代へ繋がる描写がすごい好き。その学生時代の描写が後々の伏線となるのも面白い。そして座右の銘にしてもいいなって思うくらい好きな言葉が「人間の最大の武器は習慣と信頼」っていう言葉。まじでその通りだと思う。
満足ですありがとう。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白くて、なんで伊坂幸太郎の本ってこんな面白いんだろうって思いながら読んでた!
伊坂幸太郎の小説を読んでると、なんというか、純粋に「楽しむための読書」みたいな感覚になれて、とても好き
ドキドキハラハラ
面白すぎる!理不尽過ぎて可哀想だけどハラハラが止まらない。整形した後の主人公は幸せそうだしまぁハッピーエンドなのかなぁ。
面白かった!!
少し長かったけど、、、、
首相爆殺の濡れ衣を着させられ、巨大権力に追われる青柳雅春の逃走劇。物語の中で様々な人に助けられ、危うい所を脱する場面にハラハラドキドキさせられた。ラストの生存をみんなに知らせるシーンが良かった。あとがきにある「風呂敷を広げたまま」の構造がとても素晴らしい。映画化されたのも頷ける作品。
青柳くんたいへんよくできました
知り合いにすすめられて軽い気持ちで読んで、
続きが気になりすぎて止まらなくて、
結局一日で読んでしまった
得体のしれない権力との戦い、というか一方的にやられて、次から次に罠にはめられてしまう。
自分にそっくりに整形された偽物、近づいてくる怪しい女性、自分には覚えがないのに、店でコイツが暴れてた、と証言してくる人や、問答無用でショットガンを撃ってくる警察、、、
読んでるうちに、かなり前から、主人公が犯人に仕立て上げられる準備がされていたことがだんだんわかってくる。
今の時代、情報操作なんて簡単にできてしまうんだとすごく怖くなった。
これからは、受け手の私達が、流れてくる情報をそのまま受け取るのではなく、疑問を持たないといけないのかも。
とはいえ、この物語の主人公には、次々に助けてくれる人の連鎖が起こる。
主人公の人柄がたくさんの人をそれぞれ動かす。
それが熱すぎる
感動する
頑張れ青柳くん!といつの間にか応援していた
お父さんのシーンは涙なしでは読めない
そうそう、親はどんなことがあっても、子供を信じたいものです。
映画を見るともっとイメージしやすいかな
キルオも樋口さんも青柳くんもイメージ通り
大好きな作品
Posted by ブクログ
最初の100ページを読み切れば、残りの500ページめちゃくちゃ面白い展開が待ってる
凄く優しい方で、恨むようなことがひとつも無いから、終わり方が悔しくて悔しくて堪らなかった
Posted by ブクログ
長編小説だけどだらだらしてなくて面白かった。臨場感があって読んでいる時に次に何が起こるのかわくわくした。結局どうしてこんな事件が起きたのかとか裏側までは描かれてなくて分からなかったけどそれでも十分面白いと思った。
Posted by ブクログ
ページを進めるごとに、首相殺害の犯人に仕立て上げられた逃亡者に没入し、自分はこのまま、どうなるのだろうかと、必死になって読みました。会話や描写の主が誰かが丁寧に書かれているので、混乱せずに読むことができました。
Posted by ブクログ
社会風刺系ホラー。首相が暗殺されてその濡れ衣を着せられるのが、何の変哲もない一般市民の青柳君。青柳君はともすれば私である可能性もあって、終始うすら寒い。あんな強引な犯罪者扱いがあるもんかと思うけどありえなくもないんだろうな…。敵の正体は明らかにされず。面白いのに後味が悪いのは、青柳君の友人が何人も殺されてしまうこと、青柳君自身も整形し違う人生を選ぶ結末になるせい、かな。「花火を見てる今、別のところで同じ花火を見てる昔の友達は、自分と同じことを考えたりしてるものだ」って轟さんのセリフが温かい。
Posted by ブクログ
幼い頃や学生時代に経験した事は、どんなに年を重ねても思い出す事がある。
若い頃に聴いていた音楽なんて特にそうで、何度も何度も聴きかえしてしまう。
その時の思い出と一緒に。
あの時、あの場所で、あの仲間たちと過ごした事を思い出すことにより良い方向にも、悪い方向にも進んでいく。
人生なんてそんなもんか。
自分の人生にとって大事なものを賭ける事ってあと何回ぐらいあるのかな?
まだまだこの先ドキドキするような出来事があるといいな。
Posted by ブクログ
ストーリー ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚪︎
キャラ ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎
文章力 ⚫︎⚫︎⚫︎⚪︎⚪︎
読みやすさ ⚫︎⚫︎⚫︎⚪︎⚪︎
トリック ⚫︎⚫︎⚪︎⚪︎⚪︎
ページをめくる手が止まらず、常にハラハラして読み進めれる。広げられた風呂敷を最後まで畳まずしてこんなに綺麗な終わらせ方があるのかと感心。
よくあるハラハラサスペンスかと思いきや、とても個性的な作品だった。
第3章を読むときはニヤニヤしながら第1章と第2章を読み返しまくってた。
「痴漢は死ね」
「大変よく出来ました」
「キャバクラ」
この言葉が出てくるとき、興奮が止まらなかった
Posted by ブクログ
本を開いた瞬間に怯むような文字の密度と量。だけど読んでいるうちに気にならなくなり、すいすい読めた。
首相殺人の冤罪になった主人公の逃走劇。
読み終わったときに、じんわりと心の中に余韻が広がる。
Posted by ブクログ
-「俺にとって残っている武器は、人を信頼することくらいなんだ」-
先日の投稿でも匂わせておりました、伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』、ようやく読み終わりました!もうね、おんもしろかった!読んで良かった!初めて書評を書いてみようと思います。
そもそも私と伊坂幸太郎との出会いは、「アイネクライネナハトムジーク」でした。時を超えた愛の物語という私の大好物ストーリーだったのと、登場人物がみんな魅力的だったのが印象的でした。「ゴールデンスランバー」はそれでいえば設定自体はかなり現実離れしていますが、登場人物がみんな魅力的な点は伊坂作品を感じました。
物語は首相が爆殺され、青柳という青年が指名手配されるところから始まります。本作は80%がその青柳視点で進行するのですが、首相暗殺は全くの濡れ衣。本当に何もやっていない男が言い訳をする間もなく逃亡するという逃亡劇です。
さて、ゴールデンスランバーについて私なりに一言で表すと…『2種類のアツいを味わえる作品』です。1つ目は、分厚さです。おおよそ700ページ、そんなの私初めて読みました。だからこそ、読み終わった時の達成感が凄まじかったですし、「俺は、この分厚さを乗り越えたんだ」という気持ちになりました。ちなみに、次々展開が変わるので、伏線張り巡らせゾーンの冒頭100ページ程度を乗り越えれば爆速で読めます。そういうわけで、読書初心者に強くオススメします。
2つ目は人間関係のアツさです。あらすじにもある通り、青柳は指名手配をされます。つまり日本中から犯罪者だと思われるのですが、そんな逃亡の最中、色々な旧友、曲者のキャラが逃亡を手伝ってくれるのです。これがアツい。個人的にはあらゆる物事をロックと結びつける職場の先輩が好きでした。青柳は本来人徳のある人なんだなぁというのが作品全体を通して伝わってきます。そんな彼を象徴する作中の言葉がこちら。
「俺にとって残っている武器は、人を信頼することくらいなんだ」
結局生きていく上では誠実さとか、思いやりが一番大事だなと感じました。
以上、初めての書評でした。今は森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」を読んでいます。文章がはんなりしていて読むのに時間がかかりそうです笑次回があるかはわかりませんが、皆さんも素敵な読書ライフを!
まどろみ・たそがれ
初めて読んだ伊坂幸太郎作品。題名にあるように、まどろみのなかというか、たそがれの境に読者は揺れる感じ。長いけれども、引き込まれる。こういうものかという印象。
自分ならどうする
モダンタイムスを再読して、この本に行き当たりました。
こんな事ある?と思いつつも、あるかもしれないと考えている自分がいて…自分ならどうすると主人公と比べながら読み進めました。
これを書きながら、刺さったのは「信頼し合える人」が自分にはどれくらいいるのかということです。
自分は生き抜けるのか…刺さってます。
Posted by ブクログ
こんな陰謀ってあるんですかね…?だとしたら怖すぎます。周りのお友だちが素敵でした。あと終盤の子どものとシーンがよかったと記憶しています。
キルオの存在が大分都合がいいように感じてしまいました…。
Posted by ブクログ
文庫で670P超。長かった!
面白かったしラストも良いっちゃ良いんだけど、個人的には何の非もない主人公が理不尽に人生を奪われ、安寧もなく逃げて終わり、というのがなんとも悔しくてスッキリしなかった。
大きな陰謀が渦巻いていることは間違いないけど、それが何かは最後まで明かされず。所々の細かい伏線回収はワクワクするけど、好みのお話ではなかった。
Posted by ブクログ
首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公が、過去に築いた温かい人間関係に助けられながら逃亡する物語。人気作だが、個人的にはいまひとつ乗り切れず。
国家規模の巨大な陰謀で一介の市民を陥れるという設定なのだが、「日本の首相」の存在感に対して、国や警察まで巻き込む陰謀のスケールが大きすぎて、どうしてもリアリティの面でアンバランスさを感じてしまった。
ケネディ暗殺のオズワルドをモチーフにしているものの、日米のリーダーの「椅子の重さ」の違いが、ファンタジーとして割り切るのを難しくさせた。