あらすじ
☆2025年本屋大賞受賞作☆
【第8回未来屋小説大賞】
【第1回あの本、読みました?大賞】
一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。
やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。
最愛の弟が急死した。29歳の誕生日を祝ったばかりだった。姉の野宮薫子は遺志に従い弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになる。無愛想なせつなに憤る薫子だったが、疲労がたたりその場で倒れてしまう。
実は離婚をきっかけに荒んだ生活を送っていた薫子。家まで送り届けてくれたせつなに振る舞われたのは、それまでの彼女の態度からは想像もしなかったような優しい手料理だった。久しぶりの温かな食事に身体がほぐれていく。そんな薫子にせつなは家事代行サービス会社『カフネ』の仕事を手伝わないかと提案する。
食べることは生きること。二人の「家事代行」が出会う人びとの暮らしを整え、そして心を救っていく。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初めての作者。話題だったので読んでみた。
新幹線の中で読んだ。めちゃくちゃ泣いた。
人生で大切にしたいフレーズが何個もあった。
それぞれのキャラが、本当に生きているようだった。相手によって見せる顔は違うが、一貫していた。
文体も読みやすいが、あっさりしすぎないところも好きだった。
人に薦めたい本。
同じ作者の本を他にも読んでみたい。
Posted by ブクログ
後半は涙が止まらなかった。
春彦と関わるそれぞれが、どん底から立ち上がり、生まれ変わり、再生していく過程を描く言葉と文章が、胸に刺さ去りました。
路傍の小さな雑草の花に、生きる心を取り戻したような気持ちになる、あたたかく、感動の場面がラスト1ページに綴られます。
心が疲れていることに気が付かないほど、自分を抑えて生きている人が読んだらきっと救われるし、毎日が緩慢と過ぎているように思える人にも読んでほしい。
Posted by ブクログ
とても心が暖かくなるような元気をもらえるような話だった。食事の描写も美味しそうで誰かとご飯を囲んで「おいしい」と食べることがどれだけ大切か、幸せかを感じられた。題名の意味もこの小説を通して初めて知ることができたし、めっちゃ感動してうるうるなりながら読んだ。
Posted by ブクログ
じんわりと広がる暖かく優しい湯気が立ち上がるような空気をはらんだ本だった、大切な一冊になった
薫子さんが変わっていく様子が本当にリアルに描かれていて、食は人の人生を救うのだなと、気付いたらのめり込んで読んでいた
そしてサンタクロースみたいな生き方をする天然記念物みたいな春彦の笑顔が目の奥に滲むね、暖かく優しい終わりで、なぜか清々しい気持ちで満ちています
おにぎりを作れるようになると、人生の戦闘能力が上がるらしい。
Posted by ブクログ
とても好きな一冊。
薫子とせつなのこれからを自然と想像してしまう余韻を感じられて好き。
「食べることは生きること」…日々の食事をもう少し大切にしよう。
あと、卵味噌はぜひ作ってみたい。
Posted by ブクログ
ずっと気になってた本屋大賞作品。
孤独な食卓が、誰かの存在によって彩りを取り戻していく。
美味しいものを「美味しい」と思えることが、どれほど元気になれる第一歩であるか。
読んだ後は心が温かい気持ちでいっぱいになれると感じた一冊。
ほぼ文句ないけど、「終幕」の展開は少し突飛だなと思ってしまった。「カフネ」の仕草で締めるのは好きだったけど。
まあ、その突飛な展開を含めても文句なしに星5かな。
Posted by ブクログ
「人を敬え、皆戦っている」 ギリシャの哲学者プラトンの言葉を思い出しました。皆自分の想像もつかないことで悩み、傷ついているんだと実感しました。
料理(相手を好きな感情)は荒んだ人の心を少し癒やし、前を向くきっかけを与えると思いました。
ストーリーも面白く感動しました。ありがとうございました。
Posted by ブクログ
法務局で供託官を務める離婚した薫子と、その死んだ弟が遺産を残そうとした、信じられないほど無愛想な小野寺せつなが出会う。それぞれに事情を抱えている二人がバディーとなって、さまざまな事情を抱えた家に出かけて食事を作り、そうじをしに行くようになる。せつなの作る食事が人々を癒し、せつなに励まされていた薫子がせつなの「事情」に向き合う。慈愛と滋養に満ちた極上の「おいしい」物語のキーワードは絆。こうはうまくいかんだろうと思いながら、老人は涙腺がゆるいのである。
Posted by ブクログ
息子へ
2025年本屋大賞受賞作品。本屋大賞受賞作編は全作品制覇中だ。
本作は、ここ5年の本屋大賞のなかで、一番よかった。
家族のあり方を考えさせられた。
美味しい料理は人を動かのだ。
つらいときでも美味しいものを食べると和らぐ。その素晴らしさを忘れたくない。と思った。
また読みたいとおもう小説。
是非、君にも読んで欲しい。
Posted by ブクログ
職場の読書好きの先輩から勧められて読み始めた本。ジャケットが美しく、ジャケ買いも納得です。
薫子とせつなが、カフネで働きながら[愛]とは何か、生きるとは何かを考える姿がとても素敵だった。
せつなが料理を作る描写も、もがきながら生きる登場人物も、何もかも美しく、力強かった。
読んでよかったと思えた作品です。
Posted by ブクログ
二日で読み終わりました。はじめは、、せつなって何者?と思いながら読みました。ダイバーシティを扱ったすごいお話だと思います。伏線の回収が完璧です。
Posted by ブクログ
お腹が空く小説、と人に勧められて読んだ。
確かに料理の表現力が素晴らしく食欲が湧いた。一番お気に入りの描写は豆乳そうめん!食べたことのない豆乳そうめんの味を想像して涎がでた。いつか作りたい。
お腹が空くだけでなく、精神的に参っている登場人物たちの成長に感動した。髪にそっと指を通すようなそんな優しさが社会に必要なのかもしれない。
最後の提案には疑問が残る。少し行き過ぎているように感じた。
Posted by ブクログ
食べたくなる描写ランキング
第3位 スーパーで買った菓子パン
p132
サクサクのデニッシュ生地にこれでもかと盛られた生クリームはミルクの匂いがして、
チョコレートと一緒に舌の上で溶ける。
チョコレートの上にまぶされたクランチのザクザクした食感も快感だ。
だが何よりも甘い。
脳がぐずぐずになるくらい甘くて、快楽物質がものすごい勢いで脳内に分泌されていく。
「これ悪魔の食べ物ね」
第2位 せつながアレンジした苺パフェ
p66
グラスの底にはスライスされた赤い苺、次に真っ白なクリームと、サイコロ状にカットされた淡い黄色のスポンジケーキが交互に重ねられている。
その上層には、翡翠色と乳白色、二色のアイスクリームが美しい色の対比を見せながら盛られ、その上をまたスポンジケーキとクリームが覆う。
クライマックスであるパフェの頂点には真っ赤な苺が女王のように飾られ、その脇には、小さな薄紅色の薔薇が三つ咲いていた。(略)
てっぺんの苺は最後の楽しみに取っておいて、白いクリームとスポンジケーキが作るなだらかな丘にそうっとスプーンを入れる。
水脈を掘り当てたように艶やかなチョコレートソースがあふれ出してきて、胸がときめいた。
そう、このパフェを見た瞬間から、ずっとときめいているのだ。
↑女王のように飾られがよかった。
第1位 海賊が食べそうな骨付きチキン
p134
飴色にローストした骨付きチキンを、骨の端が牛肉の両側から飛び出るように二つずつ配置して、太巻き寿司を作るように巻き込んで成形していく。(略)
巨大な肉の両側に突き出した骨を両手でつかむなり、歯で肉をむしり取るように齧ってみせた。
こんなに野蛮に肉を齧る女を見たのは生まれて初めてで、薫子は呼吸もまばたきも忘れて見入った。
せつながソースと脂に濡れた唇を薬の先でぬぐい、それを舐めとるのを見た時、どきりと心臓が跳ねた。
衝撃は体のもっと奥まったところまで響き、じんと下腹部が熱くなる。
↑これを読んだあと、真似はできなかったので、代わりにチキンの照り焼きを実際に食べた笑
異論は認める!めちゃくちゃ迷った!
事前の情報などから、「食べ物系のほんわか小説だろ」と高を括っていたけど、いやー、すごかった。
参った。
しかも食べ物だけではなかった。
泣いた。
小説で泣いたのは60冊振りくらい。
最近は書き手のことを考えながら少しメタな読み方をするので、「すごい」とか「上手い」とかの感想を抱くことはあるけど、
泣いちゃうまではさすがになかったので、
すごい読書体験だった。
阿部先生本当にありがとう。
なんで泣いてしまったんだろう
と疑問を抱いたときに、
やっぱり、それまでの流れで感情移入していたから、没入感が高かったからだろうという答えになり、じゃあなんで他の作品より没入感あったのかと改めて考えてみたので、
「ここで泣いた」
を書く前に、感情移入のきっかけや、また、一方で、没入感があった故に、ここが残念だったというところを先に書いてみる。
□冒頭
p3
死んだ弟の元恋人は、すでに十九分遅刻している。
↑情報が詰まったキャッチーな冒頭。
「死体を先に出せ」というミステリの定石をならったものかと思った。
女の人と待ち合わせているのかなと推測できるし、「すでに十九分遅刻」で、視点の人物が時間にルーズではなく厳しすぎないことも分かる気がする。リズム感も好き。
□キャラクター
感情移入のきっかけは、やっぱり薫子とせつなのキャラクター要素は大きいかなと思った。
「成瀬」と似ているという感想を持っている方もいて、せつなのキャラ立ちと似ているかも、特徴的なキャラクターという部分が共通点ではないかと予想。
強くキャラ立ちさせていて賛否分かれるところだけど、私的にはそれがよかった。
薫子: よく泣く
情緒が下腹部にあらわれる
パンプスの踵を鳴らす
努力家で真面目
他たくさん
せつな:さばけている
印象的な目もとをしている
遅刻グセがある
料理うまい
毎回同じ服装
他たくさん
印象的だったのは薫子の、情緒が下腹部にあらわれるっていうのがすごかった。
女性あるあるなんだろうけど他では見かけない新しい感じがした。
上述の骨付きチキンを食べる描写とか、男性作家にこの描写は不可能だろっていうエッジの効いた文章がバンバン出てくるのが印象的だった。
p52
女としての寿命を前借りしてすっかり干からびてしまったような心地がするのに、自分の卵巣にはまだ卵が残っていて、周期に沿って排出されては、命を宿すことなく寿命を迎え、胎児のベッドになるはずだった子宮内膜と一緒に流れ出てくる。
薫子はため息をつき、トイレに行くために腰を上げた。
お腹がすいた。でも何も食べたくない。
お酒が飲みたい。
↑前半の説明で後半のお腹がすいた。でも何も食べたくないが共感性を持って鋭く伝わってくるし、お酒が飲みたいがかわいい。
□文体
口語と文語を絶妙な配合でまぜており、
それが独特の文体になっている気がする。
心の声をそのまま文字に起こしたような感じ。
ブログやエッセイを読んでるようで親近感が
湧いた。
実際にいそうな人物として感情移入が高まった。
p57
カロリーがなんだ、糖質がどうした、トランス脂肪酸がなんぼのものだ。こっちは誕生日なんだから最強だ。夫に捨てられて子どもを産む予定のない女はこの世に怖いものはない。
↑誕生日だからといって最強ではないぞ笑
p59
あっと声を漏らしてしゃがみ込むと、床に叩きつけられたケーキは透明パックの中で横倒しになっていた。涙がこみ上げた。だけど唇を噛みしめながらすぐに立ち上がる。泣いちゃだめ、大人だもの。
p100
無心で箱をつぶして一定数溜まったら髪紐で縛る、という作業をくり返すうちに畳のスペースが増えてきた。いい。努力が人生を切り開いているこの感覚、すごくいい。
↑いい。がめっちゃいい。二文字で一文なのがいい。
私的には薫子のキャラに一番感情移入した。
いいところと人間くさいところが併存していて、どこにでもいそうなのに新しい感じもあってよかった。
□ユーモア、諧謔、笑った
(宅配便のお兄さんが晴彦の誕生日プレゼントを持ってくるシーン)
p60
『え、はい…すみません、俺あまり漢字が得意じゃないんですけど、ユーミンの春よ、来いの春に、スラムダンクの井上雄彦先生と同じ彦です』
↑言い換えも不得意か笑
のちに鈴夏におにぎりの調理をレクチャーするときに「左手は添えるだけ――」という
スラムダンク好きにしかわからない隠れミッキーみたいな描写がある。
p133
(お酒を流しに捨てられたあとの会話)
「そんなことをする人間がいるんですか?びっくりですね」
「あら、よろしかったら洗面所へお行きになって?すぐに会えましてよ」
p290
「常盤さんに昨日から仕事復帰したと聞いたけど、また具合が悪くなってしまうなんて心配ね。病名は何かしら、仮病?」
↑ウィットに富んだ会話シリーズもよかった。
□余談
読書をするときに、イメージしやすくするために画像検索をかけることがあって、薫子が勤めている八王子法務局って実際にあるのかなあと思ってグーグルマップで位置検索したら実際にあった。
所在地の写真にカフネの本が飾ってあって笑った。公認されてる笑
□残念だった点
没入感が高かった分、その落差があった箇所があった。
他の方の感想も読んでみて多かったのは
①終盤に色々詰めすぎていた
という点と
②ラストの薫子の公的パートナーの申し込みが性急すぎたという点
①に関しては私も同じ感想を持っていて、具体的に言うと、
私自身の感情の流れとしては、
晴彦が港と恋人関係だったと分かるころ。第三章の4の部分。
のちに、ゲイというより性格が起因してるっぽいことがわかるんだけど、読んでる最中は想像していた晴彦像と大きくずれていて、うわーそっちできたかーってなって
突拍子のない印象を受けた。
何かワンクッション伏線となるエピソードが入っていた方がよかった。
幼い頃に男の子に好かれる過去があったとか。
ただ、この部分に関してはのちに一定理解できたので、たいした事はなかった。
ほんで次が晴彦が子どもの頃から味覚障害だったというところ。さすがに10年以上味覚障害で誰も気づかないは無理くね?ってなったし、もし周りがまったく気づかない程、自然な生活だったらすぐに気づいたせつなも都合がよくなる。
ただ納得できなかったのは「子どもの頃から」という部分で「味覚障害」自体については丁寧に伏線が張られていたので気持ちよかった。
序盤の激辛料理と激甘料理の描写は読んでる最中は晴彦との仲を干渉してくる薫子に対してせつながいけずな対応を取ったと解釈したので、理由がわかったときに二度楽しめた。第四章については他の方が色々と書いているのでここでは割愛。
「いやー、阿部先生、LGBTQとか病気とか、毒親とかヤングケアラーとか物語の中になんとかねじ込んでくれませんかねー。そうしないと売れないんですよねー」
みたいな、大人の事情みたいな神様の声みたいなのがチラチラ見える気がした。
色んな読者が楽しめるようにしたんだろう。
②の公的パートナーの申し込みが性急すぎる点に関しては、他の方の感想を読んで、確かに鋭い指摘と思った。
読んでる最中は気にならなかった。
通常だと上記の点でうーんてなるんだけど、前述したとおり没入感がそれを上回った。
□ここで泣いた!
感情移入の一番大きな部分はやっぱり「食べ物×何か」だったのは大きかったと思う。
自分自身の体験でも何も食べずに過ごして、ある日、カレー食べたときに泣きそうになったことがあって、食べ物で励まされたとか生きてる感じがしたとか、そういう実体験と重なってどんどん入りこんでいったんだと思う。
あと、世話焼きなのも、とてもよかった。薫子のそれが目立っていたけど、せつなも前半の薫子の家に押しかけるシーンとか、
なんだかんだで世話焼きで、ごちゃごちゃ言わず黙って食えみたいな、食えば分かるみたいな、世話を焼いてくる文章が作品全体を通して伝わってきてたからだと思う。
p164
(西川拓斗君とののかちゃんの家事代行サービスのシーン)
どうか覚えていて。何かに困った時、あなたには相談できる人間がいる。これは社交辞令じゃない。これから何日、何ヶ月、何年経っても、今ここに名前の出ている三人の大人は、一ミリも変わらずにあなたの力になりたいと思っているから
↑泣きポイントは色々あると思うが、私の場合一発目はここだった。
読書するときにそばにコーヒーとかメモ帳は置いているけどティッシュはない。
まさか席を立って取りに行かされるとは。
p260
(前半と立場が逆転して薫子が療養中のせつなの家に押しかけるシーン)
丁寧にラップを剥がし、三角形のおにぎりのてっぺんを齧る。つられたようにせつなもおにぎりを取り、のろのろとラップを剥がして、三角形のてっぺんを小さく齧った。ひと口、ふた口。ご飯を咀嚼して、もう一口頬張った時、彼女の瞳がゆれた。(略)
「ありがとう。晴彦の分まで、ありがとうってあなたに伝えたかったの。そのために私、ここに来たのよ」
↑二発目がここ。正確に言うと三発だけど。最初の部分でうるっと来て薫子のセリフで止まらなくなった。追い涙的な。
この時点ではもうひれ伏している。
今書いていてまた泣きそうになってきた。
これから阿部作品を読むときはそばに置くアイテムをひとつ増やさないといけない。
p267
じょじょに腕の中でせつなは静かな呼吸を取り戻し、寝入ったようだった。かすかな息づかいに耳を澄ましていると、愛しさを痛みに近づくまで煮詰めたような、何かがこの子を害するならきっと自分は牙を剝いて戦うだろうなと思うような、激しく切ないものが子宮の底から突き上げてきた。
↑私の中で今作品一番のやられたフレーズがこれ。
愛しさを痛みに近づくまで煮詰めたような
ってやばくない?
すごい表現力。
煮詰めるという表現が、調理の煮詰めると、「議論が煮詰まる」のような、「まとまりそう」「結論が出そう」という意味をなんとなく連想して、この描写では愛しさから「痛み」に繋がっていくというのが、共感と新しさを含んでいてすごさを感じた。
睾丸が縮まった。
百年考えてもこんなフレーズ思いつかない。
Posted by ブクログ
主人公薫子の心情の起伏、色々と吹っ切れた後の元から持っていた魅力、の書き方が惹き込まれる。最初は全く折り合わないかに見えた薫子とせつなが、何故か互いに興味を持ち、それぞれの方法で愛を伝えながら、仲を紡いでいくストーリーがとても美しい。一般的に言われる幸せを得れなかったと思っていた人が、自分なりの幸せを見つけ、むしろ人より幸福な次元にいるような気がする、ハッピーな本
匿名
濃くて深い話が沢山詰まっている。これでもかというほどの人の感情や思いが伝わってくる。色んな生き方があり、自由も人それぞれだと思い知りました。彼女達みたいに自分らしくいたい。
Posted by ブクログ
◾️ページ数 P302
◾️読んで抱いた感情
悲しいけど温かい、ツンデレキャラがむしろ良い、人間愛に溢れている、みんな辛い過去を背負っているそれをプラスに転じさせるかマイナスに転じさせるかはその人自身なんだと考え感じさせられた
◾️感想
とてもおもしろかった。一行目から引き込まれてあっという間に読破できた。辛い時は「温かい心をくれる誰か」を誰もが求めているんじゃないかなと思う。それを料理や掃除を通して壊れてしまった心を修復してくれる、そんな温かい物語だった。登場人物がちょいちょいツンデレでまたそこがよかった。
料理を心込めて作りたいなと思ったし、家族や周りにちょっとだけ温かく接していきたいなと思った。
匿名
さすが本屋大賞
読んでよかったな、読了してから感じたのはまずその言葉でした。本作では料理を通じて愛が語られていくストーリーになっています。誰かのためを思って料理をすること、普段何気なく行っていること、やってもらっていることが実は1番の愛の表現ということなのだなと改めて感じさせるものでした。普段は自分の分だけ料理をする私ですが、たまには自分自身を喜ばせるためにも、少し豪華な食材を使ってなにか作ってみようかなと思いました。
想いで満たされる
美味しい食事の話かと思っていました。
満たされることの幸せ、が描かれているのかと。
確かに美味しそうなレシピは出てきます。
でも、それをつくる人の想いや食べる人の環境や想いがたくさん詰まっていて、読んでいて胸がいっぱいになりました。
そして、こんなにも自分は人を想ったことがあるだろうかと、少し心がさみしくなりました。
読み終わるのがもったいなくなった1冊です。
大変良かったです
亡くなった弟の死因に迫るミステリーと思いきや
現代社会の暗い現実と、それを補いながら進んでいく
周囲の人たちのお話で物語の中心、著者さんの伝えたい所はもっと違う所かな?
何だか泣きそうになる場面多数、流石本屋さん大賞
またディグりたい著者さんに出会えました。
泣いた。
読み進めていくうちに、つっけんどんな態度だったせつなの隠された事情や春彦をめぐる姉すら知らなかった事実など、読んでいて胸が張り裂けそうなくらい辛いものが多かった。
人前ではあんなだけど本当はすごく愛があって相手のことを見てよく考えているせつな、人間味がとってもあって好き。
中学生の男の子と妹に対して本気で心配しはたから見たら若干暴走気味になってたところも胸を打たれた。
本当に、周りをよく見る子でこれから過去の分までいっぱい愛を注がれて受け止められるようになっていけたらいいと思う。
Posted by ブクログ
2026.3.29
前半と後半の話の流れが変わって面白かった
「人間なんてただでさえ行き違うものなんだから、言葉で伝えることまで放棄したら相手にはもう何一つわからない」
っていう言葉が印象的
わたしも過去に同じようなことしたから数年越しに諭された気がした、今となっては遅いけど反省
それより作者岩手の人なの!?出身同じ!!!ってちょっと嬉しかった
Posted by ブクログ
話題になってたし、装丁も私好みだったので読んでみました。
あらすじは読む直前に知ったのですが、
最愛の弟をなくした主人公・野宮薫子は
弟の相続の整理をするのだが、
弟はなぜか元恋人の小野寺せつなへも遺産を残していた。
遺産のためにせつなと会うも、せつなの態度は不快極りないが、弟の死も納得できない薫子はせつなに誘われて一緒にボランティアをすることに...。
あらすじも何だかあまりないストーリーで
人間味あるヒューマンストーリーかと思ってたけど
なんか弟の死が不可解でそれが気になって一気に読み終わりました。
せつなの態度の理由もあるし、
薫子も神経質なところもあってぶつかり合いながらも
お互いに頼りにしだすところも、
大切な人を亡くした者同士だから分かり合えるんだと思う。
みんな何気ない顔して、幸せそうな顔をしてるけど
何かしら大なり小なり問題を抱えながら生きてるんだろうなって思わされた小説でした。
Posted by ブクログ
パートナーシップ制度とかマイノリティのところはちょっと描ききれてないような、無理やり盛り込んだ感じが。
カフネの仕事先の人びととの触れ合いや食事を通じた交流は心に響く。
誰もが生きづらさを感じながらもがいているところは共感。
Posted by ブクログ
とってもあたたかいきもちになる小説だった
薫子やせつなを取り巻く環境や背景はつらいものだけど、それでも生きようとする姿、愛の形、愛すると伝えること
人と人とは分かり合えないからこそちゃんと伝えることが大切だし、わかっていると思い込んではだめ
読みやすかった
Posted by ブクログ
2025年本屋大賞受賞作。死んだ弟の遺言書に従って弟の元恋人小野寺せつなに会うことになった薫子。弟の死と離婚でアル中直前になっていた薫子はせつなの料理に救われた。お腹がすいていることと寝起きする場所でくつろげないことはだめというカフネの信念に基づいてせつなが料理、薫子が掃除担当でペアになり家事代行することになった。徐々に薫子が離婚した訳、せつなの過去が明らかになっていった。弟の性質、味覚障害は設定に無理があるし、せつなを養子縁組にする話も薫子がまっすぐすぎてありえないと思ったが、料理がおいしそうだった。
Posted by ブクログ
ここがすごかった。ここが面白かった。などは特にないのですが、ずっと面白くてちょっとでも時間が空いたら読みたくなりました。すぐに読み終えてしまった。
Posted by ブクログ
最初はここからどう物語が進んでいくのかわからないな。そして登場人物にも物語にも興味が湧かなかったが、読み進めていくうちに登場自分みんな愛おしくなる。家族だろうが、恋人だろうが、友人だろうがその人の本質を理解するということは難しい。
こうであってほしいという願望の膜を張って人を見ている。
そして、自分自身さえも自分の事がよくわからない。
人に気付かされることもある。
それは他人だろうが関係ない。ふとしたときに気付かされる。
後半にかかり物語が進み出した瞬間、序盤の話がどんどん繋がっていく感じが凄く気持ちよかった。
着地の仕方も意表をつかれた。
そして言葉の紡ぎ方がとても素敵な作品だと思った。
この作品が面白いなと思ったのは憎悪などではなく色んな愛の形で相手を傷付けている描写があるところだと思った。
・親の過剰な愛情
・傷を付けたくないからこそ何も言わない愛情
・子供が大切だからこそ頑張るが自分自信が疲弊し結局子供達も辛い状況
しかし、愛情により傷付けられるという描写だけでなく、他人の優しさにより救われている描写もあり
自分の身内により自身が辛くなるのであれば世の中には沢山の優しさ愛情で溢れているので外に目を向けてもいいんだよって思えるような作品だったな。
Posted by ブクログ
何度も出てくる、せつなが手を入念に洗う描写。後に料理する薫子の描写でも。
さりげないけど、まずはここからと言う、作者の意図をひしひし感じました。もしかしたら、せつなの抱える病気も暗示していたのかなとか深読みも。
前半は、ちょっと退屈。せつなの強烈キャラで何とか読み進めた感じ。
色々な謎も、どうせ後半で答え合わせがあるんでしょ、と思っていたら、かなり予想を急カーブで裏切っていく感じ。後半は、楽しく裏切られていく展開を楽しみました。
お料理レシピが付いていたけど、どうせ作らないよ、と冷めた感じでいましたが、レシピ通りではなくとも、何か作りたいなと思わされました。食ってほんと大事だ。
若干の強引な話の持っていき方はあったものの、なかなか面白い作品と出会えたなと思わされる読書体験でした。
Posted by ブクログ
重い題材でしたが美味しそうな調理とテキパキとした清掃によって救われる人達の反応で洗われる。
親からの子供への歪んだ愛情の押し付けはDVよりはマシかもしれないが奥が深い犯罪か。
でも最後まですんなりと読み進める事が出来て、何だか読み終わった時には力が湧いてくる感じが。
この本の不思議な魅力を感じました。
先ずは卵味噌の作り方を検索して作って食べてみよう。
Posted by ブクログ
人間ドラマ&ちょいサスペンス。
私は薫子さんと同じ、40代 不妊治療あり子なしの女なので、薫さんの気持ちはとてもよくわかった。仕事があり、家があり、お金もそこそこあるのだから生きていくことはできる。だけどそれだけでは満足できない。居場所がほしい、誰かに認められないと自分を肯定できない。
自分の気持ちに素直になり、守るべきものを見つけたという結末だが、もっとゆるく関わりながら一人で生きていくという結末でもよかったかな。
Posted by ブクログ
結構重い話しなんだけど、せつなと薫子のやり取りとかお料理の描写が素晴らしく一気に読めました。美味しいものを食べると幸せな気分になるのは誰にも共通することなんですね…
映像化した時のキャストを想像しながら読んでました!薫子は市川実日子さん、せつなは黒島結菜さん、春彦は志尊淳さん!どうでしょう(笑)
家事代行カフネをご利用ください
どうしようもなく疲れて食事や掃除、片付けが疎かになり、立ち上がれなくなることは誰にでもある。大切な人を失ったり、仕事や子育て、介護に追われて別人のように疲れ果ててしまう。誰にも助けを求められず、落ちていくしかないんだなと。頑張る人ほど助けを求めるのが下手クソで。でも知ってる?不器用だけど、助けてくれる人は、あなたの力になりたいと思っている人はこんなにもたくさんいるんですよ。そう教えてくれる、優しい物語。ペイフォワード。
Posted by ブクログ
Audibleで聴いてから、本も読んだ。
朗読者さん上手だったな。読書中もその声・抑揚で頭の中で再生された。
法務局に努める薫子は、大切な弟春彦が急死する。自然死なのか自死なのかモヤモヤが残る中、遺言書通りに元恋人のせっちゃんに会い、彼女が務める家事代行サービス会社カフネでボランティア活動することになる。
春のように優しかった春彦と、不妊や離婚や病気などの経験をもつ薫子とせっちゃんを軸に、周囲の人々とのかかわりの中で人がゆっくりと再生していく。生きていく。
そんな暖かい小説。
本だと作中のレシピ冊子があり、良き!
Posted by ブクログ
原田ひ香さんの古本食堂や、青山美智子さんの本のような食と人とのつながりが心地よい作品でした。
せつなのキャラはぶっ飛んでるけど、気持ちいい。かたや薫子も負けじと返すやりとりがとても面白かった。