あらすじ
婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》
...続きを読む
「人生で一番刺さった小説」との声、続出! 恋愛だけではなく、生きていく上でのさまざまな痛み、あらゆる悩みに答えてくれる物語。
主人公・西沢架は、いつも通り帰宅した自宅に、同棲中で家にいるはずの婚約者・坂庭真実がいないことに気付く。突如失踪した真実の手がかりを探すべく、架は真実の過去と向き合うこととなる。浮かび上がる現代社会の生きづらさと、徐々に明かされていく失踪の理由からは目が離せない。
本作の見どころは、なんと言っても描写の細やかさです。作家の朝井リョウさんによる巻末の解説の中でも触れられているように、この作品では「何か」「誰か」を選ぶときに私たちに起こっていることを主題としています。"選ぶ"という行為の中でどういったことが起きているのかを細部まで描写することで、私たち読者の心に何かしらひっかかるものを与えてくれます。
もちろんすべての人におすすめですが、人間を傲慢と善良の2種類に分けたとして、自分はどちらかというと善良側の人間だという人にこそ是非読んでいただきたい1冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ただただいつの間にか考えさせられていた。
婚活についていくつか共感できる点もあり、かと思えば中盤の反転に驚きと共感できない部分もあった。
しかし、そこは主眼ではなく結局自分だったらどうかと考えた際に結局誰かの意思を頼りに生きているという点は変わりないと思った。
それと同時に主人公らと同様に間違いを冒しながらもいずれは芯を持って あるいは 持てるような経験をして生きていきたいと思えた。
Posted by ブクログ
面白かった!
人間が持つ傲慢さとかいわゆる善良に生きてる人たちの悪意のない悪意??とでも言うのか、怖さ。
登場人物があーいるいる、すぐそこに、
なんだったらこれって自分なのでは?!とえぐられる感じ。
架目線と真実目線で描かれていて、正直架目線ではそこまで結婚したかったん?って思ったんだけど
真実目線になったらずいぶん違う???と思ったのが気になった。
けどヨシノさんや早苗親子が出てきて
おおーーってなった。
Posted by ブクログ
アプリを使ったり街コンに参加したこともある身として、婚活に付きまとう傲慢さには覚えがあって、心を見透かされたような気分になった。私も色んな相手を自分の価値に置き換えて見ていたと思う。
パートナーがいて結婚も考えてる。相手は私を何点の相手として見るんだろう。70点だと言われたら私はどうするんだろう。でも100点の相手なんてそもそもいなくて、どう向き合って受け入れ合っていくかが大事なんだと改めて思う。
架視点ではミステリー的な楽しみ方もできて、真実視点では今まで自分の意志を持たずに生きてきた一人の女性の自立を見られて面白かった。心に残ったのはジャネットの「あなたがそうしたい、と強く思わないのだったら、人生はあなたの好きなことだけでいいの。興味が持てないことは恥ではないから」という言葉。なんとなく真実と一緒に私も救われるような気持ちになった。
Posted by ブクログ
恋愛小説、ミステリー小説、であるが、自分の普段の行動について考えさせられるものだった。
人を選ぶときは自分が思ってる自分の点数と相応しいものを選ぶ。自分自身を高く見積もっている。人は傲慢だ。
アプリで出会うということに対する劣等感、居残りであるという社会のイメージへのモヤモヤ。
結婚はタイミング。男性側の考えに対して、そんな待てないよ、と感じる。私も結婚を急いで考えているからかもしれない。
親から自由にさせられず育った人。その中の子供は決められていることが幸せだと思う。そこへの違和感。そして外の世界に出たとき、いざという時にもまた親を頼ってしまう。自分で行動できない子を育ててしまう。それに気づいていない親も親。
色々重なる部分もあり考えさせられた。楽しく読み進められた。
Posted by ブクログ
途中めちゃくちゃ重たいし、人間の残酷な心理も結構はっきり書いてあるし。
婚活してる友達には読んでみて欲しい気持ちもあるけど、私は絶対薦めれないと震えながら読んでた。
でもとても面白いし考えさせられる。
石母田のおばあちゃんがとても素敵
解説に大好き朝井先生が出てきますが
文章の捏ねくり方が辻村先生と違い過ぎて
作家さんの個性って凄いなと思いました。
解説までぜひ読んで欲しい。
Posted by ブクログ
4.8
ここまで人の心理を的確に言語化できることがすごすぎる。女友達の見下した態度、さも自分が正義かのように、それを真実にも架にも口に出してしまう傲慢さ、そしてそれを隠すように付け足した「自分にはとてもできない、むしろ尊敬さえする」という言葉。リアルすぎて怖い。
私は真実の気持ちが良く分かる、、、。
Posted by ブクログ
まず、この本に出会えて良かったと思いました。めちゃくちゃ面白かったです。実体験として近いものがあったので、共感と、自分自身に思い当たることが多く、心がざわつくというか、多少読んでいて辛くなる。そういった感覚になりました。よくこんなにリアルに描写できるなと、ただただ驚きでした。また、単に物語としての面白さだけじゃなく傲慢と善良という観点から恋愛や婚活以外でも考えさせられることが多く、読めて良かったと思える一冊でした。
Posted by ブクログ
めっっっっっちゃおもしろかった‼️‼️‼️‼️ここまで言語化できるのがすごいと思った。どうやって終わるのかなって思ってたらめっちゃいい終わり方だった
Posted by ブクログ
自分が高慢だと言うことに気づかされた。
今まで、ピンと来ないと思っていた女性たちとデートに行ったが、付き合うことがないまま終わったこともある。
自己愛が強いことに気づかされた。
匿名
いろんな形がある
自分も真実と同世代なので共感できるところがたくさんあった。女友達の意地悪さは胸糞だけどこういう人いる〜と思った。最後はグッときた。
傲慢と善良、誰しもが抱いているものだと思う。 婚活アプリやマッチングアプリは今や使っている人が多くなっているもの。自分がいざ使うことになった時、この人たちと同じような感覚に陥るような気がした。
なるほど
考えさせられる本でした。新しい視点を感じました。物語の中盤で「え?」となりましたが、最初から予想出来た人はいるのでしょうか、、、、!さすが辻村先生、、、、!
同じ事象を見る面からで異なることを思い知らせ、小説というより哲学書のように感じる面がある作品です。でも、辻村深月です。一気に引き込まれ、最後まで一晩で読みました。良かった!
人への深い分析が刺さる
恋愛小説だと思って、軽い気持ちで読み始めました。しかし、その中身は何とも深く人間心理を描いたミステリー。自分にも思い当たるなんとなく感じていたことや、していた行動がかなり解像度高く言語化されており、自分自身を見つめ直すきっかけとなりました。
辻村さんの小説を他にも読んでみたくなりました。
突然号泣しました
石母田のおばあちゃんの「あんだら、大恋愛なんだな」に突然どばっと涙が込み上げました。渦中にいる人同士はわからんけど、確かにそうだと。
そして最初は架が主導権を取っていたようなこの恋愛が最後は真実の方がどちらかといえば主体になっていて、ちゃんと対等に立てているのが羨ましいような気持ちになり、こんなお似合いの夫婦はないだろうと、心から2人を祝福したくなりました。
この先の人生、子供や親戚、友人付き合い、いろんな事が起きてもきっと、自分たち夫婦の軸を大事にして生きていけるのだろうと思えました。
架も真実も最高のタイミングで出会いをして、偶然を積み重ね、そして真実の嘘も失踪も2人の恋愛には必要なイベントだったのだと思います。
この夫婦も10年後には同じように思うのではないかと思います。架も真実も恋愛だけでなく人として成長した。自分というものを見つめ直せた、こんな最愛の相手はいないだろうと。
架は、婚活に疲れ果ててまたゼロから探すのが億劫だったから別の相手を探さなかったわけではなく真実がよかったんですよね?
彼女の本当の姿の中に自分がひかれるもの、見えたもの、そしてそれらを丸ごと愛する思いが芽生えたから、彼女を好きだと言ったんですよね?
そこだけもう一度読み直してみたいと思います。
選ぶという事は、自分に見合うかどうか価値をつけている、やたら自分の評価だけは高い、など人が普段隠しているもしくは無意識にやっているような、心の深いところまで掘り下げた、剥き出しに描写したすごい作品だなぁと感じました。
泣いた
私は真実に近いなぁ、すごく似ているなぁ、もしかしたら真実って私のことなんじゃないの?と思い、真実に感情移入しながら、私自信のこれまでの、いろいろうまくいかなかった人生と重ね合わせながら読んでいきました。というより、そうせざるを得ないような、内面をえぐり出される内容でした。架のような、女友だちも多い彼氏がいたことが私にもあり、もやもや、鬱々としながら、おそらく結婚してもうまくいかないであろうと思い、お別れした経験があります。
思い出したくもないような、自分が不器用が故の失敗や恥ずかしかったこと等を思い出しながら、真実と自分を重ね合わせながら読み進め、泣きすぎて瞼が腫れています。
めちゃくちゃ心に刺さる一冊でした。
匿名
著者との対話が楽しい
この著作の最大の魅力は、著者の人間分析の深さであろうと思います。その複雑微妙なところの言語化において、著者の視点による考えが成功しており、我々読者との対話も深まる満足感が大きいと思います。
Posted by ブクログ
傲慢と善良という対極にあると思える2つの言葉は実は表と裏くらいの近さにあり、解釈によりどちらにも転ぶような不安定なもの。誰しも自分が可愛く、人の評価が気になり、他人を妬ましく思う気持ちがあり、自分を愛してくれる人に縋る。ただただ順従なことを一概に善良だと言えるわけでもなく、自分で考えた結果が傲慢だと他の人の目に映ることもあり、人との関わりが不可避なこの世の生きづらい要因だなと思った。
Posted by ブクログ
本作を読んで人間は矛盾した存在であると再認識した。
パートナーに求める年収、容姿、性格その全ては理想であり、自分に見合うかどうかの基準でもある。結局は自分の価値相応の人を求めている。そんな「傲慢」さを人々は持っている。
それに対して、周りを取り巻く環境に身を任せ、全て人の言いなりになり自分の色を持たない「善良」な人間も存在する。
しかし、善良な人間でも人一倍傲慢さを発揮する場合もある。我々は、一見対極に存在する事象が隣り合わせに存在する奇妙な生物であると感じた。
婚活が遠い存在ではないのだなぁと時の流れを感じつつ、自身が持つ傲慢と善良というモンスターを上手く扱っていきたいと感じた。
Posted by ブクログ
辻村深月作品にハマった1作目の最高な作品です。
私は20代後半、これを読んでぶっ刺さりました。
これは男女で読み方と受け取り方が全く変わってくるような作品だと思います。
ぜひ、恋人&家族が居る居ないに限らず、20代後半~40代前半の人に読んでほしい指南書な一冊です。
いわゆる現代の恋愛の主流であるマッチングアプリ(婚活アプリ)を通じて出会った架と真実。
タイトルの「傲慢と善良」という相反する感情が婚活や恋人探しを行う男女にとって、相反しながら両立している感情だということがうまく描写されていると感じた。
真実の失踪直後に架視点と真実視点でその日に何があったかがわかっていく王道なスタイル。
30代後半と年は取っているが恋愛経験が豊富な架とほとんど恋愛経験がない30代前半の真実の対照的な二人が付き合いだしてからの物語。
架の女友達からの「今の彼女との結婚したい気持ちは何%?」という質問に対する答え=「彼女に対する点数」というロジックはまさしくその通りかと思った。
長く寄り添っている架は気づかないけど、寄り添う時間が短い架の女友達が真実の失踪の意図の意味を簡単にわかる感じが男女の思考の差をよく表してると思った。
オチは弱めだったが、それまでの過程が良すぎたので★4です~
Posted by ブクログ
地方出身の友達が気持ちがよくわかると言ってオススメしてくれた本。
東京生まれ東京育ちの女である私もグサっときた。
朝井リョウさんの解説も面白かった。
Posted by ブクログ
傲慢な人と善良な人の物語かと思ったが、誰でもある一面から見たら傲慢で、またある一面からみたら善良という物語でタイトルも含めすべてよかった
リアルに感じることが多くてすごかった
自分の価値観を見直すきっかけになると思う
真実って書いて、まみなのがいい
いろんな親も読むべきだと思う
Posted by ブクログ
自分の中にある嫌な部分を引っ張り出される。ドキッとする。善いと良いで善良。1%も悪い部分を感じさせないが善良が故に他人を傷つける、意思がなく他人任せになる。善良っていいことじゃないの?人間って複雑で難しい。
Posted by ブクログ
誰にも共感は出来ず、イライラしてしまう登場人物もかなりいましたが、それでも面白い。
強いて言うなら、自分は結婚をしていなければ数年後は架のようになっていたのかも知れない、と思いました。
抉るような心理描写が、とにかくリアルすぎていて、実話を聞いているような気分になりました。
Posted by ブクログ
なかなか読み終わるのに時間が掛かったけど、結果的に面白かったと思う。
真実の気持ちがとてもよく分かる。
自分もそうやって育って、とても嫌だったから。
Posted by ブクログ
傲慢と善良。
これは婚活だけではなく、大きな括りで言うと人間関係でもあることなんじゃないかなって思った。
架の傲慢さ(真美に対して100点をつけなかったこと)は、自分の過去の恋愛と比較してできたもので、真実の傲慢さ(婚活相手への評価)は独自の評価基準で定められたもの。2人は同じ「傲慢さ」を抱えていながらも、物差しが違うことでお互いのすれ違いや解釈の溝が生じちゃう。
だから恋愛、友人、結婚など対人関係は「価値観が合う」ことが重要だし、反対に別れる理由にもなりうると感じた。
また、善良も同じことが言える。自分と相手とでは善良の捉え方や表れ方が異なる。良かれと思ってした行動が、必ずしも相手にとって救いになるとは限らず、「してあげている」「見返りを求める」といった感情が生まれてしまう難しさもある。
傲慢さと善良さを実際に解像度高く言語化され、人間の深層心理を突かれてハッとした。
真実は真実の世界で善良に生きてきたから、100点がつけられなかったことへのショックが大きかったと思うけど、なかなか100点なんて難しいと思ってしまう。でもその善良さの良さがあるよね、、安易に割合とか点数とか言っちゃダメだ。
Posted by ブクログ
恋愛や結婚に関して、自分がどのフェーズにいるかで感想が分かれそうだと思った。
私は今年で33になる。
バツイチ子なしで結婚相談所に入り、1年2ヶ月ガッツリ活動をした。
それはもう、たくさん悩んだ。いいなと思っても、最終的に異性として見れず終了となったり、もちろん私が振られることもあった。
でも諦めず活動し、素敵なご縁があり結婚に至り、来年には子どもが産まれる。
そんな今の自分からしたら、私が結婚相談所でやってきたことは間違ってなかったんだなという答え合わせ的な感想しか浮かばないのが本音ではある。
失踪した婚約者の手がかりを、藁にもすがる思いで探していく架はとても好印象だった。
実家を訪れて、そこから彼女の手がかりを探っていくわけだが、いろんな可能性を考え行動していく描写から、単なる“良い子”でしかなかった婚約者に色んな一面があるとわかる。
白黒写真が鮮明なカラー写真になっていくような感覚はとても良かった。
ただ、これで2年も付き合ってたというのだから、相当密度の低いやり取りしかしてなかったんだなと。
婚活って、人生を共にするパートナーを選ぶわけだから、2,3回目のデートから深い話もするものだ。
趣味の話なら、なんでそれが好きなのかとか、それにどう感じたのかとか、whatではなくwhyとかhowの質問を意図的にする。そうしないと、その人の本質的な価値観がぜんぜん見えてこない。
私は今の夫と出会って2ヶ月ほどで結婚を前提とした交際を始めた。
どんな学生時代だったか、どんな思いで進路を決めたか、仕事で辛かったこと楽しかったこと、どんな家庭を築きたいか、お互いたくさん話した。関係構築の密度が高ければ、結婚を決めるのに3,4ヶ月もあれば十分だ。
もちろん縁のなかった方たちともそんな話をした。
心の中で「やっぱこの人はないかな」と思っても(自分の傲慢さを自覚しつつも)、その人を好きになろうとする努力はした。異性として見れなくても、自分の質問の仕方次第では表に出ない魅力を知れるかもしれない。
婚活は傲慢でいい。むしろ自分の傲慢さを自覚して、じゃあ自分は何をすべきなのかを考えることがスタートではないか。
それを教えてくれるのが、婚活のプロ、結婚相談所。
だから、結婚したい人が最初に行くべきところなのだ。
マッチングアプリなんぞで結婚への本気度がわからない人と価値観を擦り合わせるための話なんかしても、多分噛み合わないし自分の経験値にもならない。
むしろ下手にワクワクドキドキを供給され、本来の婚活から道を外れかねない。
架は確かに傲慢な自分に無自覚だったが、一方で無自覚に善良な面もある。
そこに真実が救われているのは事実だし、なんだかんだいい恋愛だなと思った。
私が所属していた結婚相談所では、「婚活は相手探しではなく自分探し」と言っていた。
真実パートでは、真美が自分を見つめ直す様子を丁寧に描いていて、私にはとてもキラキラして見えた。
もうどんな結末になっても納得するってくらい、真実の選択肢は広がっていたように感じた。
一度離婚を経験した私が、また誰かと結婚しようという思いに至ったのは、人との繋がりを大事にする人生にしたかったからだ。
パートナーと助け合って、たくさんの経験を積み重ねるように生きていきたいから。
物語の前半は、人の傲慢さを抉り出すような怖さが印象的だったが、後半は私の人生観に重なるような爽快感があった。
こんなに上から目線みたいな感想になってしまうが、結婚そのものよりも、良好な結婚生活を維持する方が何倍も難しいことを知っている身なので、私にとって今はまだまだスタート地点。
夫のことを知った気になっているけど、知らないこともたくさんあるはず。
無自覚な傲慢さで相手を傷つけることのないよう、教訓にしたい。
Posted by ブクログ
面白かった。
でも…自分が婚活でなかなか上手くいかないという渦中にいたらじわじわ嫌な気持ちになって読むの途中でやめてたかもしれん。
そのくらいリアルで最後まで飽きさせず読まされた。
なんでやろう、架はろくな男じゃないのにちゃんと魅力的に描けてたな。
そして架と結局結婚することを選んだわけやけど…架はみなこ達悪友と手切るつもりあんのかな?周りは関係ないとか言ってたけどあんなにしょっちゅう会ってた昔からの友達ときっぱり会わなくなるなんて現実的なのか、、、
いやー彼氏の嫌な女友達書くのうまいなー
いやさすがにあんなんおらんやろと言いたいけど…おるかもなあと思わされた。
Posted by ブクログ
続きが気になって割と一気に読めた。
婚活を通じて人間の傲慢さがよく見えた。
婚活における、ピンとくる、こないとは
何か?それに対しての結婚相談所の方の
答えが私にはすごくしっくりきた。。
確かにそんな風に相手のことを思うことが
過去にあったかもと思ってしまった。
Posted by ブクログ
傲慢という言葉、割とよく聞く言葉で使うこともままあったと思う。が、ちゃんと考えたことなかったかもしれない。傲慢, 横柄、自惚れ、プライドarrogance。これ感じたときの人の心の裏側の嫌な感じがよく書かれてて、ちくちくした。
自分の中の傲慢さも。
偏見とか視野の狭さだけで傲慢になってしまこともあるよね、そりゃと。何ともリアル。
Posted by ブクログ
「良い人だけどタイプじゃない」「なんかピンとこない」
恋愛の場面で何度も使ってしまったこの言葉。悪気なんてなかったがこの本を読んだ後だと、自分の中に潜む傲慢さや身勝手さを突きつけられたようで、胸がドキッとした。
恋愛小説として手に取ったはずが、読み進めるほど「これ、自分の話では?」と何度も立ち止まってしまう。多くの人の心に容赦なく刺さる物語だと思う。
「ただこの人じゃなかっただけ」「理想が高いわけじゃない」
そう自分に言い聞かせながら、他人からどう見られるかを気にして、自分にはもっと合う誰かがいると信じて、ずっと恋人や結婚相手を“選ぼう”としてきた気がする。
SNSで他人の現状が透けて見える今、「比較せずに生きる」なんて到底できない。
田舎の閉じた社会でも、東京のように選択肢が無数にある場所でも、私たちはその土地の“普通”や“正しさ”に縛られる。
それでも誰かに流されるだけではなく、ほんの小さなことでも、結婚のような大きな選択も自分の意思で選びたい。後悔しないように、自分の人生をちゃんと自分のものとして生きたい。
読み終えて、そんな静かな決意が、じわりと胸に残る物語だった。
Posted by ブクログ
気になっていたベストセラー作品。どんな内容か全く知らずに読みました。
「婚活小説」は読んだことがあるような、ないような。独身時代に読むのと結婚して読むのとではだいぶ印象が違いそう。自分もどこかで違う選択をしていたら、主人公達のような婚活をしていたかもしれない。今の自分とは縁遠い内容だけれど、この小説の登場人物と似た部分が自分にも周りの人にもあって、色々考えさせられました。
もし婚活をするなら、この小説を読んでから挑むのと、読まないで挑むのとでは心の持ち方が違うと思うので、子供達には、ぜひ社会人になるくらいの頃に読んでみてほしいと思います。
面白かったけど、今の自分が求めているのは軽くて楽しい話なので⭐︎4つ。本編よりも朝井リョウさんの解説がよかったです。
Posted by ブクログ
真実が変わろうと思ってアクション起こしたことによって、お互いに傲慢だった事に気づけたし、気持ちにも素直になれたから行動することは大切だなーと思った。別に前向きな行動じゃなくても環境を変えてみたり今までの事と逸脱してみたりするだけで風向き変わるなーと思った。自分が変わるには行動!そこからなにか大切なことに気づけると思った。
(つい語ってしまたദ്ദിᐢ- ̫-ᐢ₎)
Posted by ブクログ
辻村深月さん作品で避けては通れない話題作。ボリュームも書いてある内容も重量感があり、読んでいてしんどかった…。
婚活と結婚観に留まらず、文章の矛先は読み手個人にも鋭く向かっているように感じました。進学、就職、結婚、出産、介護などのあらゆる選択に置き換えて、自分のためなら「傲慢」が、誰かのためなら「無知の善良」が、際立つから気を付けてねって言う忠告だと思っておきたい。それぐらい優しく解釈しないとやっていけない(;´∀`)
『しかし、この世の中に「自分の意思」がある人間が果たしてどれだけいるだろう。真実を責めることができる人間が、一体どれほどいるというのだろうか。』
「闇祓」「ツナグ」「かがみの孤城」を読んできて、摩訶不思議パワーが出てくるファンタジーが定番なのかと思っていた。今回それが一切無かったので、新しい発見でした!
2025.2
Posted by ブクログ
話題作、婚約していた架と真実だったが、ある日真実が失踪したことからストーリーが始まる。前半部分は架視点で失踪の犯人とされるストーカーを追いながら真実の過去が明らかになっていく。後半部分は真実の視点で失踪後の生活が描かれる。
現代の恋愛事情を綺麗に風刺した面白い作品だった。善良と傲慢とは似て非なるものだが、それらは共存しうる。人に優しい善良さをもつ人物であっても、実際は自分を持っておらず人の指示に従うだけでありそれは一種の傲慢ともいえる。30歳になったら改めて読みたい。さらに染みそう。
著書名の意味
本のタイトルに惹かれて手にしました。
その後、映画化決定ということを知り、ちょうど読んでいる最中だった書籍を
一旦置いておいて目を通しました。
私の年代で読むには、婚活がテーマなので、かなり若い内容かと思いました。
と同時に私が若かりし頃に「お見合い叔母さま」から言われたことが痛烈に蘇り、
いつの時代も婚活は同じなんだなと思いました。
気になっていた、タイトルの意味もすぐにわかりましたし、納得出来ました。
最後は予想通り収まってしまい、少々物足りなさを感じましたが、総じて
意外性もあり、面白かったです。今どきの小説という感じがしました。
傲慢と善良
婚活で知り合った2人の結婚までの紆余曲折の話…と思っていたが、大人しく良い子と周りから言われていたが自分に自信も無く、、決められない人。誰でもそんな部分はあるのではないか?私もそうだし。心を取り出して曝け出されたかのような気持ちになった。ただ、真実のように失踪する程の怒りや勇気は持ってない。
人間の本音が浮き彫りに
この作家さんの本は8割は読んでると自負してるが本当にリアルな人間模様を描くのに長けてると思う。いる!いるよ、こういう奴!とか、人が抱える矛盾とか綺麗事ではどうにもならないリアルを描き出すから刺さると思う。
が!本当に思うのが恋人やパートナーや伴侶の側に自分より遥か昔から側にいるその相手にとって恋愛対象になりうる性を持つ友人や自分とは真反対で自分をあまりよく思わなそうな人間がいるのは実に厄介だという事、分かっていたが改めて痛感した。
そういう奴らは自分達の思想や言動が善良だと何ら疑いなく動き、実に傲慢な行動に出て時には、彼、彼女の為!と未来さえ破壊しにかかる。
関わると碌な事がない。
だから何か決める時には自分達だけで。
俺も真実と同じで架の側にいるあいつらが大嫌いだよ。見当違い、権利のない嫉妬で邪魔するな。
とりあえず今までの架の追跡費用と真実の逃亡費用と式場キャンセル代は奴らが全額負担すべき。
匿名
アラサー〜30代の独身の子には勧められない本no.1 (笑)
私は多分架の女友達に近い傲慢な人間なのだと思いながら読んだ。
実際は真実のような女性とハイスペ架が結婚することってそうない。それこそストーカーされてるってウソを付くくらいしない限り。だからこそ女友達の猛反発も少し共感できてしまう(彼女たちが直接傷つけることを言ったのはダメだけど)
架がアラフォーで真実が28歳とかならあるあるは組み合わせだけれども、
それまでモテてこなかった女性が30半ばで急に大逆転ってほんとに聞いたことがないから、ラストも含めてファンタジーだし、
真実みたいな女苦手だなーと思いつつ面白かった
恋愛小説だったのか
出だしといい失踪という展開といい、サスペンスかミステリー小説だと思って読んでいました。
「善良」と「傲慢」が、登場する人たちの中で目まぐるしく表れて…
男性視点のパートの後半は、読んでいて息苦しく嫌な気持ちになるくらいでした。
それは巻末の解説で浅井さんが指摘していたことそのもののせいだと、読了して気づきました。
それだけに、ラストは納得できないというか、主人公達を理解できませんでした。
皆さんは、どう読んでいるんでしょうか。
渦中
真美が嫌いな人種に、自分はどちらかと言えば近くて、陰ではこんなにも嫌われているのかと思うと怖くなった。
本の内容とは全く関係ないだろうメッセージが
自分を見直すきっかけになった。
偏見とプライド
水知らずのうちに人にレッテルを貼るということの意味を知れたいい作品。
優しいにもいろんな意味がある、本当の優しさなのか、憐憫からくる優しさなのか。
人との接し方を教えてくれる作品。
面白かった
先が読めるようで読めません。オチは正直言って賛否ある?とは思いますが、過程は十分楽しめると思います。一つ一つの些細な描写も、あーわかるわーってことがあり、個人的には親との関係など、共感できる部分がありました。全ての悩みに答える!と謳われてしまうとハードルが上がりますが、そこはさて置き読めば楽しめます。
Posted by ブクログ
時代(2022年)を象徴するような現代恋愛小説でした。アプリでの恋愛が一般化してきて新しいシステムと思っていたけど、歴史を振り返れば結婚相談所の仲人がアプリに変わっただけなど解釈を改められるようなストーリーが多かったです。アプリ恋愛世代でない人達は、読んでどこまで理解できるのかなとは思いました。
Posted by ブクログ
年齢を重ねる度読みたくなる一冊
善良な人ほど傲慢な人で、日常の中で葛藤を事細かく表現されていた。
内面の描写に共感できて、2人だけの世界を繰り広げていく所すごく感動した( т т )
Posted by ブクログ
タイトルにある、善良と傲慢は紙一重だと感じた。
自分がどう感じているか、相手がどう感じたかはどちらにも分からないし分かり合えない
でも結局のところ、自分の人生を自分がどうしたいかで考えていくのがセオリーなのかな
初オーディブルでながら読聴、意外と時間かかりました。
あんまりかも。
オチが早い段階で分かる人には、あんまりかも。と思いました。
作者の世界観のリアルな女性像があまりにも簡易的すぎて、本当はもっと女性ってややこしいのになーって感じです。
匿名
微妙
微妙というか全くつまらなかった。
唯一主人公のみがまともな人間で、真実とスーパー過保護な母は読んでてイライラした。
真実は結局のところ自立できていないまま終わり、終盤に浮気の雰囲気もなぜか出てきて意味不明。
半年もの間、身近な人間に迷惑をかけた自覚があるのだろうか?
なんでここまで本の評価が高いのか微塵も理解できなかった。
やたら長い割に「え?それで?」という結末なのでガッカリ。
本を一言で言うと「傲慢=恋愛の理想を求める自分の欲望」「善良=自分を愛するあまり性経験の少ない状態」のこと。
主人公は傲慢で善良。笑
解説は良かった。