あらすじ
婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》
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「人生で一番刺さった小説」との声、続出! 恋愛だけではなく、生きていく上でのさまざまな痛み、あらゆる悩みに答えてくれる物語。
主人公・西沢架は、いつも通り帰宅した自宅に、同棲中で家にいるはずの婚約者・坂庭真実がいないことに気付く。突如失踪した真実の手がかりを探すべく、架は真実の過去と向き合うこととなる。浮かび上がる現代社会の生きづらさと、徐々に明かされていく失踪の理由からは目が離せない。
本作の見どころは、なんと言っても描写の細やかさです。作家の朝井リョウさんによる巻末の解説の中でも触れられているように、この作品では「何か」「誰か」を選ぶときに私たちに起こっていることを主題としています。"選ぶ"という行為の中でどういったことが起きているのかを細部まで描写することで、私たち読者の心に何かしらひっかかるものを与えてくれます。
もちろんすべての人におすすめですが、人間を傲慢と善良の2種類に分けたとして、自分はどちらかというと善良側の人間だという人にこそ是非読んでいただきたい1冊です。
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Posted by ブクログ
自分の行動とか思い返すと自分を守るための行動だったのかな〜って思ったり、友達とか彼氏とかに思う感情って無意識のうちに点数つけてたりしたのかなーって思ったりいろいろ考えさせられた
Posted by ブクログ
読みながら、思い当たる部分がたくさんあるなと思った。いろんな登場人物に自分を重ねる瞬間が何度もあった。
人間は本当に、自分の世界の中からでしか相手を見れない。それはどうしようもないことだ。
主観的に見るとはそう言うことだ。
私は婚活を経験していない。でも、この本のおかげで、婚活をしている人の気持ちがとてもよく理解できた。他人からすればとるに足らないことでも、本人からすればとても大事で、
それはやっぱり、同じ条件下のもとで経験しなければわからないことだよな、と思った。
自分の世界観から見て、「あり得ない」と思う人がいたとしても、それはあくまで自分の傲慢さからくるもので、必ずしも「あり得ない」ということではない。
わかってはいても、そんな傲慢さが顔を出す瞬間が私にもあるし、それが嫌だなと思うこともある。
だけど、傲慢さをなくしていこうと言うわけではなくて、
主観的に生きている以上これはしょうがないことだ。
傲慢さを改め、善良だけで生きていくのもまた違う。
どちらもが「ある」と認めた上で、相手への想いやり、相手への想像力を膨らませることが大事なんだよなと思った。
人間は傲慢であり善良である。という事実を受け止めて、「そんなこともあるよね」とみんなが思いあえたら平和な世の中になるのではないかなと思った。
自分と向きあい、自分の傲慢さ、善良さを見つめることができた。
面白かった。ありがとうございました。
Posted by ブクログ
素早く展開が進む小説が好きだったため、
途中何度か手が止まってしまったが、
それでも最後まで読んで良かったなと思える作品だった。
傲慢がどれだけ身近に潜んでいて、
自分も傲慢なんだと思わせられた。
色々本当に考えさせられる。
現実的すぎて少ししんどいけど面白かった!!
Posted by ブクログ
無意識に、他人を値踏みして、点数をつけてしまっているのかもしれないと思った。それは傲慢なことだよね。
周りに流されず、自分の人生を選択していきたいとも思った。
Posted by ブクログ
全体と各登場人物の感想まとめ
一部メモ
○構成
後半真美が東北ボランティアに展開を移し、
復興内容の詳細がやっていることは素敵
だけどこの本でそこを見たい訳ではなく、
「傲慢と善良」がいかに人間の中で表れているのかを
見ていくことに期待していたので正直失速したようにみえた
それ以外に関しては各登場人物の「傲慢と善良」がどこにあるのか、
見ていく構成で非常に興味深く思えた
辻村深月さんは人間の解像度が高いので、読み手が共感しやすい
残酷な一面をこれでもかというほどに書く
特にマッチングアプリが上手くいかない人は見ないほうがいいだろう...
自分はマッチングアプリで100点と思える人と結婚できた
ただそれまでは「どうせ俺は妥協で結婚する」と思い込んでたし、
それこそ傲慢さもかなりでていたなと思えた
自分は理想の人と会ったのはマッチングアプリを辞めようとして
最後に1人会っておこうと思った人だった
それぐらい運要素が高いものだと痛感している
見た目と性格、そして価値観を条件に含むと傲慢さが暴走する
マッチングアプリで大多数とでもマッチすることができるようになった今
「選ぶ側、選ばれる側」と商品棚に並べられる
恋愛市場において社交性がなかったりするとその商品棚に残ったままになる
その社交性のなさは善良さがゆえに起きている可能性もある
「いいひとだったんだけどね~刺激がないっていうか...つまらないんだよね」
そう耳にすることが多くなった
50年以上ともにするパートナー選びはあまりにも難しいと痛感した
「傲慢と善良に値する人は周りの誰に当てはまるだろう?」
そう考えた時に私は「傲慢」になっている自分に気づいた
そっと善良に戻ろうと思ったが、その打算的な考え自体が既に傲慢だなとも思えた 笑
○傲慢
・自分で決めたい
・自分でいたい
・自分を客観できない状態
・結婚が上手くいかない理由
○善良
・人の言うことに従う
・誰かのものさしで生きる
・過保護に育ち世間知らずになる
・親に能力を信じてもらえない
・自立できない
・「良い子」だから打算的になれない、バカ正直
・要領が悪いから搾取される側
・無欲がゆえに「自分がない」といわれてしまう
・謙虚だが自己愛が強い
○傲慢と善良
誰しもどちらの要素を持っている
個人的に感じたのが、「傲慢/善良」は「認知がある/認知がない」と共通点があるなと思えた
・認知がある=傲慢
自分の知識基準を基に認知がない人に対して傲慢になる
例えば、上京した子が地元を馬鹿にする傲慢さ
・認知がない=善良
知識基準が他者と比較して低く、自分の中にある狭い価値観で認知がある人を高尚に思える
例えば、地元にずっと住んでいる子が上京した人の当たり前に圧倒されるなど
○東京と地方
私も東京の仕事をしていた過去がありそれだけで地方の友達に
「都会っぽい」「東京の仕事凄い」と評価された
都会にはありふれた仕事だけど「頭が良い職業」として評価される
そんな狭い世界を感じていた
なんなら東京研修したぐらいで母親にはすごいといわれるぐらいで呆れた
他にも地方は車がステータスというのはめちゃくちゃ感じていた
多くの男性が借金してまで車に投資している人が多いイメージ
ワゴンRに数百万かけて魔改造していた人もいた(せめて普通車買えばいいのに)
本当に車が好きならいいと思うが、
ステータスとして買っているのは中身がないよなぁと正直思う...
○真美
あまりにも架が不憫で、正直真美には腹が立った
というのは人に「70点」としてつけるのと
結婚に踏み切れない「70%」は全く違うと思うから
確かにアユを引きずっていたかもしれないが、
70%から100%に上がることは珍しくはないと思う.し
架の友達の言葉をうのみにするのが残念だった
大嫌いな相手の話を信じるのがいただけなかった
本当に100点ならもっと架を信じて、
相手を理解するために対話すべきだった
東北の高橋と付き合う終わり方だったら酷評してたレベル
最後は神社エンドで本当によかったよ...
真美みたいな人が周りにもいた
マッチングアプリで「相手の話が盛り上がらなかった」と数人を切り捨てていた
それは完全にその人の鏡移しであると思った
質問されても短文で返すしかないボキャブラリーのなさが原因であるのに、
自己評価ではなく、相手が悪いに変換されている
あまりにも受動的過ぎる、こちらから積極的に盛り上がることはしたのか?
受動的でいいほどお高いのか?シンデレラなのか?
常に善良で仏みたいなその人に傲慢さが垣間見えていたことを思い出した
ー自分が納得した相手でなければ自分の人生の物語に存在しないものとして目に移さない
この言葉は現代のマッチングアプリの残酷さを表している言葉だと感じた
ーキスもできないと思って断るのはいけないの?
ー恋愛と結婚が違うのは分からない
この真美の考えには同感する
生理的に無理な人とは中身を知ろうとしても難しいと思うし、
理想として結婚に恋愛要素があってもいいと思う
(ただ理想を求めるなら自分の年齢の期限はリスクとして責任を持つ必要がある)
○石母田おばあちゃん
真美の現状を一言「大恋愛」と表現したのは
歳を重ねた上での深みがある、その救いの言葉で
これまで何人の人を助けてきたんだろう、あたたくしてきたんだろうと思った
素敵な人
○小野里
本書のMVP
存在感が圧倒的でクリティカルで的確な発言が多い
先生の学びのメモは下記
(ピンとこない理由)
・自己評価に相手の評価がつりあっていない
・無意識の自己評価のせい
(婚活について)
・合わないと言われた場合は「自分の長所を相手に理解されなかった」と言い訳をつくる人が多い
・私は理想は高くない
・相手と会わなかっただけだし、私が高望みができないことは知っていると多くの人は言う
→自己評価が低い癖に、自己愛は高い(傷つきたくない)
・自分に嘘ついて傷つきたくないだけでただ選ばれなかっただけ
・自分も選ばれる側なのに選ぶ側になっている
(婚活で選ばれる人)
・ビジョンを持っている人
・計画性のある人 ※妊娠時期などを考えられる
○亜優子
「25歳までに結婚したい」
この願望を周囲でも聞いたことがあるけど
かなりの確率で後悔している人が多い
もちろん25までに理想の人がいれば結婚でいいが
「25までに結婚しないと!」と自分を急かして妥協して結婚すると
その後の60年間が最悪な家族生活にもなると思う
妊娠リスクはあるのは分かるがせめて28とか30まででもいい気がする
○陽子
一見善良だがかなり傲慢な人間
・娘を結婚相談所に勝手に登録する(地元柄盲目的になるのはわかる)
・娘を地元でお嬢様学校として有名な高校にいれて自分のステータスにしている
・「自分の物語」で全てを語ろうとする
・臨時公務員の「公務員」の権威性にひかれ娘の就職先を決定する
・専業主婦としての暇を「娘の人生」を干渉することで満たす
過去であれば、結婚はお見合いが一般的だし家を継ぎ、
仕事も後を継いだり、ご縁で就職したりしたりしていてそれだけで問題がなかった
ただ現代は変わった
現代は情報化社会により地域格差が減り、若者の認知が高まった
ゆえに理想像が広がり各々が「自己実現」に向かっている
かつ現社会では「自己主張」や「個性」を求められる
誰でもできるルーティンなどはAIにとって代わられる
だからこそ現代では過去の考えを子供に強いるのは相応しい親ではない
善い親ではなく毒親になってしまう
親の面倒をみてほしいからそばに置きたい
でも親が死んだら子が孤独になる
だから結婚させたい
無意識に自分の欲望を満たしたいのに「子供のため」として親面する
だがそれが自立を邪魔している、それを親は気づかない
ー井の中の蛙
ー世界が完結している
ー自分の目に見える範囲にある情報がすべて外に別の価値観があることは気づかない、きこえない
子は親を選べないから残酷だなと思った
ただ毒親すぎる親と比べると、これでも幸せな部類にはいると思う
○希美(真美の姉)
真美と対比されているキャラクターで同じ家庭環境でも
異なる道を選んでいるのが面白い
真美を想う良い姉な一面があるが
母に言い返さない真美にイライラしていたり、
心の中で「どうせ真美だから」と思っている言動が多い
呆れた上で諦めている様子がみてとれる
自分もこのポジションになりそう
○架
「出かける時に寝ている彼女の髪を撫でない」というのは
これが彼にとっての当たり前なのか、そこまでの気持ちが真美になかったからなのかは分からない...
結婚圧を怖がっていたが、
アユや真美の立場で未来を考えることができなかったのは傲慢だなと思う
高齢出産のリスクなど考えるべきで女性は貴重な数年間を男に使っている
結婚する気がないのに付き合っているのは罪だと思う
それが嫌なら相手のビジョンを先に聞いて価値観が合う女性としか付き合わないほうが
良いと思えた
彼の子がいる友達を見て「大変そう」→「妬み」に変わるのは生々しくて残酷だと感じた
○美奈子、梓
登場人物の中で群を抜いて性格が悪いのだけれども、
いっていることは確信をついているから能力は高い
ただ確信をつく能力がたけすぎて傲慢になって、
思い込みが先走り、誇大表現にしてしまうのは人として未熟だと感じた
Posted by ブクログ
突如失踪した婚約者を探す中で、徐々に自分の考え方を突きつけられていくある意味心理本のような本書。
登場人物全員に共感できてしまうところがあった。静かに泣いたくせに気付いてほしいと痛い女になったこともあるし、人を値踏みしたこともある。架の女友達には、私も疑ってた!だよね!と言いたくなった。全員が善良で傲慢で、ちょっとイライラする。ただそれを批判できる人は少ないのではないだろうかと思う。
ほんとにわかってる?お前も傲慢だよ!と何度も突きつけてくる構成に心が疲れつつも、その解像度の高さにいいものを読んだなあという気分になった。
Posted by ブクログ
自分ごとに落とし込めるぐらいリアルな描写で、何度も読む手が止まった。痛いところをつかれるような気持ちになったけれど、自分の中で曖昧になっていた気持ちが言語化されたようなすっきり感も感じられた。
Posted by ブクログ
突然失踪した婚約者を探す過程で突きつけられる、自身の傲慢さと善良さのお話
結婚式を控えていた架と真実だったが、真実が突然いなくなる
前に告白してきというストーカーを疑い、架は真実の過去を探る
真実の実家である群馬で知る新たな事実
そして、真実の婚活がどのようなものだったかを知るとともに、自らの傲慢さを自覚させられる架
真実は何故架の元からいなくなったのか?
ネットで見かけたコメントで
婚活をしている後輩にこの本を薦めようと思ったが、悪口なので言わなかったのに
上司がそれを言ってしまい
後輩は友達に言われて既に読んでいたので、それは悪口だと指摘した
というカオスな状況というのがあって、興味を惹かれて読んだ
確かに、これは婚活している人、そして中々成婚しない人への大悪口だわ
婚活で「ピンとこない」という断り文句
何故断るのか、踏み切れないのかという基準は何か?
それは自己評価と相手の評価が釣り合うかどうかという判断をしている
「高望みなんてしていない、普通の人でいい」
と言いつつ、普通の基準は「自分」にある
「婚活が難航する人は自分の値段を高く見積もりすぎている」
という先生の言葉に傷つく人は多いだろう
自分の値段は長所でつけるのに
相手の値段は合わないところの減点方式
という非対称性
相手を品定めしているようで、実は自分自身の価値を測っている
婚活は条件で判断するしかない
だから、明確なビジョンがあって、そこに合致するかどうかを基準に判断できる人は成婚できる
「何となく違う」「もっといい人がいるのでは?」「前のあの人の方がよかった」と思ってしまうひとはいつになっても結婚に踏み切れない
相手と恋愛できるか?と考えてしまうと更に泥沼
恋愛と結婚は別物という理解をした方がいい
現代の婚活者は、結婚の前提として恋愛を求める勘違いしている人が多い
だから、前述のように自分の価値と相手の価値を比べて、釣り合わない相手に対しては、恋愛できそうもないと「ピンとこない」という表現で斬り捨ててしまう
そもそも、結婚したからと言って幸せになれるとも限らないし
幸せになるために結婚が必要とも限らないのにね
個人的には、「婚活」という行為自体が謎
お付き合いしている相手がいて、この人とずっと一緒にいられたらいいのにと思って合理的な判断としてするのが結婚であって
結婚するために、その相手を探すという行為が謎
親の言いなりという善良さも厄介
自分では判断せず、人の言いなりで責任を任せるのが善良か?という疑問もある
人の悪意に鈍感なのは善良ではないと思う
想像力の欠如か、楽観主義のように思える
江國香織も「善良」という言葉をあまりいい意味で使わない
善良さが人を傷つけるんだよ
この小説は恋愛小説とされているけれども、人間関係に於いて相手と自分の評価の問題のお話ですね
解説の朝井リョウが書いている通り
この小説は婚活に限らず、何かを誰かを選ぶときに起きている事を極限まで解像度を高められた描写がされている
解説の相手を村上春樹やカズオイシグロに頼むことはないように
この人なら自分の小説の解説に釣り合うという判断をしている
日常生活でも、自分が何か選ぶときや何か付き合う相手にしても
自分との釣り合いを考えている面がある
婚活ではそれが顕著なだけで、これは結婚相手に限らない判断基準ですね
あと、婚活のアドバイスで納得したのが
結婚相談所は婚活の「最後の砦」ではなく、婚活を始めたらまず始めに行くところという先生の言葉
若さは有限だし、刻一刻と若さは失われる
だったら最初からプロのアドバイスを受けるのが最適だと思う
所々、架にダメ出ししたくなるけれども
自分も対して変わらない程の欠点や不適な言動や行動があるのだろうなと、却って落ち込む
いや、本当にこの小説をお人に勧めるのは悪口です
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婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》
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Posted by ブクログ
架の婚約者である真実が失踪した。ストーカーに付けられていたという微かな情報をもとに真実を探すために真実の過去に向き合うこととなる。真実を探す過程での架の心情などがとても秀逸である恋愛ミステリー作品であった。
【読んだ直後の感情】
傲慢と善良という言葉の使い方が架や真実を表すのにうまく散らばめられていて、
とても秀逸でした。架の傲慢さというポイントも読者(もちろん私にも)刺さる部分があり、男性なら必ずしも共感するところがあるのではないだろうか。また善良という言葉も数多くの人に刺さる表現がありました。良い子に生きるという過程を通してきた子供及び大人にとって善良という表現はポジティブに捉えることができるが、社会では善良であることが傲慢さにもつながる。社会では善良はとても生きづらいことだったというのが身に染みたポイントでもあり、少子化である現代の子供たちはかなり過保護に育てられている印象があるため共感する部分もしくは想像が容易ではないだろうかと感じました。
【印象に残ったポイント】
傲慢:自分が決断できるかどうかはともかくとして、相手の気持ちは自分との結婚のほうだけ向いていると信じこみその自信の上に胡坐をかいていた。
→恋人だけじゃない人との関わりにおいて、胡坐をかいてしまうというのは自身に当てはめてもかなり感じる部分ではあった。LINEの返信を放置してしまうところなどはまさにそれだと感じる部分ではある。
善良;善良に生きている人間ほど、親の言いつけを守り、誰かに決めてもらうことが多すぎて”自分が無い”ということになってしまう。
→誰かに決めてもらうことが多いというわけではないが、誰かに判断をゆだねてしまうことが多く、自分の意志が弱いはたまた無いに等しいというのが自分の中で感じる部分であった。
【総評・今後のメモ】
自分の判断基準が他人に依存することが今も多くあることは確かな気がする。友達付き合いとかに関してはかなり顕著な部分として表れているなと振り返るところであった。対等な関係であるために自分からもアクションをかけられるよう考えていくべきだと思った一作でありました。
Posted by ブクログ
人間の無自覚な傲慢さをこれでもかと突きつけてくる小説。
数年前の自分が読んでたら思い当たる節が多すぎてHP0になってたと思う。
自分にも必ず傲慢さがあると知っておくことって"無知の知"に近いのかもと思った。
その自覚が凝り固まった価値観を柔らかくしてくれる気がした。
読めてよかった!!
Posted by ブクログ
突然いなくなりストーカー被害に遭っていたと自称する真美とその真美を探し元彼のアユを引きずっていた架のお話だった。
自分の傲慢さをひたすらに突き付けられて、独身アラサー女が読むには正直えぐられるものがあった。謙虚に見えて自己愛が高い、ピンとこないということは相手が自分と釣り合わなくて見下しているという文が特に響いた。ビジョンもなく、自分が大した存在ではないのに相手を下に見て自分は悪くないと思う傲慢な自分がいることに気付かされた。ビジョンを持って検挙に生きるにはどうしたらいいんだろうと考えさせられたが答えが出そうになかった。
Posted by ブクログ
傲慢と善良の考えが恋愛だけでなく誰にでもある人間関係にも通じることだと感じた。こんなにも自分とは無縁と思っていた言葉が読み終わった後には身近なものに感じ、自分も考えないといけない考えであると感じた。日々の行動を見返して自分の行動を改めていきたい。
恐ろしいほど繊細な描写
「人生に刺さる」という触れ込みは伊達ではないと感じました。
読み手にどのような影響を与えるかは人それぞれで、まるで読者自身を映し出す鏡のような作品だと思います。
もし婚活をしているとしたら、お相手にもこの作品を読んでいてほしい、そう思える一冊でした。
匿名
いろんな形がある
自分も真実と同世代なので共感できるところがたくさんあった。女友達の意地悪さは胸糞だけどこういう人いる〜と思った。最後はグッときた。
傲慢と善良、誰しもが抱いているものだと思う。 婚活アプリやマッチングアプリは今や使っている人が多くなっているもの。自分がいざ使うことになった時、この人たちと同じような感覚に陥るような気がした。
なるほど
考えさせられる本でした。新しい視点を感じました。物語の中盤で「え?」となりましたが、最初から予想出来た人はいるのでしょうか、、、、!さすが辻村先生、、、、!
同じ事象を見る面からで異なることを思い知らせ、小説というより哲学書のように感じる面がある作品です。でも、辻村深月です。一気に引き込まれ、最後まで一晩で読みました。良かった!
人への深い分析が刺さる
恋愛小説だと思って、軽い気持ちで読み始めました。しかし、その中身は何とも深く人間心理を描いたミステリー。自分にも思い当たるなんとなく感じていたことや、していた行動がかなり解像度高く言語化されており、自分自身を見つめ直すきっかけとなりました。
辻村さんの小説を他にも読んでみたくなりました。
突然号泣しました
石母田のおばあちゃんの「あんだら、大恋愛なんだな」に突然どばっと涙が込み上げました。渦中にいる人同士はわからんけど、確かにそうだと。
そして最初は架が主導権を取っていたようなこの恋愛が最後は真実の方がどちらかといえば主体になっていて、ちゃんと対等に立てているのが羨ましいような気持ちになり、こんなお似合いの夫婦はないだろうと、心から2人を祝福したくなりました。
この先の人生、子供や親戚、友人付き合い、いろんな事が起きてもきっと、自分たち夫婦の軸を大事にして生きていけるのだろうと思えました。
架も真実も最高のタイミングで出会いをして、偶然を積み重ね、そして真実の嘘も失踪も2人の恋愛には必要なイベントだったのだと思います。
この夫婦も10年後には同じように思うのではないかと思います。架も真実も恋愛だけでなく人として成長した。自分というものを見つめ直せた、こんな最愛の相手はいないだろうと。
架は、婚活に疲れ果ててまたゼロから探すのが億劫だったから別の相手を探さなかったわけではなく真実がよかったんですよね?
彼女の本当の姿の中に自分がひかれるもの、見えたもの、そしてそれらを丸ごと愛する思いが芽生えたから、彼女を好きだと言ったんですよね?
そこだけもう一度読み直してみたいと思います。
選ぶという事は、自分に見合うかどうか価値をつけている、やたら自分の評価だけは高い、など人が普段隠しているもしくは無意識にやっているような、心の深いところまで掘り下げた、剥き出しに描写したすごい作品だなぁと感じました。
泣いた
私は真実に近いなぁ、すごく似ているなぁ、もしかしたら真実って私のことなんじゃないの?と思い、真実に感情移入しながら、私自信のこれまでの、いろいろうまくいかなかった人生と重ね合わせながら読んでいきました。というより、そうせざるを得ないような、内面をえぐり出される内容でした。架のような、女友だちも多い彼氏がいたことが私にもあり、もやもや、鬱々としながら、おそらく結婚してもうまくいかないであろうと思い、お別れした経験があります。
思い出したくもないような、自分が不器用が故の失敗や恥ずかしかったこと等を思い出しながら、真実と自分を重ね合わせながら読み進め、泣きすぎて瞼が腫れています。
めちゃくちゃ心に刺さる一冊でした。
匿名
著者との対話が楽しい
この著作の最大の魅力は、著者の人間分析の深さであろうと思います。その複雑微妙なところの言語化において、著者の視点による考えが成功しており、我々読者との対話も深まる満足感が大きいと思います。
Posted by ブクログ
解説を読んで、自分の読後感を言語化してもらった感じがする。人が何かを選択する時、その時に頭の中で起きている事を高い解像度で表現された作品、自分自身の傲慢さを突き付けられているような、重量級の作品。
Posted by ブクログ
ああ〜(いい意味で)きつい。
結婚ってなんなんだろうね
恋愛の延長だと思ってたけど、全くの別物なのかも
一生ものの契約を赤の他人とするっていう、そんな決断をする自分を信じ抜ける人のみができるものなのかな
でもそのためには、お互いをその状態にできるように関係構築していかなきゃで、、それをするためには相手への愛が必要で、、
あ〜難しい〜(こんなこと考えている時点で結婚から遠ざかっていく気がする)
Posted by ブクログ
『婚活』を通して見える、登場人物それぞれの傲慢さと善良さを綴った作品。
今の自分自身と重ねて共感する部分が多々あった。気づいたら20代後半になり、多少なりとも将来への焦りや漠然とした不安がある中で、今この時期に読んでよかった本。
Posted by ブクログ
人が人を選ぶ、という難しいが普遍であるテーマを鮮明に描写している。解像度が非常に高く、誰もがなんとなく感じたことがあるであろう「ピンとこない」とは何なのかを見事に言語化している。
前半の婚活についての共通基礎知識の醸成部分は冗長に感じた(構成上仕方がないので問題ではない)。その後の展開は見事に引き込まれるものであった。
一方で架の女友達たちや結末の真美など、相応の罰を受けずに終わってしまい、どこか後味の悪さが残った。人生とはそんなもので、人は誰しも罰されていない罪をいくつも抱えている。なのでそこに違和感があるわけではないのだが、それでも後味の悪さは否めない。リアルな人生とはそのようなものなのかもしれない。
余談だが、この前に朝井リョウの正欲を読んでいたことと、本書の巻末解説が彼であることが読んだきっかけであったわけだが、朝井リョウの巻末解説は見事の一言に尽きる。朝井リョウの他の作品も読まねばならない。辻村深月も上述の通り描写力は素晴らしいため、他の作品も手に取ってみようと思う。
Posted by ブクログ
30代の婚活、妥協、打算。現実を突きつけられる作品。
理想が高い訳では無いけど、妥協も出来なくて、相手に点数をつけて勝手に下に見る。
人間の傲慢さと善良さをこんなにもリアルに書けるのか。
今まで深く考えてこなかった部分を、次々と的確な言葉で明確にされていき、心にグサグサ刺さる。
この小説を読んでから、自分の傲慢さに気付きました。
でもきっと明日からも傲慢に生きていくんだろうなぁ…
Posted by ブクログ
半分読んで何ヵ月も中断していたが、読み終えた。
前半は架目線で失踪した婚約者の過去を辿っていく。
いったい何故と思う架と一緒に真実がどんな女性か、また結婚前の2人の関係がわかっていく。魅力的には思えない。
傲慢と善良。謙虚と自己愛。
心の内を開かさない2人はあのまま何事もなく結婚していたら、上辺は穏やかだかお互いの心には立ち入らない隔たりのある関係のままだったのでは。
ストーカー事件の真相がわかり、後半は真実のパート。
自己否定ではなく客観的に自分と向き合い、飾る必要のない人との付き合いを通して、やっと大人になれた彼女。芯ができた。
結末はなかなかよかった。傲慢と善良と鈍感。
なぜかPPAPみたいだなと思った。
Posted by ブクログ
周りで読んでる人が多くてやっと読めた。500ページ近くあるけどスイスイ読める。
グサグサくるし、「くらった」。
婚活で感じる何とも言えない心情を細かく巧みに言語化してます。「ピンとくる」についての描写について、うわ〜っと思いつつもある程度は仕方がないのでは?という自分自身への問いかけにもなった。
この作品を通じて辻村さんは何が伝えたかったのか、というところをもう少し考えてみたい。
Posted by ブクログ
モノ・コト・ヒトを"選ぶ"とき、それは自分の写し鏡であると言うことと、謙虚と傲慢は共存するということを深く感じさせられる作品でした。
多様な傲慢と善良の価値観に触れて、全く育ちも価値観も異なる2人がそれぞれに視野を広げていく様がどっちの価値観も共感できる自分としてはなかなかにおもしろかったです。
後半の真美視点に入ったところあたりでオチが何処となく想像出来てしまったので⭐︎4にしました。
著書名の意味
本のタイトルに惹かれて手にしました。
その後、映画化決定ということを知り、ちょうど読んでいる最中だった書籍を
一旦置いておいて目を通しました。
私の年代で読むには、婚活がテーマなので、かなり若い内容かと思いました。
と同時に私が若かりし頃に「お見合い叔母さま」から言われたことが痛烈に蘇り、
いつの時代も婚活は同じなんだなと思いました。
気になっていた、タイトルの意味もすぐにわかりましたし、納得出来ました。
最後は予想通り収まってしまい、少々物足りなさを感じましたが、総じて
意外性もあり、面白かったです。今どきの小説という感じがしました。
傲慢と善良
婚活で知り合った2人の結婚までの紆余曲折の話…と思っていたが、大人しく良い子と周りから言われていたが自分に自信も無く、、決められない人。誰でもそんな部分はあるのではないか?私もそうだし。心を取り出して曝け出されたかのような気持ちになった。ただ、真実のように失踪する程の怒りや勇気は持ってない。
人間の本音が浮き彫りに
この作家さんの本は8割は読んでると自負してるが本当にリアルな人間模様を描くのに長けてると思う。いる!いるよ、こういう奴!とか、人が抱える矛盾とか綺麗事ではどうにもならないリアルを描き出すから刺さると思う。
が!本当に思うのが恋人やパートナーや伴侶の側に自分より遥か昔から側にいるその相手にとって恋愛対象になりうる性を持つ友人や自分とは真反対で自分をあまりよく思わなそうな人間がいるのは実に厄介だという事、分かっていたが改めて痛感した。
そういう奴らは自分達の思想や言動が善良だと何ら疑いなく動き、実に傲慢な行動に出て時には、彼、彼女の為!と未来さえ破壊しにかかる。
関わると碌な事がない。
だから何か決める時には自分達だけで。
俺も真実と同じで架の側にいるあいつらが大嫌いだよ。見当違い、権利のない嫉妬で邪魔するな。
とりあえず今までの架の追跡費用と真実の逃亡費用と式場キャンセル代は奴らが全額負担すべき。
匿名
アラサー〜30代の独身の子には勧められない本no.1 (笑)
私は多分架の女友達に近い傲慢な人間なのだと思いながら読んだ。
実際は真実のような女性とハイスペ架が結婚することってそうない。それこそストーカーされてるってウソを付くくらいしない限り。だからこそ女友達の猛反発も少し共感できてしまう(彼女たちが直接傷つけることを言ったのはダメだけど)
架がアラフォーで真実が28歳とかならあるあるは組み合わせだけれども、
それまでモテてこなかった女性が30半ばで急に大逆転ってほんとに聞いたことがないから、ラストも含めてファンタジーだし、
真実みたいな女苦手だなーと思いつつ面白かった
恋愛小説だったのか
出だしといい失踪という展開といい、サスペンスかミステリー小説だと思って読んでいました。
「善良」と「傲慢」が、登場する人たちの中で目まぐるしく表れて…
男性視点のパートの後半は、読んでいて息苦しく嫌な気持ちになるくらいでした。
それは巻末の解説で浅井さんが指摘していたことそのもののせいだと、読了して気づきました。
それだけに、ラストは納得できないというか、主人公達を理解できませんでした。
皆さんは、どう読んでいるんでしょうか。
渦中
真美が嫌いな人種に、自分はどちらかと言えば近くて、陰ではこんなにも嫌われているのかと思うと怖くなった。
本の内容とは全く関係ないだろうメッセージが
自分を見直すきっかけになった。
偏見とプライド
水知らずのうちに人にレッテルを貼るということの意味を知れたいい作品。
優しいにもいろんな意味がある、本当の優しさなのか、憐憫からくる優しさなのか。
人との接し方を教えてくれる作品。
面白かった
先が読めるようで読めません。オチは正直言って賛否ある?とは思いますが、過程は十分楽しめると思います。一つ一つの些細な描写も、あーわかるわーってことがあり、個人的には親との関係など、共感できる部分がありました。全ての悩みに答える!と謳われてしまうとハードルが上がりますが、そこはさて置き読めば楽しめます。
Posted by ブクログ
個人的にはあまり刺さらず…
辻村深月ということで
かがみの孤城をイメージしていたのが
良くなかったのかも
心理描写は素晴らしいが
登場人物に共感出来ないところも多々あり
不完全燃焼だった
Posted by ブクログ
裏表紙のミステリーという煽り文につられて買いましたが恋愛小説ですね(帯に書いてあった)
小野里夫人に諭されるシーンは良い諭され方をしたなというスッキリ感がよかったです。
逆にそこ以外は、イライラとヘイトを貯めるだけ貯めるターンか、と思って我慢して読みました。
そして終盤の真実ちゃんターン、東北で変わっていくところは面白かったけど、
架くんが迎えにきてあっさり結婚。
え?ここまで我慢してきた分のカタルシスは???
真実ちゃんは戻ることに葛藤はないの???
けっこうな拍子抜けを喰らいました。
真実ちゃんと結婚することしか考えられなかった架くん、それは善良という名の思考停止じゃないのかい??
Posted by ブクログ
恋愛観について考えさせられた。
無意識のうちに相手を値踏みしている。
読み終わった後に嫌な気持ちになるのは自分も思い当たるところがあったからか。
Posted by ブクログ
大雑把にいうと婚活の話。あと、少しの震災ボランティアの話。
辻村深月さんの文章は上手い。スラスラ読める。人の気持ちの動きとかも無理がない。傲慢と善良、何度も出てくる。自分の事をかえりみてしまう。題材が私に向いていなかった。違う作品を読んでみたくなった。
朝井リョウさんの解説も良かった。「善良と思われている真実の傲慢な部分が段々と明らかにされていく」とか、そういえばそうだったな〜と。あ〜私この作品きちんと読み切れてないな〜と思った。
あんまりかも。
オチが早い段階で分かる人には、あんまりかも。と思いました。
作者の世界観のリアルな女性像があまりにも簡易的すぎて、本当はもっと女性ってややこしいのになーって感じです。
匿名
微妙
微妙というか全くつまらなかった。
唯一主人公のみがまともな人間で、真実とスーパー過保護な母は読んでてイライラした。
真実は結局のところ自立できていないまま終わり、終盤に浮気の雰囲気もなぜか出てきて意味不明。
半年もの間、身近な人間に迷惑をかけた自覚があるのだろうか?
なんでここまで本の評価が高いのか微塵も理解できなかった。
やたら長い割に「え?それで?」という結末なのでガッカリ。
本を一言で言うと「傲慢=恋愛の理想を求める自分の欲望」「善良=自分を愛するあまり性経験の少ない状態」のこと。
主人公は傲慢で善良。笑
解説は良かった。