あらすじ
婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》
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「人生で一番刺さった小説」との声、続出! 恋愛だけではなく、生きていく上でのさまざまな痛み、あらゆる悩みに答えてくれる物語。
主人公・西沢架は、いつも通り帰宅した自宅に、同棲中で家にいるはずの婚約者・坂庭真実がいないことに気付く。突如失踪した真実の手がかりを探すべく、架は真実の過去と向き合うこととなる。浮かび上がる現代社会の生きづらさと、徐々に明かされていく失踪の理由からは目が離せない。
本作の見どころは、なんと言っても描写の細やかさです。作家の朝井リョウさんによる巻末の解説の中でも触れられているように、この作品では「何か」「誰か」を選ぶときに私たちに起こっていることを主題としています。"選ぶ"という行為の中でどういったことが起きているのかを細部まで描写することで、私たち読者の心に何かしらひっかかるものを与えてくれます。
もちろんすべての人におすすめですが、人間を傲慢と善良の2種類に分けたとして、自分はどちらかというと善良側の人間だという人にこそ是非読んでいただきたい1冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
実は自分もそうかもしれない、とか子供に対してそう接しているかもしれない、と共感する人が多いのでは。
世間体を気にしないと頑張ってみても、進学、就職、結婚、と人生の節目で周りの目を無視して生きられる人はごくわずかなのかも。その土地で、その年代で「当たり前とされる生き方」から外れることの疎外感。傲慢と善良のタイトル、流石だなあ。「島はぼくらと」と「青空と逃げる」も読んでみたい。
Posted by ブクログ
"色々と考えさせられる本"との口コミを見て読み、まさに色々と考えさせられた。人間が持っている傲慢な部分をたくさん痛感させられると共に、人は勇気を持って行動すれば何歳からでも自分を変えることが出来るという希望をもらった作品。
Posted by ブクログ
まるで自分のことが書いてあるのかと思うほどだった。真実の自立していない姿が自分と重なり、心がこれでもかというほどえぐられた。読むのがつらかったけど、最後まで読んだ。
読み始めてすぐ、真実=しんじつと読んでしまうのに困ったが
これは作者があえて真実という名前にしたんだなと思った。一世一代の大嘘をついた子の名前が真実。
Posted by ブクログ
私にとって「恋愛のバイブル」と言える一冊です。
自己肯定感の低さや、無意識に抱えてしまう「他人の目」。そんな自分でも気づかないふりをしていた脆さを、容赦なく、かつ丁寧に描き出しています。
どこか自分と重なる部分があって、記憶に残る作品です。
Posted by ブクログ
途中から一気にスピードが上がり、気づけば最後まで止まらずに読み切りたいほど面白かった。
この作品は婚活がテーマになっていて、真美と年齢が近いこともあり、今の自分の心境と重なる部分が多く、とても刺さるものがあった。
特に印象に残ったのは、「ピンとこない相手=自分の価値に見合っていない」と無意識に判断してしまう感覚や、自己評価は低いのに自己愛が強く、相手を値踏みしてしまう“傲慢さ”について、これまで深く考えたことはなかったけれど、言葉にされると確かにそうだと納得してしまった。
今はそこまで強く感じることはないけれど、そういう考えにとらわれていた時期は、「彼氏が欲しいのにできない」できてもすぐに別れるというループに自分自身がはまっていたのだと思う。
周りの独身の友人の中にも、こじらせていると感じる人がいるが、その背景にはこうした無意識の傲慢さがあるのかもしれない、とふと思った。
架が真実を失ったとき、結婚への道筋が見えていたのに、また一から婚活をやり直さなければならないのか、と思ってしまう気持ちも、とてもリアルに感じた。もちろん相手のことを心配する気持ちは一番にあるはずだけれど、ふと冷静になった瞬間に自分の幸せを考えてしまうし、その感情は決して他人事ではなく、自分も同じように思ってしまうかもしれないと感じ、少し怖くなった。
環境とか、過去と向き合うことで、真実自身も強くなって、最後は2人が幸せに気持ちがすれ違わなくて本当によかった。
あと、偽名を使う時に、咄嗟に西澤の苗字を使う真実が、かわいいとおもった。
Posted by ブクログ
活字嫌い且つ積読で最後まで読めない私が
面白いなと感じさくさく読めた作品。
概要としては、
エリートモテ人生を送ってきた架と
派遣で恋愛経験やコミュ力がない真実。
架=この子でいいのか?と結婚を決めきれない=傲慢
真実=謙虚でいい子=善良
として書かれているが、次第に真実の傲慢さが浮き彫りになる。
個人的に好きなシーンは
小野里夫人と対峙するシーン。
恋愛と婚活の違いや、婚活成功する人・失敗する人の違い、
ピンと来るとはどういうことかを噛み砕いて説明してくれる。
あとはお見合い相手に合うシーン。
自分が下に見ていた相手が、角度によっては異なるような
人間味を感じるシーンだった。
自分は真実の傲慢さに少なからず重なる部分があるので
美奈子達とバトルシーンは本当にささるように胸が痛くなった。
刺さるってこういうこと?
緊迫したシーンもいくつかあったが、
真実の逃亡が描かれているところでは安心して読めたな。
浅井リョウの解説も卓越していたな。よかった。
旦那には、あなたは本格的な婚活を経験していないから分からないのではといわれた。
Posted by ブクログ
ブラボーな結末!!めっちゃ上手な終わり方
中盤までは婚活あるある本か?恋愛って嘘だよな、お互いの値踏みが合うかどうかだよな、需要と供給が釣り合っただけなんだよな、ウィンウィンなんだよなって思ってたけど、結末はきちんとドラマを作って恋愛小説で終わった
中盤までのあるあるどうのこうのもきちんと回収した上で綺麗に終わった、本当に上手
ドラマチックな事の運びに真実は流されてもいいのに、心中で実はこれでいいのかと信じ切ってないところもありまあこれでやっていくんだと妙に冷静なのもすごくリアル
架の想いが書かれてないから何を思ってたかは分からないけど架は全く迷いがなさそうなところもすごくリアル
だから男女は上手くやっていけるんだろうなって思った
そんなことにまで気付いて描けるの本当にすごいと思う
結末が上手な本が売れるんだろうな
美奈子の章も欲しかった〜
朝井リョウの解説希望持てる
・また一からなのか、はめっちゃリアル、そらそう
・30半ばの女性を2年待たせるのはものすごい罪だと思う。真実が思い詰められてああゆう行動に出るのも分かる。
・私も女友達が多かったり女の親友がいるような人は面倒だから無意識に避けてた
Posted by ブクログ
内容が重く➕よく読まないと理解できないという思いから前半は特に中々読み進められなかった。
が、後半に入り一気に展開が加速してこちらも加速して読み終えた。
全ての人が傲慢は持ち合わせているが善良はどういう整理か理解できなかった。
が、女性主人公真実の母と男性主人公架の女友達には善良のかけらも感じられない。
個人的にはそういう故障者、サイコパスはいるものだと理解している。
2人にとっては良かった。
Posted by ブクログ
過干渉で子供を信じられず、自身の考えが絶対と思っている母親。
親に従って生きている自分は真っ当で善良であると信じている30代の女性。
自信たっぷりがゆえに人を傷つけ、終いにはフィアンセを追い込んで大変な行動に移させてしまう男性。
それぞれが自分を過信して真っ当に生きている自負があるからこそ生まれる傲慢さ。
登場人物、みーんな傲慢!
だけど現実世界では、自分を含め傲慢ばっかじゃない?と再認識させてくれる作品。
面白かったです!
Posted by ブクログ
現実を突きつけられる本。
自分の傲慢さに気づくし、誰しも抱いたことのある感情を表現している箇所が多く苦しくなる。
主人公の心情をとてもリアルに表現している。
婚活に焦点を当てた物語だったが、婚活以外の仕事や交友関係、家族、社会、すべてが現実だった。
Posted by ブクログ
婚活をテーマにした小説ということでどんな内容かな?と思って読み始めたけれどいきなりストーカーに追われる場面から始まってストーリーも意外な物だった。でもすごく面白くて毎日読むのが楽しみだった。主人公の2人が婚活を通して自分と向き合うのを読んでいると自然と私も自分を見つめていた。「傲慢と善良」というタイトルの意味が中盤で分かり「確かに」と納得。その後も「傲慢」と「善良」という両側面が自分にもあるなぁと思いながら読んだ。終盤は東北へ‥意外な展開で最後はどう終わるのかと思ったけれど真実の気持ちの変化と東北での出来事が合わさって心温まるエンディングだった。
Posted by ブクログ
傲慢と善良は共存するのだと気付かされた。人は善良でありたいと強く願うほど、それはある一種の傲慢を作り出してしまう。また、初めて会う異性にピンと来ないとはよく聞く言葉だが、それの真意は無意識にでも自分とその相手を比較して、自分より上か下かと品定めしてしまっているのだと気づいた。ただの婚活小説ではなく、日常や人生における様々な人間関係を考えさせられる本だと思った。辻村さんはとにかく心理描写が素晴らしく、これでもかと言うほど細かく忠実に描かれていた。これを機に辻村さんの作品を読んでいきたいなと思う。
Posted by ブクログ
恋愛ミステリーかと思いきや、今の表面的な価値観や知らず知らずに決めつけている物差しを改めて再認識できる作品。
傲慢と善良という言葉のように正反対な二つでも、どちらにもなり得るという危うさと、表裏一体感が伏線を回収してくれた。
自己肯定感が低い人や、偏った見方をしてしまう人、メタ的な視点で自分を見つめ直したい人におすすめかもしれない。
匿名
いろんな形がある
自分も真実と同世代なので共感できるところがたくさんあった。女友達の意地悪さは胸糞だけどこういう人いる〜と思った。最後はグッときた。
傲慢と善良、誰しもが抱いているものだと思う。 婚活アプリやマッチングアプリは今や使っている人が多くなっているもの。自分がいざ使うことになった時、この人たちと同じような感覚に陥るような気がした。
なるほど
考えさせられる本でした。新しい視点を感じました。物語の中盤で「え?」となりましたが、最初から予想出来た人はいるのでしょうか、、、、!さすが辻村先生、、、、!
同じ事象を見る面からで異なることを思い知らせ、小説というより哲学書のように感じる面がある作品です。でも、辻村深月です。一気に引き込まれ、最後まで一晩で読みました。良かった!
人への深い分析が刺さる
恋愛小説だと思って、軽い気持ちで読み始めました。しかし、その中身は何とも深く人間心理を描いたミステリー。自分にも思い当たるなんとなく感じていたことや、していた行動がかなり解像度高く言語化されており、自分自身を見つめ直すきっかけとなりました。
辻村さんの小説を他にも読んでみたくなりました。
突然号泣しました
石母田のおばあちゃんの「あんだら、大恋愛なんだな」に突然どばっと涙が込み上げました。渦中にいる人同士はわからんけど、確かにそうだと。
そして最初は架が主導権を取っていたようなこの恋愛が最後は真実の方がどちらかといえば主体になっていて、ちゃんと対等に立てているのが羨ましいような気持ちになり、こんなお似合いの夫婦はないだろうと、心から2人を祝福したくなりました。
この先の人生、子供や親戚、友人付き合い、いろんな事が起きてもきっと、自分たち夫婦の軸を大事にして生きていけるのだろうと思えました。
架も真実も最高のタイミングで出会いをして、偶然を積み重ね、そして真実の嘘も失踪も2人の恋愛には必要なイベントだったのだと思います。
この夫婦も10年後には同じように思うのではないかと思います。架も真実も恋愛だけでなく人として成長した。自分というものを見つめ直せた、こんな最愛の相手はいないだろうと。
架は、婚活に疲れ果ててまたゼロから探すのが億劫だったから別の相手を探さなかったわけではなく真実がよかったんですよね?
彼女の本当の姿の中に自分がひかれるもの、見えたもの、そしてそれらを丸ごと愛する思いが芽生えたから、彼女を好きだと言ったんですよね?
そこだけもう一度読み直してみたいと思います。
選ぶという事は、自分に見合うかどうか価値をつけている、やたら自分の評価だけは高い、など人が普段隠しているもしくは無意識にやっているような、心の深いところまで掘り下げた、剥き出しに描写したすごい作品だなぁと感じました。
泣いた
私は真実に近いなぁ、すごく似ているなぁ、もしかしたら真実って私のことなんじゃないの?と思い、真実に感情移入しながら、私自信のこれまでの、いろいろうまくいかなかった人生と重ね合わせながら読んでいきました。というより、そうせざるを得ないような、内面をえぐり出される内容でした。架のような、女友だちも多い彼氏がいたことが私にもあり、もやもや、鬱々としながら、おそらく結婚してもうまくいかないであろうと思い、お別れした経験があります。
思い出したくもないような、自分が不器用が故の失敗や恥ずかしかったこと等を思い出しながら、真実と自分を重ね合わせながら読み進め、泣きすぎて瞼が腫れています。
めちゃくちゃ心に刺さる一冊でした。
匿名
著者との対話が楽しい
この著作の最大の魅力は、著者の人間分析の深さであろうと思います。その複雑微妙なところの言語化において、著者の視点による考えが成功しており、我々読者との対話も深まる満足感が大きいと思います。
Posted by ブクログ
【傲慢さも善良さも使い所の問題⁉︎】
婚約者の坂庭真実が突然姿を消し、主人公・西澤架が失踪した彼女を探す物語。彼女を探す中で、人間誰しも持っているであろう「傲慢さ」と「善良さ」を恋愛、婚活、人間関係などから浮き彫りにしていく。無自覚な「傲慢」さが人を傷つけ、良い子故の「善良」さが人間関係を拗らせるというのは読んでいて心にグサグサと刺さった。どっちもないの問題だし、どちらかだけでもダメ。傲慢な部分も善良な部分も、それこそ意図的に使い分けなきゃなーと感じさせられた。
第一部の架のパートは納得感しかなかった、逆に第二部の真美のパートはちょっと読み進めるのが難儀だったかな...あまり共感出来ないシーンが多かった気がする。善良な部分より傲慢な部分が多いということかwそれとも男だからかな!?
人間の心理的な表現を細かく言語している(しかもして割と辛辣に表現している)ところに作品最大の特徴がある。余談だが恋愛小説のジャンル初めて読破出来た!自分としては記念すべき一冊w
Posted by ブクログ
婚活も就活も似ていると感じた。就活中の自分の生活と比べて読み進めた。
婚活も就活もビジョンを持っている人が強い。
ピンとこないのは自分に見合ってないと感じるから。企業も婚活相手もそう。
なんかほんとにすごいそうだなって感じた。
自己愛が強い。自分もそうだなって思った。
Posted by ブクログ
婚活中の女子は心えぐられそうな内容の本で、このリアルさが新鮮で面白かった。でも、真実の自作自演にわりと早い段階で気づいたし、最後まで真実には嫌悪感しか抱けなかった…架がとても魅力的な男に描かれてるのに真実の魅力が私にはわからず、結局結婚しちゃうんだ…って最後の方少し醒めたまである。
読み返すことはなさそうだけど久しぶりに読書をしたのがこの本だったし話題になってるだけのことはあるなと思った!
Posted by ブクログ
自分もマッチングアプリ経験者としては、自然と相手を値踏みしてることに気付かされた。
ラストはちょっと気になる終わり方だったけど。
正直、自分ならそんなんで嘘つかれて失踪されて。。
架の気持ちは全くわからん。
Posted by ブクログ
恋愛、特に婚活がテーマの物語。
結婚を目前に突如消えた婚約者。何故彼女が消えてしまったのか。彼女が怯えていたストーカーが原因なのではと、彼女の両親や兄妹、職場の同僚と様々な関係者に話を聞いて事の真相を確かめようとする婚約者。
そこで浮かび上がってくる今まで知らなかった彼女の輪郭と、婚活における善良さと傲慢さの弊害。
この人はちょっと違う、100点じゃない、本当にこの人でいいのか。自分のことを立派だとは思ってはいないくせに、相手にはある程度を求めてしまう傲慢さ。この人で良いと思える人になりたかった、という悲痛さが沁みた。
Posted by ブクログ
ハッとさせられる言葉が沢山あった。
人間は誰しも傲慢で、自己愛に溢れているんだなと気づかされたし、それらがあるからこそ、人間らしさ?みたいなものが現れるとこなのかな。それを言語化しているところ、素晴らしいなと感じた。
ただ、登場人物の気持ちがちょっと理解できないというか、イライラしてしまうところもあったなぁ
自分の結婚観を見つめ直すきっかけになった。
Posted by ブクログ
なんか自分にはすごく刺さった本だった…真実の生き方や考え方が自分と重なる部分多い…色々と解像度高すぎる、、傲慢さも善良さもめちゃくちゃ共感する、自分もわりと親が敷いたレールを大きく外れることなく生きてきたけど、それに少なからず守られてきたと感じる一方で、だからこそ大人になって苦労する部分もあるなとか、自分は生きる力が弱いなとかよく感じてきたからほんと身につまされた。
この本自体は婚活がテーマだけど、今の自分の仕事の悩みにも通ずる部分がたくさんあった。
人間誰しも持っている傲慢さをこんな上手く言語化できる辻村深月すごい。
読み終わったらメルカリで売ろうと思っていたけど
まだしばらく手元に置いておくことになりそう。
Posted by ブクログ
結婚、独身、婚活
なぜ必死に婚活してても結婚できない人がいるのか。その理由がわかるような一冊。
ラストにかけての展開に飲み込まれて寝る間も惜しんで読み続けた。
Posted by ブクログ
今回の題材は婚活だけど、人が自分らしくいるってういうことなんだろうと考えさせられました。
良い子で生きてきたのに突然梯子を外される感覚ってキツイよねー、と。
最後まで読んで、確かにこれは本人たちにとって大恋愛。他所から見てどう見えるか?ばかり気にしすぎていたら自分を殺すことにもなるんでしょうね。主人公が自分の意見をはっきり伝えられるラストでようやくホッとできた思いです。
Posted by ブクログ
『傲慢と善良』という言葉が、自意識の歪みを、あまりにも残酷かつ鮮やかに射抜いてくるような、そんな小説でした。
マッチングアプリのプロフィールを綴る際や、他者と自分を比較する際、私は無意識に自らの欠点を並べ立て、「こんな私を選んでくれる人などいるのだろうか」と悲観に暮れる。この慎ましやかで自信に欠ける態度は、一見すれば「善良さ」そのものに見える。しかしその裏側では、他者の選択を「妥協」と断じ、自らの学歴や育ち、歩んできたキャリアを盾に「自分の価値はもっと高いはずだ」と、冷徹に相手を値踏みする「傲慢さ」が同居している。
自分を低く見積もることで傷つくのを防ぐ防衛本能と、これまでの人生で積み上げてきたプライドゆえに他者を序列化してしまう選民意識。この矛盾する二面性を、「傲慢と善良」という、言い得て妙かつ冷徹な言葉で表されており、リアリティに溢れていて、私の心がかなり抉られました。
にしても面白かった〜〜自分もマッチングアプリにつまづいたり、結婚に悩んだら読み返そう。
Posted by ブクログ
恋愛小説ではあるが、物事に対する人それぞれのの立場を考えさせられる小説であったと思う。選択をするときの自意識の重要性が、登場人物ごとにわかりやすく書かれており、身近な人間にも当てはめて考えやすく面白かった。
前半の滑り出しから中盤にかけてやや失速したが、後半の展開は予想できずテンポよく読むことができた。
著書名の意味
本のタイトルに惹かれて手にしました。
その後、映画化決定ということを知り、ちょうど読んでいる最中だった書籍を
一旦置いておいて目を通しました。
私の年代で読むには、婚活がテーマなので、かなり若い内容かと思いました。
と同時に私が若かりし頃に「お見合い叔母さま」から言われたことが痛烈に蘇り、
いつの時代も婚活は同じなんだなと思いました。
気になっていた、タイトルの意味もすぐにわかりましたし、納得出来ました。
最後は予想通り収まってしまい、少々物足りなさを感じましたが、総じて
意外性もあり、面白かったです。今どきの小説という感じがしました。
傲慢と善良
婚活で知り合った2人の結婚までの紆余曲折の話…と思っていたが、大人しく良い子と周りから言われていたが自分に自信も無く、、決められない人。誰でもそんな部分はあるのではないか?私もそうだし。心を取り出して曝け出されたかのような気持ちになった。ただ、真実のように失踪する程の怒りや勇気は持ってない。
Posted by ブクログ
読み終わった後すぐに、何かしら自分が感じ、そして思ったことを感想文として書いておきたいと思った。が、実際キーボードに向かってみると、書きたい感想自体が支離滅裂となり纏まりがつかなくなった。本当に、自分はこの小説を読んで何を言いたかったのだろうかと。
“人間には傲慢なところもあれば善良なところもある”などという分かりきった陳腐な言葉を言いたいのではない。他人に“傲慢”な人は、何が根拠でそんな“傲慢”な態度言動が取れるのか。そもそも“傲慢”とは何か。
この小説では、自分自身のプライド或いは自分に付ける点数と相手に対する点数との差が、“傲慢”さとして態度に出てくると言っているように思われる。
では、“善良”とは何か?“傲慢”と対局にある
“善良”とは?
この小説を読んで感じるのは、“善良”或いは“善良”な人とは、この小説の中に出てくる金居や花垣のような「自分の価値を低く見積もり、相手の気持ちをありがたく受け取ることができる」人を“善良”な人と言っているように思える。であれば少なくとも「坂庭真実」は「真面目で、いい子」であっても“善良”な人ではない。「真実」も「真実」の母親も自分たちの狭い限られた範囲内で“傲慢”である。それこそ大都会でより高いブランド力のある人たちから見たら、有るか無しかのちっぽけなプライドでも、そのプライドを持って相手を推し測る。相手だってプライドを持って此方を見ていることも知らず、勝手に相手を評価する。それが“傲慢”だとは思わず、正当な評価だと信じて。
でも、“善良”が「自分の価値を低く見積もり、相手の気持ちをありがたく受け取る」ことならば、それはある意味「卑下」そして「妥協」に繋がるのではないか?「オレみたいな奴と結婚したいって言ってくれる」なんて言葉、実際そこまで卑下しなければ“善良”ではないのかと考えてしまう。結局、人間という生き物は多かれ少なかれ“傲慢”な生き物なのかも知れない。
ただ、「真実」を70点と評価した主人公の「西澤架」が、姿を消した「真実」を探し、「真実」のそれまでの人生を知ることによって自分自身の“傲慢”さに向き合い、真に「真実」を求める姿に「架」の中の“善良”さを知ることができる。また、70点と評価された「真実」も、自分の殻の中でのプライドが意味をなさないことを知り、全てを捨ててボランティア活動に助けを求めた時、その活動する姿は“善良”に思える。
まあ、こうやって感想を書き連ねていっても纏まりがつかなく、やはり支離滅裂となってしまった。が、私の支離滅裂なる感想とは関係無く、この小説は私なりに面白かった。
人間の本音が浮き彫りに
この作家さんの本は8割は読んでると自負してるが本当にリアルな人間模様を描くのに長けてると思う。いる!いるよ、こういう奴!とか、人が抱える矛盾とか綺麗事ではどうにもならないリアルを描き出すから刺さると思う。
が!本当に思うのが恋人やパートナーや伴侶の側に自分より遥か昔から側にいるその相手にとって恋愛対象になりうる性を持つ友人や自分とは真反対で自分をあまりよく思わなそうな人間がいるのは実に厄介だという事、分かっていたが改めて痛感した。
そういう奴らは自分達の思想や言動が善良だと何ら疑いなく動き、実に傲慢な行動に出て時には、彼、彼女の為!と未来さえ破壊しにかかる。
関わると碌な事がない。
だから何か決める時には自分達だけで。
俺も真実と同じで架の側にいるあいつらが大嫌いだよ。見当違い、権利のない嫉妬で邪魔するな。
とりあえず今までの架の追跡費用と真実の逃亡費用と式場キャンセル代は奴らが全額負担すべき。
匿名
アラサー〜30代の独身の子には勧められない本no.1 (笑)
私は多分架の女友達に近い傲慢な人間なのだと思いながら読んだ。
実際は真実のような女性とハイスペ架が結婚することってそうない。それこそストーカーされてるってウソを付くくらいしない限り。だからこそ女友達の猛反発も少し共感できてしまう(彼女たちが直接傷つけることを言ったのはダメだけど)
架がアラフォーで真実が28歳とかならあるあるは組み合わせだけれども、
それまでモテてこなかった女性が30半ばで急に大逆転ってほんとに聞いたことがないから、ラストも含めてファンタジーだし、
真実みたいな女苦手だなーと思いつつ面白かった
恋愛小説だったのか
出だしといい失踪という展開といい、サスペンスかミステリー小説だと思って読んでいました。
「善良」と「傲慢」が、登場する人たちの中で目まぐるしく表れて…
男性視点のパートの後半は、読んでいて息苦しく嫌な気持ちになるくらいでした。
それは巻末の解説で浅井さんが指摘していたことそのもののせいだと、読了して気づきました。
それだけに、ラストは納得できないというか、主人公達を理解できませんでした。
皆さんは、どう読んでいるんでしょうか。
渦中
真美が嫌いな人種に、自分はどちらかと言えば近くて、陰ではこんなにも嫌われているのかと思うと怖くなった。
本の内容とは全く関係ないだろうメッセージが
自分を見直すきっかけになった。
偏見とプライド
水知らずのうちに人にレッテルを貼るということの意味を知れたいい作品。
優しいにもいろんな意味がある、本当の優しさなのか、憐憫からくる優しさなのか。
人との接し方を教えてくれる作品。
面白かった
先が読めるようで読めません。オチは正直言って賛否ある?とは思いますが、過程は十分楽しめると思います。一つ一つの些細な描写も、あーわかるわーってことがあり、個人的には親との関係など、共感できる部分がありました。全ての悩みに答える!と謳われてしまうとハードルが上がりますが、そこはさて置き読めば楽しめます。
Posted by ブクログ
読んでいくうちに2人の感情がわかり楽しめました。
最初の方は読むペースがあがらなかったけど、
真実の話からペースがあがり面白かった
共感できる部分も沢山ありました
Posted by ブクログ
ネタバレ含む
ギリギリまでストーカーいると思ってしまった。鈍感だ。
あとがき、朝井リョウより
「謙虚と自己愛の強さは両立するのだという鋭い発見は、現代をうっすらと覆う病理のようなものを見事に言い当てていると感じた。」P499
コメント深そう、やるなーって思ったけど、
謙虚って自己愛が強いことを意味するわけじゃないから当たり前だなと。
強そうな人が強そうなこと言ってても、よく見るとあんまりなこともあるんだなと。
Posted by ブクログ
結婚相手を選ぶということは人生の中でも特に慎重に行わなければいけないことで、逆に相手に選ばれることも前提。そんな難しい婚活をテーマに繰り広げられる、男女二人の物語。
読み終わってみて改めて、婚活において自分で自分をどう評価すればいいのか、どこまでは善良でどこからが傲慢に値するのかを考えさせられた。恋愛と結婚は果たして違うものなのか、答えはないからこそ慎重になりすぎてしまう怖さがあると思った。
あんまりかも。
オチが早い段階で分かる人には、あんまりかも。と思いました。
作者の世界観のリアルな女性像があまりにも簡易的すぎて、本当はもっと女性ってややこしいのになーって感じです。
匿名
微妙
微妙というか全くつまらなかった。
唯一主人公のみがまともな人間で、真実とスーパー過保護な母は読んでてイライラした。
真実は結局のところ自立できていないまま終わり、終盤に浮気の雰囲気もなぜか出てきて意味不明。
半年もの間、身近な人間に迷惑をかけた自覚があるのだろうか?
なんでここまで本の評価が高いのか微塵も理解できなかった。
やたら長い割に「え?それで?」という結末なのでガッカリ。
本を一言で言うと「傲慢=恋愛の理想を求める自分の欲望」「善良=自分を愛するあまり性経験の少ない状態」のこと。
主人公は傲慢で善良。笑
解説は良かった。