【感想・ネタバレ】傲慢と善良のレビュー

あらすじ

婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》

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「人生で一番刺さった小説」との声、続出! 恋愛だけではなく、生きていく上でのさまざまな痛み、あらゆる悩みに答えてくれる物語。
主人公・西沢架は、いつも通り帰宅した自宅に、同棲中で家にいるはずの婚約者・坂庭真実がいないことに気付く。突如失踪した真実の手がかりを探すべく、架は真実の過去と向き合うこととなる。浮かび上がる現代社会の生きづらさと、徐々に明かされていく失踪の理由からは目が離せない。
本作の見どころは、なんと言っても描写の細やかさです。作家の朝井リョウさんによる巻末の解説の中でも触れられているように、この作品では「何か」「誰か」を選ぶときに私たちに起こっていることを主題としています。"選ぶ"という行為の中でどういったことが起きているのかを細部まで描写することで、私たち読者の心に何かしらひっかかるものを与えてくれます。
もちろんすべての人におすすめですが、人間を傲慢と善良の2種類に分けたとして、自分はどちらかというと善良側の人間だという人にこそ是非読んでいただきたい1冊です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大学時代しこたまマッチングアプリを使っていた身としてはグサグサ刺さった。誰かを選ぶ時、無意識に自分が行なっていたことが文章を読んで頭の中で顕在化した瞬間や、真実の告白を聞いた石母田のおばあちゃん言葉。アプリをしこたまやっていた割に、そこでしか関係を築けないことに対してコンプレックスを抱いていたし、これだけ普及した今でもアプリの恋愛ってどこか作り物感があると思っていたけど、受け取る人の世代が違うとこれも大恋愛になるみたい。あと朝井先生の解説もすごく面白かった。

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2026年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2019年既読、あの時より響くワードが多く、年齢を重ね立場や考え方が変わったのかもしれないと思う。
生きていく為必要な悪意、打算は教えてもらえない、失敗して身につけていく
真美の姉が言ったこれが堪えた。親は狭い世界でしか生きておらず、その中で自分の経験と地域性などから踏まえた正解を子にも歩ませたい、同じ様に教えられ育ってきた私自身がまさにこれ。いい子で善良に育つ事はその後の人生の幸せとは繋がらない。自分の価値を高く見積もる、市場価値の高い人を選ぶことで自分がランクアップするような感覚、目をそらしたい過去の自分がいて読み続けるのが辛くなった。最後、架と真美が結婚するのはどうなんだろう。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白すぎました。

本書は主人公の真実がストーカーから逃げ彼氏に助けを求める描写から始まる。

その後途端に彼氏の前から真実が消え、真実の居場所とストーカーが誰なのか突き止めようと彼氏の架は奔走する。

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・本書はマッチングアプリとお見合いを通した婚活を題材としており、私にとって身近に感じる設定だった。
途中までストーカーの正体を突き止めるのが話の重要部分だったが、真実の作った嘘と分かった時は大どんでん返しを食らった。

真実は幼少期より親に過干渉に育てられ、親の言いなりという性格は読んでいて心が締め付けられた。
自分も似たような過去があり、親の意見=自分の意見に摩り替えてしまう所は非常に共感してしまった。ただ、話の終盤で真実が自分の意志で東北に行き現地のコミュニティに参加し支援活動を行う所は、これまでのしがらみから解放され本当の意味で自立していて真実の成長を存分に感じた。最後真実と架が会う一連の描写は私の感情の起伏を揺さぶった。幸せだ。

本書を通して、①自分の意志で動き広い世界を見て、独自の価値観を持つ大事さ②人生の中での回り道は決して無駄なものではない事を教えてくれた。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

婚活、自分自身の評価、他人の評価、耳が痛い、苦しくなる。
自分の評価と他人の評価の違いに戸惑う。
自分を狭い世界で守る、でも限界がある。
婚活で素敵だと思った相手、100点だと思った相手からは100点だと思われていなかった。
絶望し、広い世界に仕方なく繰り出した結果、自分の新しい価値観、世界に出会う
100点だと評価しなかった女が、いきなりいなくなって、どれだけ大事だと思っていたかを思い知る。
二人が再び出会う時、新しい二人の素敵な関係が生まれる。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

非常に面白かった。傲慢と善良は両立する、が印象的。
昨今、他人から否定されることなんてそうそうないし、怒られることももっとない。調べれば正解がわかるし、答えを外さない。
こうなってくると、自分が正しい、と思う自己愛は強くなるだろうし、他人から否定されることが怖くなるからより善良になるだろうと思う。
そうすると、この本で描かれていたような、傲慢と善良はさらに強くなるのかもしれない。
かわいい子には旅をさせよ、じゃないけど荒波に揉まれつつ自分の人生を生きようとしなければいけないんだろうなぁ、と。
はっきりとした、明確な、「自分だけの意思」なんてものはもしかしたら存在しないかもしれない。けど、何から影響を受けてもいいから自分なりの決断をする、少なくとも自分でそう思えるように生きていきたいと思う。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひたすら心に刺さりまくった。真実は私なんじゃないかと思うほど境遇が似ていると思ったがそれ故に真実の傲慢さが気持ちが悪かった。大人、親にとっての「いい子」を善良だと信じ込んでしまうのは、日本の教育を受けたからなのだろうか。自己肯定感が低いくせに自己愛が強い、というところも胸に刺さるものがあった。自分を振り返りながら読み進めていくのはしんどかったが、とても素敵な終わり方で恋愛小説として満足度の高い1冊。こういう人いるいる、という解像度の高さも楽しめた。最後の朝井リョウさんの解説も含めて素晴らしかった。おすすめです!

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2026年02月03日

ネタバレ 購入済み

突然号泣しました

石母田のおばあちゃんの「あんだら、大恋愛なんだな」に突然どばっと涙が込み上げました。渦中にいる人同士はわからんけど、確かにそうだと。

そして最初は架が主導権を取っていたようなこの恋愛が最後は真実の方がどちらかといえば主体になっていて、ちゃんと対等に立てているのが羨ましいような気持ちになり、こんなお似合いの夫婦はないだろうと、心から2人を祝福したくなりました。

この先の人生、子供や親戚、友人付き合い、いろんな事が起きてもきっと、自分たち夫婦の軸を大事にして生きていけるのだろうと思えました。

架も真実も最高のタイミングで出会いをして、偶然を積み重ね、そして真実の嘘も失踪も2人の恋愛には必要なイベントだったのだと思います。

この夫婦も10年後には同じように思うのではないかと思います。架も真実も恋愛だけでなく人として成長した。自分というものを見つめ直せた、こんな最愛の相手はいないだろうと。

架は、婚活に疲れ果ててまたゼロから探すのが億劫だったから別の相手を探さなかったわけではなく真実がよかったんですよね?

彼女の本当の姿の中に自分がひかれるもの、見えたもの、そしてそれらを丸ごと愛する思いが芽生えたから、彼女を好きだと言ったんですよね?

そこだけもう一度読み直してみたいと思います。

選ぶという事は、自分に見合うかどうか価値をつけている、やたら自分の評価だけは高い、など人が普段隠しているもしくは無意識にやっているような、心の深いところまで掘り下げた、剥き出しに描写したすごい作品だなぁと感じました。

#エモい #深い

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2023年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

辻村深月さん、やっぱり人物の内面描写が上手すぎる!!!!!

30代で独身、親や周りに従って生きてきた「いい子」の真実に対して、共感的羞恥心を抱かずにはいられませんでした。
分かる、私もカースト上位のキラキラ系女子は苦手だったよ…(今もだけど)。

真実の失踪後、婚約者 架の推理パートで、彼女の過去を知るわけですが、あれでよく彼女のことを嫌いにならなかったなと思います。
後半の真実のセリフにもありましたが、そういう良い意味で架は「鈍感」なんだな と。

被災地ボランティアを経験し、自分の意思をしっかり持ち、たくましくなった真実は最終ハッピーエンドで終わりますが、この小説が恋愛ジャンルに分類されているのが唯一モヤッとしました。

ミステリとしてとても面白く、1週間かからず読み終えました。色々と考えさせらる1冊です。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

くっそーーーー
ずっとマミにイライラしながら読んで、こんなのが最後何事もなかったようにカケルと結婚することになったら腹立つなぁーーーと思ってたのに不覚にもラストで泣かされてしまった。

まぁマミの自立までの物語だったんですね。
マミはある意味毒親の被害者なので、ラストちゃんと自力で幸せを掴めてよかった……と思うことにする。
ひとりの親として、子育てというのはひとりの人間がひとりで立てるようにすることだ、あるいは自分が頼ったり支えあったりする相手や仲間を自力で選んでいけるようにすることだということを肝に銘じておきたいと強く思った。

それにしても、カケルはいい奴だなぁ。
上辺だけでなく、ちゃんと一本芯の通ったいい男なのに、マミが最後まで上から目線で「鈍い」と言ってるのにはまたイラッときたなぁ。
ちょっと自立して自由恋愛ぽい経験も積んで自分が大人になったと思ってる女ってすーぐ男を子どもを見る目で見るよね。こういうふうに思ってしまう自分もまだまだ子どもである。

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

婚活という馴染みがないジャンルでも面白かった。
今後、自分に子供が生まれたらどんな風に育てるだろうかを少し考えた。
皆が傲慢であり善良。
ただ、そのバランス、プラスαで違いが生まれる。



パートナーから結婚を迫られることに「今ではない、もう少し安定してから」という曖昧な言葉で濁す人は多いのではないか。それは正解の人と結婚するということが念頭にあるからだと思う。作中でも架の友人らが「結婚は勢いだ」と言っている。それはつまり、選んだ人を正解にしていっているという事だと思った。

この本を読んで思ったことは、この世に「傲慢と善良」が同居していない人など存在しないという事だ。
架と真実は言わずもがな、真実の親も姉も、架の女友達も傲慢であり、善良だと思った。ただ、それでも架の女友達、真実の姉などがうまくやっていけているのは何もそれが全てではなく、打算的な思考、上手くやる能力があるか否かだと思う。
そして、その思考は決して「他者から与えられる」ものではなく、自分自身で体験をするからこそ身につくものである。真実は親に言われるままの善良すぎる(自分の意思がない)ばっかりで身につけられず、真実の親も狭い視野、価値観が世の中の全てと思っているからこその結果だと思う。


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2026年02月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

傲慢と善良は同じ人、同じ事柄を誰が見るかでそう感じられるのか。
親が子供を思う気持ちも傲慢に感じられたり、善良に感じられたりする。
ストーカーがいると嘘をつくことだって、相手に結婚へのきっかけを作るいい嘘なのかもしれないし、単純に騙して心配をかけようなんてのは傲慢さがさせる事かもしれない。
そんな世の中にある、そして心の中にある善良さ傲慢さに凄くピントが合わせられている作品。
誰の中にもその善良も傲慢もあるのだろう。読み終わると多くの人が心当たりのある箇所があったと思う。
それにやっと気づけた真実が次のステップに進むのを見られて、気持ちよく読み終えることができた。

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2026年02月02日

ネタバレ 購入済み

著書名の意味

本のタイトルに惹かれて手にしました。
その後、映画化決定ということを知り、ちょうど読んでいる最中だった書籍を
一旦置いておいて目を通しました。

私の年代で読むには、婚活がテーマなので、かなり若い内容かと思いました。
と同時に私が若かりし頃に「お見合い叔母さま」から言われたことが痛烈に蘇り、
いつの時代も婚活は同じなんだなと思いました。
気になっていた、タイトルの意味もすぐにわかりましたし、納得出来ました。
最後は予想通り収まってしまい、少々物足りなさを感じましたが、総じて
意外性もあり、面白かったです。今どきの小説という感じがしました。

#共感する

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2024年12月17日

ネタバレ 購入済み

傲慢と善良

婚活で知り合った2人の結婚までの紆余曲折の話…と思っていたが、大人しく良い子と周りから言われていたが自分に自信も無く、、決められない人。誰でもそんな部分はあるのではないか?私もそうだし。心を取り出して曝け出されたかのような気持ちになった。ただ、真実のように失踪する程の怒りや勇気は持ってない。

#深い

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2024年03月17日

匿名

ネタバレ

アラサー〜30代の独身の子には勧められない本no.1 (笑)

私は多分架の女友達に近い傲慢な人間なのだと思いながら読んだ。

実際は真実のような女性とハイスペ架が結婚することってそうない。それこそストーカーされてるってウソを付くくらいしない限り。だからこそ女友達の猛反発も少し共感できてしまう(彼女たちが直接傷つけることを言ったのはダメだけど)

架がアラフォーで真実が28歳とかならあるあるは組み合わせだけれども、
それまでモテてこなかった女性が30半ばで急に大逆転ってほんとに聞いたことがないから、ラストも含めてファンタジーだし、
真実みたいな女苦手だなーと思いつつ面白かった

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2024年01月07日

ネタバレ 購入済み

恋愛小説だったのか

出だしといい失踪という展開といい、サスペンスかミステリー小説だと思って読んでいました。
「善良」と「傲慢」が、登場する人たちの中で目まぐるしく表れて…
男性視点のパートの後半は、読んでいて息苦しく嫌な気持ちになるくらいでした。
それは巻末の解説で浅井さんが指摘していたことそのもののせいだと、読了して気づきました。
それだけに、ラストは納得できないというか、主人公達を理解できませんでした。

皆さんは、どう読んでいるんでしょうか。

#深い

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2023年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

架パートまではしっかり読んでいたけれど、真実パートからは流し読み…。真実が最後まで好きになれずイライラだったのだけどこれって同族嫌悪なのかも。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真実と真実の母親にとにかくイライラした。ほんと、読んでる間ずっとムカついてた。
真実の他責思考な性格が好きになれなかった。
母親は、こういう人いるよな〜と。狭い世界で生きてきて、自分の経験してきたことが全て、自分が正しい、そこから外れてる人は悪、みたいな考えの人。反面教師にして柔軟に生きていきたいな

東北の話になってからは穏やかな気持ちで読めた。登場人物が優しくてみんな好き。『青空と逃げる』も読んでみたい。最後架がプロポーズした理由がよく分からなかった。

アプリをしてるからグサっと刺さる表現が多かった。自分も傲慢だったと思い知らされた。

この本を読み始めることを後輩に伝えたら、「結婚したくなるよ。彼女ができたら大切にしようと思った。」と言われたけど、全く違う感想だった。感じ方が人それぞれで面白い、どこでそう思ったのか聞いてみよ。

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2026年02月06日

ネタバレ 購入済み

あんまりかも。

オチが早い段階で分かる人には、あんまりかも。と思いました。
作者の世界観のリアルな女性像があまりにも簡易的すぎて、本当はもっと女性ってややこしいのになーって感じです。

#タメになる

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2023年05月27日

匿名

ネタバレ

微妙

微妙というか全くつまらなかった。
唯一主人公のみがまともな人間で、真実とスーパー過保護な母は読んでてイライラした。
真実は結局のところ自立できていないまま終わり、終盤に浮気の雰囲気もなぜか出てきて意味不明。
半年もの間、身近な人間に迷惑をかけた自覚があるのだろうか?

なんでここまで本の評価が高いのか微塵も理解できなかった。
やたら長い割に「え?それで?」という結末なのでガッカリ。

本を一言で言うと「傲慢=恋愛の理想を求める自分の欲望」「善良=自分を愛するあまり性経験の少ない状態」のこと。
主人公は傲慢で善良。笑
解説は良かった。

#ドロドロ

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2023年03月03日

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