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「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい──。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない……。
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Posted by ブクログ
コンビニ人間を読んだらすっかり村田沙耶香ワールドにハマってしまって、殺人出産もすぐに読みました。短編集だから、読むのに時間がかからない割に、一度に色んな世界を摂取できるのがとても嬉しい。 どの世界も、私にとっては耐え難い描写が多くて、読みながら何度も顔をしかめてしまった。ショッピングモールで読んで...続きを読むいたから、私のことを変な人だなって思う人がいたかもしれません。 産むから殺してもいいと、命に対して数を基準に捉えているのにはゾッとした。わたしは、命は相対的なものではなく、絶対的なものだと思っているのですが。あの世界では、私の命は誰か10人分の命に等しくて、それ以上でも以下でもないということか。だからそれと引き換えに自分の命を捧げるということなのかもしれないけれど、命にしてはあまりにも無機質。そんな世界でも、誰もがどこかで死を恐れていることに少し安堵した。向こうから来ても、こちらから選択しても、やっぱり死はいつでも怖いものだと思う。 つい顔をしかめてしまったほど生々しい身体的接触に救いを求めていた「トリプル」。 身体的接触への嫌悪感を抱き、それらを子供を作るための機械的な行為として捉えていた「清潔な結婚」。 自分で寿命を決められる世界を描いた「余命」。 唐突かつ合法的に訪れる寿命を描いた「殺人出産」。 それぞれの話が対をなしているようで、面白い構成だなとも感じました。 2026/6/14
表題作「殺人出産」がよかった。絶対的な悪であるはずの「殺人」が相対化され相殺される感覚が、ぞわぞわと心地よい。満足。 読み終えて気付いたこと。自分は、殺人以外の罪について、いつのまにか相対化していて、それが当たり前だと理解していました。たぶん高校卒業のあたりで既にそうなっていたと思う。かなり危うい...続きを読む。バレないように、人間らしく振る舞えるように、気をつけなくては。
コンビニ星人を読んでから、他の作品も絶対読もうと決めていました! 独特な世界観はさすがの一言。 この本を手に取ったきっかけはタイトルと、今の世界と真逆の状態が面白そうだったから。 もし自分がこの選択をする機会が与えられたら、私はどっちを選ぶだろう。 トリプル、清潔な結婚、余命どれも好き!
死と性をテーマとした作品で、私が読んだことのない世界観で描かれており、すごく読み応えがありました。 それと同時に、こうなったら怖いなと思ってしまうような世界観です。
今の世界じゃありえないことばかりが起きているお話で衝撃が凄かった。この世界になったとき自分ならどの選択をするかなって考えるのがおもしろかった。 他の作品も読んでみたい。
理解できないのに読みやすいという新鮮な感覚を味わえた。 友達にこの本の内容を掻い摘んで話して爆笑しています。 国語科のおじさん先生にこの本を貸してみたら少し面白い反応をしてくれて楽しかった。
この作者の作品は、 コンビニ人間以来の読書。 愛と性と生と死について。短編集。 諸行無常という言葉があるけれど、 その時代を生きる人間の価値観も ずっと同じではないんだろうと考えさせられる。 世界はグラデーションしている、らしい。 話がぶっ飛んでるように感じた私が、 この本の中に登場したら、 お...続きを読むそらく保守的でウルサイ奴なんだろうな、と思った。
常識引っくり返る
この人の本初めて読んだけど、スゴいとしか言いようがない。常識?ナニソレ?そんな発想おんなじ人間なのに思い付きもしませんよって感じです。 他の本も読みたいですね!このぶっ飛んだ世界観にドッブリ嵌まりたいです。
描写が繊細だったり、鍵となる物が丁寧に描かれていたりと、世界自体には血が通っていたが、主人公とその周辺の人々があまりにも冷静で体温が感じられず、怖いという感情になった。そのような感情を持ちながらも、全ての話の世界観と設定が面白く、読む手が止まらなかった。短編だからこそ濃い人間の姿があり、そんな彼ら彼...続きを読む女らの結末を予想することは、どの話でも不可能だった。満足感のある重さだった。
コンビニ人間の作者村田沙耶香さんの殺人出産 「10人産んだら1人殺せる いま殺したい人っていますか」というキャッチコピーと 朝井リョウさんがオススメしていたから 気になって読んでみた。 トクリュウ事件の被害者家族のコメントを読むと 産み人となって殺人を行うことが救いになる場合もあるかもしれない…と思...続きを読むってしまう。 それが公然としたルールのなかで 崇高な行いとして機能している社会が不気味なんだけど もしかしたら100年後はこれが当たり前になっていそうでゾクっとした。 コンビニ人間でも感じたけど、 大きな歴史で見るとニンゲンは循環していて 価値観が変化していき 当たり前が入れ替わっていく表現が秀逸だと思う。
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殺人出産
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村田沙耶香
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