【感想・ネタバレ】殺人出産のレビュー

あらすじ

「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい──。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない……。

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Posted by ブクログ

設定が思いつけない
展開が大きくはなく回収も特にないが、それがより日常としてあり得るかもしれないを引き出しているように思えた。好みはありそうだが、短編にしてここまで常識を覆すテーマとして強い設定を思いつけるアイデア力に敬意、
ずっと不思議な雰囲気がなんとも言えず好き

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2026年01月01日

Posted by ブクログ

性に関する表現が生々しかったけど、とてもよかった。
彼女の作品はいつも「その普通って本当でしたっけ?」と問いかけてくれるところが好き。

誰かにとっての素晴らしい世界は、誰かにとっての地獄の世界ということを短編からも感じた。
100年後にはこの常識も変わっているかもしれない。
私たちはまだ発展途中であって、今が全てではないのだという希望と、いつどのような方向転換があってもおかしくないのだから、他者を自分の正義で断罪するのはよくないな、と。

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2025年12月22日

Posted by ブクログ

死と性(生)の倫理観を揺るがされる、大変ショッキングなSF短編集。確かに倫理観は文化や時代によって大きく変わる。「10人産んだら1人殺していい」という設定は、私達の普通の倫理観ではドン引きしてしまうのだけど「それが合理的なんだ!」と言われたら「うーん、そうかも?」と思ってしまいそう。そして、完全管理されて合理的で文明的な世界のはずなのに、人間の残酷さや野蛮さがかえって露わにされているところがグロテスクで怖くて目が離せなくなった。自分がこの世界に生きてたらどうするだろう?とつい考えてしまうところもまた恐怖。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

小説が面白いと心から思うきっかけになった作品だと思う。

タイトルの衝撃さを裏切らない内容だった。


少子化や食糧不足、そして、人の命の対価は何か、答えのない問題を凄くリアルに身近に感じる話だった。

私たちが疑いもなく受けた教育は本当に人の悪意や強い思想のない純粋なものだったのか。
今信じてる常識や基本は、信じ続けていいものなのか。
世の中に疑問を持って、生きることの大切さに気付かされたお話でした。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

現実にはありえない設定+描写の毒々しさや生々しさもあるので、好き嫌いがわかれるのかなと思うが、妄想や例えば...が好きな自分にはとても興味深かく、面白かった。
殺人出産は産むと殺すがこんなに近しくなった時に、自分だったらどんな感情になるのか...と考えながら読んでしまった。殺す行為が好きなら産む行為が好きな人もいるのか?
殺す行為が遠く感じるのか近くなるのか?
いろいろな人と話してみたくなったり。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

新鮮な小説。自分の中の常識が全て古く、なかったことのようにして進んでいく。今自分が普通で当たり前だと思っていることは、周りと同じであるから普通で、正解であるだけで今後このような世界が普通になる可能性はないとは言えないことに恐ろしさすら感じた。

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2025年10月24日

ネタバレ 購入済み

短編集で、読みやすい一冊でした。

様々な法や価値観が存在する社会で生きる人々の物語は、どれもラストが予測できないものばかりで、楽しんで読むことができました。

#ダーク

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2021年06月01日

購入済み

常識引っくり返る

この人の本初めて読んだけど、スゴいとしか言いようがない。常識?ナニソレ?そんな発想おんなじ人間なのに思い付きもしませんよって感じです。
他の本も読みたいですね!このぶっ飛んだ世界観にドッブリ嵌まりたいです。

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2017年03月06日

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なかなか奇抜な設定だった
人の性と出産そして死を分けて、いいとこ取りするのは難しい気がした。正解はないし、どれがいいとか悪いとかでもない。
世界の基準が変われば、そこにいる人々の普通も変わる。それをどのようなものとみなして、どう付き合っていくかが世の中を作ってるんだなあって感じた。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

どの話も自分では思いつくことのないような生と死の話だった。生々しい表現がより物語の良さを引き出していると感じた。特に殺人出産は殺人の描写が怖いと感じたし、トリプルや清潔な結婚は理解が難しかったがそんな世界があったかもしれないという点では生々しくも完成された世界だと思った。

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2025年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「10人子供を産めば、1人を殺してもよい」という「殺人出産制度」が導入され、100年が経過した日本。少子化対策と殺意の処理を同時に行うこのシステムが、社会の「常識」として定着している世界を描いた作品。

狂っているようで細かい部分が非常に論理的で、面白かった。昔の倫理観を引きずっている同僚は、精神的に可哀想な人のように扱われ、最後は殺されてしまう。正しさってなんなんだろうな。共同体、その世代の倫理が作った箱に過ぎないのかな。

あと、子供を人工的に作ることが可能な時代にはどのような倫理観の変化があるのかなということも考えた。確かに人工子宮とか男性が子供を産むとかそこまでのフィクションはまだ存在しないが、時代の変化に伴い人工受精がかなり増えているし、出産についての世の中の考えはもっと変わっていくのかもしれない。

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2025年12月22日

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好みがわかれそうな作品。表題作の展開と結末は少し物足りないと感じたけどどの話も面白かった。
特にトリプルの価値観とか面白い。性的描写が苦手な人には向かないかも。
清潔な結婚とか笑ってしまったんだけど!!

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2025年12月18日

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インパクトのあるタイトルに惹かれて思わず手に取った4作目の村田 沙耶香作品。

いつもながら星 新一さんのような世界観だなぁと気になって調べたら、村田さん自身幼少期に星 新一作品を読んでいたとのことで、大変納得しました❗️

さて、本書『殺人出産』ですが、110ページ足らずの作品ですが、タイトル同様に中身も中々インパクトがありました❗️特に物語の終盤のあるシーンはとてもリアルで、ちょっと背筋が寒くなります。

また『トリプル』という作品では、3P(?)の性描写があり、下手なラブシーンよりも凄く淫靡な世界で、とても印象深い作品でした❗️

また、最後の『余命』では、理想的な死に方について描かれていて、たった5ページですが、死について深く考えさせられる作品でした。

村田 沙耶香ワールド、個人的にとてもクセになる作家さんです❗️

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2025年11月29日

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ネタバレ

現代の日本とは全く異なる倫理観の4選

主題作のインパクトもすごいけど、他3作も異質すぎる

全部の作品に共通するのが、どれも理解できない感覚の道徳を持ってる人たちが多数を占める世界であるということ

けど、理解できない世界をあたかも普通な感じで語られることで自分の価値観や世界がこうあってほしいと言った倫理観が浮き彫りになるのがすごいと思った

これは消滅世界やコンビニ人間にも共通することだったので他の作品も読みたいと思うと同時に読んだらしんどいだろうな、のせめぎ合いになる

殺人出産で特に印象に残ったのが、
10人産めば1人殺せるという制度が人々が誰かを憎んだ時、最悪殺せばいいじゃんと希望を抱くことができ、また自殺率を大幅に上げる現象が起きているのが皮肉が強すぎるなって思った。

逆にいうと、10人産むほどの苦労をしても憎まれるような人だったら殺されてもしょうがないのかも、、とも思った。

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

正しい正義は時代と共に変わる

歴史上沢山人を殺して英雄と呼ばれた
人がいるのだから、
【10人産めば1人殺せる】
それは狂った考えでは無いのでは…。
と読んでる内に思わされた。
しっかりと村田ワールドに引き込まれた。

最後の短編「余命」
でこの本を締めくくる所が好きだった。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

「子どもを10人産めば、合法的に人を1人殺せる」
突飛なはずの設定なのに、世界観に無理がない。
こういったディストピア系(という表現で合ってるかな?)の作品では、「いや流石にそれはないだろ」と思ってしまうような登場人物の行動が見られがちだが、この話の中の登場人物の行動には、みんな矛盾もなく、自然体のように思えた。
人が生まれること、そして殺意について。改めて考えさせられたし、読んでいて面白かった!

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

完全に「愛・セックス・結婚の哲学」小説だった。特に「トリプル」と「清潔な結婚」。

「トリプル」は、複数人での恋愛、我々が知っているのとは違う「セックス」。
「清潔な結婚」は、愛情関係ではない結婚、制欲のない生殖。

哲学的思考実験小説として、とても面白く、考えられる本。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

生が死を産み、生贄の死が尊まれる斬新な世界観。村田沙耶香さんの作品は2作目だけど新鮮、もっと読みたくなりました。

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2025年10月27日

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長編1作、短編3作から成る。
面白かったぁ…と、村田沙耶香さんの小説を読むと毎回思うのだけど、これもまた。
■殺人出産
これまたとんでもない世界観を思いつくものだなと思った。「10人産んだら1人殺せる」これが正義とされた世界。読んでるうちに、確かにこれがあるべき姿なのか…?とも思ってしまう。
ちゃんとそこに疑問を感じてる人も出てきてそれがさらに世界観にリアルさを醸し出す。
とにかく面白かった!
■トリプル
多様性の本質を突かれた気分。
■清潔な結婚
これはまだ、現在もあり得そうな世界観。
多様性。愛のあるセックスも好きで、でも快楽のためだけにだって全然できる。無性生活が清潔なのだろうか。いや清潔かどうかは本人のみぞ…というやつだった。
■余命
安楽死したい人間なので、いいなと思った。

生と死を感じる現代には実現しない世界観。
でも、なんだかあり得そうだと思ってしまうこの人の小説はすごい…そして毎回とんでもなく面白い

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

村田沙耶香さんの頭の中を覗いて見たいが第一感想です。コンビニ人間は芥川賞を受賞した作品だったので興味深々で読んでみた。私の好きな作品だったのであっという間に読んだ。次は何を読むのか凄く悩んだけど最近私の4人目の孫が産まれた事で何となくBOOKOFFで見つけたこの本に決めた。
何気なく決めたのですが、近未来本当にこんな世界が待っているのでは無いかと本当に考えさせられた一冊でした。今世の中には簡単に人を殺す人が増えてニュースを見るたび嫌な感情が溢れてくる。
戦争のニュースだって今この瞬間この地球上で誰かと誰かが殺しあっている事にビンときている人はいるのでしょうか?100年後私は居ないけど「殺人出産システム」が日本で導入されたらそれが常識になるのかも...

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

村田沙耶香さんのいくつかほかの作品でも見られるような、『SF的、アポカリプス的な世界観で、人の営みのかたちを再び問う』短編集。この短編集はより性的な指向が強い作品ばかりなので、村田沙耶香さんファン上級者向けだと思います。
まだ村田沙耶香さんの作品をよく知らないという方は、まずは長編であれば「消滅世界」、短編集であれば「生命式」「信仰」「丸の内魔法少女ミラクリーナ」などから入ってみるといいのかも。

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2025年09月16日

Posted by ブクログ

考えてみた事はあるけどこんな事を書いたら問題になってしまうのでは、と文章にする前に頭の中から消してしまってそうな事を恐れず書いてる感じがなにか突き抜けてて凄いなと思った。
どこかで似たような話読んだなーってのがひとつもない。
最終章の「余命」は、そういえばこういうの求めてたかも、と思いながら読んだ。

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2025年12月01日

匿名

購入済み

この先の未来に実際あり得るかも?と思わせる話しもあって自分ならどうするだろう?と考えながら一気読みしてしまいました。殺人出産はほんと怖かったです。

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2023年09月03日

購入済み

サクサク読める

何とも言えない読了感。
淡々とか読み進められて面白かったです。

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2021年04月29日

購入済み

世界観に引き込まれた。今の世界で生きている自分から見たらこの世界は異常と思うけれど、時間が経つにつれて適応していくのだろうか...。こうなることは有り得ないと言いきれない、絶妙に筋が通った世界だと思う。何度も読み返しています。

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2020年09月18日

Posted by ブクログ

表題作は、設定がとても良い。
作中の日常生活全体に漂う不穏な空気はとても好きだったが、個人的に終わり方が好みではなかったかも。
性愛や生命に関する世の中の常識を疑いたい気持ちが伝わった。

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今が普通のことが古い考えになったらという視点が面白かった
性描写が結構生々しいので人を選ぶと思った
この本を読んで妊娠や出産や生殖という行為が男女平等というのだろうか
そうなっていることも面白かった

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

『世界99』『地球星人』に続いて読んだ

村田さんの短編は初めて。ただ、以前に読んだ2作品よりも、感動は薄い
村田さんの世界に入り込むには長編がいいのだなって思った

姉の儚さと美しさと育子のもどかしさが辛かった
新しい価値観に触れることに対する抵抗を、直に味わえてよかった

リピは無しだけど村田さん作品を継続して読んでいきたい

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2025年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「10人産んだら1人殺していい」…あり得ない、でも私はやりたい、とっさにそう思ってしまった。
価値観や状況が変われば全てが変わる。あり得ないことではない。
いずれの短編も、「それって本当に当たり前?」と問うてくるようなものだった。さすがだ。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

やはり村田さんの本は強烈だ。

現代の倫理観や死生観とは異なる設定の短編集。
恋愛をして結婚をして、子どもを産み自然と年を老い、そして死ぬ。
そういう一見普通と思われる行為一つひとつがまるで異常な行為だと言うように、各話で描かれている生や性、そして死に対する価値観を壊されていく。

表現もグロテスクであり、人によっては気持ち悪くなるかもしれない。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

4つのディストピア小説による短編集。

表題作『殺人出産』の10人産めば1人殺せるシステムになり「産み人」が崇められる世界観が、一番独特で好きな作品だった。

今は受け入れられない考えやシステムも、慣れてしまえば常識となってしまう。
村田沙耶香作品は、いつも常識とは何か?を突き付けてくる。

とはいえ、どの作品も「こんな未来にならない」とは言い切れない。(『トリプル』『清潔な結婚』あたりは、もう一部ではあるだろう)

殺人欲求を出産の動機とすることで人工の均衡を保つ世界。
「センスのいい死に方」をまるでファッションのように選択し死ぬ世界。

生と死にまつわる思いもつかない設定を考えられる村田沙也加さんの思考を見てみたい、と思った。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

読みやすいけれど、読んだ後のしんどさやモヤモヤは今までて1番かもしれない 凄すぎて思考が止まっている

気持ち悪い….時代が変われば常識も変わるのだ
私は100年前の人間だから

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本の口コミが 絶賛か気持ち悪いの2択に分かれがちなのに
どちらからも「村田ワールド」と評されていたのが気になって、初めて村田沙耶香を読んだ。

トリプルや清潔な結婚はともかくとして、
本タイトルの【殺人出産】。
これを「もしかしたら未来にあり得るかもと思わせる…」と書く人が少なくなかったので どんなものかとわくわくして読んだけれど…
いや、これは 無い。

倫理観とかそういう観点からではなく、
そもそも帝王切開って回数制限があるし、
仮にこの出産できるような仕様にしたとしても
男性という生物体は「産み出す性」としてはできていないから
とても産前産後の諸々には耐えられない作りだと思ってる。
1人殺せるよという条件を餌にするにしたって、中々効率の悪い仕組みでは。。
これなら人工子宮だか出産する装置だかで
人工的に?機械的に?人間を産み出した方がコスパは良いような気もする。

そういう頭のかたい部分を差し置いてこの物語を見るなら、
「生と死を描いた─…」とか
「性の在り方の─…」とか
そういう小難しい感想は出てこなくて…

なんというか、とても自由な作風だな
という感想。

医学的な観点とか 小難しいことは除外して
幼少期の頃に素直に浮かんだ 何の混じり気もない疑問を
そのまま空想にのせたような…。

【トリプル】は、
トリプルという関係性特有といわれる性行為の方法はともかくとして
流行の作られ方、
流行り方、
それがその世代の常識へと移り変わる様子はリアリティがあったし、
友達同士の男2人が 主人公の女の子を加えた途端 恋人にすんなりなれてしまう 性別 というところへの曖昧さ?アイデンティティの無さ?が 現代的だな〜と思った。
あり得ない世界ではないどころか
むしろ風刺を見ているような気にすらなった。

生き方 死に方 性別 セックス 結婚 子ども 家庭…
「何を選んでも、選ばなくてもいい」
ってされると、
人間はそんなに賢い生き物ではないから
混乱するんだろうなあと思った。
今日には その傾向があるようにも思えるし。

清潔な結婚の清潔な繁殖はわらった笑
強めギャグ寄りのAVみたい。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

ずばり「世にも奇妙な物語」あたりに出てきそうなお話。
読み進めるうちに、あのテーマソングとタモリが浮かんでくる。
10人出産すれば1人殺しても良いとされる世界。
主人公は有村架純、その姉は美村里江(ミムラ)で想像しながら読んだ。
我ながら良い配役ではないかと思うんだけど…どうだろう。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

殺人出産、他3つの短篇から成る。
全て着眼点が面白いなと思った。
これが11年前に書かれた小説だというのも衝撃。
11年前の時点で既に未来の可能性としてこんな小説を書いてるんだこの人…という感じ。

①殺人出産
現代では男女が恋愛▶︎結婚▶︎妊娠・出産
の順序で(例外あり)進むことがメジャーだが
100年後の世界では人工授精が主流となり
男性も人口子宮を付けることによって
妊娠・出産が可能になっている。
更に現代日本での極刑「死刑」が100年後には
「産刑」、つまり人を殺した人間は命を産み出すべきだという考えが浸透している。
10人産んだら1人殺せる「殺人出産システム」、
これにより日本の人口減少を食い止めている。

なんかもう世界観がすごい。
現代ではありえない話だけど近い将来、遠い未来に
ありえなくはないんじゃないか…?と思える絶妙な
ラインの設定なのがすごい。
人間の価値観や常識は昔からどんどん変化していることを思えば、いつかこんな時代がくるのかもしれない。
終わり方はイマイチだったけど設定がすごかった。

②トリプル
2人で付き合うカップルではなく3人で付き合うトリプルという概念がある世界線。
デートもキスも性行為も全部3人で。
異様だと思うけどトリプル側の人間からすると
カップルの方が異様だと。
人間は自分が当たり前だと思っている価値観から
ズレているものについては排除したがる生き物。
これも設定として面白かった。
でもこの人の性描写絶妙に気持ち悪いから
あんまり好きじゃない。

③清潔な結婚
体外受精のシーンで思わず声出して笑った

④余命
医療の進歩により人間の平均寿命がどんどん延びている。いつか不死身が当たり前になり、死ぬのに一苦労する時代。自分で死ぬタイミングも死に方も考えなければいけなくなり、それはそれで厄介。

"医療がここまで発達する前は、死は向こうから勝手にやってくるものだったという。楽でいいなあと思う。今はわざわざ、人目を気にしてセンスのいい死に方を探しながら自分を葬らなくてはいけないのだから。"

斬新だ……たしかに楽なのかもしれない……

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2025年12月23日

購入済み

なんてことだ

書き上げている世界や思想は読み物として完成度が高いのですが、生々しい痛みが苦手な人にお勧めできない本です。

私にはこれに耐える精神は持ち合わせていない。書物を読んで吐き気がするという体験は初めてです。

しかしながら、村田さんの書く力が読ませてしまうんですね。読んでいて、嫌な予感(私には合ってない)がしていたのに、読み始めると引き返せなくなり、ページを閉じることができず、結局最後まで読むことになりました。

私はティムバートンが好きですが、彼の作品の中にも具合が悪くなるのでもう二度と観れない映画があります。この本も、そんな気分になる小説でした。


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2019年12月31日

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