世界99 上

世界99 上

小説・文芸
2,420円 (税込)

12pt

小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。
それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。
救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。
朝井リョウさん(作家)

本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。
熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。
これは本型ワクチン。
世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。
宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優)

足元の地面がふいになくなり、
正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。
人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、
この本の中にすべて詰まっている。
岸本佐知子さん(翻訳家)

空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。
物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。
ロバート キャンベルさん(日本文学研究者)


この世はすべて、世界に媚びるための祭り。

性格のない人間・如月空子。
彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。
空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。
ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。
当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。

3年以上にわたる著者初の長期連載がついに書籍化。
村田沙耶香の現時点の全てが詰め込まれた、全世界待望のディストピア大長編!

【著者略歴】
村田沙耶香 (むらた・さやか)
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。

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  • 世界99 上
    2,420円 (税込)
    小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。 それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。 救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。 朝井リョウさん(作家) 本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。 熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。 これは本型ワクチン。 世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優) 足元の地面がふいになくなり、 正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。 人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、 この本の中にすべて詰まっている。 岸本佐知子さん(翻訳家) 空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。 物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。 ロバート キャンベルさん(日本文学研究者) この世はすべて、世界に媚びるための祭り。 性格のない人間・如月空子。 彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。 空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。 ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。 当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。 3年以上にわたる著者初の長期連載がついに書籍化。 村田沙耶香の現時点の全てが詰め込まれた、全世界待望のディストピア大長編! 【著者略歴】 村田沙耶香 (むらた・さやか) 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。
  • 世界99 下
    2,420円 (税込)
    小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。 それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。 救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。 朝井リョウさん(作家) 本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。 熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。 これは本型ワクチン。 世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優) 足元の地面がふいになくなり、 正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。 人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、 この本の中にすべて詰まっている。 岸本佐知子さん(翻訳家) 空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。 物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。 ロバート キャンベルさん(日本文学研究者) 私たち、ピョコルンに、全部捨てられるようになりましたよね。 性欲を。出産を。育児を。介護を。人生の時間を食いつぶす、あらゆる雑務を。 14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。 しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。 そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに。 ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。 村田沙耶香渾身の大長編、ここに完結。 都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに、人類が到った極地とは――。 【著者略歴】 村田沙耶香 (むらた・さやか) 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    グロテスクな描写も結構多く、読み進めるのが辛い部分もあったが、平野啓一郎さんの「分人」を連想せずにはいられない。少なからず人間みんな色んな自分を使い分けてるし、自分にも当てはまる部分が沢山あり、なんだろう、、後ろめたいような、でも肯定されてるような不思議な感覚。世界99の自分っていう概念はすっと受け入れられる、知ってるようなまだ知らないような、自分でも分からないけど。

    0
    2026年09月27日

    Posted by ブクログ

    村田沙耶香を読むと、なるほど、そういう考え方があるのか、と毎度唸らされる

    いままで男性から言われたことのある軽蔑的されるような言葉たちも、空子のマインドをトレースしたら、少し楽になった。落ち込むのも疲れるし、やめようと思えた

    0
    2026年09月19日

    Posted by ブクログ

    私の世界はひとつじゃなかったんだ、ひとつじゃないってこんなにも身を守る、こんなにも身を削るものなんだ
    20歳から35歳に飛んだりするけどその間も全部読みたいくらい、ページ数は多いけどもっと全部を読みたい、見たい、と思える
    これから下巻だ、ピョコルンきもわるい

    0
    2026年09月12日

    Posted by ブクログ

    周りに合わせて自分を作り変える空子の姿が、怖いのにどこか身近に感じられた。
    何が普通で、何が正しいのか分からなくなる不気味な世界。
    村田沙耶香らしい強烈な違和感に、ぞくぞくしながら夢中で読んだ。
    これから下巻に突入します…!

    0
    2026年09月10日

    Posted by ブクログ

    読んでいてただひたすらしんどかった
    現実の世界でもああいう目線や言動に晒されたことがある人は多いと思う
    男性の方にぜひ読んでほしい一冊

    0
    2026年09月10日

    Posted by ブクログ

    本を読んで気づいたこと

    ①自分にとって都合のいい道具だと思っていたものも、本当は自分と全く変わりないただの人間である。

    ②自分が信じていた、こうあってほしいと願った理想の存在は頭の中にだけあって、実在しない。そこには自分と同じように利己的で気味が悪いただの人間がいる。

    ③みんな自分は搾取される側で、自分を搾取する敵がいると思っている。しかし本当は、搾取されていると思い込んでいる自分自身にも、都合のいい存在を搾取している一面がある。

    【感想】

    「人間」の気持ち悪さがグロテスクに描き出されている。言葉の通りブラックボックスがむき出しにされていく、最後の展開はリズミカルで読み手を引き込む魔性があったと思う。

    前半の他者をトレースし、今自分が存在している世界の空気を読んで適切に振る舞う空子の行動原理は私の中にも通じるところがあると感じて、「あなたもそうでしょ?」と後ろ指をさされている気がしてならなかった。気持ち悪くて、生々しくて、読み手の心を引っ掻いて傷を残す「とんでもない小説だな」という感想です。好きか嫌いかと言われるとちょっと嫌いなんですが、それは私が目を背けたいところを直視させてくることへの嫌悪感によるものだと思うので、読み手をこのような気持ちにさせ気づきを与えるという点において、文学作品としての評価は高いと思います。

    0
    2026年09月04日

    Posted by ブクログ

    やっばこれ。登場する男が全員クズで、救いなさすぎるずっと。
    ぴょこるん可愛いと思えていたけど終盤でドン引き…
    下巻で物語は好転しますかね???しないだろうなぁ
    でも読みます

    0
    2026年09月02日

    Posted by ブクログ

    なんて表現すれば良いのだろうか…。
    場面や会う人によって多少自分の見せ方を変えるのはよくあることかなとは思うけど、もはや別人レベルで、まさに空子しか出来ないことだなと思う。
    そして唐突に出てくるラロロリン人やピョコルン…君たちは一体何者なの…?訳がわからないんだけど、先が気になって読んじゃうお話でした。

    0
    2026年08月27日

    Posted by ブクログ

    一冊通して、ずっと気持ち悪いことが起こりすぎていた。当初、ありえない世界の話として読み始めた。しかし、すぐにこの本の世界と現実世界は大きくかけ離れてたものとも言い切れなくなった。それが恐ろしかった。今の世の中でも起こっていることばかりだった。もっともっともっとエスカレートしていけば、この本の世界みたいになるんじゃないかと思わされた。
    上巻でこれなら、下巻どうなってしまうんだ?早く読みたい。そして気分悪くなってぐったりしたい。

    0
    2026年08月26日

    Posted by ブクログ

    空っぽの世界から空子は
    色々な人間の内面をトレース
    行きている。
    確かに私達も空気を読んで皆に
    見せる顔を変える。
    だか空子の生きている世界は
    既に異様だ、とくにピョコルン
    の存在は可愛い=狂気である。
    モフモフした存在の下は…
    考えただけでもおぞましい。
    ピョコルンだけにはなりたくない。
    下巻にはもっと崩壊した人々の
    いや空子の99世界が待ち構えて
    いるのだろう。

    0
    2026年09月27日

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