世界99 下
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世界99 下

小説・文芸
2,420円 (税込)

12pt

小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。
それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。
救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。
朝井リョウさん(作家)

本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。
熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。
これは本型ワクチン。
世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。
宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優)

足元の地面がふいになくなり、
正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。
人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、
この本の中にすべて詰まっている。
岸本佐知子さん(翻訳家)

空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。
物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。
ロバート キャンベルさん(日本文学研究者)


私たち、ピョコルンに、全部捨てられるようになりましたよね。
性欲を。出産を。育児を。介護を。人生の時間を食いつぶす、あらゆる雑務を。

14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。
しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。
そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに。
ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。

村田沙耶香渾身の大長編、ここに完結。
都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに、人類が到った極地とは――。

【著者略歴】
村田沙耶香 (むらた・さやか)
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。

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  • 世界99 上
    2,420円 (税込)
    小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。 それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。 救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。 朝井リョウさん(作家) 本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。 熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。 これは本型ワクチン。 世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優) 足元の地面がふいになくなり、 正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。 人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、 この本の中にすべて詰まっている。 岸本佐知子さん(翻訳家) 空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。 物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。 ロバート キャンベルさん(日本文学研究者) この世はすべて、世界に媚びるための祭り。 性格のない人間・如月空子。 彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。 空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。 ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。 当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。 3年以上にわたる著者初の長期連載がついに書籍化。 村田沙耶香の現時点の全てが詰め込まれた、全世界待望のディストピア大長編! 【著者略歴】 村田沙耶香 (むらた・さやか) 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。
  • 世界99 下
    2,420円 (税込)
    小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。 それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。 救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。 朝井リョウさん(作家) 本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。 熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。 これは本型ワクチン。 世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優) 足元の地面がふいになくなり、 正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。 人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、 この本の中にすべて詰まっている。 岸本佐知子さん(翻訳家) 空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。 物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。 ロバート キャンベルさん(日本文学研究者) 私たち、ピョコルンに、全部捨てられるようになりましたよね。 性欲を。出産を。育児を。介護を。人生の時間を食いつぶす、あらゆる雑務を。 14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。 しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。 そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに。 ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。 村田沙耶香渾身の大長編、ここに完結。 都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに、人類が到った極地とは――。 【著者略歴】 村田沙耶香 (むらた・さやか) 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。

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世界99 下 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    しんどい世界なのだけど、主人公の視点からはそれを感じさせない怖さ

    主体的に生きるとは、何かと考えさせる

    0
    2026年09月10日

    Posted by ブクログ

    読み終わってぐったりした。想像できない展開がずっと最後まで続いた。始まってはいけない世界がそこには広がっていた。

    「クリーン」とか「浄化」とかって、その裏にあるはずの「汚い」をそもそも存在しないかのように振る舞うことを指すなら、逆に最も汚いんじゃないか。
    怒りが「汚い感情」とされる世界はかなり不健全。

    ピョコルンの鳴き声とか、波の叫ぶ声とか、出てくる音の表現がとにかく毎回怖かった。まずは目で読んでみる。そして、次にカタカナで表現されたそれらの擬音を脳内で音声にしてみると、その場面の気味悪さがより際立った。

    0
    2026年09月10日

    Posted by ブクログ

    上巻はまだリアリティがあったのでなんとか読めたが、下巻は村田ワールド全開で、かなり体力と気力を使いました。最後の着地は完璧。

    0
    2026年09月05日

    Posted by ブクログ

    どんな本だったか簡単に説明できないほど複雑だった。やっぱりこの本に書かれてることはありえない話のように見えて、数十年後の地球をのぞいてる感覚になる。最後もただ人間から汚い感情は無くならないよねっていう簡単な結論でないことは分かる。だが、これを説明できない自分が悔しい。多くの人に読んで欲しいけど、この本について語り合う自信もない笑

    0
    2026年09月01日

    Posted by ブクログ

    - [ ] 男の暴力性
    - [ ] 倫理観の底が抜ける。正しいことを言うことが迷惑に思う被害者もいる
    - [ ] 汚い気持ちを抱くことがいけない世界でもどうしても生まれてしまう憎しみとか嫌悪のしぶとさ
    - [x] かわいそうなことは娯楽になる

    0
    2026年08月25日

    Posted by ブクログ

    上巻に引きつづきエグい。が、もはやここまできたらなんか清々しい。怒涛の展開にくらいついてたらこんな所まで来てしまった!という、ものすごい読書体験でした。
    上巻ラストの衝撃ニュースでリセットされ、さらに変化していく世界。
    空子のドライな視線を通したさまざまな人々のアレコレと、世間の価値観の変化の速さ、そしてピョコルンの止まらない進化?にため息。
    本能的で、ある意味人間らしいとも言える部分をどんどん手放していくところ。
    「昔は当たり前だった事も今ではドン引き」という事は実際にもよくあって、最近はそれがSNS等で加速して広がる印象もあり、ものすごいリアルさ。
    個性だ多様性だとは言いつつも、「自分」を出しすぎる事には敏感で、それら「汚い感情」が排除されたクリーンな世界を良しとする空気…
    今だってある、正義感と優しさから正論をぶつけてくる人を「厄介者」にするムード。自分をなくして浅くスマートに生きる方が得というのはモヤモヤするけどね、でも楽に生きるなら、目指すべきは空子なんだろうなぁ。自分の中の白藤さんは封印して。

    0
    2026年08月22日

    Posted by ブクログ

    ファンタジーとは思えなかった。
    この感覚やこの物語は誰しもが自分の中に持っているものだと思う。世界③にしがみつきたい気持ちがとてもわかるしそれが惨めで何かを履き違えていて暴力とも思えるようなものだというのもわかる。それが世界がたくさんある理由だと思う。どの自分で生きていいかわからない、どの記憶が本物なのかもわからない、ただ目の前にいる人に呼応していく、それは不気味ではなくて、リアルだと思う。
    世界が100ではなく99なのが、残りの1はなんなのか。世界99が全て混ざったものなのか、ピョコルンになった時の世界なのか。

    「誰かをおぞましく思うことが私の輪郭だったのかもしれない」

    人の原動力はいつだって「汚い感情」だと思う。

    0
    2026年09月17日

    Posted by ブクログ

    「普通」って何だろう。
    読み進めるほど、当たり前だと思っていた価値観がぐらぐらと揺さぶられた。
    恐ろしくて不気味なのに、どこか救われるような感覚もある。
    村田沙耶香さんにしか描けない世界に圧倒された。
    読み終えた今も、心の中に強烈な余韻が残っている。

    0
    2026年09月14日

    Posted by ブクログ

    面白かったと表現して良いか分からない、どうやってこんな話を思い付き書き出してるんだろうと怖くなった。

    0
    2026年09月12日

    Posted by ブクログ

    リアルすぎるからこそ、こんなに読んだあとに鳥肌立つんだろうな…正直怖過ぎて何度か読むのやめようと思った。
    世の中に疑問を持つような白藤さんが最後までおかしな人でいて、考えることをやめた人間たちが楽しく暮らす世界。

    0
    2026年09月10日

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