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人工授精で、子供を産むことが常識となった世界。夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、やがて世界から「セックス」も「家族」も消えていく……日本の未来を予言する芥川賞作家の圧倒的衝撃作。
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「消滅世界」
2025年11月28日公開 出演:蒔田彩珠、栁俊太郎、恒松祐里
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
人工授精で子どもを作るのが一般的になった世界で、ディストピア小説だと思うんだけど千葉県が出てきたり今現在の自分達が暮らす現実世界と重なるところが、でてきてフィクションだときり分けて考えることを拒否してくる。 こんな世界ありえないでしょ!とは一蹴もできなくてでも自分が見てる世界とは別物すぎる。 後...続きを読む半はエデンシステムで子どもは皆の子として扱われ特定の子に愛情をかけるのでなく、すべての子に「愛情のシャワー」を注ぐのが町民="お母さん"に課されていてその世界に違和感を感じながらもだんだんと順応していく主人公という構図なんだけど、この辺りすごく怖い。 もしかしたら一部(大半の??)の女性が抱えてる男性への不可解さってこういう感覚に似てるのかもとも思った。世界はそのようにできているのだから違和感があろうが従うしかないのだと諭されるような恐怖感 夫婦間で行うセックスは家族間で行うセックスだから近親相姦であり忌み嫌われてるという価値観のなか、ラストシーンの疑似親子で近親相姦は最高にキテる。 「家族であるはずの夫婦間のセックスが忌み嫌われてる世界を腹落ちできないのなら、最後にあなたの世界で忌み嫌われてる親子での近親相姦を見せてあげましょう。これと何が違うんですか?」と問われてる気分。ぐわんぐわん揺すられる。 この辺の価値観は揺さぶられるんだが、明確にその世界線は訪れないだろと思うのがディストピア世界なんよな。千葉県を実験都市として、すべての子どもは全ての大人のこどもであり、社会の構成員は皆"お母さん"と呼ばれヒトを生産するための社会。これは人間のキャパシティの問題で不可能と思う 一定数以上の人間に等しく愛情を注ぐなんてことヒトには不可能と思う。能力の限界を越えてる。だから自分の捉えうる範囲内を仲間として規定し、それ以外を排除する動きを起こすし、戦争だってなくならない。人間の性質的におそらく万人を愛することはできない。 千葉県のなかでは皆一斉に人工授精するんだけど、その日付が12/24なのもいい。「万人を愛せ」ってことよね。万人は愛せません。
今日も私を狂わせる
ホントに同世代ですか? 聞きたくなるくらい、ココロをかき乱してくる。解説にもあるが、まさにディストピア。爽快ではないのに、再読したくなる。
#シュール
家族や性のあり方が別の「正しさ」の中で生きている人類の未来。「異常」な性癖を持つ主人公、もっと「異常」な性癖を持つその母親。疑うことなく「正しさ」を受け入れていく多くの人たち。そんな対比の中で物語は展開していく。「正しさ」が主人公をも支配するラスト。これは現在進行形で我々にも当てはまっているのかもし...続きを読むれない。
考えつかないような世界の話で、それがあたかも普通のように書かれていた。今のこの世界が間違っているかのような文章力、登場人物の会話に時々ついていけなくなっていた。まだのめり込むには難しかったがまた再読したい。
人工授精が当たり前になって人間は結婚と恋愛を全く別のフェーズでカテゴライズするようになる世界。 人間は人間に恋する必要もなくて、"ヒト"にも別次元を生きる"キャラ"にも恋をするし、"家族"をつくるために結婚する。 セックスは昔の文化になって...続きを読む、嫌悪感を抱く人や、ただ昔はそういうものもあった程度の認識を持つ人が大半。それでも一定数は恋人とセックスする人もいる。そして、夫婦間でのセックスは『近親相姦』と呼ばれる。 主人公はその時代に珍しく恋愛結婚した両親の性行為で生まれたことから、自分は恋人ができるとセックスしたくなること、その自分の中に秘める"本能"は両親と同じものなのか、自分はこの世界の正常なのか。自分の欲望が異常であることを恐れ、確かめるために生活を送る。 いつか自分の子供を持つために結婚した夫とは一緒に住んでいて、ふたりとも恋人とはセックスするが、ふたりの間には性愛はなくて恋愛相談し合ったり、失恋を慰め合ったり、友人や姉弟に限りなく近い支え合える存在だった。 そんなふたりが生きる時代に新しい試みとして実験都市なるものが誕生する。そこではその"家族"すら選ぶ必要がなくて大人は老若男女に関わらずみんな「子供ちゃん」の「おかあさん」で、子供はみんな「おかあさん」の「子供ちゃん」とする"楽園(エデン)システム"の下で生きる。男性や高齢女性にも人工子宮が与えられ、データベースにて管理された全ての大人から一年に一度選ばれた人間だけが受精し子供を産む。 同時期に失恋したふたりは恋愛から逃げ、実験都市へと駆け落ちし家族という概念のないそこで秘密裏にふたりだけの子供を育てようと計画を立て、子供を妊娠する機会が与えられるが、徐々に実験都市での"正常"に慣れだしたふたりの選ぶ世界は?
下手なホラーよりホラー。今の価値観からみればこの話の世界は狂っているはずなのに、なぜかそう思う自分が間違っているような気持ちになる。それくらい、説得力のある書き方だった。最後の解説で、男女でこの世界への評価が分かれていると知り、面白いと思った。確かに現代の夫婦や家族の形に縛られないことや、いわゆるア...続きを読むニメキャラクターなどへのガチ恋の受容という点では理想的に思える。でも自分は男性が妊娠、出産するシーンが本当にきつくておぞましかった。怖かった。
「正常ほど不気味な発狂はない。だって、狂っているのに、こんなにも正しいのだから」 なにこの気持ち悪い世界と思うけど、それも今の常識からみた感想だから、正常の中にいたら何も疑わないんだろうなと思った。 主人公は正常が狂ってると、離れたところからみることができていた。 それなのに、合理的でクリーン...続きを読むな世界で過ごしていると、前はおかしいと思っていた世界と自分の境界がなくなっていった。この変わりように釘付けだった。
私にとっては衝撃的な作品でした。 家族とは何か、ただの欲望を満たす存在なのか、子供でつながった存在なのか、心を許せる唯一の存在なのか、 人工的に受精することができ、男性も出産できるようになった世界で生きる主人公を通して、私たちが生きる現代の当たり前が今後変わっていくのかなと考えさせられました。
もしかしたらこんな未来もありえるのかもしれないと思った。 恥じらいとされていたセックスが、セックスのない世界だと恥じらいではなくなるというのが印象的だった。
人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界。やがて世界から「家族」が消えていく。 極端なフィクションなのに、変わっていく家族の形や今の社会を見ていると、その延長線上にこんな世界があるようにも思えて恐ろしい。 強烈なディストピア小説。
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消滅世界
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村田沙耶香
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