あらすじ
人工授精で、子供を産むことが常識となった世界。夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、やがて世界から「セックス」も「家族」も消えていく……日本の未来を予言する芥川賞作家の圧倒的衝撃作。
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Posted by ブクログ
初めて村田沙耶香さんの小説で気持ち悪いというか不気味さを感じた。とは言ってもやはり面白い!
「一番恐ろしい発狂は正常だわ」の言葉がとても印象に残りました。
千葉に行っても「そんなのおかしい」と取り乱す人がいてもおかしくないのにと思いながら読んでいたが
この世界なら争いごとは起こらないんだろうなと思うと
楽園に思えてくるからそれすらも怖い。
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私の気持ちが言語化されてて、ひどく共感した。
登場人物の中には、
恋愛をして子を産む人
結婚も子育てもせず生きる人
家庭を持ち子を育てるが外部で恋をする人
キャラクターに恋をしてる人、がいる。
それぞれ宗教的に考えを持っていて
善悪と清潔感の基準が分かれてる。
恋を本能とし、家族がシステム化された社会の
これこそが私が追っていた価値観なのかも。
でもそれが正しいとされる世の中になった瞬間に
ヒトは赤ちゃんを産むだけの道具になる。
とこの本を読んで初めて思った。
Posted by ブクログ
やはりこの作者は天才である。
この作品は章を追うごとに現代における概念が欠落していく。
この作品を読んで、現代における欲望や感情が社会システムによって成り立っているものなのではないかと感じられる作品だと思いました。
今日も私を狂わせる
ホントに同世代ですか?
聞きたくなるくらい、ココロをかき乱してくる。解説にもあるが、まさにディストピア。爽快ではないのに、再読したくなる。
Posted by ブクログ
とてもこの数十年で起こることとは思えなかった。
動物である人間は子孫をしないでいくことを最大の目的としている。
この物語も子供達を誕生させることをテーマにしているのだが、完全な人工授精でコントロールしようと時代を進めている。
男性も妊娠することを可能にする技術を開発。
結婚相手との間に子供を作ることは近親相姦と忌み嫌われ、他人との間に人工授精で子供を作る異常な世界。
そんな非常識な世界を正常にしてしまう人間のエゴを警告とともに表現していると思う。
Posted by ブクログ
現代の若い女性の理想の暮らしを叶えつつ社会を保つ択を取ると将来こうなる可能性もあるのかも。
実験都市の千葉は気持ち悪いしこれが理想郷とは全く思わないけれど、読み進めるにつれて主人公の雨音と一緒に「正常」が少しずつ変化していくような感じがした。「正常ほど不気味な発狂はない。」完全初見だと気持ち悪くて受け入れられなかったかも。コンビニ人間や殺人出産を読んだ後だからそう思えたのかもしれない。
高校の友達の樹里の台詞が好きだった。あと巻末の精神科医視点の解説が面白かった。
Posted by ブクログ
性交渉をしないで人工授精により子どもを人類全体の子どもとして産む世界が千葉にある楽園(エデン)システム
一見ジェンダーレスで男女共に受精して男でも子供が産める世界はディストピア?ユートピア?家族や愛や性欲の在り方を考えさせられる作品でした
でもエデンシステムの単一化された子どもや大人たちは気味悪かったです
Posted by ブクログ
人工授精で子供を産む世界。夫婦での性交渉は近親相姦として悪となる世の中。
ありえない世界観のはずなのに、結婚や性愛が多様化された今の時代には似たような価値観の人もいるだけにそういう面では別世界の物語として区別して読めなかった。私自身も共感はできないけど、理解はできる部分もあって、将来的にはありえるのかもと思えてきて怖くなる。
実験都市を否定的に感じていた主人公が洗脳され、受け入れていく過程もリアルだった。なんども繰り返し出てくる“正常”という言葉。幸せの定義もすり替えられていてラストになると何が正常で何が異常なのかわからなくなってくる。
ずっと嫌悪感で読むのが苦痛だったけど、色々と考えさせられた。
Posted by ブクログ
世界99を読んだ直後だったので、内容が似ていてサラッとまとめを読んだ感じだった。
解説の方の、女性にとってのユートピア、男性にとってのディストピア という言葉。これにつきる。いや、女性から見た男性 の、だろうか。
私は女性なので全ての男性の性欲についての考えを慮ることはできないが、女性から見た男性というのは村田作品で描かれるようなものであると思う。自分の欲のために女性を利用し、搾取し、性欲処理のためなら人間として扱うことすら忘れてしまう。
村田沙耶香さんはその辺のことをずっと訴えているのだろうな、と個人的に感じているので、好き。
時代によって社会構造は大きく変わっていくし、今現在だってずっと私たちは変わっている、途中、だ。この本の中で起こっているような変化が起こっても、民衆はそれほど驚かず、自分の意思は周りと溶け込み、ただ淡々と、社会は淡々と変わっていくのだろうと思う。
Posted by ブクログ
主人公に共感が全くできないけど設定が斬新すぎて面白い。怖いもの見たさ、というやつだと思う。
人類みんなで「子どもちゃん」を育てる「お母さん」になるシステムが本当にあったら、自分が受け入れられるだろうか、と心配になったが、結婚もしてないし子どももいない私にとっては楽な世界なのかもしれないと思った。
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの「消滅世界」を読みました。精通もしくは初潮を迎えたら、人間は避妊手術を受け、妊娠は人工授精によって効率的に行われる。生殖と快楽が分離した世界では、夫婦間のセックスは近親相姦としてタブー視され、恋や快楽の対象は家族とは別の恋人やキャラになる。結婚は家族になることであり、家族は自らの遺伝子を未来に残す役割。そして、究極である実験都市エデンではその家族すらも否定し、家族によらない繁殖システム、集団でランダムに?選ばれた人間が人工授精で妊娠し、生まれた子供は家族ではなく都市全体で育てる形に移行する。ちょうど今週のドラマ「対岸の家事」ではエリートの中谷さんの発言では、恋愛感情ではなくお互いの価値観、生き方を重要視するために都合の良い相手(ある意味これも恋愛なんじゃないかと思うけど)と、ある種契約結婚的な結婚をしているということと、セックスは子供を残すための共同作業として割り切ってもいいというような発言があったけど、これを推し進めた世界でもある。中谷家の話は、結局そうじゃないと奥さんが否定。大事なのは家族だというところに落ち着いたけど、こちらの世界はそうではないみたいだ。ただ、実験都市エデンはある種の宗教を感じさせるし、人間そのものが工業製品になってしまったような世界も感じさせる。人間は一人一人が違って良いし、家族は特別な人間同士のつながりで有って欲しい。特別な個人を愛して、家族を作って、特別な存在としての子供たちがいる世界が、当たり前で有って欲しいと改めて考えさせる作品でした
Posted by ブクログ
気味の悪い内容でした。なかなか味わえない読書体験。
性描写が多いのに、なんだか全てがドライ過ぎて、どういう見方をすれば良いのかよく分かんない。人間の営みが変化していった未来のストーリーなんですかね?
とは言えすっごい小説ですわ。ちょっと猟奇じみたというか、極端過ぎちゃって頭の感覚が若干バグってきそうな内容でした。
【恋人、結婚、家族、夫婦、親、子供】
書き出そうにも言葉がうまく繋がらなくて、感想を絞り出すのが難しく、この本が言いたいことはこれ!っていうのも出せないくらいパニパニパニックな小説でした笑
もーなんなんだろう!?キッモ!!
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんで初めて読んだ作品でした。
近未来の性関係の良いところ悪いところを同時に知れる作品でした。
独特な世界観に引き釣り込まれる感覚がすごく楽しかったです。
私は夫婦の性行為がタブーとされる世界、それが良いのかは分かりませんが夫婦お互いを性的対象にみないのは素敵な関係だなと思ってしまいました。
男女の性行為が、古く時代遅れで意味のないものになってしまった世界。いつか人類の価値観が大幅に変わって本当にこんな風になってしまうんじゃないかとすら感じた。実験都市となった千葉で同じような子供が生まれ同じように育って、機械みたいだと思った。少し気味が悪かったけど話としては楽しめた。
Posted by ブクログ
そんなばかなと思いつつ、そんな可能性もあるのかもと思ってしまう。
「それら」が必要であると言い切れない、提示された世界に居心地のよさを感じてしまい、こわくなる。
読んでいるこの時も、グラデーションの中で変わっていく自分を感じる。
Posted by ブクログ
家族とは……
ってなことで、村田沙耶香の『消滅世界』
とんだ未来になっちまったな。
子供はセックスじゃなくて人工授精で産むことが当たり前の世の中へ。
しかも夫婦間での性行為が近親相姦になったりと、更に結婚してても夫婦以外の他人とは恋愛するのはOKと……。
人口維持の為にある都市を完全封鎖して安定的に子供ちゃんを増やしていくため男性も子供ちゃんを産める世界へと
良い様な悪い様などんな世界やねんっ‼️って突っ込みを入れたくなる世界観。
何となくロボ兵器は出ないがエヴァの世界感に近いんかな❓
2026年14冊目
Posted by ブクログ
オーディブルで。夫婦がセックスをして子供を持つということが、近親相姦であり異常であると忌避される世の中。人間は二次元のキャラクターに恋をし、家族を作るため、セックスなしで異性と婚姻関係を結ぶ。家族以外に恋人を持つことが当たり前になっているのだが、それじゃあ家族って何? ってなったところで、主人公夫婦は、実験都市に移住する。そこでは、すべての人口が管理され、すべての子供は、”子供ちゃん”と呼ばれ、すべての大人が子供ちゃんの”お母さん”となり、社会全体で子供を育てていく仕組みが完璧にできあがっている。初めは疑問を持つ主人公も、やがてその中に飲み込まれてゆき、人間は、種を未来に残すための、ただのイレモノのようになる。
シュールすぎて、ところどころ噴いた。外で働き、家に帰る途中でカフェに寄るような感じで、クリーンルームというところに行って性欲処理をし、見た目も考え方も笑い方も均一的な子供がいる公園で、猫カフェのように子供と戯れる。そんな世界で、人はいったいなんのために、生きているのでしょう。
Posted by ブクログ
遠い未来にはありえそうな世界感だった。
人間は、弱い動物だから多い分子に侵食されて
いってしまう。
反発してもやられるような気がしてならない。
実験都市では、何も考えず機械みたいに
人生を送るのみだから何が楽しいのだろうか。
Posted by ブクログ
家族、性行為の必要性に迫る架空の物語。あることが正常とされる世の中にむけて、ある種問題提起を投げかけているような。異常が正常になっていく過程の描き方が秀逸。
ずっと漂う不気味さ。村田沙耶香の作品にはそれがいつも付き纏う。そのひとつに、各登場人物のキャラクター性がないからだと思った。思想はあるのに、性格がない。みんな同一の人格をしているように見える。意識的にそう書いてるのでしょうかね。
ただ、何作品か読んでいると向き合いたい問題は固定されていて、その見せ方だったり視点を変えているだけで構造は同じような気がしてしまい、少し食傷気味。
Posted by ブクログ
日本の近未来SF。その世界では家族のあり方が変わる。家族間の性愛がタブーとなり、子どもは人工授精で生まれる。恋愛観や性の考え方に気持ち悪さを感じる人も多そう。「常識」や「正しさ」を考えさせられる。村田沙耶香の別の作品『殺人出産』の世界観と似ていると思った。
Posted by ブクログ
世界99よりマイルド。
でも同じような内容。
相変わらずおかしな世界だけど、現代にも通ずる部分だっり、未来もそうなっていそうだし、理にかなってる仕組みと思う部分もちらほら。
すごい世界観だなって思うのは変わらない。
Posted by ブクログ
世界99を読んだ後だから、物足りない感じだった。
内容ほぼ同じというか、まとめ版、短縮版っていう感じ。
この人の頭の中はどうなってるんだろ、、、
いいところだけ現実でもできるようにやってほしいな
いつか深夜ドラマ化してバズりそう!
Posted by ブクログ
うーん。設定はなるほどだけも、
読んでると気持ち悪くてなる感じ。
ストレートすぎるからなのかなー。
街中で散歩している犬とかこんな感じなのかな。
Posted by ブクログ
なかなか公共の場所で読みづらい作品でした。
解説にあったように、女性側からすればユートピア、男性側からすればディストピアと言われるのは納得。
Ⅲ章で千葉の実験都市からの話はまさにディストピア。世にも奇妙な物語とかホラー小説を読んでる気分になってシンプルに怖かったです。ラストの主人公も怖いし、あとグロく感じる表現が多いので、苦手な人は注意。
Posted by ブクログ
読み終わって半年以上経つけどふと思い出すお話。夫婦は家族であり、家族でのセックスは近親相姦とされる世界。人工授精が主流であり、女も男も関係なく出産ができる。こんな世界はありえない、怖い、と思いつつも、あってもおかしくないと思わせてしまう村田さんの世界観構成力に読む度にはっとなります。男の妊娠には専用の人工子宮が付けられるってなんぞ。成功した事例が少ないという設定が現実味を感じさせられます。毎回ですけど、読む人が読んだらホラー。セックスを求め、無垢な物に手を出す、静かに狂っていく雨音の姿が印象的でした。
Posted by ブクログ
怖かった~。
読みたくて読んだのにね?
村田沙耶香特集のTV番組で、朝井リョウ氏が、消滅世界→地球星人→世界99の順番をおすすめしてたから、世界99を万全で楽しむために、まず購入した。
愛のあるセックスが無くなる物語の中(あっち)の世界。それがある現実(こっち)の世界からすると、なんだか寂しいし物足りなさを感じてしまった。
恋や愛の先に性行為があるということに疑問を感じたことはたしかにあったし、あっちの世界がものすごく合理的な考えに基づいているとは思うけど、楽園、怖すぎ。なんでなんだろう。
人間はただ合理的なことに向けて進んでいるのであって、進化なんてしていないのかもしれない。
正常とは。そんなの誰にもわからないのに、正常とか異常とか、非難しあうのはなんか違うよな。
この本読みながらバチェラー6観てた。振り幅。