あらすじ
人工授精で、子供を産むことが常識となった世界。夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、やがて世界から「セックス」も「家族」も消えていく……日本の未来を予言する芥川賞作家の圧倒的衝撃作。
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Posted by ブクログ
私の気持ちが言語化されてて、ひどく共感した。
登場人物の中には、
恋愛をして子を産む人
結婚も子育てもせず生きる人
家庭を持ち子を育てるが外部で恋をする人
キャラクターに恋をしてる人、がいる。
それぞれ宗教的に考えを持っていて
善悪と清潔感の基準が分かれてる。
恋を本能とし、家族がシステム化された社会の
これこそが私が追っていた価値観なのかも。
でもそれが正しいとされる世の中になった瞬間に
ヒトは赤ちゃんを産むだけの道具になる。
とこの本を読んで初めて思った。
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの作品を初めて読んだが物凄い衝撃。 この作品に惹き付けられたのは、自分自身、現代の性の在り方に思うところがあったからかもしれない。創作キャラを恋人とする考えが、現代の推し活が行き過ぎたみたいな感じがする。
性欲に対する嫌悪感?正しい発情を求める主人公
以下、感想をぶちまけてます。
結婚してるのにお互い恋人がいて、パートナーとの性行為が近親相姦なのが訳が分からない、結婚しているのに、互いの恋を応援するとか気持ちが悪い 結婚は条件で探すみたいだが、倫理的におかしくないかと思う。
この世界では裸になることへの羞恥心がない? 性交する際の描写で全く恥じらいのようなものがなかった。知識がないからだろうか。
男性に人工子宮をつけて出産というのが、なんだかおぞましい。生物的構造に抗いすぎているのが違和感。
実験都市では性欲が無駄なものとして扱われる
自分の常識とはこの世界で作り上げられたものに過ぎないのかと思わされる 。(p263辺りを読んで)
「子どもちゃん」と「おかあさん」の呼び方、関係性が不気味に感じた。
Posted by ブクログ
「私たちは進化の瞬間なの。いつでも、途中なのよ」
衝撃の読書体験だった。読み進めてはいけないような気がしながら、でも読まなければいけないと思った。こんな読書したことがない。気持ち悪いけど、でも面白かった。怖かった。不思議な気持ち。
最初から、かなり変わった設定の世界観から始めるが、何か今の自分と主人公を重ねてしまうところがあった。
特に、「家族」についての考え方が興味深かった。家族でいたい、人とつながっていたい、という感覚さえ、消え失せてしまう日も来るかもしれない。そして、今の私たちから見ると〈ヒト〉としての意味が全くないように感じる世界線でも、未来でヒトは笑っているのかもしれない。
私自身、好きな人はできても、その人とキスをしたいか、と聞かれると、そうではないな、と思ってしまう。それは、私が全然恋をしたことがないからなのかもしれないけれど。『20代で得た知見』で、「好きな人というのは、素敵な瞬間を共有したいと思える人だ。」というような記述があった。その定義で、好きな人を考えてみると、私は異性に対してそのように思ったことは今思い浮かべ津限り、ないな、と。女の子の友達はいっぱい思い浮かぶのだ。あの子にコレあげたら喜ぶだろうな、あの子とココに行ったら楽しそうだな。実際、こんなに趣味が合って私のことを分かってくれる子はいないでしょ!!というくらい好きな女の子の友達もいる。でもそれが、「恋」なのかと言われたら、そうじゃないんじゃないか、と思う。
中学、高校の時は担任の先生が大好きで。理由は、私を上へ上へと引っ張ってくれたから、私を見つけて声をかけてくれたから。「あなたならもっとできるよ」そう声をかけてもらえて、私には存在意義があるのだと、私はこの期待してくれている先生のためにも、もっと頑張らないと、と思春期の私は感じたんだと思う。なにより、子供の私を子ども扱いしないで、真正面からぶつかってきて、話を聞いてくれる先生が大好きだった。先生は既婚者だったし、恋愛関係になりたいだなんて思ったことは一回もない。でも、今でもずーっと会いたいなって思ってる。ずっと感謝している。中学生からこの調子で、同い年の男の子たちはすごく子供じみて見える。自分が好きになるのは既婚者しかいないのではないかと、本気で悩んだりもした(笑)もう、いい人は既にほかの女に取られているのか!?と(笑)成人式に行き、友達たちは「成人式マジック」にかかっている子が多くいた。でも、私は中学生からこの調子なもんで、好きピなんているわけもなく。恋愛って何だかなーと思うのだ。実際、運命の人に会ってみると違うのかなーとか思い、日々自分の好みのタイプだけ異常に分析しているのだが(笑)このままでは、私の理想が高まっていってしまうだけなのではないかと恐れている(笑)
大学に行ってみたら、彼氏ができるかも!?先生みたいな素敵な人がいるかも!!これからは勉強じゃなくて、恋もしたい!!とか思って入学したわけだが、どうも男はサルしかいない。こんなこと言ったら、男の人たちに失礼すぎるとは思うのだが、どうもうちの大学発情期のサルしかいない。もちろん、私の男運がないのは認めよう。恋愛経験がないばかりか、運もないもんだから変な男しか寄ってこない。どこに行っても結局男は自分がいかに優れていて、今までどれくらい女を手玉に取ってきたのか、を自慢する。きしょい、まじきしょい。もともと、デリカシーない人が多いので男って大嫌いだったのだが、大学に入ってからもっと男嫌いが加速した。ほんと、みんな発情期のサルみたいで、目前の恋愛どころか性欲のはけ口を探しているだけなんだな、と。私はもっと、ずっと一緒にいられるようなパートナーを探すような、そういう崇高な恋愛がしたいのに(笑)崇高、なんてありはしないだろうけど(笑)でも、周りの友達に聞くと、私の男運がやばすぎるだけで、世界はいい男の方が多いらしいのだ、私の世界が変なだけなのだろうか(笑)
「好き」という感情の次に「キスをしたい」とかいう気持ちにはどうにもならない。それをしている自分も想像できない。そういう恋愛タイプなのかもしれない、と言われると、別にそういうわけでもないんだよな。キスなんて、相手の顔好きじゃないとできなくない?とか思う、極論。えー、むずいです。めっちゃ好きで尊敬する人はいるけど、話していて楽しいけど、んー、恋愛ではないのかもしれないなー、とか思う。こういう考え方もすてきな異性に会ったら変わるのかな!!!とか思って毎日生きてるんですけど、全く出会う兆しがございません!!!
この前も大学の食堂で他大学の学生にナンパされて口説かれて結婚申し込まれました。何なんですか、私の人生。私は普通に気の合う恋人と、なんか楽しくデートして、語り合って、ゆくゆく結婚したいだけなんですが。家族は欲しいなと思うし。愛するものができたら、子供ができたら、今よりももっと強く「生きよう」と思えるんじゃないかって。そして、それはすごくかっこいいことなんじゃないかって憧れるから。
私も多分結構「普通」とは違うタイプ。よく人に変わってるね、とか言われるけど、「変わってるね、でも面白いね、そこが好きだよ」って言ってくれる人が私は好きなんです。そういう人にだけでも、愛されていれば、とても幸せだもんって思う。
私こんなにかわいいのに、周り見る目ないなーとか、思いながら強くたくましく生きようかと。まあ、私が男嫌い過ぎて拒絶しまくっている節もある~(笑)次こそは次こそは、言ってたらあっという間に婚期のがしますわ。ま、今は恋愛しなくても十分幸せなんですけど、でも欲を言うならもちろん、恋愛はしたいですよ、っていう感じなんです(笑)
主人公に共感できるところも、形は違えどいろいろあって、いろいろと考えさせられました。
今の私たちが生きている世界では、絶対にありえない状況だとしても、あ、そんなことが起こりうるかもしれない、と感じさせられる。
皆に読んでみて!と本当はオススメしたいけど、この本を紹介したら、皆から変態だ、とか、やばいやつだ、とか思われてしまいそう(笑)
でも、読んでみて本当に良かった。こんなありえないような世界観をあり得るかもと思わせる村田さんの描き方が本当に魅力的で引き込まれる。他の作品も読みたくないような気もするけど、でも読むでしょう、きっと。好きな作家さんです。
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの「消滅世界」を読みました。精通もしくは初潮を迎えたら、人間は避妊手術を受け、妊娠は人工授精によって効率的に行われる。生殖と快楽が分離した世界では、夫婦間のセックスは近親相姦としてタブー視され、恋や快楽の対象は家族とは別の恋人やキャラになる。結婚は家族になることであり、家族は自らの遺伝子を未来に残す役割。そして、究極である実験都市エデンではその家族すらも否定し、家族によらない繁殖システム、集団でランダムに?選ばれた人間が人工授精で妊娠し、生まれた子供は家族ではなく都市全体で育てる形に移行する。ちょうど今週のドラマ「対岸の家事」ではエリートの中谷さんの発言では、恋愛感情ではなくお互いの価値観、生き方を重要視するために都合の良い相手(ある意味これも恋愛なんじゃないかと思うけど)と、ある種契約結婚的な結婚をしているということと、セックスは子供を残すための共同作業として割り切ってもいいというような発言があったけど、これを推し進めた世界でもある。中谷家の話は、結局そうじゃないと奥さんが否定。大事なのは家族だというところに落ち着いたけど、こちらの世界はそうではないみたいだ。ただ、実験都市エデンはある種の宗教を感じさせるし、人間そのものが工業製品になってしまったような世界も感じさせる。人間は一人一人が違って良いし、家族は特別な人間同士のつながりで有って欲しい。特別な個人を愛して、家族を作って、特別な存在としての子供たちがいる世界が、当たり前で有って欲しいと改めて考えさせる作品でした
Posted by ブクログ
無量空処食らった。確実に共感できない価値観と状況設定なのに、主人公の目線に毎回トリップできるのは村田沙耶香ワールドという感じがする。今ある当たり前の感覚をひっくり返され、オリジナルワールドを展開されているのに何でこんなに文章が読みやすいんだ...。『家族』という概念に対して信仰と表現しているのが印象に残った。(同じ信仰を信じていたはずじゃなかったの...?というところ)
村田沙耶香の作品では、恋愛も仕事も家庭など人生自体を"ベルトコンベアに乗せられたモノ達"として、揶揄されている気がする。
「全ての人類は『途中』である」という箇所も、それに乗っ取られてはダメだ...!雨音...!という気持ちにもなった。
今日時点までの私たちの世界のそう遠くない未来にも見えた。千葉の実験都市は、この世界を続けるためのシステムなのか。そんなんだったら明日終わってもいいなと思いながら、明日旦那に渡すガナッシュチョコレートをヘラで捏ねていた。
Posted by ブクログ
日本の近未来SF。その世界では家族のあり方が変わる。家族間の性愛がタブーとなり、子どもは人工授精で生まれる。恋愛観や性の考え方に気持ち悪さを感じる人も多そう。「常識」や「正しさ」を考えさせられる。村田沙耶香の別の作品『殺人出産』の世界観と似ていると思った。
Posted by ブクログ
読み終わって半年以上経つけどふと思い出すお話。夫婦は家族であり、家族でのセックスは近親相姦とされる世界。人工授精が主流であり、女も男も関係なく出産ができる。こんな世界はありえない、怖い、と思いつつも、あってもおかしくないと思わせてしまう村田さんの世界観構成力に読む度にはっとなります。男の妊娠には専用の人工子宮が付けられるってなんぞ。成功した事例が少ないという設定が現実味を感じさせられます。毎回ですけど、読む人が読んだらホラー。セックスを求め、無垢な物に手を出す、静かに狂っていく雨音の姿が印象的でした。
Posted by ブクログ
怖かった~。
読みたくて読んだのにね?
村田沙耶香特集のTV番組で、朝井リョウ氏が、消滅世界→地球星人→世界99の順番をおすすめしてたから、世界99を万全で楽しむために、まず購入した。
愛のあるセックスが無くなる物語の中(あっち)の世界。それがある現実(こっち)の世界からすると、なんだか寂しいし物足りなさを感じてしまった。
恋や愛の先に性行為があるということに疑問を感じたことはたしかにあったし、あっちの世界がものすごく合理的な考えに基づいているとは思うけど、楽園、怖すぎ。なんでなんだろう。
人間はただ合理的なことに向けて進んでいるのであって、進化なんてしていないのかもしれない。
正常とは。そんなの誰にもわからないのに、正常とか異常とか、非難しあうのはなんか違うよな。
この本読みながらバチェラー6観てた。振り幅。