千早茜の作品一覧
「千早茜」の「紙魚の手帖」「女ともだち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「千早茜」の「紙魚の手帖」「女ともだち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
たぶん、千早さんの小説をちゃんと読むのは初めて。
読み始めた瞬間から、文章に呑まれる感覚。文章というか、文章が漂わせる空気に。
夏の烈しい彩度、青空と入道雲の、目を刺すほどのコントラスト。けれども視線は上を向かず、灼熱のアスファルトに張り付いた、黒々とした影に落ちる。途方もない絶望と痛み。
そんな小説だと思った。
ものを食べるシーンが多い。藤子がずっとお腹をすかせていたことを示唆しているように思えた。飢えて、求めていた。
山で桃を食べた時の藤子の欲求は官能的に描写されていて、むきだしの本能を垣間見た気がした。
ふたりとも、生を渇望していたのだと思う。
里見がとても良い存在だと思った
Posted by ブクログ
この環境でわたしは「男ともだち」に何を求めているのだろうか、彼氏でも、愛人でも、女ともだちとも違う。あいつに求めているのはなんなのか。価値観が似てる、何をしても離れていかない、何をされても離れない、そんな安心感という名の愛なのか束縛なのかを互いにし合っているのか。
ハセオが赤いヒールにふれた時、その人から期待もしていなかったけど、誰かに認められたかった時にあぁやっぱりわたしを認めてくれる、欲しい言葉をくれるのはこいつなんだって思えた時のそれを思い出した。だからといって欲情するわけでもない。特別だから、セックスをしない。特別であるためにセックスをしない。