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実体がないような男との、演技めいた快楽。結婚を控え“変化”を恐れる私に、男が遺したもの(「ほむら」)。傷だらけの女友達が僕の家に住みついた。僕は他の男とは違う。彼女とは絶対に体の関係は持たない(「うろこ」)。死んだ男を近くに感じる。彼はどれほどの孤独に蝕(むしば)まれていたのだろう。そして、わたしは(「ねいろ」)。昏(くら)い影の欠片が温かな光を放つ、島清恋愛文学賞受賞の恋愛連作短編集。
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Posted by ブクログ
留めておきたい衝動について。名前や枠組みではなく、心に踏み込むための、印、あとかた。 失いたくないに正直であること。 うまく言葉にできないけど、人といることは単純ではない。
恋愛の幸せなところじゃなくて、もっと暗くて難しくて嫌なところをこれでもかっていうくらい突きつけられる。表面上はなんてことない幸せを装ってる人も、みんなこういう気持ちを抱えているのかな。 人間は難しいし、特に恋愛がやっぱり難しすぎる。
久しぶりの千早さん ちょっと暗めの本をぽけーと読みたい時、 仄暗さと、人の欲と、寂しさと、 少しずつ出てくる人が繋がっていく短編集 でもいつの間にその世界にのめり込みながら読み終わった。 「うろこ」の松本と松本の友達啓介がよかったな。 少しずつ欲を抑える人 どこかでそれを晴らす人 抑えて悲...続きを読むしみを抱える人 自分に正直に欲求を満たして生きることなど現実にはなかなかできないから時々千早さんの本を読んで、脳をシャッフルさせたくなるのだろうか。 人が求めるものとはなんなのだろう 肉体的なつながりなのか、気持ちなのか、カタチある何かなのか、 残るとは何か あとかた 「あったというしるし」 わたしが傷ついたというしるし わたしが悲しんだというしるし わたしがいたというしるし そういうものを誰かに受け止めてほしい あったということを誰かに知ってほしい そこにつながりを求めるのかな いろいろなカタチで なんとも言えぬ不思議な余韻の残る本
6つの短編小説で構成されていて、独立した物語というより、全てが一本の糸で繋がっているような本になっている。 捉えどころなかった登場人物が、後の短編小説のなかで徐々に輪郭をもっていく。 どの人物も、結局のところ孤独のまま生きている人ばかりで、孤独のまま生きることを割り切ってはいるはずなのに、それに相...続きを読む反して何かしらの痕を残そうとする。 そのままならなさが、人間らしくて美しなと思ってしまった。
短編小説でありながら全てのお話が身近な者同士として繋がっていて 長編小説のような1つの物語のようにも感じた。 そんな中でも人物や視点が変わるだけで 同じ空間での出来事、お話なのに まるで別世界のようにも感じた。 一番最後のお話のみに出てくる水草くん、好きだなぁ。
各短編の主人公が身近な人で構成されていて、身近な人でも違った考えを持ちつつ、それぞれの恋愛観についての話が展開されていて、面白かった。 私は、水草くんが素敵と思った。
1番最初の話がいきなり浮気からはじまり、とっつきにくく、飲み込みにくさを感じた。わたしにはこの本は向いてないのかもしれないと思ったけど、読み進めていくうちに物語の中にストンとはまりこんでいた。 自分とは似ても似つかない考えや行動の登場人物たちに、気がつけば惹きつけられて、気持ちが寄せられていた。 ...続きを読む物語の中で揺らぐ情動が根ざすのは、だれもが抱えている普遍的な孤独や悲しみや苦しみだ。正しいかどうかでは測れない。感情が導き出す道は不合理で複雑で、幸せなんて一口に語れる出口はない。 読み終わった後も物語の余韻が悲しく残っている。人生がもっと単純で明快だったら良かったのに。
4.2/5.0 傷ついたり、傷つけたりしながら、それでもみんな懸命に生きているんだな、と改めて思った。
現代の男女の心のぽっかりあいた穴をこれほど切なく、痛々しく、綺麗な言葉に書かれているなんて。 結婚って何なんだろう、何が遺るんだろう、ああ、夫婦が同じ形に収まろうとすれば無理が生じる。でも何かを求めてしまって。その矛盾したような感情を男の目線、女の目線で描かれていてヒシヒシと皮膚を刺しました。 だか...続きを読むらみんな他で穴埋めをしようとするのか、とか。 人って結局何を抱えてるかなんて他人には分からないし、もし結婚前にこれを読んでいたら踏みとどまったかもしれないです。
半分くらいから一気に読んだ。この人の書く文章好きだなー! 読み終えたらなんだか温かい気持ちになった。水草くんのおかげだな。 積んでる他の作品もすぐ読みたい。
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あとかた
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千早茜
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